東直子のレビュー一覧

  • とりつくしま

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    死んだ後に未練が残る人に「とりつくしま」係が
    現世でモノにとりつく機会を与える。

    死後というのは分からないもので、モノに命ありというのはもしかしたら死後の魂!?と、そんな観点で見ることも自由だ。
    全てが死者の思うように進むことはないし、死者が生きているひとに干渉することが正しいかといえば疑問だ。
    ただ、少しのきっかけが救いになることもある。
    そんな、少しだけやさしいおはなし

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    2026年10月01日
  • 薬屋のタバサ(新潮文庫)

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    かなり風変わりな作品です。一言で言えば小説家が書く作品とは毛色が違う。特に最後の方にいくにつれわからなくなっていく感じ。生命とは?生が繋がっていくこととは?そういう大きな視野で書かれていて、個人を大切にする今の気風とは切り口が違うなと思う。私はとても好きです。

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    2026年09月14日
  • いとの森の家

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    登場する小学生たちがあまりに素直でかわいくて、
    自然豊かな糸島の村がキラキラしていることが文章から感じられる。
    なんだか泣きたくなったり、嬉しくなったりすることは大人になってもよくあるけれど、そんなときは子どもの時のように考えれば意外とシンプルでいいのかも、と思える。

    そして物語の中心の1人である死刑囚への慰問を続けるおハルさんは「死刑囚の母」と呼ばれた白石ハルさんがモデルとなっている。
    過去の自身の振る舞いへの後悔や懺悔の気持ちから続けていたことかもしれないが、周りの人に疎まれながらも、人を許し、救いのことばを与え続けるのは、言葉に出来ないほど素晴らしいことだ。
    異空間の俳句たちを読んでみたい。

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    2026年05月28日
  • とりつくしま

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    時折うるっときた。大切な人がそばにいる気がするような気持ちになったし、会えなくなっても元気でいてくれるような気がした。

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    2026年05月22日
  • シマちゃん モモちゃん もりのなか

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    シマちゃんモモちゃんもりのなか
    さく・東直子、え・松田奈那子
    世界文化社

    ある日森のなかで出会ったふたりは…?
    シマエナガとエゾモモンガのなかよしストーリー

    空をひゅひゅーん!と飛ぶのが得意なエゾモモンガのモモちゃん。ある日、風に飛ばされたときに出会ったのは、シマエナガのシマちゃんでした。森のなかでふたりは…?

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    2026年05月10日
  • とりつくしま

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    あらすじを読んでいわゆるファンタジー的な小説かと思いきや、とても現実を再確認できる本だった。
    死者から見た現実の世界、モノから見た現実の世界という体験することの出来ない視点2つを絡み合わせた作品で、当たり前がいかに尊いものかを感じれた。
    このような追体験ができる本は読んでいて物語の中に入り込むような感覚になるのでありがたい

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    2026年04月06日
  • 階段にパレット

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    本に呼ばれた気がして吸い寄せられたので読んだ。
    蔦の家”アトリエ・キーチ”に読んでった猫も、最後に出てくる展覧会を開いたときにミャアと出てくる猫も希一の生まれ変わりかな?初めはルイがそうかと思った。

    絵画教室で繋がる縁は
    芸術家肌で自由で良い集まりだなと思った。
    クリエイティブな感じ
    絵の具を指の腹で描くのも、そのほかのワークも楽しそうで私も実際こんなところがあったら行ってみたいなと思う。

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    2026年03月24日
  • フランネルの紐

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    ストライプさんが、あんこやさんを覚えているよ、という気持ちでストライプを着続け、ストライプしか印象がなくなる、でもそれでいいという話が覚える忘れるってなんだろうと考えさせられて、刺さった。

    毎話の最後の詩が素敵で、それがあることで物語に含みや余韻がでていた。短い文章の中でこれだけ読み手に感触や心情を想像させるのはすごいとおもう。

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    2026年03月18日
  • とりつくしま

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    何にとりつきますか?
    ときかれてもちょっと困る。
    『木』がいいなと、思ったけれど命があるものはダメらしいです。
    このお話しではそれぞれの死んだ人が色んな物にとりついていていました。
    だいたいのお話は切ないもの。
    でも中には温かい涙が溢れるものもあったりして。
    死後の世界の話しでも暗くないし怖くないし良いお話しばかりでした。
    さて、私なら何にとりつくことにしましょうかね?

    (Word)
    たとえほんとうに欠点があったとしても、それは、、気づかない人にとっては、欠点にならずに済む。だから、欠点なんて知ろうとしなければよいのだ。

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    2026年03月17日
  • とりつくしま

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    ふんわりと包み込むような世界。死んでしまってちょっと後悔はしてる。後悔していいんだよ。大切な人の元に戻って言いたいことがある、うまくは伝えられない。それでもいいんだよ。

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    2026年03月04日
  • 芥川龍之介作品集 蜘蛛の糸

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    羅生門、蜘蛛の糸、藪の中
    聞いたことがあるタイトルを読みたくて、探してみたら、この本に全てあったので読書。
    一番良かったのは、藪の中。次点以降で羅生門、杜子春、蜘蛛の糸。
    作品ごとに注釈が付けられているので読むことにそんなに苦労しない。ファンタジーや児童向けの作品があり、そこは意外だった。
    総じて芥川龍之介の作品は日本語が綺麗だなと感じた。

