あらすじ
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。デビュー作にして2016年本屋大賞・堂々の第2位に輝いた話題作、待望の文庫化。累計250万部突破のベストセラー!
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Posted by ブクログ
久しぶりに再読。改めてすごいタイトルだなと思いつつ、読み進めるうちに特別な意味に変わる秀逸さを感じた。主人公の「僕」と余命1年の桜良の関係が短いのに深く感じ、僕が桜良の影響を受けて成長するさまが、この本の醍醐味でもあり、この小説と出会えて良かったと思えるくらいの感動でした。桜良が生きている世界線の僕との掛け合いも見てみたかった。
Posted by ブクログ
映画化されていると知ったときは、「なんだこのタイトル?」と思った。でも実際に読んでみると、その意味はすぐに分かった。
【秘密を知っているクラスメイト】くんや【根暗なクラスメイト】くんという呼び方は、映画ではどう表現されていたのだろう。何かの伏線なのかと思っていたら、終盤でようやく名前が出てくる。志賀春樹。志賀直哉と村上春樹を組み合わせたような名前だな、と思った。
志賀と桜良のやり取りは軽くて読みやすい。「スウェーデンのことわざみたい」という表現も出てくるが、本当にそういうことわざがあるのか気になって調べたら、特に元ネタはなかった。
志賀は陰キャっぽいけれど、桜良とはきちんと会話ができるし、意外と面白い人物だと思った。生クリームが苦手なところや、本が好きなところ、クラスでぼっちっぽいところは自分と重なる。ただ、私は知らない本があっても勝手に読んだりはしない。桜良の共病文庫を無断で読むのは、やっぱり良くないと思う。
大人しい志賀が、陽キャ女子の桜良とああいう関係になっていく展開には、正直「男の妄想」や「夢小説っぽさ」を感じた。ただ、主人公の性格はそこまで捻くれてもいないし、オタク感も強くないので、嫌悪感なく読み進められた。若干、斜に構えているというか、周囲を少し馬鹿にしているようにも感じたが、興味がないだけなのかもしれない。全体的には良かった。
一方で、志賀のあまり良くない点も目についた。クラスメイトの顔をほとんど覚えていないところは、あまりいい気がしない。その割に、桜良のことを「クラスで三番目に可愛い」と評価しているのも違和感があった。さらに、桜良の家に行ったときに勝手に押し倒す場面は、本当に良くない。男と女では力の差があるのだから、桜良が怖がってもおかしくない。結果的に桜良が仲直りしようとしてくれたから成り立ったけれど、あれは完全にアウトだと思う。
桜良は、いわゆる陽キャで、友達にいたら楽しそうなタイプだ。話しているだけで気分が良くなりそうだし、志賀を焼肉や旅行など色々な場所に連れ出す行動力もある。恋愛に真剣なところも推せる。ただ、ほとんど関わりのなかったクラスメイトには病気のことを打ち明けて、親友には伝えなかった点は、正直かわいそうだと思った。桜良なりの理由は理解できるけれど、もし自分が親友の立場だったら、志賀と仲良くできる気はしないし、「志賀の方が大事なの?」と思ってしまう。
未成年飲酒や、付き合ってもいない男と旅行先で同じ部屋に泊まるなど、志賀じゃなければ危険だった場面も多い。もう少し危機感を持ってほしいと思ったが、寿命が限られているからこそ、楽しいことをたくさんしたかったのだろう。
桜良は「星の王子さま」が好きな描写はあるものの、基本的には漫画しか読まなそうな印象がある。その桜良が「共病文庫」という名前をつけたのは、どんな気持ちだったのか気になった。共病文庫には、桜良の不安や弱さ、年相応の揺れる感情がたくさん書かれていて、膵臓がんなのに常に明るく振る舞えるわけがないよな、と思わされた。
最後の入院で亡くなるのかと思いきや、通り魔に刺される展開は衝撃的だった。ここは多くの読者が一番悲しかった部分だと思う。志賀は大泣きし、親友も両親もどれほど辛かっただろうと想像してしまった。
終盤で志賀が桜良のことを「彼」と呼んでいたのが最初はよく分からなかったが、調べてみて納得した。
それは「いつも教室でガムをすすめてくる友人」のことで、その友人が、恭子さんを好きだったのだろう。そう考えると、最後の「彼」という言葉も腑に落ちた。
Posted by ブクログ
彼女の明るさと真っ直ぐな人柄に触れる時間が多くなっていくにつれて、人との関わりの喜びを知り、変わっていく彼と、2人の絆が深まっていく程に嬉しさと切なさがこみ上げました。
