萱野稔人のレビュー一覧

  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    資本主義とは自由な市場原理における経済活動ではない。なぜならその市場のフレームやそこでのルールの策定は市場原理とは別の力(国家による政治力)によって決められているからだ。バブルが崩壊したとき公的資金という市場とは別に調達された資金が、資本主義のシステムを支えているのはそのいい例だ。本書は資本主義を歴史の線でとらえななおし、資本主義がどういう理屈で富を生み、やがてどういうふうに行き詰まっていき、どういう新たな市場を産み出していくのかを検証していく。そして著者たちは、金融バブル崩壊後の社会においては、もはや経済成長を前提とした展望はなく、資本主義という仕組みが歴史の中で大きな転換期を迎えている点を指摘する。

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    2015年07月14日
  • 闘うための哲学書

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    別に闘わなくてもいいのですが・・・
    理想論から過去の文献にアプローチし、解釈を求める小川さんと現実からアプローチする萱野さん。
    ロジックだけ見れば、どうしても現実主義に分があるような感じですが、人間の可能性への夢を語るような理想主義も捨てたもんではない。
    哲学とはかくあるべきといった面白い対談を読ませてもらいました。

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    2015年05月25日
  • 金融緩和の罠

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    ネタバレ

    河野龍太郎さんのインタビューを新聞で読んで、この方の本を読んでみたいと思い、この本に辿り着く。

    この本は、萱野稔人(津田塾大教授)が、安倍政権で推し進める金融緩和に反対意見を主張する3名、藻谷浩介氏(日本総研主席研究員)・河野龍太郎(BNPパリバ経済調査本部長)・小野喜康(阪大教授)とそれぞれ対談した内容がまとめられている。

    感想。とっても面白い。読んで良かった。

    備忘録。
    ①藻谷氏の見解
    ・リフレ論は「供給されたお金は必ず消費される」という前提に立っている。それは現実と乖離している。
    ・バブル崩壊以降の日本の景気低迷は、貨幣供給量不足が引き起こしたのではなく、モノの需要不足によるものだ。だってバブル崩壊後日本の生産年齢人口が減っているんだもの(15年で7%減少)。
    ・人口オーナス→モノの供給過剰→モノの値崩れ、これが不況の原因だ。
    ②河野氏
    ・物価上昇→金利上昇→日銀は物価安定か金融システム安定のどちらかを選ぶ必要あり。たぶん金融システムの安定(国債買い支え)を選ぶ=金融緩和→円安→また物価上昇→また金利上昇・・・
    ・労働力と設備(資本)は独立していない。労働力が増加すれば設備も増える。労働力が減れば消費が減るから投資に躊躇し設備が減る。いずれも労働力(人口動態)から始まる)
    ③小野氏
    ・小野理論:成熟社会では欲望の対象がモノではなく、お金が究極の欲望対象になる→セイの法則が成立しない→モノが余る→雇用不安→不況

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    2015年01月16日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    大澤真幸との対談でじわじわと感じてはいたけど、今回は萱野念人という結構若手の哲学者との対談で、ドゥルーズ=ガタリへの言及があった。その線ではあまり掘り下げがなかったけど、水野氏の他の著作と同じく、現在の経済的行き詰まりを一過性の問題としてみるのではなく、歴史的な転換期にあるものとしてとらえている。
    本書で目を引いたのは、現代史的な事件の裏の真相的なところ。
    例えば、大義名分が不明瞭だった湾岸戦争に米国を駆り立てたものは、基軸通貨としてのドルを守るためだったとか、日本の80年代バブルは、米国の軍拡競争の財政赤字を補てんするために引き起こされたものであるとか。
    米国が覇権を握り続けるためには、なんでもありなのかと辟易とした。
    こんなことも含めて、現在経済をはじめ世界で起こっていることが、いろんな歴史的背景や意味を帯びていることを読み解かないと、対蹠的療法では持続性がないし、事態を悪くするだけかもしれない。
    本書は2010年12月の発行だが、円安と円高のどちらが日本にとってメリットがあるかの議論があった。資源はドル建てなので、円高の方が交易条件の改善につながること、また、資源を輸入する素材産業の方が、輸出のメリットを受ける産業よりも、経済規模が大きいことなどの理由が挙げられていた。
    3年半たって、日本は真逆の方向に進んでいるのだが、果たしてこの方向性で大丈夫なのか?

