額賀澪のレビュー一覧

  • 女ともだち

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    女性作家8人の短編。どれも面白かった。ゾクっとしたり、女友達ってそうだったなーと身に覚えもあるものもあり、やはり女性作家だけにリアリティがありつい肯いてしまった。初めましての作家さんとも出会えるのが短編を楽しむ醍醐味でもある。

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    2020年09月19日
  • 拝啓、本が売れません

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    小説家と担当編集者が「売れる本」について取材し試行錯誤するルポ。色々な時の人に話を聞いていて興味深かった。当たり前だけどどの本も誰かが一生懸命書いて面白い!って思って世に出してるんですよね。昨今厳しい業界ですが頑張って欲しいです(タスキメシ好きです)

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    2020年08月28日
  • 小説 空の青さを知る人よ

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    ネタバレ

    「あの花」、「ここさけ」と観てきたからこそ気になっていたが、今作が一番良かった。「井の中の蛙、大海を知らず。されど空の青さを知る。」の言葉を大切にしたいと思った。

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    2020年07月07日
  • 風に恋う

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    高校の吹奏楽部を舞台に久しぶりにコーチとして来た瑛太郎とサックスとしての才能がある新入生・基が、全国大会へ出場しようと奔走する物語。

    2人の視点を主軸に、理想と現実の中で頑張る高校生や卒業生達が爽やかに描かれています。

    吹奏楽部というと、昔「笑ってこらえて」という番組で、シリーズとして特集されていたのを思い出します。
    そこでは、大会に向けての活動、オーディション、先生による厳しい指導などが放送されていました。
    放送では、ごく一部分しか放送されておらず、その後の人たちの人生を放送することはありません。

    この作品では、名門高校がゆえに進路に揺れる高校生達の苦悩、卒業後の夢や挫折が、リアルに描

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    2020年06月10日
  • 夏なんてもういらない

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    積読してた本を片っ端から読もうシリーズ34冊目。

    久しぶりの額賀澪さんの作品。
    テーマが良かった!
    とある小さな島で受け継がれていく伝統や文化。
    伝統を大事にし古い考え方に囚われがちな世代と、
    伝統のこれからの在り方や意味に疑問を持ちながらも
    しっかりと向き合い自分たちなりの答えを出そうとする若い世代。

    世代間の価値観の違いや
    親と子の間で交わされるやり取りは、
    きっと本書のテーマになったような特殊な伝統だけではなく
    深冬の家業の農家のように様々なところで起きていることだと思う。
    けれど、ありきたりなテーマでそれを語られたら
    多分印象には残らない話になっていた。
    この独特な世界観が良かった

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    2020年03月29日
  • タスキメシ

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    兄 眞家早馬は高校陸上部の長距離走トップ選手だったが、膝の故障のリハビリ中に生物教師の担任の差し金で料理研究部の井坂都と出会う。
    怪我を理由に陸上から離れようとする早馬は都に料理を教えてもらうことで心の穴を埋めようとしていた。同じく長距離走選手の早馬の弟の春馬はそんな兄を見て苛立っていた。そして早馬と同級生で陸上部キャプテンの助川亮介も早馬がランナーとして戻ってくることを願っていた。
    都との料理を通じて少しずつ自分を受け入れていく早馬。都も早馬と一緒に料理を作ることで自分の心を安定させていた。
    早馬が陸上を離れる本当の理由、そして兄の怪我を自分のせいだと思い詰める春馬、仲間として友として早馬の

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    2020年01月28日
  • 小説 空の青さを知る人よ

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    映画を観てから読みました。
    10代の真っ直ぐな想い、30代の生き方や葛藤についてよく描かれた作品だと思います
    年代を問わず読むべきです
    映画は特に良かったです

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    2020年01月17日
  • タスキメシ

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    2作目の「タスキメシ 箱根」を読んでから、この本を読んだので、個人的には眞家早馬の過去編という感覚で読んでいました。
    陸上の駅伝を舞台にした物語ですが、走っているシーンはそんなになく、ダイジェストのようにサラッと流れていました。それよりも青年たちの心の動きを中心に描かれていました。読んでいて、青春だなあと終始思っていました。
    怪我をした時、将来進もうと思っていた道が断たれたと思った時、自分だったら、どう判断するのか。
    主人公の心情が、読んでいて辛かったです。表面では、こう決断したんだと明るく振る舞っていますが、心の中では、複雑な思いが入り混じっていて、何かを諦めた時の自分と重なりました。
    てっ

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    2020年01月05日
  • 小説 空の青さを知る人よ

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    岡田麿里脚本の新作が公開になると知って読む。脚本を小説化するだけなのに何で人に任せるのだろう。新海誠は映画の結末がハッピーエンドでないものが多く小説でその言い訳をしているように感じたが、この映画は本作のままなのだろうか。しかしまたしても超常現象頼りになったのはちょっとがっかりしたし生霊に恋までしてしまっちゃダメだろう。更に本作も岡田麿里のひきこもり経験が色濃く反映しており、もうそろそろ脱却してもいいのではないだろうか。映画で見るとどう感じられるかは楽しみではある。

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    2019年09月23日
  • 小説 空の青さを知る人よ

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    なんか「あの花」を
    ちょっと思い出すような
    そんな物語でした。

    しんのと慎之介
    今の自分が高校生の自分に
    会ったらどうだろう
    胸を張って
    大人になるって
    いいもんだって
    言えるのか?
    なんて考えてしまったなぁ

    本のタイトルの意味を知った時
    うるっと来ました。

    映画観に行こうと思ったね

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    2019年09月22日
  • 君はレフティ

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    「君はレフティ」、このタイトルに込められた思いは計り知れない。
    事故で川に転落し、全生活史健忘になった主人公。
    なぜか自分宛と思われる謎のメッセージ。その意味は?

