住野よるのレビュー一覧
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購入済み
結構泣ける
若い子独特の純粋さに心打たれ、でも人生はこんな事ってあるはず無いと、ちょっと作り物っぽさをも感じながら読みました。
それでも尚、やはり心打たれ、そしてただ悲しいだけで無く、希望がある事にホッとしました。 -
Posted by ブクログ
悲劇が決定づけられた特殊な設定(病気とか)の作品は、「もっと普通な状況で何かを生み出せてこそ創作だろう」とか「それが評価される風潮だと全体がどんどんやすくなる」という個人的な思いから批判的なのだけれど、実際読んでみると、「よく生きよう」とか思えてしまって、自分の薄さとか普段の駄目さの成せることだなとガッカリしつつも、実際心動かされて、自分の行動をこれから一時的だとしても良い方向に変えようとさえ思わせられた作品ということはとても良いものなのではないかというのが正直な感想です。
絵が綺麗でとても良かったです。多分絵が駄目だったらボロクソ言ってた気がします。 -
Posted by ブクログ
同級生の「死」をテーマにしながらも、死の瞬間そのものを直接描かず、星空中毒というファンタジックな病を組み合わせることで、「死」そのものへの漠然とした恐怖や痛み、悲しみよりも、もう会えない寂しさや生活からその人がいなくなってしまう喪失感に自然と焦点が定まっているように感じた。かといって、いわゆる“お涙頂戴”的な展開になっていないところに好感を持った。
物語では、様々な人物の一人称や三人称も使われている。その中で、
・ツグミの第三者の視点にボリュームがあること
・ひまわりには一人称がないこと
が気になった。
ツグミと第三者の視点では、タルトのおいしさを表現する場面をはじめ、豊かな語彙や印象的な比喩が数多く使われている。読者自身も、言葉の豊かさと、それが人に与える影響を感じることができる。
「そこに話しかけに行くのは綺麗に出来たシャボン玉を割りに行くようで気が引けた。」が好き。
ツグミを”少年”と呼ぶ存在は、きっと星空ではないかと感じている。星空と一体になったツグミの視点。
一方で、ひまわりの複雑な胸中については、あえて一人称で語らせず、読者がその想いを察することに委ねられているようにも思えた。始の「結構、むかつきます」という表現に共感したが、彼氏と別れた理由や巡との共通点を考えると、ひょっとしたら影響力と行動力のある表面とは違い、彼女にもどこか「幽霊」のような気質があるのかもしれない。
何より、「星空中毒」というものについて考えさせられた。星空中毒が、ファンタジックな単なる病気ではなく、愛情でもあり、弔いでもあり、贖罪でもあり、執着でもあり、もしかしたら自傷行為ですらあるのではないか。そうに思い至ったとき、この作品には、書かれている以上の奥深さを感じた。
青春、恋愛モノではあるけれど、その枠だけでは収まらない、著者らしい深みのある良作だと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作『歪曲済アイラービュ』が「住野よるってこんな作風の物語書けるん!?」という衝撃があり、それと比べると、10周年記念作品というのもり、今作は少し肩透かしをくらった印象。
今作単体で見ても、めちゃくちゃ面白いわけでは無い。
しかし、著者が言っている「山内桜良への弔い」という言葉が、自身が生み出した作品の登場人物を大事にしているんだなと感じ、住野よるファンとしてはとても嬉しく感じた。
中盤のツグミパートはめちゃくちゃ良かった。
THE・青春モノって感じで良かったし、ツグミのキャラクターがいかにも住野よる作品に出てきそうな、癖のある男の子なのが、読んでいて嬉しく感じた。
後半のまさかの胸糞展開からの結末は、衝撃的でありつつも、少し急足で雑に感じてしまった。
巡の立ち回りも個人的にはノイズに感じたのが、読んでいてしんどかった。