小池昌代のレビュー一覧

  • 悪事

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    日常に潜む怖さ
    そんな物語がいくつか詰まってます。普通の感じだから、ジワジワと怖さが盛り上ってきます。

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    2014年11月27日
  • たまもの

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    四十歳になる私の前にある日突然、幼なじみであり元恋人でもある男が現れて一歳にも満たない自分の息子とまとまったお金を私に預けて消息を絶つ。そこから物語は始まる。

    「あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかもねむ」

    柿本人麻呂が詠んだとされる一首。山鳥の夫婦は昼間はいっしょに過ごすのに、夜になると別々に寝るという。私も山鳥のようにこの長い夜をひとりで寝るのだろうか、という歌意だそうだ。

    幼なじみの男はこの歌が好きだそうで、息子の名前を「山尾」と付けた。山鳥のようにひとりでいることに違和感を感じさせない雰囲気の山尾は手のかからない男の子に成長していく。一方、未婚かつ出産未経験で母親

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    2014年08月26日
  • ことば汁

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    詩というものは、一言でくくるなら
    「意想外の結合」と云えるんじゃないかと思う。
    言葉は、思いもよらない言葉と手を結んだとき、
    詩として昇華するのだろう。

    本書は、現代をときめく詩人による6つの幻想譚。
    でも、「ことば汁」という作品はない…それにしても、
    この言葉から感じられる、おどろどどろしくも
    なまめかしい感触は、新鮮で魅惑的だ。

    言葉は、記憶を装い、身体に憑依する。
    行儀よく、不規則にならんだ歯の隙間から、
    よだれがだらぁんと、流れ出るような…官能。
    そんな作品群…すごいっ!

    さすが! 小池昌代さんだなぁ!
    著者の詩集は大好きで、繰り返し読んでいるけど、
    こうした短編も味わい深いです

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    2012年11月13日
  • ことば汁

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    はじめて読んだ本のジャンルだなぁとしみじみしてる。
    冒頭は、言葉の選びがとても綺麗でしっかりしてると思ったけど、
    つので完全に持って行かれた。
    耽美な文章が織り成す世界は、ほとんど中毒に近い。

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    2012年11月10日
  • ことば汁

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    日常の中のちょっとしたズレを描いた6つの短編です。
    なにげないふりをして、読む者の胸にいきなりサクッと刃を突き刺すような小説でした。
    〝女房〟という短編以外は、いずれも主人公は、けしてもう若いとはいえない年頃の女性たちです。老い、孤独、欲望・・・・著者の筆によって、主人公たちはふと踏み込んだ非日常の世界で、心の襞を露わにされてしまいます。けれど不快な読後感はありません。それどころか、読み始めたらついつい惹き込まれてしまいます。
    「ことば汁」という書名は、鍋の中の言葉のごった煮というイメージだそうです。思えば人生なんて矛盾だらけ、人の胸の中もコトコト煮込んだごった煮のようなものですネ。

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    2012年08月20日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    森見登美彦さんが竹取物語、宇治拾遺物語を町田康さんが担当しているのがキャラクターを表していて面白い。そして作家さんが各々「俺が書きそう」「編集部から割り当てられただけだけどお笑い担当なんだな」と言っているのが笑えた。

    今の若い人の言葉と昔のかしこまった言葉の混ざり具合がおもしろかったです。
    →言葉は純粋にやっていくと滅びるんですよね。やっぱり混ぜていかんとね。ただ、混ぜるのもコツがありますね。バンドをやってるとき、よくあったんですよ。各パートでレコーディングした音を最終的にミックスダウンで一つに混ぜるわけですけど、みんな目立ちたいから自分の音量を上げたがる。それでムチャクチャになって全体の

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    2026年06月22日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    変愛、と銘打つだけあって、なんだか読後感が…

    いろんな作家さんの個性も垣間見える作品だったが、やっぱり村田沙耶香さんの作品の不気味さは突出してるな…

    再読したい本ではなかった

    いい悪いではなくて、好みじゃないってことですね…

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    2026年05月28日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    『無類の竹好き、男のアホさを書く作家。そんな僕が[竹取物語]の現代語訳を依頼されたんだから、もちろんお引き受けしました』と語る森見登美彦さん

    石上麿足を『中学や高校のときにいた、ちょっと思いこみの激しい優等生』とイメージしたり
    和歌をポエムとして訳したり

    『古事記には、勝利を祝い、人の強さを誇る話は少ない。いつも敗れた者に寄りそい、人の弱さを嘆きます』池澤夏樹さんの古事記

    古典の現代語訳が載っているのかと思っていたら、作家さんたちのインタビューだったりの裏話の本でした

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    2026年03月16日
  • Cloud on the 空き家

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    うどの貴人なら一挙に展開が不思議になりよく解らなくなる。
    出てくる和歌が解説されるとなかなかしみる、

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    2026年03月04日
  • Cloud on the 空き家

