浅井晶子のレビュー一覧

  • 暗黒の瞬間

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    ネタバレ

    法律家が書いたミステリということで、シーラッハを連想もするが、また別の後味。主人公が60代女性であるからか。また、その主人公の、事件に対してや自分の人生に対しての迷いや葛藤がリアルに描かれるからか。面白かった。

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    2026年02月25日
  • 暗黒の瞬間

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    めちゃくちゃ良かった。

    犯した罪と、
    それに対する償いや罰が
    どうにも釣り合っていない世界は、
    終始、不安定なままだ。

    それでも連作のラストで示される
    主人公の決断が、
    その揺らぎきった世界に
    一瞬だけ、澄んだ空気を通すようで
    不思議と読後感が悪くない。

    この本に出会えて本当に良かった。

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    2026年02月22日
  • 暗黒の瞬間

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    ネタバレ

    これは面白い〜!
    凄すぎた。9編あって、それぞれ短い話なのにこんなに濃密なストーリーを描けるなんて!
    数行読むだけで一気に引き込まれて最後まであっという間だった。こんなに面白いのは勿体ないからゆっくり読みたい……けど気になって読んじゃう。
    前評判通りです。
    浅井晶子さんの訳が素晴らしく読みやすいのもあってほんとに一瞬だった。

    どの話が良かったかと言うと全部になる。
    その中でも特に良かったのは「塩」
    この話から物語全体が繋がった感覚がした。
    典型的な形で進むのに情報の出し方がほんとに上手い。余分なことが少ないのに余白がいっぱいあるように感じられる!すごい。
    育児を押し付けるクソ男に責任転嫁され

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    2026年02月21日
  • 暗黒の瞬間

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    『暗黒の瞬間』プルーフ版先読みキャンペーンに
    当選して読みました。

    読み始めてから、2日で完読。
    この小説の中に出て来る人たちの行く末が気になり、通勤のカバンに入れ、通勤時やお昼休みに読みました。
    登場人物は皆、知人たちであるかのようでした。

    人の、他人には知られたくない、
    見せたくない部分を曝け出すのが法廷。
    その場で露わにされていきます。

    正義、悪意。
    弱さ、エゴ。
    緩慢、狡猾。

    加害者を守るのが弁護士という仕事ですが、
    これまでいろいろな事件のニュースを見て
    「なぜこんな非情な犯人を弁護するんだろう。」と思うことが多々ありました。

    今回『暗黒の瞬間』を読み、『完全ではない裁判』

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    2026年02月17日
  • 罪なくして 下

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    スコットランドヤードの刑事ケイトは控えめで自己評価の低い性格が足を引っ張り凡庸な刑事だと思われていた
    しかし世界でただひとりケイトを天才捜査官と認めるヨークシャーのスカボロー署の警部ケイレブの熱心な誘いに移籍を決意する

    だが移籍前の休暇を利用した旅行の最中、銃撃事件に巻き込まれ、否応なく捜査の前面に立たされてしまう
    しかも頼りのケイレブはまたしてもアルコール問題により停職処分となってしまう

    孤軍奮闘捜査を続けるケイトはやがて事件の背景に隠された大いなる「罪」を暴いていく

    物語が描くのは、まさしく「罪」だ
    そして物語が紡ぐのは、「罪」を背負う者、「罪」に蓋をする者、「罪」を楽しむ者、そして

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    2026年02月02日
  • 暗黒の瞬間

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    東京創元社の先読みキャンペーンに応募して発売前のプルーフ版ってやつを読ませてもらいました。

    連作短編形式の法廷ミステリという点では確かにシーラッハ系。けど、シーラッハ作品よりは人の温かみがあって幾分エンタメ寄りで、文章もマイルドで読みやすかったです。

    何のための罪を誰のために裁くのか?って問いが読後じんわり身体に染みてきて、「良い本を読んだな〜」っていう満足感がある。第1の事件〜第7の事件が重なり合った上で第8の事件が決定打となって、遂に「私の暗黒の瞬間」である第9の事件に向き合うための扉が開く…っていう構成がバチッと効いてる。
    且つ、一つ一つの短編がキャッチーで面白く、“これ多分最後に何