最後は彼女を大切に思う2人が、しっかり彼女の思いを受け止めて生きている姿が本当に良かったです。
良い作品に出会えて感謝です。
Posted by ブクログ
タイトル回収が凄い、言葉使うのうまいなって感じ。
タイトルに興味引かれると思うんだけど、最後一気にこのフレーズの意味がわかる。
同じような設定の本が沢山ある中でずば抜けて人気な理由がわかる。
深くていいセリフが多くて学ぶことも多かった。
主人公の淡々とした性格が読みやすいし山内さんの掴めないような雰囲気が読んでて楽しい。
2人の独特な空気感は味があってすごく好き。
ラストはほんとに感動。
ドラマから入ったけれど5回は読んだお気に入り。
Posted by ブクログ
タイトルのインパクトだけで読んでみましたが、結果的に心を揺さぶられました。
ここまでの純愛小説を読んだのは久々で、あまり手に取らないジャンルなので、色々と気付かされた作品でした。
Posted by ブクログ
数ある余命系の恋愛小説における代表格の一つ。
長らく積本していましたが、ようやく解放となりました。
とある高校男子が偶然拾ったクラスメイト女子の日記には重病で余命少ないことが綴られていた。秘密を共有する二人に始まった微妙な距離感の関係はどこへ向かっていくのか・・・
よくあるパターンの小説ですが、私の涙腺はこの種の物語に脆くできています。今回も予想していた通りにティッシュ出動案件でした。ホントに単純。
ただ、本作はお決まりのストーリーだけで終わっておらず、中盤で意外な展開を組み込む工夫がなされていて、一瞬、ドキリとさせられます。そこがポイントで、マンネリにならずに全体を引き締めている感じがしました。
★4.5です。
Posted by ブクログ
共病文庫を通して、お互い相手のようになれたら、という想いが「君の膵臓をたべたい」という言葉に詰まっているのが分かったときには胸がいっぱいになった。
お互いに真反対の人間が残された時間、大切にしてきた価値観を共有することで尊敬し憧れの対象になっていく様子が心温まると同時に残されている時間が少ないという事実が、2人の関係が深くなっていくにつれて切なくなる。 人それぞれ色んな生き方があるし、どの人生も難しくて面白い。 自分もいつ死ぬか分からないし残っている時間を大切にして強く生きたいと思った。
Posted by ブクログ
映画も原作も好き。
凄くいいんだよ、この2人。もうすぐ死ぬんだよジョークとか絶妙。素朴で前向きで、ちゃんと向き合ってる素敵な人、素敵な関係。
悲しい結末が予測ちらつく中、一気に読んでしまった。
Posted by ブクログ
主人公が桜良を君としか呼ばなかった理由、余命1年の桜良が生きるとはどういうことなのかと答えた内容、桜良の生涯が終わったあとの世界がそれぞれ印象に残っている。
哲学的にも学ぶことはあった素晴らしい作品。
惹かれるべきして惹かれあった二人だが、ただの恋仲と形容するにはあまりにも深い関係だった。
二人の思いが、【君の膵臓をたべたい】
Posted by ブクログ
〜1周目〜
2022.01.27
最初から最後までいっきに読める作品。
最後は必ず泣いてしまう。
君の膵臓をたべたい、と言ってくれる人に出会いたいなと心の底から思う。
Posted by ブクログ
始まりから亡くなることを知らされ、それを踏まえて読んでいたら思っていた亡くなり方じゃなく衝撃を受けました。
ある日突然大切な人が居なくなってもおかしくないと改めて気付かされ、普段から周りに感謝を伝えて生きていきたいなと思いました。
Posted by ブクログ
とにかく桜良の生き方性格立ち振る舞いがとっても好きで憧れます。
イメージは4月は君の嘘の宮園かをりで読んでたし、共病文庫のシーンにたどり着く前から、桜良の元気な言動の裏ではきっと泣いてるだろうなって考えてしまい序盤から泣きそうだった
君の膵臓を食べたい、この言葉を全く同じ思考で発した2人。そんな関係が羨ましく思えるし切ない。
でも最後のメッセージが届いてて本当によかったし感動しました。
生きることは、人と心を通わせること、人は道を選べるということ。
とても大事な1冊になりました。
名前も特別だし
Posted by ブクログ
頭がぼーっとしてしんどくなるぐらい泣きました。
初めて読んだのはおそらく中学生の頃ですが、文章が読みやすくて一気に読んだのを覚えています。
小学生から大人まで広い世代におすすめできる本だと思います!
