川村隆のレビュー一覧
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職場の上司に勧められて読んでみました。「自分が最後の責任を取る人間になれ」そう言ったメッセージはもちろん優れたリーダーとな何だ?という誰にでも関係する分野の知識も学ぶことができます。
また、日立という日本屈指の大企業の取締役にも選ばれるような人が伝えるメッセージにはどれも重みがあり、これこそが社会の真髄なのかと考えさせられました。
川村氏は「人が成長するのはしんどい思いをした時」「始末書を書いた枚数だけ成長する」と昭和ちっくと言えるような考えを持っています。川村氏もそのことは自覚しており、しんどい経験や始末書を書いた経験のおかげで成長できたと述べたのちに、今の若い人にはなかなかしんどい思い -
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日本の巨大企業「戦艦大和」のような時代遅れになりかけたのを、解体・再生した実行力は見事。日本の経営者で希有と言える。(同じ道産子として誇り)
日立は立ち直り、世界へ挑戦している。
他方、東芝は実質的に消滅してしまった。
この二社の運命は「日本の行方」を厳しく迫っている。
いずれにしても「トップのリーダーシップ」「高い見識」
→川村社長の「カンパニー制導入」自己責任体制と
東原社長の「BUビジネスユニット制」の対比は☆
経営理論の現実適用レポートとして大変勉強になる。
有数のBusiness School Case Studyに相応しい
日本の経営学者はもっと関与すべき。 -
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日立製作所を69歳にて再生に導いた川村元会長の随想録。「一俗六仙」とは著者の造語で、「俗世間の仕事は1日にとどめ、残る6日は仙人のように俗世間から離れて好きなことをやる」という意味とのこと。現在、81歳とのことながら、読書・小唄・スキー・ゴルフ・ハイキング・散歩・瞑想と「六仙」三昧の姿が描かれています。
これらの「仙」のなかでも、最大の愉しみは「読書」。以前から読書家で知られた著者ながら、哲学・歴史・文学・地理・科学と読まれる分野は幅広く、その知見が全体に散りばめられています(「総論は哲学・歴史、各論は文学」とも)。ビジネス書についての言及はなく古典中心ですが、大企業再生にはリベラルアー -
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日立製作所が7,873億円の赤字を出した直後の09年に執行役会長兼社長に就任し、V字回復を成し遂げた川村氏の著作。大企業のトップに立つ人物の思考、視座を垣間見ることができます。
【メモ(改革について書かれた第一章から抜粋)】
・一人ひとりが、会社から給料をもらうだけではなく、「自分がみんなの給料を稼ぐ」という意識を持てるようになれば、会社は再生できるはず。
・たいていの改革は、スピードさえあれば何とかなるもの。決断して実行するまでに時間がかかると、その反対勢力に根回しをされ、改革を断念せざるを得ない状況に追い込まれる場合もある。
・改革をするにあたって、最初に手掛けたことは、意思決定をする人 -
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飛行機が墜落しかけている緊急事態であっても、マニュアル通りに行動しようという意識が働くものであることを知った
人から投げかけられた言葉の端っこが心に留まり、人は教育されていくのかもしれません。
改革に時間をかけることによるデメリットは、さまざまなものがある。次々と反対勢力が出てきてしまうのもその一つ。
健全な競争はお互いの実績を認めながら、会社全体で上をめざすような競争です。
「みんなが会議をしているような組織は何事もなし得ない組織であり、四分の一以上の時間が会議に費やされているならば組織の構造に欠陥があると考えていい」
江戸時代の禅僧、鈴木正三は「指導者が備えるべき能力」として次の7つを挙げ -
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ネタバレ転職の都合上、読んでみたものの、そこまで気付きはなかったです。目新しさがないという感じ。V字回復をやったその時の温度感とか感情をもう少し濃く描いてくれるとより良かったなと。
結局自分がやるしかないなーそんな感覚でしかし楽観的に実行することが重要
行き先や、航海ルートは船長が決めるが、船内のメンテナンスは方法、実行タイミングはボトムアップ(戦略はトップダウン、戦術はボトムアップ)
戦術は変えても戦略は変えてはいけない。戦略はどんなに情勢が変わってもグラグラしてはいけない、朝令暮改してよいのは戦術のみ
理と情のバランスは大事だけど、結局情を理解しつつ、理をとることができる人間が重要。小事に