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    2026年01月11日
  • トニオ・クレーガー

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    太宰の『人間失格』を読んで、この主人公は自分だ、と思ったなんて感想をよく聞く。
    僕にとっては、この『トニオ・クレーガー』がそういう本だったようだ。

    「ねえ、ハンス、『ドン・カルロス』は読んだかい?君の家の庭の門で約束してくれたね。でも、どうか読まないでくれ!」

    「瞬間撮影写真の載った馬の本を読むほうがずっといいなんていう人たちを、詩のほうへ誘い込んだりしちゃだめなんだ!」

    「君のようになれたら!もう一度最初からやり直して、君と同じように成長することができたら。」

    トニオの愛の言葉は痛烈だ。憧れの裏返しや、少年時代の気の迷い、そんな言葉で片付けられるような生易しいものじゃない。
    周りの世

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    2025年12月12日
  • 罪なくして 上

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    大好きなケイト・リンヴィルシリーズ第3作。
    冒頭からいきなり事件に巻き込まれるケイト。
    そしてケイレブもまた、苦しい事件の判断で困難に直面。
    ケイトとケイレブ、2作から加わったコリン、それぞれの欠落感も彼らとこの物語の魅力に他ならず、一気に話に引き込まれる感は前作までを上回ります。さて下巻に続く!

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    2025年09月14日
  • 罪なくして 下

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    中盤からの展開は一気に緊迫した展開。まさかこんなことになるとは。全く目を離せられない展開でした!少年院を出てから、また犯罪を犯すとわかっているけど、この悪人を解放せざるを得ない状況に、今の社会と重なるような気がしました。とにかくこの悪人ぶりは3部作の中でも、最強のキャラでしょう。最後まで一気読みでした。ケイトとケイレブが活躍するのは、後書によると、あと2作あるようですので、邦訳が楽しみです!

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    2025年08月30日
  • 誘拐犯 下

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    まさか!という真相、結末に読むのが止まらない。
    何よりもケイトとケイレブ、不完全でな彼らがメインキャストなのが逆に魅力的。それは他の登場人物も同じで、欠けたものを抱える人たちが物語に深みを与えてる。
    あっという間の下巻、次のシリーズも読まなければ!

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    2025年08月24日
  • 誘拐犯 下

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    ケイト·リンヴィルシリーズの2作目。
    読み応え十分、そして真相の意外性も。

    ヒロインが地味で冴えないタイプという設定もあって、ストーリーも重くなりがちなのだけれど
    それを上回る充実の読後感。

    次作も楽しみ。

    不良少女マンディの行動力と生命力の強さに拍手

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    2025年07月09日
  • 裏切り 下

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    事態が進むにつれてページをめくる手が止まらなくなる感じ。そして途中で事件の真相に気づいたときには思わず「あぁ、そうか!そういうことか」と声が出てました。
    真相に気づけるタイミングも計算されたようなタイミングで、もちろんその後の展開も楽しめました。
    決して、事件解決したからといって万事解決したのではないけれど、それでもラストには少し希望も感じられてスッキリです。
    三部作ということなので、また次の作品も読みたいと思います。

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    2025年06月28日
  • 誘拐犯 上

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    ケイト・リンヴィル シリーズ第2作。シリーズ第3作から読み始めて、第1作を読んで、本作に。自分にとって3作目。ケイトもユアンも自省的に自分の行動を描写する。そこがすんなり作品に入り込める理由。
    とにかく先が楽しみで、下巻へ。

    自立して自分のことをわかっていて他人も冷静に観察できる女性が、マッチングサイトを使ってまでパートナーを求めるというのは、シリーズ第3作『罪なくして』を読んだときには解せなかったが、第1作から読んで起きたことを知ると、第2作の本作では、納得がいった。
    『罪なくして』にも登場していたコリンが本作で初登場。体重82キロ、45歳。自信満々な男。フィットネススタジオに最低でも週4