Posted by ブクログ
余命わずかの彼女、限られた命、一生分の恋。こんな安っぽい言葉が飾られる恋愛小説はあまり好きじゃないが、この作品は違うと感じた。
闘病している桜良の嫌味のないキャラクターと、その僅かな日常を追っていくのが止まらなかった。
Posted by ブクログ
素敵な話だった。
主人公の名前が終盤まで出てこず、桜良やクラスメイトたちの主観で描かれていることで、春樹にとっての他人との心の壁のようなものを表現しているのが良いと思った。
誰かと関わらなければ存在を感じられない桜良にとっての春樹への憧れと、そんな桜良との関わりの中で人との関係を築くこと大切さを知っていく春樹の2人の対比が美しいと思った。どちらの人との関わり方も尊重されるべきで面白い。
死に直面しつつも、その死が唐突に訪れるまで、生きている時間の尊さを気付けないのは残酷だがリアルだと思った。ニュースがしっかりと伏線になっているあたり、病気で亡くなると思っていた自分の考えに純粋にハッとさせられた。春樹もそうだったのだろうなと。人間はいつ死んでもおかしくないから、できる限り大切な人や自分のの望みを叶えられるように生きたいと感じた。
Posted by ブクログ
原作よりも映画を観てから本を読みました。
内容を知っていたので、スラスラ読めたのと会話メインの文面でとても読みやすかった。
映画同様、本でも号泣しました。
Posted by ブクログ
久しぶりにミステリー以外の本を読んだ。
タイトルは知っていて、ずっとうっすら気になっていた。久しぶりに紙の本を読みたい気持ちになって何冊かの小説とともに購入。
紙で買ってよかった。
女の子が死ぬことは冒頭の通り決まっていて、他人と隔たりを作っている僕が女の子との交流で成長していく話。
僕が女の子から教えてもらうことはたくさんあるけど、実はお互いがお互いのことを知っていく上で人生について学びを得る、哲学みたいな話だった。
後半の遺書の部分で泣きました。
あと終盤に明かされるお互いの名前が対応しているようでとても好きだった。
昔読んだ哲学の本に、常に死を思えば本来の自分で生きられるみたいなことが書いてあった。
私は健康体だけど、いつ死ぬかはわからないので、後悔しないように今を大切に生きたいと思った。
Posted by ブクログ
「こんなに泣ける話があるか!」
本当に、何度読んでも、涙が止まらない1冊。
今回、sumikaの片岡さんの期間限定カバーということで、購入したので、改めて読み直しました!
桜良の最後のシーンを知ると、命は簡単に消えてしまうことがわかる。
自分も、もし明日死ぬかもしれないと思うと、今日を1日1日、後悔のないように、毎日を全力で生きていこうと思う。
命について、生き方について考えるきっかけになる作品です。
この話を読んで、「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ろう!と考え、現在作成中です。
また改めて、アニメや映画を観たいなぁと改めて思いました。
本作は、住野先生を好きになるきっかけとなった1冊です!
年代関係なく、オススメできる作品です。
完璧なデビュー作
難病物にハズレなし。住野よる会心のデビュー作だ🎉カニバリズムめいた印象的なタイトルで大いに興味を惹いた上、高校生男女の軽妙なコントで巧みに笑いを取りつつ、次第にシリアスさを増し心に刺さるシーンを畳みかけてくる。そのラストは難病物らしい悲嘆号泣ではなく、朗らかな想いが心に満ち満ちてくるもので、本を閉じてもなお、余韻が残る😌特に感じ入ったのは、難病少女の結末であり、人生の言い尽くせぬ不条理が込められている🥺デビュー作とは、とても思えない程に、よく完成された作品だ👏
匿名
読んでよかった
いっぱいいっぱい考えさせられて、そんでもって泣ける名作でした
タイトルだけ知ってた頃の自分へ
早く読んでください
それを見て泣けるようになるから
主人公の人柄
主人公は最後、やるべきではなくて、もって生まれた使命だと確信するまでに成長していた。それは人を信じたりつながりを馬鹿にしてきた主人公にとってはとてもすごい成長だったし。それがとても心温まる方向に進んでいくこのストーリーで泣きそうになりました。人間として今から少しづつ失われて行きそうな感情を綺麗に描いた作品だと思いました。
とてもよかった...!!
