東直子のレビュー一覧

  • さようなら窓

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    最初の数ページから泣いてしまった…家で読んでたら泣きっぱなしだったと思う。甘やかされることで腐っていくじぶんを見ながら、どうしようもあるのに、どうしようもないとこにこだわることで、うまく生活のポケットの中に隠れる。学生だからこそできるし、家族だからこそ逃げられないし、遂に優しさが甘やかしにしか感じられなくなる…っていうのは、あーもーなんだかなぁ。究極でさびしすぎる一連のごっこ遊びに、いちいち泣いてしまいました。
    東さんの小説初めて読んだのですが、短歌の世界が解かれたような不思議さを感じて、これはどういうことかなーと思ったんだけど、たぶん複数の短編から構成されてるからだと思う。章立てというよりは

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    2013年03月07日
  • さようなら窓

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    ふわふわときゅんとする、感じが好きです。
    ゆうちゃんはすてき男子。こんな人いたら甘え過ぎてしまいそう。

    不安定な人ってすごくいるけど、ただ甘えてるんじゃなくって、心が弱いんじゃなくって、難しいところにいるんだと思う。
    きいちゃんのように、何かのタイミングで気づいたり変われたりするといいな、って思う。

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    2012年09月09日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    う~ん、やっぱり面白いっ!
    私はこのシリーズ(『短歌はじめました。』『短歌があるじゃないか。』。執筆者はこの本と同じ)で短歌を読み始めた人間なので、その続編にあたる本作が出たときは「また『短歌~』シリーズが出たんだ! やったーーー!」と心の中で一人歓声を上げたくらいなのである。
    (この本に収録されているものと『短歌があるじゃないか。』で収録されている内容が、半分ほど被っていると知ったのは、もう少し後のこと)

    短歌同人・「猫又」メンバーの提出作品を、主催の沢田さんを進行役に、穂村・東の両氏が批評するという体制のこの本。
    相変わらず、よく言えば肩の力が抜けた、悪く言えば脇が空きすぎな短歌たちが、

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    2012年08月29日
  • 千年ごはん

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    ネタバレ

    無性に自炊がしたくなる、そんな本でした。
    特に、つらつらごはん日記は、ちょっとした笑いもあり、ためにもなり、大変楽しめました。
    作中で紹介されている、河野裕子さんの茗荷の花の比喩の歌の引用でなぜか軽く涙ぐみました。

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    2012年08月13日
  • さようなら窓

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    家を出て
    ひょんなことから
    ゆうちゃんの家に転がり込むことになった
    きいちゃん。

    一人暮らし歴が長く
    ジャムだって作れる
    美容師のゆうちゃん。

    少し情緒不安定な
    二十歳の女の子・きいちゃんと
    困っている人をほっとけない
    優し過ぎる青年・ゆうちゃんの
    甘く切ない恋模様を描いた
    連作短編集です。



    ガソリンの匂いと共に食べた晩御飯の思い出、

    長生きしたカブトムシの話、

    アメリカ帰りの
    優しいおばあさんの話、

    不思議な転校生・サルコの話、

    特撮会社の岩職人、
    岩ちゃんの話、

    身体が小さくなる病気を患った
    先輩美容師ミリさんの話、

    など
    いつからか眠れなくなったきいちゃんのために

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    2012年04月19日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    え、短歌って自分にもできるんじゃ? って思わせてくれるようなかるーいタッチが魅力的。読みやすいし、なぜか有名人のイラスト付きだし、のほほんとしながらうまくなれそうな気がします。

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    2012年02月21日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    沢田康彦氏主宰の短歌同人「猫又」投稿作品の数々を、穂村弘・東直子両氏とともにコメントしていくという対談形式の短歌入門書。の第二弾。の文庫化。こっそり意外な著名人の歌もあってうれしい。そこのあなた、短歌って古くさいものだと思っているなら本書をご一読あれ。日々のくらしの中で、言葉はこんなにも、軽やかで、楽しい。

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    2012年01月29日
  • 私のミトンさん

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    うちにもミトンさん来てくれないかなぁとかそんなことをついついむにゃむにゃと考えてしまいます。

    読み終わってかなりたつのに、この本のことを考えると、いつもそう。

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    2011年12月13日
  • 私のミトンさん

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    とっても不思議なお話なのだけど、好きな感じです。ミトンさん、始めは気持ち悪かったのだけど、どんどん親しみが持てて行きます。本の装丁も可愛らしくて好きです。

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    2011年11月06日
  • 千年ごはん

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    食べること=生きること 美味しい=しあわせ
    これは人類最高の方程式だ(と思う)!
    と、そんなにしゃっちょこばらなくても、自然に読めて、ほっとする一冊でした

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    2011年10月08日
  • 短歌はじめました。 百万人の短歌入門

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    有名無名年齢性別既婚未婚等一切不問のファックス&メール短歌の会「猫又」。穂村&東の人気歌人ペアと「猫又」主催者が、短歌について語ります。

    このシリーズ(もう一冊は『短歌があるじゃないか。』)のおかげで、私は短歌に目覚めまることができました! 
    というわけで、まずはお礼を言いたい。どうもありがとうございます。

