住野よるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学校で何が進もうとしてるのかがわからなくて落ち着かなかった。クラスメイトの優しさはみえるのだろうか?大人はいるのだろうか?とか。
クラスで気が合わない人、テンポの合わない人とは無理して付き合う必要がないのが学生の特権みたいなものだけど、同調しないとターゲットになるというのが、クラスを不幸にしてると思う。
この子たち10年後に取り繕うことのできない恥ずかしさを経験することだろうと思う。
あっちが良心のある少年みたいに描かれてるけど、こんな力がありながら何もできてない。
あっち、最悪みたいな書かれ方してるけど、そうは思わない。ただもうちょっと早く行動しても良かった。 -
Posted by ブクログ
映画を観て、本を読もうと思った作品。
人を傷つけないために、人に傷つけられないために一定の距離を保つというモットーを持つ楓は、大学入学して早々に秋好という女性に関わってしまう。二人で作り上げた団体にいつしか心地よさを感じるが、組織が変わっていくにつれ、楓は居場所を奪われたように感じる。復讐と後悔の中で自分の弱さに向き合い、自分を認めていく。
映画とは若干ストーリーが異なるが、映画での衝撃が大きすぎたのか、本よりも映画のほうが好きかなと感じてしまった。
人は変わる。環境は変わる。執着は苦しみを生み出す。自分の弱さに気づけたことを思い出す話。 -
Posted by ブクログ
いい大人が行う、告白大作戦。振るために告白させるという趣味の悪い話のように聞こえるが、想う相手の為が故の真剣なものだから笑える話じゃない。
それにしてもこの仲間の関係性は羨ましい。互いに思い合えるのが卒業してもこんなに長続きするなんて。それでも完全じゃない。ギスギスする相手もいるがそれを飲み込んで付き合うのが大人でありリアルだ。
その中でも響貴の思いは特殊。バランス人間と言われながらも愛情でもない強い気持ちで千鶴のシェルターであろうとする。でも重い訳でもないので痛いものでもなく思える。
その感情の歪さに気付き苦悩する様子があっさりしたキャラから人間臭さが出てくる。素直な気持ちって自分じゃ分か -
Posted by ブクログ
ふと、甘酸っぱい青春ものが恋しくなり読んでみました。
自分に自信がないがゆえに、相手の気持ちを考えすぎて、負の感情ばかりが膨らんでしまったり。
周囲が抱く私のキャラを利用して、おかしな行動をとれてしまったり。
これまで誰にも言わずにやり過ごしてきた自分の姿が、物語に登場する5人それぞれの“秘密”を通して浮かび上がり、胸がぎゅっと締めつけられる思いがしました。
それぞれが何かしらの役割を持ち、それがやがて「私はどんな役割を担えるのか」「私はなぜ存在しているのか」という、大きな問いの答えへとつながっていくという話は興味深かったです。
存在意義なんて本当はなくて、私たちは勝手に生まれて、勝手に