映画では知ってたけど内容は全く知らなかったので、読みました。
短い寿命の中誰かと心を通わせて生きる実感を得るさくらちゃんと、長い間心を通わせる事を諦めてきたが彼女と一緒にいることで徐々に人に興味を持ち感情を覚えていく彼のお話
小説を読むのが趣味の彼の語りで物語が進むのでとても読みやすいです。
死ぬ前に色々やりたいことがあるといって彼を食べ放題や旅行につれていったり色々な事をしてたわいもない会話をしながら過ごす2人が甘くて爽やかでワクワクしながら読んでました。
8話笑顔で話すさくらちゃんが途中途中で怒ったり、実は死ぬ恐怖で泣いていたりその弱さを隠す様子が見られる部分に切なさや心苦しさや驚きを感じたり、あれほど人間に興味を持たなかった彼がさくらちゃんと過ごすに連れて、押し倒したり病気を心配してるんだといったり笑ったり感情が見えてくるところが見えて心が温かくなったりしてました。
病気で死ぬんだと思って彼が彼女への気持ちにやっと気づいてこれで2人はどう発展していくんだって時になんで....なんで.....
友達できてよかったな、温かい終わり方でよかったです。
これを読んで、人はいつ死ぬのかわからないから伝えたい事はすぐに言うべきなんだなって改めて痛感したこと、人は心を通わせて生きる実感を得ることを教えられました。
感動した
自分の彼や家族と照らし合わせながら読むと涙が止まらなかった。明日 相手または自分がこの世界にいるかは誰にも分からないだからこそ伝えたいことは今のうちに、しておきたいことは今すぐしようと思いました。
本当に感動した。
友達のいない僕と、友達に恵まれる咲良。
関わるはずのない彼らが友達になったのは、運命でもなんでもない、自分達がそう選んだから。。。
めちゃくちゃ泣けます
読みやすい文章なので、すらすら読めました。
最初の頃の春樹と桜良のやりとりに違和感(非現実感)を感じましたが、読み進むうちにまあこんな子もいるかなと思うように。
でも春樹が共病文庫を読んで、はばかりなく泣く場面は何度読んでも泣けます。
メールの既読かどうかのハラハラ感もすごく印象的でした。
正反対の二人の価値観もすごく伝わってきてよかったです。
ヤバい!
普段本を読まないけど、スゴく面白かった!
主人公のやりとりに笑えたし、超泣けた😭
最後の方は、泣けて泣けてしょうがなかった。
想像できない展開で、先が気になってどんどん読み進みました✨👍
最近よく聞くタイトルだったので
買ってみました。いつもはミステリーが好きで青春なお話は読まないんですが、とても良かったです。スラスラ読めるしじわじわと寂しさもでてきます。
泣いた
読後に爽やかになる話に久しぶりに出会いました。泣けるけど、爽やかな話っていいなぁ。久々に文芸書を読みました。普段は新書かビジネス書ばかり。正直、ヤングアダルト感があり、書店の本には手を出しづらかったのですが、食わず嫌いでした。先入観なく読むことって大切ですね。30代半ばのオヤジですが、心を洗濯されたようでした。
Posted by ブクログ
12月18日~19日
ただでさえ余命幾許の少女の一日の価値は私たちとは違い、一つ一つの食事や会話などの重みが違う。
そんな彼女であったにも関わらず運命は残酷であり刺されて死んでしまった。
このことから人の1日は同じでありながら、かけがえなくそして明日を生きることは保証されていないのだと改めて思い知った。
毎日大切な人がそばいにることを意識したいと思った。
Posted by ブクログ
恋愛小説は全く読まないが、この作品はとても楽しめた!
