前川裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!!
序盤のしっかりとした描写から、主人公の人となりや、住んでいる場所のイメージがよく掴めた。
映画版も良かったけど、原作とは内容、本題が違うように思う。
影の主人公、川合園子が矢島に順応しすぎではないかとも思うが長期間交流してると、そうなるのかもしれない。
川合園子の内面をもっと読みたかった気もするが、ストーリー的には難しいのかもしれない。
途中何度も急いでページをめくったし、衝撃的だった。
ラスト、死んでいても犯人はなんの報いも受けていないのがモヤモヤするが、人の心にじっとりと張り付く気持ち悪さが継続していて良い。 -
Posted by ブクログ
前川裕『真犯人の貌』光文社文庫。
実話のような未解決事件の真相を追うミステリー小説。よくぞここまでリアリティを感じさせるフェイク・フィクションを描いたものだと感心する。こういう作品は嫌いではない。寧ろ好物かも知れない。
人間の歪んだ欲望と醜い本心とが創り出した凄惨な未解決事件。伝播していく歪んだ欲望と醜い心……
相変わらず前川裕らしい嫌な気持ちにさせられる奇怪なミステリーである。事件の展開も結末も非常にリアリティがあり、読み切ったという達成感は無く、暗澹たる気分だけが持続する。
『川口事件』。夫の実家に泊まっていた教師夫婦が深夜に大量の血痕を残して疾走した未解決事件。大量の血痕は夫の戸田勇人もので、妻の碧は瀕死の勇人と共に連れ去られたと見られた。
この事件は当初から被害者の兄の達也の関与が疑われていたが、翌年、無罪が確定する。
月刊誌『黎明』は『川口事件』の特集を組み、この凄惨な事件の真相に迫ろうとするが、特集は突如として打ち切られる。事件を取材し、記事を執筆していたジャーナリストの杉山康平は判決に疑問を抱き、さらに取材を進めるが、関係者は皆、肝心なところで口を閉ざす。
次々と変死を遂げる関係者。この事件の裏には一体何があったのか……
本体価格720円
★★★★★ -
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前川裕『号泣』新潮文庫。
『愛しのシャロン』の改題作。
主人公の吉井百合が体験する過酷な事件の一部始終を描いたホラーミステリー小説。
これまでの前川裕の作品とは少しテイストが異なる作品だったが、猟奇色を前面に出しながら、ミステリー色も濃く、なかなか面白かった。
またまたホットパンツ姿の女性が登場するのは前川裕の趣味なのか。
声優になる夢を抱きながら新宿の男装ホストクラブで働く吉井百合には、幼い頃、警察官の谷藤力という男に5年間も監禁されていた暗黒の過去があった。
百合は二人の女性、ソープ嬢の真優、ホスト狂いで芦川真優の幼なじみの館林塁と共同生活を送っていた。ある日、百合の元に知らない男から首を千切られたテディベアが届く。それは、かつて百合を監禁していた谷藤が百合に与えた物だった。
あの谷藤が仮釈放されていたのだ。以来、百合の周囲で不穏な事件が相次ぎ、やがて恐ろしい猟奇的な殺人事件へと繋がっていく。
そして、タイトルの『号泣』の意味は、最後の最後に知ることになる。
本体価格710円
★★★★★ -
購入済み
ますますファンになりました
なんとも言われぬ、、って言う感じです。
夢中になり、時間も忘れて読みました!
前川さんの作品、全部見てみたいと心底思いました。
試し読みが出来るから、面白そうな物を探して読んでいるのですが、今回も当たり!
