浅井晶子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドイツの作家シャルロッテ・リンクの長篇ミステリ作品『裏切り〈上〉〈下〉(原題:Die Betrogene、英題:Cheated)』を読みました。
シャルロッテ・リンクの作品は、3年以上前に読んだ『失踪者』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
元警部の父親が惨殺され打ちのめされたロンドン警視庁女性刑事の悲しみ。
最後の最後まで読者は裏切りの数々に翻弄されることになる。
スコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィルが休暇を取り、生家のあるヨークシャーに戻ってきたのは、父親でヨークシャー警察元警部・リチャードが何者かに自宅で惨殺されたためだった。
伝説的な名警部だった彼は、刑務所送りにした人間も数知れず、彼らの復讐の手にかかったのだろうというのが地元警察の読みだった。
すさまじい暴行を受け、殺されていた父。
ケイトが愛し尊敬してやまなかった父は、なぜ殺されなければならなかったのか?
ケイトにかかってきた父について話があるという謎の女性の電話……。
ドイツ本国で160万部超の大ベストセラーとなった傑作ミステリ!
〈下〉
人里離れた農場で起きた監禁事件と、元警部殺しはどう関わるのか?
父親の元警部の死について話があるとケイトに電話をかけてきた女性の死!
それはケイトと地元警察との間に軋轢を生んだ。
休暇中のケイトには捜査権はない。
その頃、ロンドンのシナリオライターが、バーンアウト寸前でヨークシャーの人里離れた農場に妻子とともにこもることになった。
そんな彼らの前に五歳になる養子の息子の生みの母が、恋人という得体の知れない男とともに現われるが、彼の正体は? 浮上するケイトの父親殺しと彼の関係。
本国で9月刊行後3か月でその年のペーパーバック年間売り上げ1位となったドイツミステリの女帝の傑作!
訳者あとがき=浅井晶子
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2015年(平成27年)に刊行されたスコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィル・シリーズの第1作です。
ヨークシャー警察の元警部リチャード・リンヴィルが自宅に侵入した男によって惨殺された……尊敬し憧れ、唯一心を許していた父の死を知ったロンドン警視庁に勤める娘・ケイトは長期休暇を取り故郷に戻った、、、
警察は、かつてリチャードが刑務所に送り込んだ連中のうちの誰かによる復讐との線で捜査を進めていくが、一番の容疑者とされる男デニス・ショーヴの行方はわからないままだった……捜査はなかなか進展せず、ケイトは苛立ちを募らせる。
捜査責任者であるケイレプ・ヘイル警部は、長い間アルコール依存症の治療のため休職しており、この事件で復帰したばかり……ケイトはケイレプの刑事としての能力に疑念を抱く、、、
そんなとき、メリッサ・クーパーという女性が、ケイトの父親のことで話があると連絡してくる……生前の父から聞いたこともない見知らぬ人物だが、ケイトは早速彼女に会う約束を取り付けるが、そこから事件は新たな展開を見せ、ケイトは衝撃的な事実を知ることになる……。
家族が死亡し、何年ぶりかで故郷に帰った主人公が事件の真相をつきとめていくというミステリの定番的な展開に、仕事で神経をすり減らし医師の勧めで2週間ほど妻子とともに人里離れたヨークシャーの農場にこもることとなった脚本家ジョナス・クレインのもとに、養子である5歳の息子サミーの生みの母テレーズ(テリー)・マライアンが現れ、思わぬ事態が巻き起こるというエピソードが、さまざまな視点人物によって描かれ、やがてひとつの物語として収斂していく展開が愉しめました……意外性とスリリングな展開も愉しめましたね、、、
裏切りの衝撃、驚愕の展開……面白かったです。
主人公が個人的に問題を抱えているところも興味深いところ、、、
スコットランド・ヤードの刑事であるケイトは39歳で独身……人付き合いが苦手で恋人も友人なく、仕事に自信が持てず、職場では周囲から疎んじられて浮いた存在、そんな振り切ったヒロイン像も良かったなー 本シリーズ、ぜひ、続篇も読んでみたいですね。 -
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ドイツの作家シャルロッテ・リンクの長篇ミステリ作品『裏切り〈上〉〈下〉(原題:Die Betrogene、英題:Cheated)』を読みました。
シャルロッテ・リンクの作品は、3年以上前に読んだ『失踪者』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
元警部の父親が惨殺され打ちのめされたロンドン警視庁女性刑事の悲しみ。
最後の最後まで読者は裏切りの数々に翻弄されることになる。
スコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィルが休暇を取り、生家のあるヨークシャーに戻ってきたのは、父親でヨークシャー警察元警部・リチャードが何者かに自宅で惨殺されたためだった。
伝説的な名警部だった彼は、刑務所送りにした人間も数知れず、彼らの復讐の手にかかったのだろうというのが地元警察の読みだった。
すさまじい暴行を受け、殺されていた父。
ケイトが愛し尊敬してやまなかった父は、なぜ殺されなければならなかったのか?
