東直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歌人であり、小説家の東さんの初めての食のエッセイ。
各作品に、歌一首つき。
作者の人柄が表れているのだろうか、優しくて自然な文章。
食べ物の味を感じるのは、舌にある味蕾だから、おいしい食べ物の文章は舌で味わうものが多い。
あとは、目?
東さんの食べ物への向き合い方は、体ごとである。
体に流す(流し込む)、もしくは通す、という言い方がされる。
とても素直だ。
たとえば、色インクに切り花を挿しておくと、その色水を吸い上げて花弁が同じ色に染まるような。
ただ、極端に“体にいいもの”を追及しているわけではない。
無理に30品目の食品を摂るようなことは、人間を生き物としてとらえれば不自然な事、と考え -
Posted by ブクログ
東直子の、大人の童話。
すがすがしい筆致で描かれています。
あいまいな人間関係の中に、不思議な存在ミトンさんが投げかける波紋。
それは‥
アカネは、海外赴任の長いミキヒコ叔父さんの家に住めることになった。
5年3ヶ月暮らした狭い部屋を出て、綺麗な白い家に。
台所の床下収納を開けたら、梯子を降りていくと、赤い服を着た50センチぐらいのおばあさんが眠っていた‥!
叔父さんに電話すると、「アカネ、駄目だよ、ミトンさんは起こさなければ10年ぐらい寝ていたのに」と言われてしまう。
家の守り神というか住む人の守り神なんだという。
自分のことは「オレ」と言い、フルーツが好き。すぐに寝てしまうが、外に連れ -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯タイトルは、
「西加奈子さん推薦!
‘ふわふわしている癖に、
どうしたって胸を掴んで離さない’」
「眠れないなら、またなにか話をしてあげようか」
眠る前に一編ずつ味わいたい、現代の「千夜一夜物語」
文章の感じが小説っぽくないなーと思っていたら、
歌人の方だったんですね。
ゆうちゃんときいちゃん。
気弱で生真面目で甘えん坊。
たぶん、苛々する人もいるんでは。
私は好きです。
こーゆー、淡い感じの本。
文章がまぁるい感じです。
本当物語というか絵本というか、
小説!って感じがしない一冊です。
外では居場所を見つけられずに
唯一自分でいられる場所が
恋人である美容師ゆうちゃん -
Posted by ブクログ
歌人の著者。
小説は初めて読んだ。
雰囲気がすごく好き。
なんだろ、色で言ったら、薄い水色か緑色な
さやさや~とした感じの文章がとてもここちよかった。
登場人物がみんなどこか不思議だけど優しくて、好きです
引用。
「仕方のないことって、どうしてこう、人生にまとわりついてくるんだろう、とため息をつきそうになった。」
「あたしとゆうちゃんも、の続きは『ジャムみたいだね』だった。
でも、そう言ったとたん、今のできごとが全部ジャムみたいにかたまって、
思い出にかわってしまいそうでこわくなったのだ。だから、言わなかった。
あたしとゆうちゃんの時間は、小さな炎で煮続けていくんだ。
ずっとずっ -
Posted by ブクログ
ちょっとワケありな家族と離れ、美容師をしている恋人の部屋に居候している女子大生が主人公です。彼女は少しばかり心のバランスを崩していて、大学も休学中。何をするでもなく、ただただ日々をやり過ごしています。そんな彼女が眠れない夜は、恋人がお話を聴かせてくれます。それは、子供の頃の友人の話であったり、むかし近所に住んでいた人の話であったり、アルバイトをしていた頃の同僚の話であったりです。著者は歌人でもありますから、言葉の使い方がとても巧みです。どれも取り留めのないお話のようですが、なんだか妙に心に引っ掛かります。
ときには、なんだかおかしな人と関わりを持ったりしながら、少しずつ前に歩み始める主人公なの