前川裕のレビュー一覧

  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻行人と10人の後輩作家との対談集。

    対談相手は、詠坂雄二、宮内悠介、初野晴、一肇、葉真中顕、前川裕、白井智之、織守きょうや、道尾秀介、辻村深月。

    ほぼ全員が綾辻さんを前にして揃いも揃って緊張している様子が微笑ましい。

    フレンドリーで気さくな空気を醸し出している綾辻さんだけど大御所感が凄い。

    「こんな年寄で、申し訳ありません」と挨拶される前川さんに笑ったり、綾辻さんに「文章にうるさい」と言われる道尾さんの拘りに感心したり、高校生の頃から綾辻ファンだった辻村さんの熱い想いに驚いたり、様々なシークレットを楽しめた。

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    2023年02月16日
  • クリーピー ゲイズ

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    犯罪心理学者・高倉孝一のゼミ生・千倉有紀が、塾 講師募集の面接に行ったのち姿を消した。高倉の妻・康子は、友人と参加したバスツアーで、高倉を知っているらしい気味の悪い男から威圧的に話しかけられたという。その話を聞いた日の夜遅く、何者かが高倉家の扉を激しく叩いた! 高倉は否応なく不気味な事件の渦に巻き込まれていく――。

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    2023年02月06日
  • アトロシティー

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    フィクションとはいえ、悪質な訪問販売はとりあえずドアを開けたらおしまいなんだなという教訓には充分。
    欠落した部分を抱えた登場人物たちとストーリーに、女性の矛盾した複雑な心理の絡ませ方が上手いなぁ。でもラストのもう一歩感が拭えない。
    帯の「悪意があなたの部屋のチャイムを鳴らす」は防犯ポスターの標語に最適だw

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    2022年08月19日
  • クリーピー

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    ネタバレ

    おもしろかった。
    最後ずっと行方不明になってた凶悪殺人犯が実は死んでてその殺人犯に殺されたと思われてた野上は元妻に愛ゆえに殺されてて更に殺人犯に誘拐されてた少女はその元妻の養女としてピアニストとしてパリで暮らしてるっていう意外な展開プラスすっきりエンドでよかった。

    ただ死体を何年間も家に置いといて腐敗臭とか虫とか大丈夫なのかなって心配になった。

    頭の切れる悪い人って怖いなぁ

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    2022年03月08日
  • ハーシュ(新潮文庫)

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    東京荻窪の閑静な住宅街で、新婚夫婦が惨殺された。凶器は手斧。意味不明の遺留品が残され、血まみれの若妻は、結婚式場のパンフレットを口中に押し込まれていた。かつて吉祥寺で起きた類似事件と関係があるのか。謎めいた密告、捜査幹部と被害者の秘められた関係。捜査は泥沼化し、またも新婚夫婦が手斧で殺される……。苛酷な真相と重い衝撃が胸を抉る傑作ミステリー。

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    2022年02月20日
  • クリーピー ゲイズ

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    干物と蒲鉾の定番 男は馬耳東風という感じで とうつう疼痛 一九世紀の中葉に書かれたポーの小説『赤子病の仮面』 無意識のエロスの滲出 蝦蟇がまがえる 三和土たたき いえども雖も 伏魔殿 曙光しょこう 潤ったところで 罷り間違えば ノーブル(高貴)で端正な顔立ちは相変わらずだ 何処か深い愁いを感じさせる少女なのだ さっこう索溝が水平に走っている 並外れた滑稽さが笑いをまったく封じ込め 恐怖に加えて複雑で重い寂寥感が永本を襲った おおよその状況が脳裏で収斂するのを感じた かんせい陥穽 愁いに満ちた顔を思い浮かべた 内奥を紐解いていく しゅっしょく出色 作者が挑んだ趣向について更に深く味わえることを付

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    2021年12月08日
  • クリーピー ラバーズ

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    高倉が高倉犯罪相談所を開設した。
    前作までとは違うパターンの短編集のイメージ。
    夏目鈴は活躍するのかな?
    よくわからないけど、安楽椅子探偵にするにはちょっと弱いかも。
    1作目が一番良かったような…。
    ちと残念。

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    2021年10月25日
  • クリーピー スクリーチ

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    当然、続編をすぐに読むわけで。
    前作の高倉は大学を辞め、別の大学に移っている設定。
    今回は大学の女子トイレで行
    われた殺人事件に巻き込まれる。その時聞こえた金切声が…。
    高倉は今回は脇役。
    ほぼ活躍なし。
    前回よりはさらさら読めるが、ホラー感はかなり少な目。

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    2021年10月23日
  • クリーピー ゲイズ

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    前川裕『クリーピー ゲイズ』光文社文庫。

    『クリーピー』シリーズの第5作。シリーズの原点回帰作品であるようだ。

    率直に言えば、期待外れだった。確かにシリーズ第1作の事件をスパイスに新たな事件が描かれており、まあまあの不気味さを感じるものの、犯人の目的や事件の全容がぼやけているのだ。事件の異様さを演出しようとあちこちに枝葉を伸ばし過ぎたのが失敗の原因だろう。

    相変わらずへそ出しTシャツのショートパンツの若い女性が登場するのには失笑するしかない。

    犯罪心理学者・高倉孝一は夏目鈴を助手に『高倉犯罪相談所』を開設し、依頼者が持ち込む奇妙な事件を分析し、アドバイスするなどしていた。

    ある日、高

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    2021年10月17日
  • クリーピー スクリーチ

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    ネタバレ

    前回のミステリーテイストの作品の方が好きだった。今回のは罪と罰に寄せてる気がして、しかも結末がイマイチ納得できないというか、腑に落ちないというか。何が書きたかったのだろう?