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    2014年08月11日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    経済成長国が減っため今は資本主義の成長が終わる転換期じゃないか、という主張を軸に、武力・政府と経済との関わりが論ぜられたりします。アベノミクスには批判的な立場。理論的で説得力があり、勉強になりました。

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    2014年04月22日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    ネタバレ

    市場は国家の存在なくしてはその枠組みを持ちえないという前提のもと、経済覇権国の利子率の推移を下に現在は歴史的な大転換の位置にあるという議論。
    これまでの歴史的な流れにおいては、実体経済で隆盛を極めたのち経済体系が金融化する、ことを指摘しリーマンショックはその終わりを意味するものとしている。
    しかしいぜんであれば、陸から海、海から空へと領域を拡げていくことで成長してきたが、今回は違うかもしれない。これが意味することは、歴史上はじめて生産国と資本蓄積の場の分離が起こっていることであり、国家と資本の分離である。つまり、今後は中国が以前のアメリカのようになるのではなく、相変わらずアメリカが資本をマネジメントの場であるかも。

    また資源の高騰により先進国の交易条件が悪化してきていることを指摘しつつ、今後、中国やインドが現在の先進国並みに成長するとどうなるかという話など。

    他にも資本主義社会の定員、アメリカのドル、日本のバブルなどについて述べ、今後は規制というものを付加価値に変換できるようなルール作りをしていくべきで、インフレで景気が回復するとは思わないほうがよいとしている。

    この点、注目。
    それにしてもイタリアのジェノヴァの利子率とかほんまかいなとw

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    2014年02月20日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    ネタバレ

    ・多くの経済学者やエコノミスト達は取り扱うべき経済現象をモデル化可能な範囲に限定し、その枠組みのなかで理論の完成度やモデルの精緻化を競っている。しかし、今やその枠組みそのものが崩壊しつつあるのではないか。水野さんのまなざしはその枠組みの外に注がれているのである。

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    2013年12月29日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    資本主義が始まって以降の歴史的な分析がわかりやすく明快だった。
    今までこの本に気づかなかったことを悔しく思うほど。

    スペインやポルトガルが新大陸を発見するだけでは世界の海の支配を確立するには十分ではなかった。16世紀以降、オランダが造船技術を革新して世界の海を支配する基礎をつくり(空間革命)、それをイギリスが決定的な形で引き継いだ。
    16世紀末から17世紀初頭に、イタリア、スペイン、オランダで金利が最低水準になり、領主が利潤を得ることができなくなったことを示している。封建制が崩壊し、土地が売買や賃貸の対象となって資本主義と絶対王政が始まった。
    現在の途上国では、東インド会社の時代から交易条件(輸出物価を輸入物価で割ったもの)が下がり続けた。

    19世紀まで経済は定常的なものだったが、耐久消費財の生産システムが確立されてくる中で、経済は成長し続けるものという考え方が始まった。

    1973年の第一次オイルショックを機に、新興国と資源国の交易条件は急速に改善した。実物経済では儲けることができなくなったため、アメリカはで経済の金融化が始まった。1983年にWTI先物市場がつくられたのは、オイルショックによってOPECに移った価格決定権を取り返すためだった。

    1995年からアメリカは「強いドル」政策に動き、国際資本が国境を自由に超えるようになったため、日本やアジアの新興国で余っているお金がウォール街にもたらされるようになった。このお金によって、ITバブルや住宅バブルが起きた。
    日本では、1995年に売上高に占める変動費(原材料費)率が1973年の水準まで下がったが、それ以降の資源高によって悪化に転じた。

