浅井晶子のレビュー一覧

  • メトーデ 健康監視国家

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    ネタバレ

    体にチップを埋め込まれ医療は充実しているが健康であることを強要される社会.
    弟モーリッツの追い込まれた自殺によってショックから立ち直れないミーアは当局から目をつけられ,どんどん体制権力によって存在を否定されていく.そのプロレスが怖い.

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    2024年09月13日
  • メトーデ 健康監視国家

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    2009年ドイツ発刊のSF小説の翻訳本。
    コロナ禍で部分的に表面化した問題点として、社会は年々健康至上主義的に変化している。その究極的な仕組みの中で“健康”とは市民の権利ではなく、人間としての義務にすり替わり、健康違反者は犯罪者として扱われる。

    医者・医療が時に警察や裁判官のように描かれるのは現実世界でも存在するシーンでもあり、“医療の警察化”作品中では皮肉的に描いているように見えた。
    また、宗教を失って、神の地位を健康と科学が占めた世界(現代が益々それに近付いているが)では、健康や科学に反したり、説明できない事項は非理性人として社会から隔離される。

    「私の身体」は“私のもの”なのか“国家

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    2024年08月05日
  • トニオ・クレーガー

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    昔、岩波文庫で読んだ。新しい訳の本が出ていたので読んでみた。
    ハンス・ハンゼン、インゲボルク・ホルム、君たちのことはちゃんと覚えていましたよ!君たちに対するトニオの報われない気持ちも。
    しかし後半のことは全く覚えていなかった。おそらく私も若かったので、好きな相手に自分が思うほどは大切にされないという気持ちは身につまされて共感したのだろう。後半の大人になったトニオが作家として成功し、故郷に帰ったりデンマークに行ったりするのはどうでも良かったんだろうな。若さ故の読み込みの浅さ。
    実際には後半もなかなか良かったし、『ブッデンブローク家の人々』や『ベニスに死す』にも通じるものがあって、トーマス・マンと

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    2024年08月04日
  • 誘拐犯 下

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    この作品はミステリ小説ではありますが、途中に手掛かりが忍ばせてあり、読者はそれをもとに犯人を推理しながら読むという形式のものではありませんでした。
    後半次々と明らかになった事実は、登場人物が感じると同じくらい唐突に表れ、推理する間もなく犯人を明らかにします。

    そしてその真相は…確かに予想外。
    でも私は、誘拐された少女たちよりも、誘拐した犯人のことよりも、誘拐されなかった少女の闇が気になりました。
    彼女の家庭はいささか借金が重めではあり、そのため両親の中が必ずしも良いとは言えませんが、それでも子どもを思う気持ちは本物です。
    なのに、あそこまで徹底して親を拒否するに至った経緯がわからないので、も

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    2024年07月21日
  • 誘拐犯 下

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    CL 2024.3.13-2024.3.15
    マンディの苦境が読んでいてほんとに辛い。
    アメリーの両親の絶望感も。
    少しでも感情移入するとこっちまでどうかなってしまいそうな精神的に危うい人ばかりだった。
    それでもケイトが少しずつ前を向いていけそうなラストがよかった。
    ケイトもケイレブも全然カッコいい刑事じゃないけど、なんだか惹きつけられる。

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    2024年03月15日
  • 失踪者 下

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    ネタバレ

    安定のおもしろさ。中盤の山場はほんとにハラハラした。
    この著者、加害者 - 被害者のラインが2本に収束していくプロットと、DV男に心身を支配される女の描写が本当に上手い。
    後半、いかにも中高年の西洋人の価値観…っていう臭いがどうしてもちょっと気になってしまった。

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    2024年02月22日
  • 裏切り 下

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    ネタバレ

    なんとなく手に取ったけど導入から面白くて、読みやすいし続きが気になりすぎて2日で上下関係読んでしまった〜

    事件を追う中で暴かれていく真実が中々ほろ苦いというかカカオ85%くらいのほろ苦さ…w
    犯人の同期はすぐピンとくるし、タイトルから物語の終着点というか方向性はわかりやすい
    皆それぞれ悩みを持ってるし、主人公のケイトは卑屈で隠キャでちょっと面倒くさいけど嫌いじゃない
    シリーズらしいので次も楽しみ

