東直子のレビュー一覧
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謎の本である。
買って読んでおいて、この感想は?と思うのだけど、まぁそんな予感で買ったとも言える。
まず、ターゲットの子ども、とはどれくらいの年齢を対象にしているのか。
受験のこととか、スマホの質問なんかが入っているので、小学校高学年から中学生くらいなのかなーという感じがする。
質問が「積極性がないとダメか?」とか「大人になるって楽しいか?」というものなので、子どもの側は至って素朴なのだ。
だけど、「迷回答」してくれる作家陣のラインナップが、ちょっと不思議。
角田光代さんとか、三浦しをんさんは、あぁ!となるかもしれないが……。
素朴な質問に、しっかり「迷回答」するものだから、なんだかも -
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一般公募した短歌を、3人の歌人がテーマ別に批評していく一冊。対談形式で書かれているから読みやすい。詩や短歌の面白さがわからなかったが、多少なりとも触れてみることで、制限があることではじめて得られる視点があると気づけた。
<第二の教訓は、限定や限界の必要ということです。いいえ、別に難しい話ではありません。相撲の技術は、狭い土俵というものが あるから生まれたのだということです。もし直径100mというような土俵であったら、相撲は、到底、あの美しい緊張の瞬間を生み出すことは出来ないでしょう。大自然を写すためにキャンパスを無限に大きくして行ったら、迫力のある絵を描けるでしょうか。そう考えると、何を -
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ネタバレこんな絵画教室が近所にあったら良かった、としみじみ思う。
蔦のからまる古い一軒家に開かれた絵画教室"アトリエ・キーチ"。
近所に住む小学生から大人までが集まり、一緒になって絵を描く。感性の赴くまま、無になって集中して。
自分の内面に眠っているものを、目の前にある真っ白な画用紙の上に、思い思いに表現する。
見えている色や形は人によってそれぞれ違う。
空の青さも葉っぱの色も、果物の形も羽の質感も。
自分が受け止めている色や形を、絵に表現することにより相手に伝える。互いの内側にあるものを周囲の人達と共感し合う。それはなんて素晴らしいことだろう。
自分の頭の中で生まれた世界、言 -
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子どもを二人生んだ山崎由美という女性の視点から描かれる物語。
由美は二人子どもを産み、一人は亡くし、もう一人を捨てて、この町にやってきた。
何かに耐えられなくなったからだが、それが何かは読者にはわからない。
店と家事の仕事をする代わりに、彼女は平山タバサを店主とする薬局に身を寄せる。
薬屋として代々町の人々の生と死の現場尾立ち会ってきたという平山家。
いったい彼は何者なのか。
彼の処方する薬はどういうものなのか。
そして、この町は、異界なのか。
異界、とすれば、これは「高野聖」の男女反転ヴァージョンか?
あるいは「砂の女」の?
ただ、母性の問題が底に感じられるところは、そういった先行作品 -
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絵を習うのって楽しそうだな。
水墨画の小説を読んだ時も思ったが、「絵が描けたなら。思いのすべてをキャンパスに乗せ」られたら、
なんて楽しい時間なんだろう。
そして、辛い時寂しい時も、絵を描くことで、心が救われることがあるのだろう。
物語を読んでいる間には、まるで自分が絵を描けるかのように、頭のキャンパスに次々にカラフルでステキな絵が描かれていく。楽しい時間です。
あー、本当に絵が描けたなら♪
・・・ピアノは少し弾けます。少しです。
一人は寂しい。
二人でも家族だった人がいなくなるのは寂しい。
家族を作れなかった自分は歯がゆい。
東日本大震災の時もそうだったが、コロナの今も、一人は寂しい、と感 -
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ネタバレ何か『かもめ食堂』のような自分探し人情ほっこり話となぜか思って、すぐぼんやりとさぼる由実にいらつき、タバサと寝たところからえ?結局恋愛系なの?と評価が★2の勢いになったが、だんだんオカルトじみてきてラストで結構良い意味で置いて行かれました。
ネット検索してみたけれどラストの解釈をされているものが見当たらなかったので、シミズ的解釈↓
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【前提】
・由実は過去2人子供を産んでおり、1人は死亡、もう1人を残して逃げた
・逃げた先は行方不明者がよる町と呼ばれるところの薬屋
・この町は外に出なくても生活できる
・マサヤという老女だけ