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    2025年06月20日
  • 誘拐犯 下

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    ウゲォーヌ(人間には発音できないタイプの音)

    いやーマジかー
    すげー結末だったわー
    この結末全く頭の片隅にもありませんでした
    そう書くとネタバレになっちゃうかな
    うーん、お見事だったわー
    ミスリードが巧み

    ということでミステリーとしてもかなり上質だったんですが、やっぱり主人公の女性刑事ケイトよね
    はっきり女性としての魅力なしって書かれちゃってるという新しいタイプのヒロイン
    恋愛経験ほぼゼロの41歳は、やっぱりけっこう拗らせちゃってるわけです
    そんなもん自分に自信なんか持てません
    あらゆる場面で自分なんか…

    自分なんかが誰かに愛されるわけがない
    自分なんかが事件を解決できるわけがない
    そん

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    2025年06月09日
  • 誘拐犯 上

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    しまった!一作目から読みたかった!続きが気になり一気読み。海外小説は何と言っても翻訳がどうかで決まる。さすがでした。

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    2025年06月03日
  • 誘拐犯 下

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    ドイツの人気作家がイギリスを舞台に描くシリーズ。2作目後半。ベストセラー。

    ケイト・リンヴィルは、スコットランドヤードの巡査部長。
    実家を片付けるために休暇を取り、近くの宿に泊まったら、その家の娘アメリーが失踪。
    ケイトが刑事と知った母親デボラに頼りにされることに。
    管轄外なのは1作目と同様、しかも今度は自分の家族の事件でもないのですが…
    スカボロー署のケイレブ・ヘイルは知り合ったばかりの頃のようには拒否的でなく、ケイトを認めていることは示すのだった。

    アメリーは不可解な状況で発見される。
    しかも、アメリーを海から救い上げた男性は、両親にたかってくる。
    少女の行方不明事件は他にも起きていて

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    2025年05月31日
  • 裏切り 下

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    おもしろくって、先へ先へと、はやる気持ちで読んだ。
    そのため、通常の自分のペースより速く読めたので、二度目以上に登場する登場人物がどういう人物であったかを忘れてしまっていることが少なかった。とはいえ、巻頭に登場人物一覧はほしい。なぜ、ない?

    予想できない真相、犯人。だからといってアンフェアだという感想はない。驚きと感心。構想も構成も優れている。

    自己評価の低い主人公のケイトが、最後には前向きな態度が見られ、それが爽やかな読後感をもたらした。

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    2025年05月24日
  • 誕生日パーティー

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    歴史の流れの中で人がどうしても変わらざるを得ない場面がある。自分が過去を忘れても過去は自分を忘れていないとはよく言ったものである。
    本書はそんな過去がついてまわる。舞台になるのはポル・ポト政権下のカンボジアと2016年だ。それまで何の変哲もない日常が描かれていたのに文章の間から香り立つ不穏は何なのか。二つの時代を結びつけるものを見せつけられた時、あまりの罪深さに顔を背けたくなった。本書はミステリになるのだろうが、そういったジャンルに収まらない魅力がある。面白かった。

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    2025年05月04日
  • 罪なくして 上

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    むちゃくちゃおもしろかった。
    コリンの性格は途中まで「ちょっと」と思っていたものの、ピュアでいい人?何かおもしろい。上巻が終わった時点で「がんばれー」のシチュエーション。
    ケイレブは元々ハンサム(ケイトによる)。
    クセニアは15キロ体重を落とせば美女らしい(コリンによる)

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    2025年04月19日
  • 失踪者 上

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    ものすごく読みやすくて、ものすごく面白くて、そしてものすごく気になる終わり方の上巻!複数のストーリーが、同時並行で進んでいくストーリー。殺人事件と、ある人から逃げていると思しき女性と、ある日突如、失踪した女性に関する記事を書こうとするジャーナリスト。これらの人たちを中心に展開するストーリーが、徐々にお互いに近づいていく上巻。下巻がすっごく楽しみです!

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    2025年04月04日