    2003年にアメリカがイラクを攻撃したのは、2000年にフセインが石油の決済をドルからユーロに変えた決定をつぶして、基軸通貨としてのドルの地位を守るためだった。
    1974〜2002年の間、原油の価格は10〜30ドルで推移していたが、2003年からこのレンジから外れて上がっていった。

    日本では、バブル崩壊後、企業は借金を返済してきたため、銀行の貸出金が減り、国債で運用してきた。そろそろ企業側の過剰な借り入れは解消されつつあり、銀行の貸出金の減少は止まりつつあるため、国債は国内では消化できなくなりつつある。

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    2018年10月31日
  • 金融緩和の罠

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    あとがきにあるように,(結果的に)あまりにもタイムリーな本。デフレの主たる理由が生産年齢人口の減少であることを二人のインタビューイーが指摘している。おそらくこれが「デフレ」の真実なのだろう。小野氏は,「お金そのもの」が持つある種の魔力を考慮せずには,経済政策は成り立たないと指摘する。その指摘は自分の実感ともよく重なり,説得力のあるものだ。
    現政権の経済政策の「突然死」が危惧される。

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    2013年05月16日
  • 没落する文明

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    難しいかなと思ったけど読みやすい。震災以降の日本の行く末を歴史や哲学を用いて考察している。おもしろい。

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    2013年05月14日
  • 没落する文明

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    ネタバレ

    自然環境やエネルギーの観点から社会や文明の成立を考えることが主要テーマとなっています。内容を少し挙げると、、、

    ・日本人は地震や火山噴火といった大災害が所与の条件である場所で暮らしており、天災が時の権力や社会体制を破壊或いは卑小化してきたという側面がある(日本の中央政府は古来意外に弱い)。
    ・天災と付き合ううちに、人間が作ってきたものは必ず壊れるという意識が醸成されてきたとも考えられ、これが「無責任の体系」(責任の所在があいまい、問題になりにくい)を形成してきたのではないかと推論。
    ・人類にとって定住による農耕開始が人類史における最大の革命(「農耕⇒定住」ではなく「定住⇒農耕」の順で、実は当初の農耕には収穫も少なくあまりメリットがない)。
    ・農耕には”麻薬”の側面があり、一旦始めると、「人口増加⇒食扶持増えて増産の必要⇒人口増加⇒・・・」のスパイラルに。また定住化することで疫病リスクも当然増加。人類の平均寿命は農耕開始直後に最低となっているという研究あり。
    ・農耕はサステナブルとは言い難い。
    ・当たり前と思われている経済成長は実は新しい現象であり、資本主義の成立とともにあったわけではなく、例外的な現象と捉えるべき。
    ・経済成長をもたらしたものは”化石燃料によるエネルギー革命”。一方で、化石燃料の持つポテンシャルを使い果たしたところに先進国は位置している。
    、、、など。

    個人的に、農耕を始めたことが人類繁栄の礎と漠然と思っていたので、農耕部分の記載は今まで見えていなかった要素が垣間見れてとても興味深かった。また、経済成長を前提とした社会制度は見直されるべきという点には同感。
    エネルギー、空間革命とヘゲモニーや、治水や灌漑といった土木工事が権力ひいては国家を形成するといった萱野氏の持論も絡まってきて非常におもしろい、かつ対談方式なので読みやすい1冊となっています。

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    2012年07月23日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    私の現在の世界経済に対する解釈と合致する本でした。内容はそこまで濃くないですが、簡潔に要点を押さえてまとまっており、①コストパフォーマンスの高さ、②非常に分かっている(偉そうですんません)世界経済の解釈が行われている、点に於いて☆5にさせて頂きました。

    まず、近代の先進諸国が現在の新興国などで安く資源を買入、付加価値を付け、高く売ることで成長を続けて来たと言うところから始まります。資源ナショナリズムに依って資源の支配権が薄れ、資源価格が高騰し、これによって新興国の交易条件が先進国に近づき、実体経済に於ける先進国の成長モデルが崩壊したと説明されています。

