住野よるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歪曲済 アイラービュ
著者:住野よる
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**あらすじ**
底辺YouTuber「こなるん」が配信で突如予言した「世界滅亡」。それを機に、他人には見えない不思議な現象を目撃する者が続出し、人々は確信とともに「終わり」に向けて動き出す。ずっと「いい子」を演じてきた女子高生、内面に悪魔を抱える教師、自己破壊を繰り返す大学生…。それぞれが"歪んだ"現実の中で、正気を保とうとしながらも狂気に足を踏み入れていく。予測不能な展開が連続する、衝撃の群像エンタメ作品。
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**感想**
住野よるさんといえば『君の膵臓をたべたい』で知られる作家ですが、本作はそのイメージを大きく覆す、ディストピア的なテーマを扱った異色の一冊です。物語は「世界が滅びる」という突飛な予言をきっかけに、人々の内面に潜んでいた本音や欲望が露わになる様を、多視点形式で描いていきます。
一見ファンタジーのような描写があるものの、それはむしろ現実社会を生きる私たちに問いかけるメッセージをより伝わりやすくするための装置のように感じられました。「もし本当に明日世界が終わるなら、今の生活をそのまま続けるだろうか?」という問いは、決して絵空事ではなく、現代を生きる私たちにとっても切実なテーマです。
過去の後悔や未来への不安にとらわれがちな日常において、「今」をどう生きるか。その選択が人生の密度を決めるのだと、本作は強く訴えかけてきます。登場人物たちが狂気と理性のはざまで取る行動は決して他人事ではなく、読者自身の姿と重なる瞬間があるかもしれません。
私はAudibleで本作を聴きましたが、群像劇的な構成や感情の機微が声によってより立体的に伝わってきて、文字で読む以上に物語世界に没入できたと感じました。オーディオブックとの相性が非常に良い作品です。 -
Posted by ブクログ
世界滅亡を予言する幽霊のような存在に振り回される人々などを描く連作長編でしたが、わたしには難しかったです。
章?ごとに異なる主人公の語り口の妙を味わったり、幽霊のような存在のバリエーションが様々で面白く、『告白撃』でも感じた若者視点の時の疾走感は住野さんならではだなぁと思いました。
ただ作品全体としてのテーマ的なものを読み取る事ができず、もっと自分の本読みとしてのレベルを上げないと駄目だと感じた次第です。
「形骸化メンソール」の自分と同世代のおじさんが世間から取り残されてしまっている感、「嗜好性ボロネーゼ」の若干のブラックユーモア、「小夜曲:セレナーデ」の世界観は結構好きでした。 -
Posted by ブクログ
久しぶりに住野よるさんの新作を読んだ。個人的に「この気持ちもいつか忘れる」から作風が変わった気がする。フィクションが前面に押し出されてるから所々ついていけない部分がある。住野よるさんの心理描写が好きな私には少し物足りない。私が歳を取ったせい?中高生の時にこの本を読んだら私はどう思ったんだろう。
もし地球が滅んだらどうするのか。滅ぶとしたらこの本の登場人物たちみたいに仕事を辞めたり自分の思うままに行動したりしてみたいな。でも私は例え地球が滅ぶと分かっていてもバットを持って教師に楯突くことはできないかも笑
こなるんの配信を見ていた視聴者が短編の主人公たちで全て「歪曲済アイラービュ」に繋がっていたのが面白くてよかった!みんなアカウント名面白いな。
こなるんも底辺YouTuberとは思えないくらい話術あるから実際にいたらチャンネル登録してたな。
どのお話も面白かったけど「悪魔流オブリージュ」と「形骸化メンソール」が好みだった。悪魔だからとか関係なく魅力ある先生。僕の両親は最低すぎる。小学生の女の子相手に思う言葉じゃない。
燈和の無邪気とも言えるほどの心の純粋さが危うい。こなるん相手だからよかったけどね。
最後こなるんの配信が途中で切れて終わったのはボロいパソコンの接続が途絶えたからかもしかしたら地球が滅んだからか。
表紙はこなるんかと思ったけど燈和かな。漫画は表紙裏もよく見るけど今度からは小説でも見てみることにしよう。笑顔にほっこりする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後まで読み終えることができて良かったと思える作品だった。
正直に言うと序盤とチカに会えなくなってからは、この作品最後まで読み切れるかと不安に感じた。
まるで自分のことを見ているみたいだったから。
決して異世界人と恋をしたわけじゃないけど、私も痛い人間だし、高校生の1年間でした恋が10年経っても忘れられないという経験がある。
途中までは「なるほど。私の突風もすでに過ぎ去ったのか。やはり、惰性で生きるしかないのか。」と痛い人間らしく思っていた。
どんな恋愛小説を読むより、今を生きようと思えた。
あの気持ちもいつか忘れる。
今の気持ちもいつか忘れる。