ケイトにかかってきた父について話があるという謎の女性の電話……。
ドイツ本国で160万部超の大ベストセラーとなった傑作ミステリ!
〈下〉
人里離れた農場で起きた監禁事件と、元警部殺しはどう関わるのか?
父親の元警部の死について話があるとケイトに電話をかけてきた女性の死!
それはケイトと地元警察との間に軋轢を生んだ。
休暇中のケイトには捜査権はない。
その頃、ロンドンのシナリオライターが、バーンアウト寸前でヨークシャーの人里離れた農場に妻子とともにこもることになった。
そんな彼らの前に五歳になる養子の息子の生みの母が、恋人という得体の知れない男とともに現われるが、彼の正体は? 浮上するケイトの父親殺しと彼の関係。
本国で9月刊行後3か月でその年のペーパーバック年間売り上げ1位となったドイツミステリの女帝の傑作!
訳者あとがき=浅井晶子
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2015年(平成27年)に刊行されたスコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィル・シリーズの第1作です。
ヨークシャー警察の元警部リチャード・リンヴィルが自宅に侵入した男によって惨殺された……尊敬し憧れ、唯一心を許していた父の死を知ったロンドン警視庁に勤める娘・ケイトは長期休暇を取り故郷に戻った、、、
警察は、かつてリチャードが刑務所に送り込んだ連中のうちの誰かによる復讐との線で捜査を進めていくが、一番の容疑者とされる男デニス・ショーヴの行方はわからないままだった……捜査はなかなか進展せず、ケイトは苛立ちを募らせる。
捜査責任者であるケイレプ・ヘイル警部は、長い間アルコール依存症の治療のため休職しており、この事件で復帰したばかり……ケイトはケイレプの刑事としての能力に疑念を抱く、、、
そんなとき、メリッサ・クーパーという女性が、ケイトの父親のことで話があると連絡してくる……生前の父から聞いたこともない見知らぬ人物だが、ケイトは早速彼女に会う約束を取り付けるが、そこから事件は新たな展開を見せ、ケイトは衝撃的な事実を知ることになる……。
家族が死亡し、何年ぶりかで故郷に帰った主人公が事件の真相をつきとめていくというミステリの定番的な展開に、仕事で神経をすり減らし医師の勧めで2週間ほど妻子とともに人里離れたヨークシャーの農場にこもることとなった脚本家ジョナス・クレインのもとに、養子である5歳の息子サミーの生みの母テレーズ(テリー)・マライアンが現れ、思わぬ事態が巻き起こるというエピソードが、さまざまな視点人物によって描かれ、やがてひとつの物語として収斂していく展開が愉しめました……意外性とスリリングな展開も愉しめましたね、、、
裏切りの衝撃、驚愕の展開……面白かったです。
主人公が個人的に問題を抱えているところも興味深いところ、、、
スコットランド・ヤードの刑事であるケイトは39歳で独身……人付き合いが苦手で恋人も友人なく、仕事に自信が持てず、職場では周囲から疎んじられて浮いた存在、そんな振り切ったヒロイン像も良かったなー 本シリーズ、ぜひ、続篇も読んでみたいですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結局真相はマークの証言のみってことで。自己弁護ばっかりでいまいち信用出来ないけど信じるも信じないもロザンナ次第だし、ロザンナが新たな一歩を踏み出すきっかけにはなったのは良かったかな。
パメラはもっと掘り下げて書けば準ヒロインになれる逸材なのにもったいない。セドリック、幸せにしてやれよ!