本当、ありがとうございますと言う気持ちです!笑 -
Posted by ブクログ
前川裕『白昼の絞殺魔 刑事課・桔梗里見の猟奇ファイル』角川文庫。
新人刑事・桔梗里見を主人公にした警察小説。『コウサツ 刑事課・桔梗里見の囮捜査』を改題、文庫化。
次々と怪しい人物が犯人と目されては消えていく。そんな二転三転の捜査過程が非常に面白い。誰もが怪しく、誰もが異常な闇を抱える中で桔梗里見は真犯人に辿り着けるのか……
一種のイヤミスと捉えても良いかも知れない。登場人物の全ての男性が心の中に異常性を秘めながら桔梗里見に接し、たまたまその中の一人が異常犯罪者だったに過ぎないというようにも感じた。
今の時代はすぐ隣に異常犯罪者が居てもおかしくない。突然、電車内でナイフで切り付けられたり、駅で硫酸を浴びせられたり、現代人が心に秘めた異常性の箍が簡単に外れる時代になったのかも知れない。
吉祥寺のマンションの一室で21歳の女子大生が絞殺され、臍をえぐり取られるという猟奇的事件が発生し、武蔵野署の新人刑事・桔梗里見は初めて殺人現場に臨場する。
捜査本部が設置されると、福生市でも38歳のソープランド従業員の絞殺死体が発見され、町屋でも63歳の女性が扼殺される。3人の女性は左利きの同一犯に絞殺されたものと思われ、桔梗は「歩く殺人百科」の異名をとる本庁の変人刑事・平瀬健とコンビを組み、事件の捜査にあたる。
やがて、恐れていた第4の事件が発生するとマスコミは連続殺人犯を『東京絞殺魔』と名付けて、一斉に報道する。
本体価格680円
★★★★★ -
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前川裕『魔物を抱く女 生活安全課刑事・法然隆三』新潮文庫。
東電OL殺人事件と新宿歌舞伎町ラブホテル殺人事件をベースに創作を加えたような、なかなか面白い警察小説。『イン・ザ・ダーク』の改題作。
主人公は地道な捜査と類い稀なる推理力を持つ生活安全課の刑事・法然隆三。果たして、この難事件の犯人は……相変わらず結末は苦々しい。
プロローグの淫靡な男女の描写は本編とどう関わって来るのか……タイトルの魔物とは……
金沢の旅館で発生した女性の絞殺事件。被害者の女性は都内の大手企業の課長で社内で売春を行い、吉原でも客引きをしていたという。一方、都内で半年間にわたり相次いでいた高級デリヘル嬢連続絞殺事件の被害者も有名企業のOLだった。この2つの事件は同一犯によるものなのか。なかなか進展しない捜査に業を煮やした捜査本部は犯人逮捕のため、新人女性刑事・晦美羽をデリヘル嬢に扮装させ、囮捜査を決行するが……
何故か前川裕の作品には魅力的なショートパンツ姿の女性が登場することが多い。本作でも主人公の法然隆三の19歳年下の妻があられもないショートパンツで現れる描写がある。
本体価格710円
★★★★★ -
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前川裕『ハーシュ』新潮文庫。
『酷 ハーシュ』の改題、文庫化。1年半程前に単行本で既読であるが、文庫化されたので再読。
ノンフィクション風ミステリー小説である。何とも言えない嫌な感覚と背後が気になるような不安感……一体、犯人は誰なのか……誰もが怪しい。
前川裕は実質的なデビュー作の『クリーピー』以来ずっと読み続けている作家であるが、作品の出来にかなりの山谷があるように思う。本作は出来としては面白い方なのだが、物語の世界を余りにも狭い範囲にまとめてしまったことが少し残念に思った。
新婚夫婦を手斧で惨殺するという猟奇的な殺人事件を発端に次々と連鎖していく狂気……事件を捜査する刑事の手塚京介は少しずつ狂気の闇に飲み込まれていく。
本体価格670円
★★★★★ -
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前川裕『アウト ゼア 未解決事件ファイルの迷宮』光文社文庫。
元新聞記者の小説家である成瀬幹夫が5つの未解決事件を描くという設定のノン・フィクション風、フィクション短編集。
タイトルは『out there = 未解決で、(犯人等が)捕まっていない 変な、君の悪い(口語)』という意味のようだ。
本作を読んで、マスコミや警察が公表する事件の真相やストーリーはイヤに整然としているが、実際には事件の裏にもう1つの事件が隠れていたり、真相はもっと複雑なのではないかと考えた。短編集全体がそれだけリアリティを感じるような構成になっているところが非常に面白い。しかし、いずれの短編も嫌な後味を残す。
『しりょうのふね』。解決済、未解決を問わず事件の真相というのは結局はこんなものではないのだろうか。真実と思えたことが実は虚偽であったり、その逆もある。物事は時代と共により複雑になり、なかなか真実が見えなくなってきている。今の世が欺瞞に満ちているというのはそういうことなのだろう。
『偽装者の顔』。複雑に入り組んだ人間関係が論理的な思考を阻害し、事件の本質を見えなくすることはよくあること。この短編はこうした見えない事件の本質を見事に描いているように思える。事件の裏には実はもう1つの事件が隠れている……
『たそがれの通り魔』。通り魔事件がいつどこで起こってもおかしくない昨今。『人権』というパワーワードの元、多くのアブない奴等やオカシイ奴等が社会に放置されているのではないだろうか。駅のホームで笑みを浮かべながら踊るように傘の柄を突く男、奇声を発しながらくるくると回り続けている男、怖い顔をして人を押し退けながら突き進む女……怖い。昔はオカシイことを指摘し、周りに注意喚起を促しても『人権』問題にはならなかったと思う。『人権』というパワーワードが席巻する限り、思い切った発言ができず、再び悲劇は起こるのだ。
『みちゆきの夜』。事件の関係者が身内ということで、何とも言えない嫌な後味が残る。しかも、男女関係のこととなると尚更だ。今の世の中、いつどこで事件に巻き込まれるか解らない。いや、知らぬ間に既に事件に巻き込まれているのかも知れない。
『冤罪の条件』。やはり、事件の裏にはもう1つの事件が隠れているのだ。不思議なことに犯罪というのは様々な形で連鎖し、悲劇を増幅させるのだろう。
本体価格660円
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購入済み
WOWOWでも、見てます!
不思議な事件ばかりで、一体どうなるのか、すごく気になって、一気に読んでしまいました!本当は、テレビと同時進行にと思っていたのですが!