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    2019年09月13日
  • 夏なんてもういらない

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    読み終わって、とってもさわやかな気分になった。
    後味最高です。


    大農家の一人娘、いずれは家業を継ぐように言い聞かせられて育ち、そんな親の考えに反発する深冬。
    島の伝統のお祭りで神女になる権利を得るため、島を一歩も出ては行けないという決まりを頑なに守り続ける柑奈。

    ある意味似たような環境だけど考え方が全然違う2人は、ケンカばっかり。

    島で育った優弥、渚、憲兄ちゃん、どの人物も好感が持てて、その関係性も微笑ましい。

    深冬は失恋したけど、素敵な島で素敵な仲間たちと出会い、忘れられない夏になっただろうな。
    こんなに色んな意味で強烈な夏を経験したら、『夏なんてもういらない』って思えるのかもなぁ

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    2019年09月09日
  • 君はレフティ

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    ネタバレ

    読み終えた時、本のタイトルの本当の意味が理解できる。真っ直ぐなピュアな想いと互いを想い合う優しい気持ち。なのにこの恋愛は苦く切ない。
    記憶喪失の古谷野を狙う7.6という謎のメッセージ。犯人は予想通り、と思ったらそれを超えてきた。
    親友の生駒の中学時代の秘密を知った時の古谷野の言葉に目が潤んだ。そんな言葉をかけられる大人になりたい。

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    2019年08月29日
  • 夏なんてもういらない

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    もういらないというタイトルと帯に一生に一度の大失恋なんて書いてあるから、ネガティブな話なのかと思ったが、素晴らしい夏だったという話にわたしは感じた。

    ただの恋愛小説ではない。

    神、伝統、変えられないもどかしさ、逃げ出したい気持ち、変わらない人々、変わる人、人間関係。
    正直恋愛は脇役だと思った。昔から受け継がれる伝統を通して、自分はどう受け止め変わっていくのか。はたまた変わらないのか。

    深冬の、親への感情や好きな人への気持ち、好きな人が第一で祭りとかどうでもいい、好きな人と一緒にいたい知りたいって思いはめちゃくちゃ理解できました。
    恋愛としては成就しなかったけど、みんな一歩前に進めたのでス

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    2019年08月15日
  • 女ともだち

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    女友達同士のあるある三昧。なかなか面白いストーリーが個性的に繰り広げられる。この作家はここを攻めてくるのね〜とか思いながら読めるのも楽しい。

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    2019年07月31日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女性作家8人の「女ともだち」をテーマにしたアンソロジー。こういうアンソロジーて、「ん?」て思うものが入っていたりもしますが、今回はどれも面白かった。初め3篇は女性のドロドロした部分をクローズアップ。友達ストーカー手怖い!でもこんな心理なんだろうなぁ。大崎梢は未熟な子供同士の嫉妬、大人になるともっと世界は広い、と思えるけどこれくらいの年の時はこんなかんじだよなぁ。後半になるにつれて女友達ていいなと思える、明るい気持ちで本を閉じられました。

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    2019年07月11日
  • 女ともだち

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    女ともだちかぁ…ドロドロだろうな…
    と、読むかどうか迷っていたのだが、気が付いたら読んでいた。

    しかし、内容は、予想の斜め上を行くもの。
    私の思い描いたドロドロは“三角関係”とか“ライバル”とか“嫉妬”だったのだが、それは、さすがオバチャン、認識が古い!!…という感じで。

    最初の三作は、三部作?この本には裏テーマがあるの?と思わせるほどの共通点があり…なんというか、サイコパス?
    普通と異常の認識が、いきなり反転するところなど、胃袋がグルッと裏がえるような気持ち悪さを味わう。
    大崎氏の作品は、知ってる舞台に知ってるキャラが友情出演のサービスあり、テーマもひとひねり。
    阿川氏の作品は、女の友情

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    2019年04月20日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    *村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*

    前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
    特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳

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    2018年09月18日
  • ヒトリコ

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    いじめられてから後、一人でいる事を決めてそれを押しとおす。なかなか無い事と思う人もいるでしょうが、僕にはこの気持ち痛い程分かります。いじめの言葉や村八分の空気を全て無視し、実害があるような事が有れば徹底的に抗戦する。彼女とは違いますがそういう風に一人でいる事を主体的に選んだ時、最終的には自分の周りに出来るエアポケットのような孤独です。いじめというのは相手がやり返してこない事を前提にしているので、相手が弱くないと分かった時点で居ない物のように扱われます。気楽ではありますが、心がじくじく血を流すような寂しさがありました。
    このような本を書けるという事は額賀さんもあまり楽しくない青春を送って来たので

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    2018年06月10日
  • マウンドの神様

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    ネタバレ

    野球を愛する人気作家の野球を題材にした小説、エッセイを、集めた短編集。
    どの作品も作家の野球への思いや造詣が伝わってきて面白かった。個人的には「ひゃくはち」の著者早見和真の「あの日、監督がうなずいていれば、僕は-」が「ひゃくはち」の舞台となった高校、監督が登場していてツボだった。

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    2017年07月22日