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    2024年02月20日
  • 失踪者 下

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    ドイツの作家「シャルロッテ・リンク」の長篇ミステリ作品『失踪者〈上〉〈下〉(原題:Die letzte Spur)』を読みました。
    「フォルカー・クッチャー」、「ライナー・レフラー」の作品に続き、ドイツミステリです。

    -----story-------------
    〈上〉
    イングランドの田舎町に住む「エレイン」は幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、霧で空港に足止めされ、親切な弁護士の家に一泊したのを最後に失踪してしまう。
    何があったのか?
    五年後、ジャーナリストとしての仕事で「ロザンナ」は、「エレイン」を含む失踪者たちについて調べ始めた。
    すると、「エレイン」を

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    2024年01月04日
  • 失踪者 上

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    ドイツの作家「シャルロッテ・リンク」の長篇ミステリ作品『失踪者〈上〉〈下〉(原題:Die letzte Spur)』を読みました。
    「フォルカー・クッチャー」、「ライナー・レフラー」の作品に続き、ドイツミステリです。

    -----story-------------
    〈上〉
    イングランドの田舎町に住む「エレイン」は幼馴染みの「ロザンナ」の結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、霧で空港に足止めされ、親切な弁護士の家に一泊したのを最後に失踪してしまう。
    何があったのか?
    五年後、ジャーナリストとしての仕事で「ロザンナ」は、「エレイン」を含む失踪者たちについて調べ始めた。
    すると、「エレイン」を

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    2024年01月04日
  • 誘拐犯 下

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    兎に角めちゃ面白く一気読みした。スコットランドヤードの女性巡査部長が休暇中に遭遇した少女誘拐事件。過去の事件と相似点ある事で主人公ケイトの隠密操作が始まる。
    二転三転する事件の真相と、ケイトの恋愛。各人物像が素晴らしくて、ミステリーそのものも練られていて隙がない。大満足な作品。

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    2023年12月18日
  • 誘拐犯 上

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    ロンドン警視庁のケイト刑事が主人公のミステリ。偶然泊まったB&Bの14才の娘が行方不明になり、時を同じくして1年前に失踪した少女の遺体が見つかる。所轄ではないケイトが地元の警察と協力しながら、、と言う上巻。早く下巻が読みたい。

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    2023年12月12日
  • 誘拐犯 下

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    〈ケイト・リンヴィル〉シリーズ第二弾。少女が行方不明になったところから物語はどんどん広がっていく。過去の行方不明事件にまで捜査の目は向き、いくつもの辛く残酷なものが見えてくる。事件の捜査や二転三転する展開の驚きの面白さはもちろんなんだけれど、主人公ケイトの造形がこのシリーズの読みどころでもある。ロンドン警視庁の刑事でありながら、孤独で人とうまく関係を作っていけない。この性格が今作もポイントとなってきたりして面白い。この先も邦訳されていってほしいシリーズのひとつ。

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    2023年11月12日
  • 誘拐犯 下

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    シャルロッテ・リンクは、好きな作家です。スコットランド・ヤードのケイト・リンヴィルを主人公とする第二弾が、今作です。正直、上巻を読んだ段階では、前作「裏切り」に及ばないと思いましたが、最後まで読み終えて見ると、前作以上の出来だと思います。
    この本の素晴らしさは、勿論、ミステリーとしての出来の良さ(誘拐犯が明らかになった瞬間、やられたと思いました。誘拐犯との対決シーンも手に汗握ります。)も
    有りますが、事件が解決した後に、ケイトが知ることになるもう1つの真実を経てのエンディングの場面です。
    ケイトとケイレブ・ヘイル警部、デボラ・ゴールズビー、コリン・ブレアという、何れも孤独を抱える登場人物が、小

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    2023年10月30日
  • 裏切り 上

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    ドイツの国民的人気作家シャルロッテ・リンクの作品。
    なぜか舞台はイギリスが多く、これもそうです。

