住野よるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んで良かった。
人の気持ちを形で見える能力を持つ、5人の5つの物語で、能力は皆ばらばらで、見えるものが違うが、5人共能力を秘密にしているので、他の人には共有されない恋愛物語で映画化もしている。
最初は能力こそ語られないが、話が進むに連れて能力が明らかになって話も面白くなっていき、一番最後の話が一番感動した話だった。
この作品の推しは、5人のキャラクターが個性的で、よく細かくキャラクターを設定していると感じた事と、また「かくしごと」と言うタイトルから、5話の題名まで意味があるんだろうと思っていたが、それぞれの能力を指しているのに気づいたのは後からだった。
最後に、自分の読解能力が乏しいのか、最初のプロロオグとエピロオグは意味がよく分からなかった。 -
Posted by ブクログ
住野よるのまとめ!と言った感じの作品だった。
ところどころ叙述トリックのような表現があるので少し読みづらさはあるが、それに報いる満足感は確かにあった。喪失をテーマにした作品は無条件に自分に刺さる部分はあるが、この作品はその中でもマイルドに苦しさに寄り添ってくれるものだと思った。
星空中毒というワードのファンタジー色が強く、もっとライトな内容を勝手に想像していたが良い意味でその想像を裏切られた。
むしろそのライトなファンタジー感が、シリアスな物語にうまく輝きを与えているように感じた。
どの場面も人物同士のやり取りがとても綺麗で、タイトル通り常に夜を想わせられるような素敵な作品でした。 -
Posted by ブクログ
いじめを題材にしたお話。自分もそうだったように、おそらくほとんどの人が「いじめ」を身近に感じた経験があると思う。された側か、した側か、周りにいた側か。
会社や、家族親戚関係、ご近所付き合いなど、いろんなところで日常に溶け込んだ黒いなにか。とりわけ、学生時代のいじめというのは、未熟な集団の中で発生する分、始末が悪い。
もちろん、いじめは良くないこと。でもそんなことはおそらくみんなわかってる。
しかし、なくならない。みんな、自分が異物になるのが怖い。
本書はそんな葛藤を昼と夜の主人公を通して、暴かれる。
何が正しいとか、誰が正義とか、理由を探せばいくらでもあるんだけど、それらに惑わされず自分が自分でいれれば一番いいんだけど、はみ出すのってやっぱり怖い。
最後に主人公はある行動に出るんだけど、それによってもたらされる今後を、想像しなかったわけではないだろう。
きちんと回収されなかった伏線は多々あったものの、バケモノとは何か?を本書は問うている。
果たして、自分はその答えを見つけられているだろうか?
考えさせられるお話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初から響貴に告白させて振る必要性を感じることが出来ず、千鶴が結婚することを素直に話せば良くない?(結果的にそれが振ることに繋がるのでは?)
という思いがありモヤモヤしながら読み進めました。
片想いの親友の花嫁姿を見て表面には出さずに内面では悲しむ姿を見たくないから結婚式に呼びたくなく、そのために明確な理由が欲しいから告白されて1回振るというその意味がどう考えても理解出来ず。異性の友達が少ない自分だから理解出来ない感覚なのかと思いながら読み進める。
大学時代から続く仲良しメンバーの社会人になってからの関係性みたいな40過ぎの自分からしたら少し懐かしい感覚もあり、内容的には面白かったのですがそもそもの根本部分が引っかかり心から楽しめなかったのですが
途中からやっぱり千鶴と響貴をくっつけようみたいな話になってそれぞれの思惑がカオスになってきたところあたりから再度話に惹き込まれていきました。
そして結局正直に響貴に千鶴から結婚することを告げることで何か丸く収まったような収まらないような煮え切らない感じ最終盤まで行くのですが結局シニカルに一歩引いて納得していた響貴を披露宴での手紙で打ちのめして自分の内面に直面させ前を向かせるという、なかなかに手の込んだストーリーでございました。
最後どこに向かうんだ?とちょっと迷子になったのですが最終的には納得感ありました。男子校出身の理系男子には男女の友情話は難しいっす。
物語の最初に千鶴が「私があいつの頭を撃ち抜かなきゃいけない」と言っているのを読み返してやっぱり千鶴の方が1枚上手だったなと思いました。
余談ですがちょうどアニメ「正反対な君と僕」をイッキ見している期間とこの小説を読んでいる期間が被ったので勝手に響貴を平に重ねてしまっていました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夜になると化け物に変わる主人公。
昼は人間の姿とはいえクラスで明確ないじめがある中での行動にどちらが「化け物」なのかと思いつつも、標的にならないための行動として自分も同じような立振る舞いをしてしまうのかもといじめの陰湿さと恐ろしさを実感してしまいました。
「ほんとうのバケモノはどっち?」という1文。
昼間、クラスのいじめに対して同調圧力を恐れて傍観する人間たちと、姿は化け物でも夜にまっすぐ向き合う主人公のどちらが人間として正しいのかを考えさせられるました。
私的には、外見がどれだけ不気味でも、夜の安達と矢野の間には純粋な心の交流があるんですよね。
一方で、外見がどれだけ端正でも、昼の教室内には醜い悪意が満ちています。
本当に恐ろしく、人間性を失っているのはやはり、昼の教室なのでは、と思います。
人はみんな少しずつズレているから、みんなと自分がすごくズレてしまうことがあるけど、時にはそこを抜け出して自分の思った通りに行動することも大切だ、と強く感じました。
周りがこうしてるから、ではなくちゃんと自分で考えて生きていきたい。
正直、怖い終わり方だとは思いました。
でも、苦しんでる子はきっといて、少しでも良い方向に流れてほしいです。
彼らの未来に幸あらんことをと願わずにはいられないです。