    いやー、短歌がこれほど面白いものだとは知らなかった。
    というか、この本を読むまでは、一体何が短歌の良し悪しなのか、そもそも自分が短歌を良い・悪いで判断できるのかすらわからなかった。
    でも、このシリーズを読み進めていくうちに、自分が短歌を読める(詠めるではなく)ことがこんなに面白いものな

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    2011年07月07日
  • 短歌はじめました。 百万人の短歌入門

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    穂村さんと東さん、大好きな2人の歌人がどんなふうにほかの人の短歌を詠むのか、すごく興味があって読みました。たった三十一文字の中に世界の一瞬を閉じ込める。歌人という人たちは、自分の内と外を誰よりも真摯に見つめる技術を持った人種だと思う。
    一瞬の閃き、それを生かすための技巧。何よりも、短歌という表現への愛情。2人の魅力にしっかりと触れることができる本です。

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    2010年03月25日
  • 短歌の時間

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    『日常には飛躍を、非日常にはリアルを』
    よい歌が生まれるヒントとして全体評に書かれていた言葉で、腑に落ちた。

    琴線に触れた三首↓

    p37 テーマ詠「魚」より
    骨だけをのこして君はゆっくりと僕のからだを泳ぎはじめる

    p147 コラム「変化球」より
    お日様に敬礼をする人々をつぎつぎと産み出す地下通路

    p185 題詠「動」より
    肌色の清潔なハムこれは元動物のはずパンにのせ食む

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    2025年11月05日
  • とりつくしま

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    とりつくしまってどういうことだろう?から始まる読書体験。白檀が1番好きだった。ロージンもレンズもトリケラトプスも名前もお気に入り。

    わたしがなにかをとりつくしまにするなら、何にするだろう。心があたたまり、自分を振り返る、少し切ない良い書でした。

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    2025年10月16日
  • そらのかんちゃん、ちていのコロちゃん

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    雲の上に住んでる男の子の かんちゃん
    火山の地底に住んでいる女の子 コロちゃん
    のお話が3話

    字が多め、長めで
    小学生の低学年向けでしょうか。

    歌人 東直子の作品を探し、絵本作品を発見。
    速攻で手に取りました。

    歌人くどうれいんさんの絵本があんまり素敵だったので。歌人東さんの作品も期待どおり素敵でした。

    歌人が創る絵本。踊ることば。
    及川賢治さんの絵とのコラボ。
    及川賢治さんの絵がこれまた可愛い。
    ふんわり感がマシマシでした。

    ホモサピエンスは、共感能力が優れていたから生き残ったと、最近の研究では言われております。
    共感する根源は想像力。
    想像力の力ってスゴい。
    絵本には、想像力の力

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    2025年10月12日
  • 現代短歌版百人一首 花々は色あせるのね

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    技巧的な歌もあれば普遍的な感情を素直に詠んだ歌もあり、バリエーション豊かで奥深い。
    解説よりも、現代短歌訳がすっと心に響く。

    中でも印象的だった2首。

    19.
    難波潟短き蘆の節の間も
    逢はでこの世を過ぐしてよとや

    →難波潟の短い蘆の節のような
    ひとときさえも会わずに過ごせと?

    蘆の節の短さを時間に変換。荒涼とした風景が主人公の心に重なる。


    72.
    音に聞く高師の浜のあだ波は
    かけじや袖のぬれもこそすれ

    →評判の高師の浜の荒波は
    近寄らないわ袖が濡れるもの

    「浮気で有名なあなたに関わる気はありませんよ」と男の誘いを断る返歌。

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    2025年09月13日
  • とりつくしま

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    死んでしまったあと、生命のないものに『とりついて』大切な人の近くにいて思い遺したことを見ているというお話。

    11のお話です。
    第一話の『ロジン』が切なくて、でも潔い感じがしました。
    夫に思いを遺して、マグカップになるお話は…この先もずっと見ていかなきゃならないのはしんどいかなと思ったり笑
    それぞれの大切なモノになるのは選択によっては、辛い思いもしそう。

    私だったら何に『とりつこう』かなぁ。。。

    でも、死んだらどこからでも見ていられると勝手に思っていたけど。。。

    やっぱり死んだら見られないかぁ…。

    その日が来るまで、一日一日を大切にしていこうとあらためて思った。
    周りにいる人が愛おしく

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    2025年05月05日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    子ども?の悩みを起点として
    関係がありそうな話だったり
    なんでそんな話が始まったの?
    みたいな視点から思いもよらぬ
    結論のようなものを導きだす
    作家の皆さんに脱帽。

    子どもに相談されたら
    これぐらいのふわーっとした
    ベリーロールで華麗な着地を見せる
    解決策を提示したいものだ

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    2025年04月24日
  • フランネルの紐

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    手芸がテーマの短編集。
    全体的に童話のような雰囲気で、各章の最後に短歌で締められる。

    あとがきに『針と糸と布。その三つさえあればどんな夢もかなう』とあったが、確かにそんな気がする。機械ではなく人の手が作りだしたものは、夢のように美しく強く儚い。

    たまに手芸に取り憑かれる時があるが、これを読んだらまたやりたくなりそう。

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    2025年04月07日
  • ひとっこひとり

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    不思議な感じの短編集だった。それぞれの話に独特の世界観、価値観があった。柔らかくて綺麗な言葉で紡がれていて、でも押し付けがましくなくて読みやすかった。

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    2025年03月06日