ナショナルジオグラフィックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今までありそうで(あったかもしれないが)見つけられていなかったテーマ。いろんな分野の先頭を走る研究者が各々愛する論文を語るという、極めて興味深く面白かった本。各々の研究テーマが違うのはもちろん、各々の研究者の感性や語り口がそれぞれ全く違っていたのも面白かった。一般向けに少し噛み砕いてくれている人もいれば、専門用語もりもりで愛が溢れている人もいた。どちらも素晴らしいと思う。いわゆるオタク文化にも通ずるところがあると感じた。専門家から見た「私見を含んだ」サイエンス的エッセイは非常に面白かった。
大学時代を振り返ると、論文を読むのは嫌いではなかったし、面白かったがやはりどこかタスクの一つになっていて -
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Posted by ブクログ
ネタバレ写真集を本棚に入れるのは大橋弘一さん、寺沢孝毅さん、富士元寿彦さんに続いて4冊目、そろそろ写真集のカテゴリも作らないといけないかもしれない。
半田菜摘さんは看護師という仕事をしながら、野生動物と向き合って自然の中で、彼らに負担をかけないように気遣いながら撮影を続けてきた。
ひとことで言ってしまえばそういうことだが、これはとんでもないことである。
まず、看護師としての仕事がある。それはミスの許されない緊張感を伴う現場であり、人の生死を扱う現場でもある。
夜勤明けに仮眠をとって、森へ向かう。そこではブラインドを貼り、何時間でも動物が現れるのを待つ。
氷点下15度の中、3時間待って、くしゃみひとつで -
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Posted by ブクログ
ナショナルジオグラフィック別冊。動物のあらゆる非言語コミュニケーションの紹介と、さまざまな生きもの同士での関わり方、ペットとの関係、果ては宇宙人との遭遇に向けてまで幅広く「コミュニケーション」について言及している。写真が大きく、100ページほどの本でありながら、非常に面白く情報量が多く、楽しく読めた。
読んでいくうちに、ここまで他の生きものを知ろうとするのは人間くらいではないか、と思いながら読み進めていた。生きものを知ろうとする活動が結果として脳の発達を促した一旦であったなら、面白いだろうなと思う。また私たちはことばにあまりにも頼りすぎていて、生きものたちの発しているシグナルを見落としていると -
Posted by ブクログ
さすがナショジオが選んだ写真だけある。
全てではないが、1枚の写真に秘められた物語や訴える力みたいなものを感じる。そしてそれは雄弁だ。
写真家の一人は、「わたしを芸術家だとは思わないでほしい。わたしは技術者であり、求めているのは事実だけだ」と言う。
ナショナルジオグラフィックの写真家たちが進んで技術を取り入れてきたのは、ストーリーを伝えるという目的のために他ならない、とも。
科学や文化への興味から生じた目的のある冒険は、冒険を意義深いものにする。
こんなコメントも興味をひいた。もちろん、写真の題材の背景になっている。
世界で現在話されている約7000の言語は、今世紀中に半数まで減ってしま -