住野よるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレヒロが秋好と分かってから鳥肌止まらなくて一気に読み進めてしまった。
傷つきたくないと言う理由で人と距離との一定の距離を保とうとしてしまう人にとってはとたも共感できる作品だと思う。(私はその1人)
楓の他人を俯瞰して下に見ているようなところも、傷つかないように自分の意見を言わずに秋好や董介・ぽんちゃんから自分から離れていくところも分かる分かる、と思いながら読んでいた。
人との関係ってきっと自分が距離をとった分だけ他人からも距離を取られて、逆に自分がオープンになれば他人もオープンになってくれる単純な仕組みなのに、なかなか難しいよね。 -
Posted by ブクログ
ストーリー自体は青春物語だけれど、そこには深いメッセージが込められていると感じた。
一日中、他者と比較しやすい環境に置かれている私たちに対して、「みんな、特別な力を持っているんだよ」と比喩的に語りかけているような気がした。
その“特別な力”とは、何も魔法のような不思議な力だけではなく、それぞれの人が持つ“個性”なのではないか。
言い換えれば、個性とは、誰もが持っている魔法なのだと思う。
自分だけの能力(=魔法)を使って、自分のお役目を全うできたらいい。
けれど、たとえそんなことを意識していなくても、私たちは知らぬ間に誰かの役に立っているのかもしれない。
そう思いながら生きていきたいし、人の -
Posted by ブクログ
「こんな力あったらいいかも」と思える
少しだけ特別な力を持った5人の高校生。
その力のせいで、あの子が気になったり、友達とギクシャクしたり、悩んだり、傷付いたりと、ままならないもどかしい思いがはるか遠いい昔の青春という言葉を思い出させてくれる。
読み方によって青春小説にもなるしファンタジー、ヒューマンドラマにもなるとても奥深い小説。
物語の登場人物は
京、ヅカ、ミッキー、パラ、エルの5人。
ほぼニックネームで呼ばれているところなんかも「青春」って感じでいいですよね。
学校の日常の日々をそれぞれの視点で各パート別になっているので別の物語のように楽しめる。
「人より少しだけ分かる力」で順風 -
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おや、何やら三歩の足音が聞こえる!
そういえば、2025.6.11 忘れていた
第三集の発売日だ!!早く読まなければ。
第二集も三歩らしさがでていて面白かった。
相変わらず、おっちょこちょいで食べることと睡眠をむさぼることが大好き。
だけど憎めない可愛がられキャラ。
怖い先輩や優しい先輩、おかしな先輩も健在で
その日常のやり取りに笑わされたり、ほっこりさせられたりと楽しませてくれる。
私は特に食べ物の話をするときの三歩が好き。
本当に美味しそうで食べ物への愛すら感じる。
特にすき焼きの解説は頭のなかに美味しそうな肉の映像が浮かんで三歩と自分の胃を押さえつけるのに大変だ。
うるさい友達との友 -
Posted by ブクログ
青春って何かっていうのを上手く可視化してる感じで面白かった!大学生の解像度もすごく高かった感じがする。
未熟だなぁ、でも楽しそうだなぁっていう青さ。
だからこそたくさん失敗するし、人としてイタイこともするっていう痛さ。
そんなに自由にふるまうくせに、人との関係を簡単に壊してしまったり、自分の過去も否定する今を作ってしまいかねない脆さ。
これが全部出てた。
結局、秋好も楓も青くて痛くて脆かった。
結局はみんな空っぽだから、それを埋めようとしてこうやって青くて痛くて脆い乗田になるのかも。
それを隠さなくていいのが学生、隠さなきゃいけいないのが社会人っていう感じで、結局年の差意外に大差ない。本質は