    ヨークシャーで退職した元警部リンヴィルが殺され、一人娘のケイトが休暇を取って戻ってくる。
    ケイトは、スコットランド・ヤードの刑事だった。捜査に参加は出来ないが、じっとしてはいられない。
    捜査に当たる警部ケイレブらにいささか邪魔にされながらも、諦めることは出来なかった。
    内気な性格で友達もいないケイトにとって、毎週電話していた父親は、唯一の心の支えだったのだ。
    仕事柄、犯人は恨みを持つ犯罪者ではないかと思われたが‥

    一方、スランプに陥っているシナリオライターが妻子とともにヨークシャーの農場に引っ

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    2023年07月16日
  • 最終法廷 ~ヨアヒム・フェルナウ弁護士~

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    ドイツの法曹ミステリー。
    いや、タイトルは「最終法廷」だし、主人公は弁護士なんだけれど、法廷内が舞台ではなく、むしろ「探偵ミステリー」という感じかも。

    不可思議な事件、依頼人の死。仕事のない貧乏弁護士フェルナウが、奇妙な事件の真相が知りたいと調査を始め、その謎がどんどん大きくなっていく。すべて謎が解けた、と思いきや、いろいろなドンデン返しが波のように押し寄せて、うわーー、どうなっちゃうのーー?的に面白いミステリーでした。

    超美人の検察官や、弁護士事務所の相棒(ちょっと変人?)や、ケチな犯罪者の依頼人や、たくさんの登場人物たちが出てくるのだけど、なんとなくみんな愛すべきキャラクタ。

    どうや

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    2023年06月06日
  • 裏切り 下

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    恋人や友人もおらず、仕事も上手くいっていない39歳独身女性ケイト。ここまで自己肯定感が低い人物が主人公なのも珍しい。読み進めるうちに、彼女だけでなく、誰もが表向きの人格とは別に、孤独や闇を抱えていることが分かっていく。人の温もりを欲しているくせに、己れの醜い心まで覗いて欲しいわけではない臆病な気持ちは、共感しかなかった。
    途中で話が繋がっていくステラのパートは、不穏過ぎて、ちょっと読み飛ばしてしまった。小さな子供がいると辛い。すべての人が傷つく結果になってしまったが、終わってほっとした。ケイトは少しだけ未来が見えたのか。シリーズものらしいので、次が楽しみ。

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    2023年05月28日
  • なぜならそれは言葉にできるから――証言することと正義について

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    ホロコーストやユーゴの集団強姦などの非人道的な暴行・扱いを受けた人間が、なぜ自分の身に起きた出来事を話せないのか。
    常軌を逸した出来事を経験したからこそ、それを首尾一貫して説明できることは難しい。被害者の供述が曖昧だったり支離滅裂だった時、決してそれはその被害者の記憶力や説明力が問題なのではなく、ただその人の身に起こった出来事が異常だっただけである、と言う彼女の主張が非常に印象的だった。
    とても心の優しい人なんだろうなと思った。
    訳も結構読みやすい。

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    2023年02月13日
  • 裏切り 下

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    父親の元警部のことで話があると、ケイトに謎の電話をかけてきた女性は誰か? その頃、ロンドンのシナリオライターが、バーンアウト寸前でヨークシャーの人里離れた農場に妻子とともにこもることにした。養子の五歳の息子の生みの母が突然、現在の恋人という得体の知れない男と現われるが、彼の正体は? 浮上するケイトの父親殺しと彼の関係……。

    初めて読む作家。なかなかのページターナーでした。

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    2022年09月09日
  • 裏切り 上

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    スコットランド・ヤードの女性刑事ケイト・リンヴィルが休暇を取り、生家のあるヨークシャーに戻ってきたのは、父親でヨークシャー警察元警部・リチャードが惨殺されたためだった。名警部だった彼は、刑務所送りにした人間の復讐の手にかかったのだろうというのが地元警察の読みだった。激しい暴行を受け自宅で殺されていた父。いったい誰が、なぜ……?

    初めて読む作家。もう一つの事件が同時並行で描かれる。どうなる、後半。

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    2022年09月07日
  • 誕生日パーティー

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    いじめられたくないから、いじめる。
    世界共通の子供心。
    そして子供ゆえの残酷さ。

    はじめは、自分達の正義のためだったのに、心にも身体にも、国土にも、傷を残してしまう。。。

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    2022年08月14日