東直子のレビュー一覧

  • 私のミトンさん

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    ネタバレ

    おとなのための童話、といった手触り。
    言葉選びが美しいなあとうっとり浸りながら読んだ。さらっとしてるけど何となく心に引っかかる。
    最後、庄司くんはどこへ行ってしまったのかな。

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    2013年04月14日
  • 私のミトンさん

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    ネタバレ

     いつのまにか入り込んだ。
     伯父の家に引っ越したら(伯父は留守)ミトンさんという小さなおばあさんがいて、
    果物を与えてかわいがることに。(果物が好きだから)
     「おれ」といって話すところがおかしい。

     主人公の彼の位置はどうなのか。やりとりとかちょっと残念。(果たして登場する意味があったのかという気もしたり)

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    2013年01月20日
  • さようなら窓

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    ことばには「書きことば」、「話しことば」とあるけど、この本は「想いことば」で書かれてる。心で想う時のことばってたしかにこんなだ。

    寂しさは誰かにすがることでは埋められないと気付いたきいちゃん。
    えらかった。がんばったね、きいちゃん。

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    2012年12月24日
  • さようなら窓

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    東さんの物語は、いつもガラス越しでみているのような感じがする。それも、昔の手作りガラス。透明なはずなのに、ところどころゆがんだり、色が変わったり、きらきらしたり………。そして、手が届かない。十二の物語はどれも切なくて、ゆらゆらでキラキラしている。

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    2012年12月04日
  • 私のミトンさん

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    メルヘンといってもいいのかもしれない。
    なんだか不思議で、暖かい話。
    ミトンさんは可愛らしさから対局にいる存在かもしれないけど、やっぱりどこか可愛らしいといってもいいような気がする。
    それは、ミトンさんの真っ直ぐさなのかもしれない。
    その真っ直ぐさでするりと心に入ってきて、その人の真っ直ぐなところを引き出してしまうのかも。
    ミトンさんがたくさんいる場所、この世のどこかにあるのかもしれない。

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    2012年10月28日
  • 千年ごはん

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    食べ物をテーマとしたエッセイ+短歌。

    それぞれ3ページ程度の短いものだけどぎゅっと濃いものを含んでいる。

    ほむほむもだけれど、短歌の人は日本語の使い方が本当にうまいなあと思う。
    でもおなかがすく。

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    2012年10月21日
  • さようなら窓

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    ネタバレ

    帯タイトルは、
    「西加奈子さん推薦!
     ‘ふわふわしている癖に、
     どうしたって胸を掴んで離さない’」

    「眠れないなら、またなにか話をしてあげようか」
     眠る前に一編ずつ味わいたい、現代の「千夜一夜物語」



    文章の感じが小説っぽくないなーと思っていたら、
    歌人の方だったんですね。

    ゆうちゃんときいちゃん。

    気弱で生真面目で甘えん坊。
    たぶん、苛々する人もいるんでは。
    私は好きです。
    こーゆー、淡い感じの本。

    文章がまぁるい感じです。
    本当物語というか絵本というか、
    小説!って感じがしない一冊です。

    外では居場所を見つけられずに
    唯一自分でいられる場所が
    恋人である美容師ゆうちゃん

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    2012年08月17日
  • さようなら窓

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    反則だ、と思う。説明したくないな、と思う。ただ一つ言えるのは、わたしはきいちゃんではないのに、どうしようもない気持ちになったということ。

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    2012年06月15日
  • さようなら窓

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    歌人の著者。
    小説は初めて読んだ。
    雰囲気がすごく好き。
    なんだろ、色で言ったら、薄い水色か緑色な
    さやさや~とした感じの文章がとてもここちよかった。
    登場人物がみんなどこか不思議だけど優しくて、好きです

    引用。

    「仕方のないことって、どうしてこう、人生にまとわりついてくるんだろう、とため息をつきそうになった。」

    「あたしとゆうちゃんも、の続きは『ジャムみたいだね』だった。
     でも、そう言ったとたん、今のできごとが全部ジャムみたいにかたまって、
     思い出にかわってしまいそうでこわくなったのだ。だから、言わなかった。
     あたしとゆうちゃんの時間は、小さな炎で煮続けていくんだ。
     ずっとずっ

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    2012年06月24日
  • さようなら窓

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    ちょっとワケありな家族と離れ、美容師をしている恋人の部屋に居候している女子大生が主人公です。彼女は少しばかり心のバランスを崩していて、大学も休学中。何をするでもなく、ただただ日々をやり過ごしています。そんな彼女が眠れない夜は、恋人がお話を聴かせてくれます。それは、子供の頃の友人の話であったり、むかし近所に住んでいた人の話であったり、アルバイトをしていた頃の同僚の話であったりです。著者は歌人でもありますから、言葉の使い方がとても巧みです。どれも取り留めのないお話のようですが、なんだか妙に心に引っ掛かります。
    ときには、なんだかおかしな人と関わりを持ったりしながら、少しずつ前に歩み始める主人公なの

