あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
どんな動物でも生きていくためにはコミュニケーションが必要だ。
人間は言葉を使って意思を伝達するが、言葉を持たない動物たちはどのような方法で意思の疎通を図っているのだろうか。
実はすべての動物たちは、人間の言語に相当する精密なコミュニケーション手段を持っており、我々が想像できないほど豊富な情報交換を行っていることが明らかになってきた。
動物のうなり声や鳥のさえずりは、従来は単なる感情の発露と見られていたが、実際には自分が今感じていることではない何かを、意志を持って伝達しようとする「リファレンシャル(対象指示)コミュニケーション」が多く含まれることがわかってきた。
本書は、こうした動物のコミュニケーション能力に関する最新の研究結果を、豊富な写真やイラストを使って分かりやすく解説している。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
動物の言葉に関する最新の研究結果を反映したムック本。
興味をかき立てる構成になっている。
感情、挨拶、喃語、名前、種を越えたコミュニケーション、植物のコミュニケーション。猫の「にゃあ」という鳴き声は人間と暮らすようになって出すようになった鳴き声。
Posted by ブクログ
ナショナルジオグラフィック別冊。動物のあらゆる非言語コミュニケーションの紹介と、さまざまな生きもの同士での関わり方、ペットとの関係、果ては宇宙人との遭遇に向けてまで幅広く「コミュニケーション」について言及している。写真が大きく、100ページほどの本でありながら、非常に面白く情報量が多く、楽しく読めた。
読んでいくうちに、ここまで他の生きものを知ろうとするのは人間くらいではないか、と思いながら読み進めていた。生きものを知ろうとする活動が結果として脳の発達を促した一旦であったなら、面白いだろうなと思う。また私たちはことばにあまりにも頼りすぎていて、生きものたちの発しているシグナルを見落としていると思う。人間の活動が生きもののコミュニケーションを阻害している(騒音、農薬散布、光など)とあり、人間の影響をひしひしと感じ心を痛めた。
生きもののコミュニケーションが解析されて、将来的にもっと彼らのシグナルが理解できればどんなにいいだろう。コミュニケーションに関する研究が進んでいくことを切に願っている。