    米国は実体経済で成長を続けることが出来なくなった為、金融経済を拡張させ、莫大な利益を生み出そうとした。ニクソンショックによって金の裏付けが無くなったドルを支えるのは資源、つまり石油であり、イラク戦争はフセインのユーロシフト宣言の結果として引き起こされたものである。何故なら、資源ナショナリズムによって既にセブンシスターズなどに依る石油支配は終わりを告げており、米国はその対抗策として金融経済の拡張、石油の証券化を行った為、実質的にイラクに権益を欲していなかった。金融経済の拡張とドルへの資本の集積の基盤となる原油-ドル支払い制度を守る為にイラク戦争は行われた、と。アメリカに領土的野心が無いことを、地政学(本文では明言されていない)的な見地から、シュミットなどを引用して陸と海のせめぎ合いを例示したところが好印象です。つまり植民地モデルの終わりを示唆している訳です。

    ちなみに資源価格に支払われる価格は5兆円程度から25兆円に拡大し(つまり経済成長分が全て産油国、資源国に流れた)、企業に於ける利益の上昇分を喰らい尽くした。結果企業は人件費を下げざるを得なくなり、これが実質的な利益増加分とされてる。給与の減少傾向は決して不況が原因ではない、と。私もその通りだと思います。

    地政学的なネタとしてユーラシアについて触れたいのですが本題では無いので置いておきます。世界の覇権は実体経済の成長、実体経済の低成長に依る金融拡張と外部への投資、利率の低下、衰退と覇権の移行の連続であると示唆しており、条件空間(法治空間)と平滑空間(条件無し(詰まり外部)空間)のような概念空間を作り出し、これを略奪行為などによって搾取し、実体経済が成長する。これに行き詰まると金融の拡張を行い外部投資が行われ…と言う流れですね。

    現在に於いては投資主体(市場の中心)と投資元の分離が行われている為、これまでの歴史とは違ってきたと言う点にも注目しています。つまり、欧米は実体経済の中心では無くなったが、金融市場の中心となり資本を集め、これを新興国に投資することでバブルを起こし利益を得て来たと。その通りですね。これを自国民に対して行なってしまったのが所謂リーマン・ショックなどだったと。

    また、資本主義と市場経済を同視していない点など、現実的な認識だと思います。ハト主義の人達は如何せん軍事主義を嫌いますが、資本主義の原点が略奪・搾取行為によって成り立ったのは事実であり、市場主義の主体たる経済と市場を形成する政治の別離不可能性を、グローバリズムと軍事プレゼンスの観点から考えているのが中々秀逸ですね。当然とも言えますが。

    バブルの原因に関しても述べていますが、これはいいでしょう。

    実体経済を成長させることの出来なくなった先進国に於いて、低経済成長は必然であり一過性の問題ではないこと、グローバリズムによって先進国と新興国の所得が平均化され、賃金が減少すること、物価が下がること、資源価格の高騰が不可避であること、それに伴う原材料費の上昇を加味した円高の利用が有利であること、金融経済を実体経済以上に拡充した世界でリフレ派のぎ論が無駄であること、あとは日本の末路と明るい話題として環境規制などによる成長領域の創設などについて触れていますね。グローバル化に依って中流階級が減り、先進国に於ける金融主体とバブル実体経済主体が金を得て、それ以外はぐっばいするような構造を捉えているのも中々鋭いと思います。

    議論形式なので読みやすいですし、中々的を得た議論をおこなっていると思います。これに加えて地政学的議論、エネルギー戦略、資本収支戦略、次世代技術戦略を加えると良い感じで世界情勢が議論出来るかなーと。

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    2012年05月12日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    非常に面白かった。その名の通りのこれまでの資本主義の歴史を踏まえた超マクロ展望の視点は新鮮だった。これから両氏の他の著作も読んでみようと思う。

