浅井晶子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレドイツクラウスニッツに到着した難民達のバス、アメリカニューヨーク州スタテンアイランドで脱税たばこを売っていたと疑われて警官に取り囲まれたエリックガーナー、共に一方的な他者の憎しみが描かれている。バスの中の難民一人一人の境遇があるにも関わらずな難民として不可視な存在として全てを排除しようとしているのである。かたや黒人というだけで常に恐怖の一旦として疑われ、警察に取り囲まれ命を落としてしまった彼は本当に言葉で言い表すことができない。
偏った見方をしてしまうアメリカ国内の歴史もあるのだと思うが、現代でまだ起こりうる、起こり続けているこれらの問題に対して個人個人がよく考えて行動をしていくしかないのかな -
Posted by ブクログ
読み終えた後、3回以上、メイ家の章を中心に読み返して、やっと状況が理解できました。
口数の少ない上の弟、これがキムなのですね。
パーティーの場面から、ずっと明言が避けられ、まるで、キムが語っているかのように物語が進み、ずっとずっと騙されながら読み進めました。
カンボジアに暮らす、2つの家族、
オーストラリアで、2人の難民を受け入れた1つの家族、
それぞれに苦悩があり、3つの家族はそれぞれの世代で様々な運命を辿って絡まり合っていく様、
読者を翻弄するかのように、時も場所も語り口も次々と移ろい、誕生日パーティーと共にフィナーレへと向かっていき、最後は一気読みでした。
翻訳でしたが、少しも違和感を -
Posted by ブクログ
ネタバレ唐突に提示される父親の誕生日パーティーへの誘いのメール。
まさに前作『国語教師』の始まりような感じだったので、似たような話かと思いきや、まさかの負の歴史の悲劇と教訓、罪と後悔の物語。
物語への吸引力、読後の胸に残る思いは間違いなく星5つ級。
だが、クメール・ルージュ時代の描写が辛すぎる。
辛すぎて途中読むことをやめたくなることも多々あった。
様々な困難はあるにせよ、この時代、この国に生まれ心豊かな日々を送れていることのありがたさを嚙み締めずにはいられない。
いくつもの時代、場面、目線を変えての構成がこれまた前作を彷彿させ、周到に組まれた展開の妙に引き込まれていくと共に、辛い描写のほど良い息 -
Posted by ブクログ
2019年?冊目。(最近レビュー執筆怠り数え忘れた...)
『憎しみに抗って──不純なものへの賛歌』から注目していたジャーナリスト、カロリン・エムケの新刊(原書の出版は2013年で、『憎しみに抗って』よりも前)。
年末年始、他に読みたい本がたくさんあるけれど、これは連休中にもう一度読み返さなければいけない...今年の自分にとって、本当に大事なテーマで、消化して整理するにはまだまだ時間がかかる。現段階の雑感だけでも言葉にしておきたい。
...