上巻のクソ野郎筆頭のジェフは改心したのにデニスとロバート親子はクソ野郎のままでした。
マリーナはあんなにロバートの面倒見たのに可哀想すぎない?もうちょっと報われても。いくら過去の過ちの償いとはいえ。
あとフィールダー警部ももうちょっと描き方変えれば名脇役なのに。アンジェラにはしっかり寄り添ってて良い描き方してたのにパメラから見た印象が悪すぎて。
とまあ登場人物多いのでさすがに全員を掘り下げては書けないので仕方ないとはいえ魅力的な人物が多いだけにもったいですね。 -
Posted by ブクログ
2009年ドイツ発刊のSF小説の翻訳本。
コロナ禍で部分的に表面化した問題点として、社会は年々健康至上主義的に変化している。その究極的な仕組みの中で“健康”とは市民の権利ではなく、人間としての義務にすり替わり、健康違反者は犯罪者として扱われる。
医者・医療が時に警察や裁判官のように描かれるのは現実世界でも存在するシーンでもあり、“医療の警察化”作品中では皮肉的に描いているように見えた。
また、宗教を失って、神の地位を健康と科学が占めた世界(現代が益々それに近付いているが)では、健康や科学に反したり、説明できない事項は非理性人として社会から隔離される。
「私の身体」は“私のもの”なのか“国家のもの”なのか。自分に関する様々な情報が国家に管理される管理社会への警鐘。 -
Posted by ブクログ
昔、岩波文庫で読んだ。新しい訳の本が出ていたので読んでみた。
ハンス・ハンゼン、インゲボルク・ホルム、君たちのことはちゃんと覚えていましたよ!君たちに対するトニオの報われない気持ちも。
しかし後半のことは全く覚えていなかった。おそらく私も若かったので、好きな相手に自分が思うほどは大切にされないという気持ちは身につまされて共感したのだろう。後半の大人になったトニオが作家として成功し、故郷に帰ったりデンマークに行ったりするのはどうでも良かったんだろうな。若さ故の読み込みの浅さ。
実際には後半もなかなか良かったし、『ブッデンブローク家の人々』や『ベニスに死す』にも通じるものがあって、トーマス・マンという作家を俯瞰して見るのにちょうどいい作品だと思った。 -
Posted by ブクログ
この作品はミステリ小説ではありますが、途中に手掛かりが忍ばせてあり、読者はそれをもとに犯人を推理しながら読むという形式のものではありませんでした。
後半次々と明らかになった事実は、登場人物が感じると同じくらい唐突に表れ、推理する間もなく犯人を明らかにします。
そしてその真相は…確かに予想外。
でも私は、誘拐された少女たちよりも、誘拐した犯人のことよりも、誘拐されなかった少女の闇が気になりました。
彼女の家庭はいささか借金が重めではあり、そのため両親の中が必ずしも良いとは言えませんが、それでも子どもを思う気持ちは本物です。
なのに、あそこまで徹底して親を拒否するに至った経緯がわからないので、もやもやしました。
ちょっと常軌を逸した行い、ふるまいも気になります。
主役であるケイトにも、悲劇とある種の喜劇が訪れます。
これを機に彼女が、誰もがコンプレックスを抱えながら隠して生きていることに気づき、あまり自分を否定しないで生きてほしいと思いました。
好悪の情は理性とは違うし、ましてや恋愛感情は、というところはありますが、第三者としてみている分には、ロンドンから故郷に戻ってきて、ケイレブと一緒に事件を捜査するのが一番いいような気がします。
彼は彼女の能力を高く評価していますし、彼も問題を抱えていることをケイトは知っているので、一方的な優越感や劣等感にさいなまれることはないのではないでしょうか。
もしどうしてもロンドンに戻るのであれば、コリンとの茶飲み友達付き合いを通して、自分がそれほど卑屈になる必要はないことを日々実感すればいいし。
次作はまだ訳されていないようなので、縁があったら前作を読んで、なぜケイトがかくも自己評価が低いのか探ってみようと思います。 -
Posted by ブクログ
ドイツの作家「シャルロッテ・リンク」の長篇ミステリ作品『失踪者〈上〉〈下〉(原題:Die letzte Spur)』を読みました。
「フォルカー・クッチャー」、「ライナー・レフラー」の作品に続き、ドイツミステリです。
-----story-------------
〈上〉
イングランドの田舎町に住む「エレイン」は幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、霧で空港に足止めされ、親切な弁護士の家に一泊したのを最後に失踪してしまう。
何があったのか?
五年後、ジャーナリストとしての仕事で「ロザンナ」は、「エレイン」を含む失踪者たちについて調べ始めた。
すると、「エレイン」を知るという男から連絡が!
彼女は生きているのか?!
〈下〉
五年前に失踪した「エレイン」生存情報に、「ロザンナ」は急遽現地に駆けつけたが、「エレイン」のパスポートを持つその女性は、まったくの別人だった。
どうやって彼女はパスポートを手に入れたのか?
「エレイン」失踪で疑われ、人生を狂わされた弁護士に「ロザンナ」は惹かれ始め、彼の無実を証明することに熱中する。
真実はどこにあるのか?
