小池昌代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
折口信夫の「万葉集」と小池昌代訳の「百人一首」
はどちらも、少し難解というか、その良さがすべて理解
できたわけではありませんが豪華な内容だったと
思います。万葉集や百人一首をここまで深く読んだ
ことは初めてかと思います。
百人一首は、昔覚えた記憶があるのですが、割と
忘れているもので、半分以下しか覚えていません。
でも、かけ言葉や謎、背景、意味がここまで
詳しく読めたのは初めてかもしれません。
『新々百人一首』は中にはいい句もあるのでしょうが
個人的に丸谷氏の旧態のかなづかいがどうしても
気持ち悪くて、読む気になりません。
なんで旧かなづかいをわざわざする必要があるので
しょうか???
現代の -
Posted by ブクログ
幼なじみ男性の生まれたばかりの子ども山尾くんを生活費とともに未婚の女性がひとりで預かるがいっこうに引き取りにこないまま山尾は小学生になる。なかなか想像しがたい物語のスタートではありましたが、山尾くんは読書が好きな男の子で手がかからない様子であり、預かった方も、不規則な生活に落ち入りがちな校正の仕事からせんべい工場勤務に転職し、山尾くんと一緒にいる時間を確保するようなごく普通の配慮をした母親役でした。淡々とお話は進み、どちらもこの生活に不満がなく
むしろ満たされた空気に包まれており、むしろこの先山尾くんが自立するときが来たら、ふたりの心のバランスが崩れてしまいそうに感じました。