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    2021年09月18日
  • 白昼の絞殺魔 刑事課・桔梗里見の猟奇ファイル

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    ネタバレ

    帯には女性刑事の桔梗さんと「歩く殺人百科」と呼ばれる平瀬のバディものと書かれていたが、この二人の不協和音は結局整いそうで整わないという状況。
    主人公の桔梗さんに感情移入して読むため、彼女が平瀬に心を許さないと、読み手側も彼を受け入れられない。
    寧ろ、彼女と一緒に不快感を募らせるばかり。
    「歩く殺人百科」の異名に違わぬ活躍をしてくれればまだよかったのだが、語る割には役に立っていないという。
    彼よりも桔梗さんの恩師の方が捜査の上では役に立っていた。
    彼は彼で問題ある人ではあったが。
    平瀬の絶頂期は登場時だった気がする。
    そして、ラスト。
    最後の最後で、とんでもない爆弾を落としてくれる。
    お陰で、警

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    2021年09月11日
  • アウト ゼア~未解決事件ファイルの迷宮~

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    隣家の門灯の薄明かりがぼうっと浮かんでる ペドフィリア(小児性愛的性向) 前言を翻し 私は言葉の接ぎ穂を失って 言下に否定するのは危険だった 馬脚を露わすとはこのことだね 離婚話は沙汰止みになった 風聞以上のことを知っていたわけではない 芝居の台詞を棒読みするように言った 私は彼女の直感力は病的だと感じていた。少なくともそれは普通の人間の想像力の範囲を逸脱している。 薄闇がゆっくりと忍び寄っていた 腎臓の腫瘤 ぎけい義兄 次第に遠景に退き 赤い百日紅さるすべり 静謐にも似た諦念か滲み出ているように見えた 近隣で有名な吝嗇家として知られていた その語尾を補った 太股が僅かに覗いていた かんざんじ

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    2021年08月15日
  • クリーピー

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    早い段階から色々な事件が起こり、展開が早くドキドキしました‼︎
    皆さんのレビューにあるように、こじつけや不思議に思うことも多々ありますが、それはそれで楽しめました。
    この後どーなるの⁉︎って思ったら、あれ?進展なしで時間経過...からのぉ真実発覚!
    終わり方は確かにどーでしょぉ?
    でも、楽しめました!

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    2021年07月08日
  • クリーピー クリミナルズ

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    可もなく不可もなく。
    犯罪心理学者が事件の謎を解く。
    面白くないと言うわけではないのですが、私には特に刺さらず。

    作者はどんな容姿をされているのか…
    小柄でふくよかなのだろうか、とか思っちゃいましたがどうなのでしょう。

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    2021年04月27日
  • クリーピー

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    怖かった。最近リラックスして読める本を読むことが多かったのでこんな猟奇的なお話に読みながら泣きそうになった(苦笑)
    でも思いがけず出てくる地名がよく知る場所ばかりで嬉しくなった
    なのにそこでもまた殺人、、、
    怖いけど続きの気になる感じは癖になりそう
    ただきっと心が元気な時でないと読めない。

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    2021年03月06日
  • クリーピー

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    脳内再生は香川照之さんで正解でしょう。
    結構無理がある展開が多いので、一旦脳内のネジを何処か一つ緩ませてから読むのがおすすめです。

    信じるか信じないかはあなた次第です
    と、背中をゆっくりなぞらるかのようなゾワッとする感覚が好き。

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    2022年03月02日
  • アパリション

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    久しぶりにこの作家さんの小説を読みました。
    この作家さんは、悪人を描かせたら右に出る者は居ないんじゃないかと思えるくらい、残虐な悪人描写をします。この作品ではクリーピーの様な悪人では無いのですが、やはり根は同じ悪人を描いている様に感じました。
    話が進んでも行っても中々謎が解けない様な感じだったのですが、急に簡単に犯人があぶりだされたのには、少しあっさりし過ぎでは?!と思いましたが、最後まで面白かったです。

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    2020年06月27日
  • 文豪芥川教授の殺人講座

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    前川裕『文豪芥川教授の殺人講座』実業之日本社文庫。

    変わった趣向のミステリー短編であるが、『クリーピー』シリーズのような切れ味は無い。しかし、身近で起きるリアリティのある事件に怖さを感じた。

    名前が文豪に似ているので、学生に『文豪』とあだ名される無双大学文学部の教授で、ミステリー作家でもある『二足の草鞋先生』芥川竜介を主人公にした連作文学講座&ミステリー。5つの講座と主人公の身近に起きた5つのミステリーを収録。

    『第1講座 天才と変態の芸術概論』。大学の15階の女子トイレで起きた盗聴事件に端を発した恐ろしい事件の全貌は……

    『第2講座 心中の現象学―純愛か殺人か―』。主人公の芥

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    2020年04月21日
  • クリーピー スクリーチ

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    続編的だけど、
    視点が少し違っていて新鮮。
    2作目ってだいたい外れる。
    こんなに先の読めるミステリーは
    深入りし辛いので苦手。

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    2020年02月20日
  • クリーピー クリミナルズ

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    犯罪心理学教授である高倉孝一が対峙する奇妙な「隣人」たち。大型客船での旅路で出会った夫妻、大学講師や学生、音楽家…。日常に紛れ込んだ底知れぬ悪意が生み出す犯罪を、高倉は解き明かすことができるか!?彼が遭遇した過去の事件も収録。身の毛もよだつ五つの恐怖と衝撃があなたを襲うミステリー短編集。

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    2020年02月08日