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    2026年02月07日
  • とりつくしま

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    ネタバレ

    心にじんわり染み入る作品集だった。
    悲壮感というより心温まる感じがした。
    「ロージン」
    勝ったか負けたか、どっちでもいい。確かにそうだと思った。
    「白檀」
    香ってくる話だった。美しい。
    「マッサージ」
    最後の美穂の言葉にぐっときた。

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    2026年01月11日
  • 短歌の時間

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    『日常には飛躍を、非日常にはリアルを』
    よい歌が生まれるヒントとして全体評に書かれていた言葉で、腑に落ちた。

    琴線に触れた三首↓

    p37 テーマ詠「魚」より
    骨だけをのこして君はゆっくりと僕のからだを泳ぎはじめる

    p147 コラム「変化球」より
    お日様に敬礼をする人々をつぎつぎと産み出す地下通路

    p185 題詠「動」より
    肌色の清潔なハムこれは元動物のはずパンにのせ食む

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    2025年11月05日
  • とりつくしま

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    とりつくしまってどういうことだろう?から始まる読書体験。白檀が1番好きだった。ロージンもレンズもトリケラトプスも名前もお気に入り。

    わたしがなにかをとりつくしまにするなら、何にするだろう。心があたたまり、自分を振り返る、少し切ない良い書でした。

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    2025年10月16日
  • そらのかんちゃん、ちていのコロちゃん

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    雲の上に住んでる男の子の かんちゃん
    火山の地底に住んでいる女の子 コロちゃん
    のお話が3話

    字が多め、長めで
    小学生の低学年向けでしょうか。

    歌人 東直子の作品を探し、絵本作品を発見。
    速攻で手に取りました。

    歌人くどうれいんさんの絵本があんまり素敵だったので。歌人東さんの作品も期待どおり素敵でした。

    歌人が創る絵本。踊ることば。
    及川賢治さんの絵とのコラボ。
    及川賢治さんの絵がこれまた可愛い。
    ふんわり感がマシマシでした。

    ホモサピエンスは、共感能力が優れていたから生き残ったと、最近の研究では言われております。
    共感する根源は想像力。
    想像力の力ってスゴい。
    絵本には、想像力の力が宿っている。

    はぁ…

    いなずまバター、やきわたぐも、よぞらのミルク、
    すのーくりーむにじシチュー…美味しそうです

    わたぐもパラシュートメール、みずぐもいとでんわ、
    いなずまロケット、でんとうきんぎょなどなど
    かわいいアイテム、動物が出てきます。

    癒やしの世界へぜひ

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    2025年10月12日
  • 現代短歌版百人一首 花々は色あせるのね

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    技巧的な歌もあれば普遍的な感情を素直に詠んだ歌もあり、バリエーション豊かで奥深い。
    解説よりも、現代短歌訳がすっと心に響く。

    中でも印象的だった2首。

    19.
    難波潟短き蘆の節の間も
    逢はでこの世を過ぐしてよとや

    →難波潟の短い蘆の節のような
    ひとときさえも会わずに過ごせと?

    蘆の節の短さを時間に変換。荒涼とした風景が主人公の心に重なる。


    72.
    音に聞く高師の浜のあだ波は
    かけじや袖のぬれもこそすれ

    →評判の高師の浜の荒波は
    近寄らないわ袖が濡れるもの

    「浮気で有名なあなたに関わる気はありませんよ」と男の誘いを断る返歌。

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    2025年09月13日
  • とりつくしま

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    死んでしまったあと、生命のないものに『とりついて』大切な人の近くにいて思い遺したことを見ているというお話。

    11のお話です。
    第一話の『ロジン』が切なくて、でも潔い感じがしました。
    夫に思いを遺して、マグカップになるお話は…この先もずっと見ていかなきゃならないのはしんどいかなと思ったり笑
    それぞれの大切なモノになるのは選択によっては、辛い思いもしそう。

    私だったら何に『とりつこう』かなぁ。。。

    でも、死んだらどこからでも見ていられると勝手に思っていたけど。。。

    やっぱり死んだら見られないかぁ…。

    その日が来るまで、一日一日を大切にしていこうとあらためて思った。
    周りにいる人が愛おしく思える一冊でした。

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    2025年05月05日
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答

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    子ども?の悩みを起点として
    関係がありそうな話だったり
    なんでそんな話が始まったの?
    みたいな視点から思いもよらぬ
    結論のようなものを導きだす
    作家の皆さんに脱帽。

    子どもに相談されたら
    これぐらいのふわーっとした
    ベリーロールで華麗な着地を見せる
    解決策を提示したいものだ

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    2025年04月24日
  • フランネルの紐

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    手芸がテーマの短編集。
    全体的に童話のような雰囲気で、各章の最後に短歌で締められる。

    あとがきに『針と糸と布。その三つさえあればどんな夢もかなう』とあったが、確かにそんな気がする。機械ではなく人の手が作りだしたものは、夢のように美しく強く儚い。

    たまに手芸に取り憑かれる時があるが、これを読んだらまたやりたくなりそう。

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    2025年04月07日
  • フランネルの紐

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    表紙に惹かれ内容は知らないまま手に取った本でしたが、とても良かったです。
    手芸にまつわる優しい短編と短歌。
    100ページちょっとの薄い本だけれど一気に読むのは勿体なくて何日もかけてゆっくり読みました。

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    2024年12月18日