住野よるのレビュー一覧
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ネタバレなんだろう。不思議な感じ。
面白くないわけじゃない。
それぞれが違う形で能力があるのも面白い設定だし、曖昧なまま余白のある終わり方をするのは好きだし、裏表紙のQRコードから更に楽しめるのも最高にテンションが上がった。
だけれど、なーんか腑に落ちないというかなんというか。
不思議な感覚。
ここからは感想外。
私はきっとパラとエルに似てる。
たまにミッキーも装う。
私の夫は京くんみたいな感じ。
だから、この話を読み進めると、私たち夫婦みたいなやり取りが多々あって、心境がバッチリそのままで、その点は楽しかった。
あと、個人的にはミッキーの能力が欲しい。
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ネタバレ呼んでる途中でものすごい期間が空いた。感想は、地獄行きパルクールを読み終わった直後に書いたものだけにする。
地獄行きパルクール。絵馬の気持ちが共感できて心が痛い。10何年間も、それも六太が他の女の子との話をするという、考えられないほどの痛みによく耐えたと思う。そりゃ、もう後腐れなく終われるのだとわかったら、爆発してしまうのもわかる。自分でもそうなると思う。幼馴染だからその後の関係のことも気にしないといけないのに、断られると分かりきっているのに告白するなんてできない。それも長年の想いが詰まっているからこそなおさら。でも、もし近いうちに世界が滅亡するのだとしたら、その後の関係を気にすることなく、自 -
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何度も「難しいな」と感じた。物語そのものが理解しにくいというよりも、登場人物たちの心の揺れや沈黙の意味を、言葉の隙間から掬い取る作業に、読者として試されているような感覚があったからだ。
誰かの“腹の中”には、単純な答えも、綺麗にまとまった真実もない。ただ弱さや痛みが入り混じり、本人ですら扱いかねる感情が渦巻いている。その複雑さをそのまま描こうとする本作は、読み手にも同じように自分の中の曖昧さや矛盾を直視させる。その経験は決してわかりやすくはないし、時にはページをめくる手が止まるほど重たく響く。
それでも、難しさの中には確かな誠実さがあった。登場人物たちが完璧ではないまま、誰かと向き合おうとする -
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有名作品でアニメ、実写映画になっている今作品、触れたことも一度もなければ話の中身も知らなかったので30歳を過ぎて、この作品に手を伸ばしてみた。
この作品における「君の膵臓を食べたい」の意味合い、彼女が主人公に対してどうしてこのように深く関わりを求めるようになったのか、そして主人公の「名前」が伏せられている意味という3点、つまり「タイトルの意味」と「動機」、そして「読み手への仕掛け」と言ったものが軸になると読み進めながら感じていた。
「余命が迫っている」といった話のとっかかり展開は彼女の存在が小説の中で一種の「舞台装置」となっているところを感じ、あまり人との関わりをもたない主人公が真逆の「舞台装 -
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ネタバレヒロインが主人公を振り回す 描写は必要なのかもしれないけれども、 ヒロインの親友や元彼をここまで 不愉快な人間に書く必要があったのか。
ヒロインも、主人公が自分と関わったせいで中傷されてるのに 君が分かり合おうとしないからだと何も悪くない主人公のせいにするのが嫌だった。
類は友を呼ぶって言葉がこうまでしっくり来るのも、珍しい。
こんな連中に囲まれていたら、そりゃずっと一人で過ごすでしょ。
もちろん感動させるために描かれたシーンではちゃんと泣きましたよ。
でもそれは、人が官能小説を読んだら興奮するぐらい生理的なものでしょ。
作為に満ちたあざとい小説だった。
実写で北村匠海と浜辺美波は、良くも -
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ネタバレオーディブルにて。
人の気持ちが「!」「?」「、」「。」で見える男子(京)、人の気持ちの浮き沈みが方向で分かる女子(みき)、人の心拍数が分かる女子(パラ)、人の喜怒哀楽がトランプのマークで分かる男子(ヅカ)、人の恋心が矢印で分かる女子(エル)。
そんなお互いに隠し事を持ち、でもその能力のせいで絶妙にすれ違う5人組高校生の話。
聞き流す分には面白い。ただその能力が最大限生かされたストーリーになっているか、と厳しいことを思ってしまう…。笑
大学時代は住野よるさんの本が好きだったけど、最近何冊か読んでみて刺さらないからこれは本の当たり外れというよりは、私自身が住野よるさんにハマらなくなってしまっ -
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ネタバレヒロアカの作者描き下ろしの表紙に惹かれて購入。
「よるになると、まっくろで足が6本あって眼が8つのバケモノになってしまう」
あまりにも設定が好み!最初のワクワク感がすごい!
どうなっちゃうの!なにするの!
と、読み進めていましたが、本題はそこじゃなかった。
昼の自分。クラスに馴染むことに注力してそれができない人間はおかしいと思い込むことで安心を得ている自分。
夜の自分。馴染めないおかしな奴だと思っていた人間が自分と似た趣味をしていて、ちゃんと傷ついていたことを知って、昼の行動に疑問を持ってしまった自分。
人って一筋縄じゃないかないよね。あっちの面もあってこっちの面もあってどっちも自分だ