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    ネタバレ

    40を超えて独り身のわか子は、定職につけず、唯一の肉親である兄も風呂で溺死をし、死ぬ所から物語ははじまる。兄の孤独を心配しているくだりがあるが、自分も、知人と呼べる人しかおらず、昔付き合っていた人も死に、ポツリポツリと亡くなっていく。和歌が好きという古風な趣味をもつ彼女だが、雇空き家管理のバイトに趣味の欄に書いた事がきっかけで、和歌に理解がある雇い主で、何とか受かり、空き家を掃除管理するのだが、ハエやドブネズミなどあまりの家の酷さに辞めたくなる。度々和歌が登場する。そんな中の雇用主のイケメンの甥だったか大学院生の子がその空き家を使いたいと訪れてから、わか子に芽生えた恋愛感情に、胸が痛くなった。

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    2025年08月21日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    純文学作家の発想
     ひとつづつ評していく。

     川上弘美。未来SF。
     発想が陳腐だと思ふ。書きたいことを意識的に書いてはゐるが、予定調和的で凡庸から突き抜けない。
     人間由来の人間を工場で作らず、多様な動物由来の人間どうしが結婚し合ふ未来観(近親交配によるホモ接合型を減らすためだらう)。そこでの恋愛。
     厳密にいへば、人間と他種ではゲノムの相補性が少ないからありえない。遺伝子組換かもしれない。まあそこは目をつむることにしても妙だ。
     未来でも入籍といふ制度は残ってゐる。人間に本能の性欲が残ってゐるんだらうけど。結婚しない人や、核家族がどうなったかも書いてない。
     妙にSFが現実路線のわりには

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    2024年10月10日
  • 百人一首

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    ずっと昔によまれた詩なのに、詩人の選ぶ言葉の一つ一つが新鮮さを連れてくるのがおもしろい。
    詩訳も良かったけれど、解説に見られる言葉の美しさや、どこをどう捉えて解釈したか、詩訳までの道筋を見られるところがまた良かった。

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    2024年07月28日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    百人一首について語った小池昌代さんの解説が、僕の感性ととても一致しており、自分の感じたことを解析もしてくれた。

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    2023年10月09日
  • この名作がわからない

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    ざっと読みのつもりが、案外面白くて一気読み。
    1章が一番面白かった。
    小池さんのおかげで、小谷野さんのうんちく語りも鼻につかずに読める。
    しかし対談が文字になると自分とは違う倫理や嗜好を面白がる人か、そもそも許容するキャパがない人か、という差がはっきり読み取れて興味深い。
    小池さんの深沢七郎愛がとても良かった!

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    2023年08月29日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    心に残るというものではないけれど 日頃あまり読まないようなファンタジー要素のある1冊で、実力のある作家さんたちが書いているものなので、文章的にも楽しめる。感動的とかではないけれど、たまには一味違ったものを読みたいという気分のときには良いと思う。

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    2026年01月12日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    普段、ほとんど読むことのない現代の日本人作家のアンソロジー。
    興味深く読んだ。
    もとは、深堀骨 の作品を読んでみたかったから手に取ったが、どれもなかなか良かった。ありそうでない話というファンタジーというか、不気味な話が多い。恋愛要素はどれも少なく見えるが、一応恋愛ものという括りらしい。

    一作だけ、多和田葉子の漢字の話はすでに読んでいた。

    特に印象的だったのは、
    本谷由希子、迫力とリアリティと奇想天外で面白かった。
    村田沙耶香、細かく書き連ねて積み上げるのがうまい。
    吉田知子、多分この中で一番好きなタイプの作家。
    小池昌代、切れ味がよい。
    星野智幸、描写がうまい。

    というかんじ。
    編者は岸

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    2023年03月22日
  • 感光生活

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    感想
    他者との境界。超えたと思っても実際には何も変わっていない。何を考えているかわからない。それなら外面に表れた行動を基に判断するしかない。

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    2023年01月26日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    作家が翻訳した作品について、テクニックや翻訳きた際の感想などを書いた本。
    てっきり作品によって翻訳された作品がたくさん読めると思っていたのですが、おそらく講演会があった際の対談した内容がそのまま本になったような形です。
    作家さんの言葉でここが好き、難しいなど書かれていてそれはそれで面白かった。

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    2022年08月13日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    ネタバレ

    古事記 712年 天武天皇の命により  池澤夏樹
     神様の血縁関係
     歴史 神話 伝説 系譜 歌謡
     なる=勝手に生まれてきたもの
     ヤマトタケル 弱いものへの共感

    日本霊異記 平安初期 日本最古の仏教説話集 伊藤比呂美
     ブロークンな漢文
     性を書く博愛主義
     くながひ=杭を交える、つっかえる(婚、愛婚) とつぐ=戸を継ぐ(交通)
     
    竹取物語 平安前期  森見登美彦
     かぐや姫が地球に来た理由は不明  
     帝さえも拒否し、世の中のルールをすべて拒否して帰っていく

    宇治拾遺物語 鎌倉初期  町田康
     原曲を再現するのではなくカバー曲、メロディーもムードも変えない
     原文から聞こえてくる音

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    2022年08月18日
  • 恋愛詩集

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    一見何気ない日常風景を切り取ったように思える詩も、恋が始まる瞬間を捉えたものかも…と考えて読むとまた違った面白さがあります。筆者の思う様々な形の恋、それらを気軽に楽しむことができる一冊です。

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    2022年05月14日