浅井晶子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シャルロッテ・リンクの本を読むのは「沈黙の果て」「失踪者」に続いて3作目。
こちらもすごく面白かった!
定年退職した元警部の父が自宅で殺害され、一人娘のケイトが長期休暇を取って実家に帰ってくる。
自身も刑事であるケイトが父を殺した犯人を探そうとするが他にも事件が起きて…
まずケイトの自己評価が低さにびっくりする。
父を亡くしたショックもあるんだろうけど、とにかく暗い性格なので主人公としては珍しいというか、そこが新鮮だった。
続きが気になるハラハラさと、物語がどう転がっていくのか楽しみでぐいぐい読んでしまった。
シリーズものということでこれは2作目もすぐ読まなくちゃ! -
Posted by ブクログ
ネタバレドイツの作家さんはほとんど初めてかも。(ミヒャエル・エンデくらいかな)
この作家さんは法律家でもあるとあって、とにかくリアリティがすごい。
まるで自分がその事件そのものの目撃者かであるように感じさせてくれて、気づけば没入している。
内容としてはいくつかの事件にまつわる短編を読み進めるうちに、主人公エーファの暗黒の瞬間が浮き彫りになってくる、という連作短編集の構成。
ひとつひとつの物語についても考えさせられるし、全体を通してみたときにエーファの弁護士人生の暗黒の瞬間が浮き彫りになっていくところが、読みたいのに読みたくない何とも暗い気持ちにさせてくれる。
人は誰でも間違えるし、時にはとんでもな -
Posted by ブクログ
連作短編集は、せっかくどっぷりハマった世界から離れることなく、違った角度から短編ごとに楽しめるのでそもそも好きなのだが、これはまた、ものすごく面白いじゃないですか!
最初の「正当防衛」で掴まれました。
そして、主人公の弁護士エーファがここまで事件に真剣に向き合うのはなぜか、それが短編の最後に投げかけられる。なにか、あるんだね、最後に明かされるんだね、と思いつつ次々読み進む。
どの事件も、判決が出た後に、思いがけないことが起こる。コントロールできないものがいつも残される。
どの事件も専門家ならではの、法律の穴があり、そうきたか!と唸らされるのだけど、「強姦」は特に、おー、そんな方法が!と驚かさ -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかった!
60代の女性弁護士エーファが主人公の連作短編リーガルミステリ。
法を守り、被告人に過剰な罪を与えないようにすればその人の心まで救えるかというとそれはまた別の話なんだなと。
「正義」とはなんなのか?正しい選択をすることの難しさを考えさせられた。
どの話もよかったが、特に心に残ったのは「少年兵」、「塩」、「人食い」、「強姦」。
「正当防衛」
強盗を殺してしまった場合、正当防衛と認められるには。
「生かしておく」
人を殺してしまっても、まだ生きてると世の中に思わせることで完全犯罪とする。殺人者の冷酷さと、被害者のやるせなさ。シュテファンの件での後悔がまたひとつエーファの罪を -
Posted by ブクログ
鬼★5 いかに悪魔になってしまうのか… 法の隙間から漏れ出た人の醜さを描いた犯罪小説 #暗黒の瞬間
■あらすじ
ドイツの刑事弁護士であるエーファ・ヘアベアゲン。凄腕弁護士の彼女が担当した事件と弁護を認めた物語。まもなく引退が近い彼女は、これまでの加害者の害悪性と法律で解決できることの差異に罪の意識が芽生えていく。
■きっと読みたくなるレビュー
鬼★5 正当防衛、過失、少年犯罪、偽証など、刑事弁護士が法の隙間から漏れでた人間の醜さを描いた犯罪小説。
誰しも人を傷つけることなく幸せに暮らしたいと思っている。でも決して犯罪はなくならない。どうして人は犯罪に手を染めてしまうのか… 心が空っぽにな -
Posted by ブクログ
前作からすっかりハマっているロンドン警視庁ケイト・リンベル刑事シリーズの2作目…
前作から3年後
残された父の家を片付けるために故郷ヨークシャーに戻って来たケイトだったが、少女の失踪事件に巻き込まれる
数年前に行方不明になっていた少女の遺体も発見され、地元の刑事ケイレブたちは連続誘拐事件も考慮し捜査を始める
実は有能なのに相変わらず自己肯定力の低いケイト
でも今作はマッチングアプリなんかに手を出しちゃってる…(笑)
まぁ、大きな成長かしら…
そして前作同様、物語はそれぞれの登場人物の視点で語られながら進んでいく
さらに合間に犯人視点の語りもあるのだが…
まぁ、見事に裏切られた
完全な思い -
Posted by ブクログ
著者は、ドイツ語文学翻訳者であり、20年間ベルリンで暮らしていたが、十年ほど前、ポルトガルの、人口が10人の限界集落に空き家を買い、数年前にドイツ人の夫ともども、引っ越した。
この本は、海外滞在記が好きな人なら、たぶんみんな楽しめると思う。
文章がとても理知的で、一方的に決めつけるのではなく、冷静に書いているのだが、ユーモアもあり、飽きさせない。
村の人たちとも、うまく、楽しく交流しているのだが、それも、よそ者であるからだということも冷静に見ている。
自分が悪くても、絶対に謝らないドイツ人に比べ、笑顔で、ごめんごめんとすぐに謝るが、仕事にルーズなポルトガル人は、生活するには困ったところもあ -
Posted by ブクログ
ドイツの作家シャルロッテ・リンクの長篇ミステリ作品『罪なくして〈上〉〈下〉(原題:Ohne Schuld、英題:Without Guilt)』を読みました。
シャルロッテ・リンクの作品は、昨年1月に読んだ『裏切り』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
何の接点もない二人の女性がまったく別の場所で、同じ銃で狙われた!
新天地でケイトが捜査にあたる驚くべき事件。
本書には、読者がミステリに求める要素がすべて揃っている。――「オーバー・バーディシェ」
スコットランド・ヤードを辞め、ヨークシャーのスカボロー署へ移籍する直前の旅の列車内で、ケイトはある男に銃撃された女 -
Posted by ブクログ
ドイツの作家シャルロッテ・リンクの長篇ミステリ作品『罪なくして〈上〉〈下〉(原題:Ohne Schuld、英題:Without Guilt)』を読みました。
シャルロッテ・リンクの作品は、昨年1月に読んだ『裏切り』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
何の接点もない二人の女性がまったく別の場所で、同じ銃で狙われた!
新天地でケイトが捜査にあたる驚くべき事件。
本書には、読者がミステリに求める要素がすべて揃っている。――「オーバー・バーディシェ」
スコットランド・ヤードを辞め、ヨークシャーのスカボロー署へ移籍する直前の旅の列車内で、ケイトはある男に銃撃された女 -
Posted by ブクログ
ロンドン警視庁の刑事ケイトの父親が自宅で無惨に惨殺されたことをきっかけに連続殺人がおこる
実はケイトの父親も元刑事で優秀な伝説的な名警部だった
物語はこの事件を追うスカボロー署の刑事たちの物語と
脚本家のクレイン一家が、仕事から距離を置くため人里離れた別荘にこもるも、そこで大変な事態に巻き込まれてしまう物語とか並行に進んでいく!
とにかくずっと不穏な空気に包まれている
なぜ、信頼の厚い優秀な刑事が無惨に殺されたのか?
犯人が誰なのか?
全くわからない
終盤、急に犯人がわかるのだが、それは想定のしようもなく…(笑)
でもそんなことはどうでもよく、犯人の動機にプロローグが急によみがえり、胸が苦しく