住野よるのレビュー一覧
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作中で出てくる「少女のマーチ」という小説の中で起こることに沿った(ような?)話。
作中の作者である小楠なのかが作品について語るところから始まり、語るところで終わる。
少し不思議な感じ。
少女のマーチという小説を読んでいた高校生の糸林茜寧は渋谷の街中で自分が読んで思い描いていた小説の中の登場人物である「アイ」にそっくりな人を見かけて思わず声をかけて話しをする仲になる。
声をかけられた方の宇川逢はそもそも女の人のような風貌をした男で、2人の関わりがかなり特殊な感じで物語がスタートする。
小説の中の出来事を現実で再現したり自分に投影したりする茜寧だけどそこには他にも色々な人物が絡んできて物語が進んで -
Posted by ブクログ
ネタバレまさに恋とそれとあと全部でした。
正直高校生の恋愛模様に40過ぎのオッサンが共感している場合ではないのですが、好きな女子とその祖父と自分という微妙な関係性の中で進む物語に、自分の彼女(今の妻)とそのおじいちゃん(今は亡き)と自分の物語を重ねてしまい、途中涙を禁じ得なかったです。
最初はサブレの性格(特徴)がハッキリと述べられないので意味が取りにくい部分があったのですが、
やってもらったことに対してお返ししないと気が済まないような細か過ぎる性格の持ち主であることが分かり、
その性格を熟知しているがゆえに主人公の心の中の逡巡も非常に説明的で細かい描写になっているというところが
途中から分かって妙に -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初は、過去の回想や現代が入り混じり、頭の中が整理できず、ただ1個人が過去を追い求めサークルを破壊するだけの話(回想シーンが死んだ方を偲ぶもの)かと考え、途中で離脱しようかと考えました。
しかし、読み進めるとともに、現代に近づき回想と重なり始める事で自分が想像していなかったことが起き、面白くて一気に読み切ってしまいました。
主人公がやっていることがその回想を取り戻すことではなく、主人公の真の欲望を満たすためであったこと、そしてそれが大切だった親友を傷つける結果に繋がったこと…何か他人事ではない気がしました。自分も自分のやりたい事を満たすために、相手のためだからと決めつけて相手は望んでないこ -
Posted by ブクログ
意識的に人との距離感を取って過ごしていた所に、踏み込んでくる1人の変わった人。
その人と心を交わしていく、そして自分のしてしまった事への後悔と初めての感情を認識していく情景、人と関わる事で「傷」を知る。
なかなか自分の気持ちを素直に伝えるって簡単なようでとても難しいですよね。
わたしは傷つきたくないから、人との距離というか頭の中でめちゃくちゃ考えて結局やめる、諦める。
って感じで壁を作ってきました。
根本の部分は変えられないけど、
「けど」その先に何かが(自分の成長も含め)ある
と思ってとてもとても重い1歩を踏み出してみようかなと思いました。 -
Posted by ブクログ
すごく大好きで大切な本。
P11
歩くことが好きな理由について、足を前に出すだけだからだろうなと、三歩は思う。
いかにも無意味で間抜けな理由だけれど、三歩は真面目にそう思っているし、その無意味は大事なものとすら思っている。
P12
ようは、気楽な無意味さも大切なのだと三歩は思う。無意味と大切じゃないは一緒じゃない。
そして、無意味は意味の引き立て役でもない。
無意味な日常があるから、意味ある日が大切に思える、とかじゃない。
無意味な日々も、意味ある瞬間もどっちも大切で、それが一番いいということなんだとのんきに思う。
P283
好きなものや人のことを思うだけで、三歩は痛みと一緒にでも幸せに -
Posted by ブクログ
不思議な生き物(?)が世界滅亡を予言していると語る配信者と、配信を見て予言を受け取った人々のお話。
世界滅亡系の話って、結構SFチックだったり、もしくは力を合わせて世界滅亡を回避しよう!みたいな内容を想像しがちだったのですが、この話は全然そんなことなくてびっくりしました。世界が終わるなら、暗黙のルールとか常識とか、そんなの無視して自分の信念や意思に任せて行動(というか暴走)してしまえ!って感じで、めちゃくちゃ面白かったです。
自分の、人とちょっと違ったり、常識から外れてたりする部分も花丸をつけてくれる愛に溢れた小説で、とっても大好きです! -
Posted by ブクログ
ネタバレ賛否は分かれるところではありそうだが、個人的に結構好きだった。
「婚約を素直に伝えて結婚式に呼ぶのはできない。仲良い男友達に告白させて振ることを目指す」という前提や登場人物の関係性に複雑さがあり、それが読む人によっては困惑させる原因だと思うものの、
人の恋愛感情にああだこうだ言うような、また真っ直ぐな自分の気持ちに気づかないような、登場人物のそれぞれが未熟で不完全であり、色々な出来事を通じて新たなことに気づく、ということに魅力があるのだと思う。
個人的には住野よるの小説に出てくるライトな会話文が結構好きで、ギャグセン高いなって思う。友達にいたら結構気が合うタイプ気がする。