最後の最後にあなたを待つのは、震えるほどの衝撃だ。
訳者あとがき=「浅井晶子」
-----------------------
ドイツの作家による、イギリスを舞台にしたミステリ… 謎に満ちた、愛憎渦巻く人間ドラマにひきずりれ込まれ、ページをめくる手が止まらない感じでした、、、
面白かったですね… 二転三転する巧みなストーリーテリングと丁寧な心理描写により、重層的な物語に仕上がっていましたね。
イングランドの田舎町に住む「エレイン・ドーソン」は、幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルへと出発したが、霧で空港で足止めされ、親切な弁護士「マーク・リーヴ」の家に一泊したのを最後に失踪した… 何があったのか? 結婚後、仕事から離れていた元ジャーナリストの「ロザンナ」は、五年後、事件の取材を始める、、、
弁護士は何か知っているのか? 彼女は自発的に姿を消したのか? 「ロザンナ」は調査に深入りしていく… そして「エレイン」生存の情報が……。
発見された女「パメラ・ルーク」はなぜ、「エレイン」のパスポートを持ち、「エレイン」を名乗っていたのか? 彼女はなぜ隠れるように生きていたのか? 本物の「エレイン」はどこにいるのか? 生きているのか? それとも……? 当時疑われた弁護士を取材した「ロザンナ」は、彼に惹かれ始め、その無実を証明することに熱中する… そして 彼女の行き着いた真実とは……。
多くの登場人物の視点を切り替えながら物語は進みます… 一見、無関係とと思える人物やブツ切れに思えるエピソードや事件がじわじわと関連付けられていく展開が愉しめました、、、
消えた女、疑われた男、死んだ女、追う男、逃げる女、助けようとする男、探る女… 点だった存在が線としてつながる瞬間が快感でしたね。
抗い難く引き込まれる筆力… とでも言うのかな、、、
ストーリーはシンプルで、奇抜な設定や大掛かりなトリック、どんでん返しがあるわけじゃないんだけど、登場人物の心理を絶妙に生かしたスリリングな展開に心を鷲掴みにされましたね… 理屈抜きで愉しめる作品でした。 -
Posted by ブクログ
ドイツの作家「シャルロッテ・リンク」の長篇ミステリ作品『失踪者〈上〉〈下〉(原題:Die letzte Spur)』を読みました。
「フォルカー・クッチャー」、「ライナー・レフラー」の作品に続き、ドイツミステリです。
-----story-------------
〈上〉
イングランドの田舎町に住む「エレイン」は幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、霧で空港に足止めされ、親切な弁護士の家に一泊したのを最後に失踪してしまう。
何があったのか?
五年後、ジャーナリストとしての仕事で「ロザンナ」は、「エレイン」を含む失踪者たちについて調べ始めた。
すると、「エレイン」を知るという男から連絡が!
彼女は生きているのか?!
〈下〉
五年前に失踪した「エレイン」生存情報に、「ロザンナ」は急遽現地に駆けつけたが、「エレイン」のパスポートを持つその女性は、まったくの別人だった。
どうやって彼女はパスポートを手に入れたのか?
「エレイン」失踪で疑われ、人生を狂わされた弁護士に「ロザンナ」は惹かれ始め、彼の無実を証明することに熱中する。
真実はどこにあるのか?
最後の最後にあなたを待つのは、震えるほどの衝撃だ。
訳者あとがき=「浅井晶子」
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ドイツの作家による、イギリスを舞台にしたミステリ… 謎に満ちた、愛憎渦巻く人間ドラマにひきずりれ込まれ、ページをめくる手が止まらない感じでした、、、
面白かったですね… 二転三転する巧みなストーリーテリングと丁寧な心理描写により、重層的な物語に仕上がっていましたね。
イングランドの田舎町に住む「エレイン・ドーソン」は、幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルへと出発したが、霧で空港で足止めされ、親切な弁護士「マーク・リーヴ」の家に一泊したのを最後に失踪した… 何があったのか? 結婚後、仕事から離れていた元ジャーナリストの「ロザンナ」は、五年後、事件の取材を始める、、、
弁護士は何か知っているのか? 彼女は自発的に姿を消したのか? 「ロザンナ」は調査に深入りしていく… そして「エレイン」生存の情報が……。