「命」についてよく考えさせられ、その儚さを感じたし、途中の展開にとてもドキドキした。
アニメ版も実写版も良き。
Posted by ブクログ
憧れてるから爪の垢を煎じて呑みたい って意味なのはなるほど!ってなったし めちゃ泣けた!途中まではつまんなって思ってたけど 最後号泣だった! 生きてるうちにたくさん感謝とか 好きとか伝えていこう
Posted by ブクログ
桜良のはちゃめちゃに明るい性格が、自分の病と闘っていることの恐怖から来ているものなのかなと思うとすごく切なくなりました…。余命が宣告されている人はその余命までの毎日は保証されている、という先入観を私も持っていたので、桜良の最期がとてもあっけなく、やるせないものに思えました…。明日が保証されている人なんて誰もいないという当然のことを意識させられました。「僕」の名前を最後まではっきりと表さないことで、桜良にとっての「僕」が特別な存在であったことが強調されているように思いました。
映画も観てみようかな
自分の中で引っかかった?ポイントがあって、まず彼女の亡くなり方が意外で驚きました。寿命を全うして欲しかったです。
あとは、なぜ彼女が彼に興味を持ったのかというところがいまいち腑に落ちなかったなーと思いました。
でも、読みやすくてサクサク読めました。面白かったです。
映画の中で彼の呼び方がどうなっているのか気になるので映画を観てみようかなと思っています。
Posted by ブクログ
僕は、山内桜良の葬式に行けずにいた。そして、自分の送ったメールを思い出す。「君の膵臓を食べたい。」 映画化されたこともあり、本書を先入観なしで読みたかったので読むことができてとても満足しています 。本書は、 映画化、アニメ化と多数のメディア展開しているのであらすじを割愛しますが、良い意味で幾重にも騙されました。タイトルか ら、話の展開から、そして結末、引き込まれました。恋愛小説と受け止める方もいるでしょうが、私は青春小説だと思いました 。
結構泣ける
若い子独特の純粋さに心打たれ、でも人生はこんな事ってあるはず無いと、ちょっと作り物っぽさをも感じながら読みました。
それでも尚、やはり心打たれ、そしてただ悲しいだけで無く、希望がある事にホッとしました。
Posted by ブクログ
大ヒット映画の原作。
ある日、高校生の『僕』は病院で一冊の文庫本を拾う。
タイトルは『共病文庫』
それはクラスメイトである山内桜良が綴った秘密の日記帳だった。
そこには彼女の余命が膵臓の病気により、もう幾許もないと書かれていた。
読む前はいわゆる余命もので感涙必須なヤツかと身構えていたが、
読んでみるとそんな単純明快なものではなかった。
確かにグッとくるものがあったし、
タイトルに込められた意味もジンとくるものがあった。
だが突き抜けるほどの感動はなかったというのが正直な感想かなと。
どこか中途半端な関係性というか人間性が
今っぽいと言われればそれまでなのだが。
タイトルは秀逸。思わず手に取りたくなるインパクト。
何だろう、とても綺麗にまとまった締めくくり方だったのだが、
消化不良のようなモヤモヤした読後感ではあった。
Posted by ブクログ
有名作品でアニメ、実写映画になっている今作品、触れたことも一度もなければ話の中身も知らなかったので30歳を過ぎて、この作品に手を伸ばしてみた。
この作品における「君の膵臓を食べたい」の意味合い、彼女が主人公に対してどうしてこのように深く関わりを求めるようになったのか、そして主人公の「名前」が伏せられている意味という3点、つまり「タイトルの意味」と「動機」、そして「読み手への仕掛け」と言ったものが軸になると読み進めながら感じていた。
「余命が迫っている」といった話のとっかかり展開は彼女の存在が小説の中で一種の「舞台装置」となっているところを感じ、あまり人との関わりをもたない主人公が真逆の「舞台装置」と出会い、どのような日々を送り、どう感じ取り、どのように変わっていくか、展開も合わせて小説としての大枠ができていた。
おそらくわたしが十代半ばに読んだら文句なしの⭐︎5だった。それは多分新海誠監督の「秒速5センチメートル」をみたときのような感覚が自分の中に押し寄せるからかなと思っている。ただわたしは先にあげたようにそこから随分と歳を重ね、そして色々な本と出会ってきた。そのわたしがこの本の感想をと言われると⭐︎3かなというのが正直な感想。
先にあげた3点の読みのテーマに対するアンサーがしっくりくるけど大きく揺るがすようなものではなく、すでに出会ってしまっているような感覚があった。
なのでこれはこれから読書を始めたいという人に贈りたい一冊。読みやすいし、感じ取りやすい。自分にとってこの作品が読書好きになったきっかけですの一冊には十分になりうる、そんな、若々しいパワーを感じた。
Posted by ブクログ
ヒロインが主人公を振り回す 描写は必要なのかもしれないけれども、 ヒロインの親友や元彼をここまで 不愉快な人間に書く必要があったのか。
ヒロインも、主人公が自分と関わったせいで中傷されてるのに 君が分かり合おうとしないからだと何も悪くない主人公のせいにするのが嫌だった。
類は友を呼ぶって言葉がこうまでしっくり来るのも、珍しい。
こんな連中に囲まれていたら、そりゃずっと一人で過ごすでしょ。
もちろん感動させるために描かれたシーンではちゃんと泣きましたよ。
でもそれは、人が官能小説を読んだら興奮するぐらい生理的なものでしょ。
作為に満ちたあざとい小説だった。
実写で北村匠海と浜辺美波は、良くも悪くも、彼らを再現していたと思う。
浜辺美波はこの頃、可愛いけどイライラさせられる女の子を演じるのが本当にうまかったし、北村匠海はこの頃からいろんな役柄を上手く演じてたしな。