「言葉にし得ない体験」をめぐる考察。
極度の暴力や不正に遭った人が失った言葉に対して、どんな言葉も及ばず「それ」としか形容できなくなってしまった -
Posted by ブクログ
2018年18冊目。(再読)
〉2018年17冊目。
〉読み始めてすぐに心臓がばくばくし、読み終えてすぐに「もう一度読まねば」と急き立てられた。
の通り、初読の直後にもう一度読んだ。思うところが多すぎて、それでもまだうまくまとまらない。長く付き合うことになる一冊。
==========
2018年17冊目。
読み始めてすぐに心臓がばくばくし、読み終えてすぐに「もう一度読まねば」と急き立てられた。
近年悶々と考えていたことが、物凄い密度の言葉で語られていた。
言葉の力が強過ぎて、「陶酔して盲目にならぬよう、気をつけて読まねば」とも思うくらいに。
流入する難民、異なる人種、性的マイノリティ -
Posted by ブクログ
ネタバレドイツの法律家で作家さんとなると、真っ先にシーラッハが思い浮かんだ。あちらは淡々とした文章が魅力で、こちらも簡潔な文章ではあるものの、主人公の迷いや苦悩を感じられ、読者も思わず一緒に腹を立ててしまうような、より肉付けがされた物語となっている。
主人公の女性弁護士エーファは、刑事事件が専門。有能で世間の注目を集めるような大きな事件を担当することも。
プライベートも割いて仕事に没頭してしまうのは、昔自分の結婚式や新婚旅行で、結果を過信し、対応がおざなりになり、想定外の裁判結果に絶望した依頼人が一家心中をしてしまったから。
だが、依頼人は弁護人に真実を語るとは限らない。時には利用され、有罪の人物 -
Posted by ブクログ
裏表紙の著者紹介を見ると、エリーザ・ホーフェンという方は刑事法を専門とする現役のライプツィヒ大学法学部教授兼ザクセン州憲法裁判所判事となっています。
主人公エーファ・ヘアベアゲンは六十代の刑事弁護士、夫ペーターは仏文学者の大学教授という設定です。
彼女が弁護士として扱った九つの事件それぞれを法律ミステリーの短編として描いていますが、それぞれが微妙に彼女の心情に影響するという仕立てになっています。
①正当防衛
②生かしておく
③少年兵
④塩
⑤人食い
⑥遺稿
⑦強姦
⑧自白
⑨シュテファン・ハインリヒ
最初は、ちょっと読みにくかったのですが、読み進むにつれて加速していき、最後の方では頁を繰る -
Posted by ブクログ
ひゃー!ここで終わるのー!
の『罪なくして』…
やっぱりシャルロッテ・リンク
最高〜!裏切らない…(笑)
あのケイトがスコットランド・ヤードを辞め、ヨークシャーのスカボロー署へ移籍することに…
そうあのケイレブの下で働くのだ!
ケイレブは信頼する上司であり、ケイトがかつて恋心を抱いた相手でもある…
ところがケイトはスカボローに戻ってくる列車内で事件に巻き込まれる
そしてケイレブは事件の責任を問われ、定職に…
そして二人に恐ろしい事件が降りかかる
前作に比べるとどんでん返し〜
の衝撃は少なかったけど、とにかく目の離せない展開
読みながら苦しく悲しくなる場面は多かったけど、とにかくぐいぐい引き -
Posted by ブクログ
著者はドイツ語圏文学の翻訳者。20年以上ベルリンで暮らした。
ポルトガルの山奥に夫婦で居を移したのは2021年。
ここに築50年の家を買ったのは2014年のこと。古くから営まれてきた農家で、地元ではC荘と呼ばれている。著者は休暇用の別荘のつもりだったが、ドイツ人の夫は最初から移住を目論んでいた節がある。夫念願の「ポツンと一軒家」
ドイツを出た事情は、コロナ禍が理由でもある。
厳しすぎるドイツ、開放的なポルトガルやスペイン。
ドイツとポルトガルの違いは、国民性なのか、ベルリンという都会と、限界集落のS村という田舎の違いなのか。
移民についてもさまざま思うところが述べられている。日本にも当てはま -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士が依頼人を信じて味方にならなきゃいけないのはわかるけど、エーファが結構色んな人に嘘つかれまくってて、見抜けないのかな?って少々不安になる。私だったら人を見る目がない自分にイラつくし、こんなに護ってるのに裏切られるなんてやってられっかあ!!ってそっこー転職するなと思った。
とはいえ色々な事件の話を読んで、そりゃあ、あの時こうすれば、っていうのはいつも後になって、客観視したときに見えてくるものだよね、、とかも思った。
何よりペーターが常に味方で、側にいてくれて、なんでも相談できる存在というのが素敵だった。
★・・・面白かったな指数
①クレーバッハ★
正当防衛のフリして実際は怒りに身を任せ