発見された女「パメラ・ルーク」はなぜ、「エレイン」のパスポートを持ち、「エレイン」を名乗っていたのか? 彼女はなぜ隠れるように生きていたのか? 本物の「エレイン」はどこにいるのか? 生きているのか? それとも……? 当時疑われた弁護士を取材した「ロザンナ」は、彼に惹かれ始め、その無実を証明することに熱中する… そして 彼女の行き着いた真実とは……。
多くの登場人物の視点を切り替えながら物語は進みます… 一見、無関係とと思える人物やブツ切れに思えるエピソードや事件がじわじわと関連付けられていく展開が愉しめました、、、
消えた女、疑われた男、死んだ女、追う男、逃げる女、助けようとする男、探る女… 点だった存在が線としてつながる瞬間が快感でしたね。
抗い難く引き込まれる筆力… とでも言うのかな、、、
ストーリーはシンプルで、奇抜な設定や大掛かりなトリック、どんでん返しがあるわけじゃないんだけど、登場人物の心理を絶妙に生かしたスリリングな展開に心を鷲掴みにされましたね… 理屈抜きで愉しめる作品でした。 -
Posted by ブクログ
シャルロッテ・リンクは、好きな作家です。スコットランド・ヤードのケイト・リンヴィルを主人公とする第二弾が、今作です。正直、上巻を読んだ段階では、前作「裏切り」に及ばないと思いましたが、最後まで読み終えて見ると、前作以上の出来だと思います。
この本の素晴らしさは、勿論、ミステリーとしての出来の良さ(誘拐犯が明らかになった瞬間、やられたと思いました。誘拐犯との対決シーンも手に汗握ります。)も
有りますが、事件が解決した後に、ケイトが知ることになるもう1つの真実を経てのエンディングの場面です。
ケイトとケイレブ・ヘイル警部、デボラ・ゴールズビー、コリン・ブレアという、何れも孤独を抱える登場人物が、小さな一歩を踏み出そうとしている所、何が有っても人生は進んで行くのだから、ちょっとだけでも勇気を持って進んで行こうというメッセージに有ります。
☆4.7次作も楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ドイツの国民的人気作家シャルロッテ・リンクの作品。
なぜか舞台はイギリスが多く、これもそうです。
ヨークシャーで退職した元警部リンヴィルが殺され、一人娘のケイトが休暇を取って戻ってくる。
ケイトは、スコットランド・ヤードの刑事だった。捜査に参加は出来ないが、じっとしてはいられない。
捜査に当たる警部ケイレブらにいささか邪魔にされながらも、諦めることは出来なかった。
内気な性格で友達もいないケイトにとって、毎週電話していた父親は、唯一の心の支えだったのだ。
仕事柄、犯人は恨みを持つ犯罪者ではないかと思われたが‥
一方、スランプに陥っているシナリオライターが妻子とともにヨークシャーの農場に引っ越して来た。
子どもは養子で、実母と名乗る人間から連絡があり‥?
事件とどう絡むのかはなかなかわからないが、不安な状況がじりじりと描かれます。
地味で暗いケイトは、女刑事としては異色。
本来は優秀だったのに、最初の頃の二つ三つのつまずきですっかり自信を失い、今では署内でもほとんど無視されるような存在だった。
この設定からの展開が面白いですね。 -
Posted by ブクログ
ドイツの法曹ミステリー。
いや、タイトルは「最終法廷」だし、主人公は弁護士なんだけれど、法廷内が舞台ではなく、むしろ「探偵ミステリー」という感じかも。
不可思議な事件、依頼人の死。仕事のない貧乏弁護士フェルナウが、奇妙な事件の真相が知りたいと調査を始め、その謎がどんどん大きくなっていく。すべて謎が解けた、と思いきや、いろいろなドンデン返しが波のように押し寄せて、うわーー、どうなっちゃうのーー?的に面白いミステリーでした。
超美人の検察官や、弁護士事務所の相棒(ちょっと変人?)や、ケチな犯罪者の依頼人や、たくさんの登場人物たちが出てくるのだけど、なんとなくみんな愛すべきキャラクタ。
どうやら本国ではシリーズ物として書かれているようだし、ドラマ化もされているらしい。
確かに、キャラクタたちが生き生きしているし、なんというのか、ちょっとヌケていて、ツッコミながら見られるドラマになりそう(もしかしたらかっこいい感じになっているのかもしれないけどー)。
ところで、最近、法曹ミステリーを立て続けに読んでいるから、その方向からこの本を手にしたと思われるかもしれませんが、実は、
「表紙買い」
なのでした。表紙を描いているのが、光嶋フーパイさん。
そう、ノルウェーのミステリー、警部ヴィスティングシリーズの表紙を描いているイラストレーターさん。
警部ヴィスティングシリーズを手に取ったのも、表紙の男性が超イケオジだったからだったわけで、結局のところ、光嶋フーパイさんが表紙を描けば、私という読者が釣れるというわけですね(笑)。
質の良い海外ミステリーのお仕事が光嶋フーパイさんにいっぱい流れますように〜。