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    2012年03月29日
  • 没落する文明

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    ○日本では決定が特定の人間やグルー ブによって明示的になされないので、責任ということもなかなか問題になりません。
    ○日本には予期せぬ災害によって社会体制を切り替えるような文化的なDNA
    がある。自然災害が権力の代わりになってしまっている。日本には自然主義的アナーキズムみたいなDNAがある。
    ○現場主義の極端な例が日本社会を破壊するトリガーをひいたケースも多いのではいか。
    ○福祉政策のために国家が権力を行使するという事に対しても否認するけいこうが比較的強い。
    ○自己責任の観念が日本社会ではものすごく強い。

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    2012年03月02日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    すごく為になった一冊。経済の行く末を『国家』という枠組みも取り入れて、現在の世界情勢、日本の立場を書いています。今までは市場が拡大することを前提に、経済が回ってきた。しかし世界的飽和状態で低成長のだから資本主義は崩壊していくと言うもの。歴史から見た世界主権の移り変わりも勉強になった。

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    2012年02月19日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    歴史に学び、現状と今後に対して深く考察する名著

    1973 オイルショック
     先進国の交易条件の悪化→変動費の増加→人件費の減少→景気回復と所得回復の分離
    (1971ニクソンショック)1974
     実物経済から金融経済へ
     95~08の13年間で100兆ドル(米4割、欧3割)

    ・石油価格の決定権WTI・ドル決済
    ・イラク戦争は、フセインがユーロ建て決済に挑んだため
    ・陸地の獲得やコントロールから、経済システム管理のための軍事力行使

    ・現代版・陸と海との戦い
     陸 EU、ロシア、中国
     海 英、米

    ・最後は陸軍が強くないと治安維持ができない

     利益率(利潤率)の低下→実物経済から金融経済への移転→他国への投資→ヘゲモニーの移転

    ・空間革命
     新しい空間にそれまでの空間概念の常識を無化してしまうような新しいルールを設定すること
     つまり、情報戦

    ・条里空間→平滑空間(莫大な富の余地)

    ・産業革命<空間革命

    ・新技術を資本蓄積に組み込む社会構造

    ・陸→海→空(20世紀空爆)→宇宙×→自国民(サブプライム)

    ・軍事ヘゲモニーと経済ヘゲモニー
    ・ヘゲモニーと工場の分離
    ・資本と国民の分離 →国民国家×?

    ・近代資本主義の貧富割合
     現状 富:貧=15:85
     将来 富:貧=75:25(BRICs)

    ・略奪→役割分担(税収)→分離

    ・日本のバブルの先行(貯蓄率、冷戦のドル債の差損の補填)

    ・低成長時代
     銀行の国債引き受け×(企業の過剰債務の解消)
     人民元自由化前に財政健全化

    ・市場の矛盾を国家が引き受ける

    ・インフレは貨幣現象ではない(国民国家経済の枠内でしか成立しない)

    ・規制に依る市場価値創出や利潤獲得

    ・国家の役割が強くなる一方、国家の境界はあいまいになる

    ・超国家的な徴税機関 cf.トービン税

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    2012年01月01日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    今までの先進国経済は、資源国から安い資源を輸入して得られる高い収益によって、高成長を続けてきた。(植民地時代の収奪の仕組みと基本的には同じ)
    これが、オイルショックを契機として成り立たなくなり、もはや実物経済ではやっていけなくなり、金融によって利益を上げる仕組みに変化していく。
    金融経済化はヘゲモニーの黄昏である。

    しかし、ヘゲモニーを中国がアメリカに取って代わるとは考えづらく中国が世界の工場となっても、その利潤をコントロールするのはEUか、米国ではないか。実物経済で利潤がもたらされる場所とその利潤がコントロールされる場所が資本主義上初めて分離されるだろう。

    新興国の経済成長による資源価格の高騰と経済成長できる辺境の喪失により、もはや成長はあり得ないと認識し、低成長を前提とした経済モデルを考えていくべきであるとしている。

