住野よるのレビュー一覧
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すごく大好きで大切な本。
P11
歩くことが好きな理由について、足を前に出すだけだからだろうなと、三歩は思う。
いかにも無意味で間抜けな理由だけれど、三歩は真面目にそう思っているし、その無意味は大事なものとすら思っている。
P12
ようは、気楽な無意味さも大切なのだと三歩は思う。無意味と大切じゃないは一緒じゃない。
そして、無意味は意味の引き立て役でもない。
無意味な日常があるから、意味ある日が大切に思える、とかじゃない。
無意味な日々も、意味ある瞬間もどっちも大切で、それが一番いいということなんだとのんきに思う。
P283
好きなものや人のことを思うだけで、三歩は痛みと一緒にでも幸せに -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が今生きていることに感謝できる本。
「先がわかっている人も今を生きられている人も1日の価値は変わらない」すごく勉強になりました。
自分も1日1日を大切に生きていきたいと思います!
「君の膵臓をたべたい」というタイトルの意味が最後にわかるのがグッときました。
元々は人に関心もない青年
だから、彼女も彼に興味を持っていた(自分とは真逆の人間)
自分が死ぬことを知っても動じない、人として接してくれるんじゃないか、だから秘密を打ち明ける
彼女と会ったことで、だんだんと心に変化が起きる
彼女を失いたくないと思うようになる。
彼女と一緒にいる自分が好きになる
それは彼女のおかげだと知る。
彼女の明る -
Posted by ブクログ
ネタバレ5人それぞれが自分が持つ特別な力の存在に悩ませられながらも、心の中で必死にもがいて、最終的には自分を理解して認めてあげられていたところが素敵だなと思った。終盤にこの本のタイトルである「かくしごと」は単なる「隠し事」という意味のほかに「各仕事」という意味が込められていたことがわかり、とてもハッとさせられた。いつも明るくてヒーローのようなミッキーにはミッキーの役割が、内気で人に嫌われることを恐れてしまうエルにはエルの役割がある。私はどっちかというとエルに似ていて、ミッキーみたいな子になりたいけれどなれない自分を嫌いになってしまうところがあるけれど、そんな私だからこその役割があったらいいなと思った。
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Posted by ブクログ
不思議な生き物(?)が世界滅亡を予言していると語る配信者と、配信を見て予言を受け取った人々のお話。
世界滅亡系の話って、結構SFチックだったり、もしくは力を合わせて世界滅亡を回避しよう!みたいな内容を想像しがちだったのですが、この話は全然そんなことなくてびっくりしました。世界が終わるなら、暗黙のルールとか常識とか、そんなの無視して自分の信念や意思に任せて行動(というか暴走)してしまえ!って感じで、めちゃくちゃ面白かったです。
自分の、人とちょっと違ったり、常識から外れてたりする部分も花丸をつけてくれる愛に溢れた小説で、とっても大好きです!