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    2012年05月11日
  • さようなら窓

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    ほっこりなるけれども切ない。
    最後はあれで良かったのかも知れないけども、自分としては胸がぎゅーとなって辛くなったので4つ星。
    大好きな一冊になった。

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    2012年05月04日
  • さようなら窓

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    眠れなくて、胸がぎゅっと苦しくて、それを傍に居る人に悟られたくなくて、じっと丸くなっている。
    そういう経験のある人に。

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    2012年04月28日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    ひとりの夜を短歌とあそぼう。穂村弘さんと、東直子さんは、大好きな歌人。おふたりの、短歌だけでなく、エッセイや小説にあふれる、「言葉への愛」つまりは人間への愛を、勝手に受け取っています。31音にこめられた想いを、おふたりがいろいろ読み解いていく様はスリリング。日常の皮を一枚一枚はがして最後に残る人間性までも見透かしているかのようです。歌は人なりって感じかなぁ。

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    2012年04月19日
  • さようなら窓

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    うまく整理できない。けど眠る前にひとつずつ読みたい、という帯のコピーは、正しかった。
    こんなの、会社に行く時に読んでたら、眠たくて胸がすーんとして、もう何にもしたくなくなっちゃう、と思う。

    この間ギャラリーで見たあのスミカのお芝居たちに似ているかもしれない。

    トゲの硬い金平糖みたいな短編連作。

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    2012年04月02日
  • 千年ごはん

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    自分と食に関するいろんなお話しとそれにまつわる短歌が
    書かれている前半と,ご自分の食生活を日記形式で書かれている後半。

    どちらも食を丁寧に考えていらっしゃるのだなぁと,感心しながら
    読みました。

    私はずっと同じ地域に住んでいるので,他の地方の食文化に触れるのは
    なかなか苦手なので,東さんのチャレンジ精神?にはびっくりです。

    食べるのは好きですが,すごく偏食で,
    食材にも別にこだわりのない自分は
    自分で良くない体を作っているのかな・・・なんて
    少し心配になってしましました。

    なんかほっこり,手間?心をかけたものを作って食べたくなりました。

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    2012年02月28日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    前作「短歌はじめました」と同様、沢田康彦主宰「猫又」に寄せられた短歌を沢田、穂村弘、東直子が評価する形式。読んでいて加わりたくなるくらい楽しい。有名人も顔を出す同人たちの個性がよりクリアになった。何人かはファンになりそう。仕事に疲れた帰りに助けていただきました。

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    2012年02月15日
  • 私のミトンさん

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    東直子の最新刊。
    主人公の茜は叔父のミキヒコの海外赴任中に叔父の家の管理を頼まれる。家を訪れたその日に床下を開けると、そこには子どもくらいの大きさのおばあさんが眠っていた!名前はミトンさん。
    茜とミトンさん、そして彼らを取り巻く周り人々の日常を独特の感性で綴った作品です。人々の感情を繊細に描いていて、心に響く言葉がいくつかありました。東直子の掴み所のないファンタジーの世界も楽しめてバランスの良い作品だと思います。
    文中の言葉で心に留まったもの。
    "気持ちにいらないものはない"

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    2012年02月11日
  • 私のミトンさん

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     童話的な世界をふわりと描く歌人による長編小説。海外に赴任している叔父さんが使わせてくれた家には、身長五十センチのおばあさんがいた。その小さくて赤い服を着た手のかかる人を、主人公は勤めのかたわら世話をする。

     おばあさんは鳥の足につかまって飛んでいってしまう。そんなめんどくさい人だが、いなければやはり寂しい。心やさしい物語。

    (「週刊朝日」 2011/11/11)

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    2011年11月29日
  • 千年ごはん

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    ネタバレ

    「ほんのり厚めのロース肉」「ラー油をぽとりと落とした酢じょう油」「じんわりとひろがる草と光の記憶」「とろとろと流れる水を舌で直接受け止めると、なんだかうっとりあまかった」など表現がすごくいい。

    23 白く、はかないものが一番スキ。

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    2011年11月04日
  • 私のミトンさん

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    あっという間に読めた。あちこちに散りばめられた比喩が斬新でアクセントみたい。ミトンさんはやっぱりムーミンのミィ(?)のイメージ。ミキヒコ叔父さんは何となくハウルの動く城のハウルみたいなイメージだった。ミトンさんとの不思議な話。

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    2011年10月14日