    ※レーガン政権はソ連と激しく軍拡競争をしていたが、それによって拡大する財政赤字を日本企業がファイナンスしていた。しかしブラザ合意でドル安になったとき日本の生保は大手七社で1.7兆円の損をだしたが、そこで生保に引き上げられるとアメリカも困るのでアメリカの要請のもとバブルが引起されたという説がある。

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    2011年12月06日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    元エコノミストの水野さんと、インテリヤクザ風社会学者の萱野さんの対談本。
    対談本ですし、小難しい経済用語が殆どなく、平易に解説してくれているので、サクサク読み進んでしまいます。
    今、私たちは重要な歴史的転換点に立っているのだなとワクワクした気持ちになりました。
    良かれ悪しかれ、変化していく時代に生きているのは、楽しみでもあると思います。
    自分の個人的行為でもマクロ経済に影響するのではないかという気になります。

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    2011年10月10日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    自分自身、特に経済論に詳しくないんだけど
    いまの多くの経済評論家の議論は、
    金利引き下げがどうのとか、量的緩和がどうのとかの金融施策や
    果てには「もっと、モノを買いましょう」といった
    欲しくもないのに、無理矢理お金を使わせることを是とする
    ような議論ばかりで、
    「そんなことではいまの経済は変わらないんじゃない?」
    といった漠然とした疑問がずっともやもやしていた。

    例えば、野球の人気衰退についての議論に例えると
    社会のなかの野球の立ち位置や環境が変化しているのに
    スタジアムで起こることだけに目を凝らし、
    「ネームバリューのある助っ人外人を連れてこなければならない」
    「先発4本柱を育てなきゃチームは強くならず、ファンも喜ばない」
    と、近視眼で延々と議論しているのが
    いまの多くの経済論争のように思える。

    だから、この本の冒頭で
    「市場経済だけで資本主義を語るエコノミストたちへ」
    と題して書かれた「はじめに」を読んで
    これは、自分のもやもやを解消してくれる
    本なのではないかと期待をもった。

    結果はその通りであり、
    多くの面で期待以上であった。

    この本は資本主義のなりたちから、
    現代に至るまでの歴史的変遷を俯瞰的な視点で
    わかりやすく話を進めてくれ
    資本主義の根本をなす「安く仕入れて高く売り、高い利潤を生み出す」
    構造は、先進国においては限界にきていることを教えてくれる。

    だから、いまメディアを賑わすデフレも
    一過性の事象では決してない。
    日本は世界の先進国のなかでも
    先頭をきって「低成長社会」に突入したのだ。

    社会の15%程度の人に富が集約するのが
    資本主義の構造であり、
    これまでの日本の中産階級もそこに含まれていた。
    だから、それなりに余裕のある生活をみんなが送ってきた。

    現在はグローバル化が進み、
    規制緩和が促進され、自由貿易が加速すると、
    その15%に世界中の人々が進出しはじめ、
    日本の多くの中産階級の人々は、
    残り85%(安い仕入れを提供する搾取される側)に
    なってしまうという恐れも十分にあるのだろう。
    いや、その可能性はかなり高いのでは?

    2人がいうように、税や規制問題など
    「低成長社会」であることをちゃんと認識したうえで
    次の手を繰り出していかなければ、
    一握りのお金持ちと貧困者というシナリオは目前に迫っている。

    対談に出てくる2人のことはあまり知らなかったが
    これからは、この2人の発言には
    注目していかなければ....

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    2011年10月02日
  • 超マクロ展望 世界経済の真実

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    ネタバレ

    約1ヶ月前に読んだばかりですが再読しました。
    資本主義の歴史を、軍事力や空間革命に裏打ちされたヘゲモニー(覇権)の推移を交えて解説されていて、読み応え有り。その中でも交易条件の悪化等が実物経済の利潤率低下を招き、そして金融経済化するといった流れはとてもわかりやすい。
    また、個人的に日本について今後はそんなに大きく経済成長できなくてもよいのではと感じていたが、低成長を前提として政策を立案すべきとあり同感。”これからは低成長です。だから社会保障を大幅に見直します。”と宣言してくれる議員さんはいませんか?

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    2012年01月04日