【感想・ネタバレ】魔物を抱く女―生活安全課刑事・法然隆三―(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

都内大手企業の女性課長が金沢で絞殺された。所持品は泉鏡花記念館のパンフレットだった。東京の高級デリヘル嬢連続殺害事件の被害者も、有名企業のOLたち。犯人には、殺害現場に居座るという特徴があった。捜査本部は女性警官をデリヘル嬢に扮装させ、囮捜査を決行する。吉原で交錯する点と線。ベテラン刑事の執念の捜査が突き止めた底なしの闇。傑作警察小説。『イン・ザ・ダーク』改題。(解説・細谷正充)

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Posted by ブクログ

前川裕『魔物を抱く女 生活安全課刑事・法然隆三』新潮文庫。

東電OL殺人事件と新宿歌舞伎町ラブホテル殺人事件をベースに創作を加えたような、なかなか面白い警察小説。『イン・ザ・ダーク』の改題作。

主人公は地道な捜査と類い稀なる推理力を持つ生活安全課の刑事・法然隆三。果たして、この難事件の犯人は……相変わらず結末は苦々しい。

プロローグの淫靡な男女の描写は本編とどう関わって来るのか……タイトルの魔物とは……

金沢の旅館で発生した女性の絞殺事件。被害者の女性は都内の大手企業の課長で社内で売春を行い、吉原でも客引きをしていたという。一方、都内で半年間にわたり相次いでいた高級デリヘル嬢連続絞殺事件の被害者も有名企業のOLだった。この2つの事件は同一犯によるものなのか。なかなか進展しない捜査に業を煮やした捜査本部は犯人逮捕のため、新人女性刑事・晦美羽をデリヘル嬢に扮装させ、囮捜査を決行するが……

何故か前川裕の作品には魅力的なショートパンツ姿の女性が登場することが多い。本作でも主人公の法然隆三の19歳年下の妻があられもないショートパンツで現れる描写がある。

本体価格710円
★★★★★

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2020年05月29日

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