あらすじ
温かな手により紡ぎ出される「喪失と再生」の物語。ほのかな寂しさと静かな優しさが織りなす、服飾にまつわるオムニバス短篇集。
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Posted by ブクログ
刺繍に関する短編集。
ショートショートで読みやすい。
吉田篤弘さんの本に似た雰囲気があって、
文章から想像する風景がステキで癒される。
登場人物につけられる
チャーミングなあだ名がとってもかわいい。
刺繍がしたくなった。
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短篇より短い掌編18篇
手仕事手芸のほっこりしたまたはキリッとした心に響くお話の数々。物でも人でも何かを大事に大切に扱う人たちのポートレート。
表紙のイラストも装丁も素敵でした。
Posted by ブクログ
刺繍や編み物など手芸をモチーフとした短編集。ホッコリと優しい気持ちになれる、大人のための絵本のような物語が、18編紡がれていました。ひとつひとつの物語の最後には、素敵な歌が一首。100頁ちょっとの本ですが、なんどでもゆっくりと楽しみたい本です。
この本を読みながら思い出したのは、子どもたちに何度も読み聞かせをした『わたしのワンピース』(絵と文、にしまきかやこ)という絵本でした。『フランネルの紐』は、自分で自分に読み聞かせをしているような感じがしました。
この本は、様々な色や素材のものを吟味して、出来上がりを楽しみながら作ったり、喜ぶ顔を思い浮かべながら作ったり、そんな気持ちも思い出させてくれる一冊でした。
光枝さんの指と口笛
率子さんの風の家
メルさんの羽根
チタン先生の蜘蛛の糸
マルちゃんのリボン
ココさんの心臓
ストライプさんのストライプ
ミルミルさんの安眠枕
シェリーさんのコスチューム
イルさんのたんぽぽ畑
サラ&アンのランジェリー
鉄人さんのプリーツ
シーさんのハートスカーフ
カト姉ちゃんの「このこ」たち
ヤンさんの白いハンカチ
雲さんのもくもくちゃん
スナノリのマントブローチ
ライムさんの帽子
Posted by ブクログ
手芸がテーマの短編集。
全体的に童話のような雰囲気で、各章の最後に短歌で締められる。
あとがきに『針と糸と布。その三つさえあればどんな夢もかなう』とあったが、確かにそんな気がする。機械ではなく人の手が作りだしたものは、夢のように美しく強く儚い。
たまに手芸に取り憑かれる時があるが、これを読んだらまたやりたくなりそう。
Posted by ブクログ
表紙に惹かれ内容は知らないまま手に取った本でしたが、とても良かったです。
手芸にまつわる優しい短編と短歌。
100ページちょっとの薄い本だけれど一気に読むのは勿体なくて何日もかけてゆっくり読みました。
Posted by ブクログ
私たちは遺伝子だけじゃなく、身を包むものでも時間をつなげていくのだ。
1話読んではて?、2話からいいな、それからは最後まで身体の周りをくるくると流れ、優しい風に包まれるような穏やかな時間を過ごせた。今の自分にとても沁みた作品、期待以上だった。
Posted by ブクログ
私たちは遺伝子だけじゃなく、身を包むものでも時間をつなげていくのだ-。やわらかなきらめきを放つ小説と短歌で紡ぐ、服飾にまつわる「喪失と再生」の18の物語。『PHP』連載を加筆・修正。
率子さんに服を縫ってもらいたい。
Posted by ブクログ
ゆったりぐっすりと眠れる安眠枕の話、母親の妹にあたるおばさんが主人公の少女の破れたスカーフをアレンジを加えて修復する話など、ほんわかとした気分になれる話ばかりで 良かったです。
Posted by ブクログ
声に出して読んで、人に聞かせたらみんないい気分になるかもしれないな、と思うような優しさに溢れた文章だった。
人の呼び方が特徴的で、ちょっと間が抜けているようだけど、この作品のアイデンティティのようにも思えた。
「手芸」というテーマでこんなにもたくさんの掌編小説を生み出せることに驚かされたが、仇になっているというか、どの掌編からも同じような雰囲気を受け取ったので、このような文章表現を保った、もう少し多様な展開の短編集が読みたいと思った。