浅井晶子のレビュー一覧
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著者はドイツ語圏文学の翻訳者。20年以上ベルリンで暮らした。
ポルトガルの山奥に夫婦で居を移したのは2021年。
ここに築50年の家を買ったのは2014年のこと。古くから営まれてきた農家で、地元ではC荘と呼ばれている。著者は休暇用の別荘のつもりだったが、ドイツ人の夫は最初から移住を目論んでいた節がある。夫念願の「ポツンと一軒家」
ドイツを出た事情は、コロナ禍が理由でもある。
厳しすぎるドイツ、開放的なポルトガルやスペイン。
ドイツとポルトガルの違いは、国民性なのか、ベルリンという都会と、限界集落のS村という田舎の違いなのか。
移民についてもさまざま思うところが述べられている。日本にも当てはまる面もあり考えさせる。
問題は言葉の壁?ポルトガル時間?
そして恐るべし山火事!
C荘から一番近いS村は、人口十人のまさに限界集落。いずれは無くなるかもしれないが、ブドウ畑とオリーブの木を世話をして村人たちと一緒に収穫し、コーヒーを飲みながら友達とおしゃべりする。
結局のところ、コミュニケーションの成否は言葉よりも度胸と愛嬌にかかっている。
色々あるけれど今が大切。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士が依頼人を信じて味方にならなきゃいけないのはわかるけど、エーファが結構色んな人に嘘つかれまくってて、見抜けないのかな?って少々不安になる。私だったら人を見る目がない自分にイラつくし、こんなに護ってるのに裏切られるなんてやってられっかあ!!ってそっこー転職するなと思った。
とはいえ色々な事件の話を読んで、そりゃあ、あの時こうすれば、っていうのはいつも後になって、客観視したときに見えてくるものだよね、、とかも思った。
何よりペーターが常に味方で、側にいてくれて、なんでも相談できる存在というのが素敵だった。
★・・・面白かったな指数
①クレーバッハ★
正当防衛のフリして実際は怒りに身を任せて少年を殺害。
(エーファのうっかりレベル2)
「娘の大学のレポート書くのに手伝ってほしい」と言われて助言したが、実はそれはクレーバッハが助かる方法を教えちゃっていた。
②ラリッサ★★
マネージャーである兄のクリストフを殺害。
本は全部自分で書いたものではなく、兄のゴーストライターだっただけ。ある日兄が「やっぱ自分の名前で本出したい!」と言い出したのでキレて殺しちゃった。
(エーファのうっかりレベル3)
ラリッサに「昔、兄に虐待されてて、、」と悲劇のヒロイン演じられて信じてしまったので、自首はせず、兄を埋めなさい&行方不明ってことにしておくよう助言をしてしまう。
③オケロ(旧:デンべ)★
少年兵。
(エーファのうっかりレベル0.5)
「アサンテ生きてるかもって言ったけど死んだよ。でもそう言ってあげたらキアノさん喜ぶと思ってー」と嘘のハッピーエンドを提供しているやつだったということに気付けなかった。
④ゼルマ★★★
不倫相手が奥さんと別れて、自分と一緒に住んでくれることになったところまでは不倫の成功パターン。ただし週替わりに連れ子のキーマの相手しなくちゃいけなくて、しかもその子が結構厄介。ある日怒りがピークになった時、チョコプリンに塩かけてたキーマに「全部食べろ」と言って食べさせたら、ナトリウム中毒になって死んだ。
(エーファのうっかりレベル1)
不倫相手のパトリックはまた不倫してるだろうしクソすぎる環境の中頑張ってたゼルマだけど反省をして刑務所に行くことを望んでいたのに、エーファが無罪にしてくれて、それがゼルマには耐えられなくて家を出てどっか行っちゃった。
⑤シャンツァー★
人を食べることに憧れがあって、ネットで出会った「食べられる願望」がある人とそれを実行。
(エーファのうっかりレベル1)
確かに人を食べたけど、人殺しはしてなくて、「自らで死んだ人を食べただけなんです!」と庇い、結局執行猶予付きに持っていくことができた。
が、後日シャンツァーはまた同じようなこと繰り返すことになる。
⑥遺稿
記憶に残ってないので飛ばす。
⑦ゾフィア★★★
クラブで10人の男にたらい回しにレイプされる。
仲間の1人は途中で抜け出したためこれに加わってないことがケバブ屋の証言からもわかっているが、
男たち数人が「僕がその1人です」と言った為
ゾフィアとその母(マルティナ)が作戦に出る。
多分ケバブ屋にお金渡して嘘の証言をさせて、「10人では無く、11人全員に強姦されました、てか殺されそうになりました」という事実を作り上げる。
(これはエーファ途中で降りたのでうっかり無し。)
抜け出した1人(たぶん花婿)がかわいそうすぎた。けどこれはもう「こういう人たちとつるんでた自分が悪い」と思ってくれ。
⑧ルートヴィヒ・フリートリクセン★★
イケメン医師。母親も妻もウザいので、一緒に始末してしまおう作戦を決行する。人を騙す力に長けてる+イケメンなので色々上手く行った。
(エーファのうっかりレベル3)
おいおいおいおい。うっかりしすぎ。自白したイケメン医師を庇って、妻に違いない!と決めつけマスコミにもホラ吹いて法廷でもホラ吹いて、「これは私が作り上げた嘘です。その嘘に乗ってきたということは・・・あなたは嘘をついています!」とコナンばりに決めたのに(コナンがそんなこというのか知らんが)バッチリ犯人はルートヴィヒでした。
⑨シュテファン・ハインリヒ★
美人な奥さん持っちゃったもんだから周りに負けないように出世に必死になり、裏口座作ってロシアに賄賂したらバレた。長年会社全体でやってきたことだから助かると思いきや同僚であり友人でもある財務部長に裏切られ、もうダメだーとなり一家心中。
(エーファのうっかりレベル3)
エーファは結婚式と新婚旅行の準備で忙しかったから途中でこの件は新人に交代。まさかこんな大惨事になるとは思わず。
「すべてよし」
なにがどう「すべてよし」なのか分からないが、ルートヴィヒだけは許すまじ!となって体に携帯貼り付けて録音。それをマスコミに送る予定とのこと。 -
Posted by ブクログ
SNSで見掛けて気になっていた作品。
30年以上のキャリアに幕を引くことを決意した、ベルリンの刑事弁護士エーファ。凄腕で知られる彼女は、多くの忘れがたい事件を手がけてきた。子供を誘拐して少年兵として訓練してきたウガンダ反政府軍の元兵士、己の性的欲求を満たすため人肉を食べた学校教師、不倫で奪った男の子供に危険な量の塩を食べさせた女子大学生ー…。
ドイツを舞台にした法と罪を巡る連作短編集。
タイトル通り、まさに「暗黒の瞬間」が描かれていて、人間の弱さ、身勝手さ、狡猾さを改めて思い知らされた。
特別な悪人が出てくるわけではなく、猟奇的とか非現実的なことが描かれているわけでもなく。
「自分を守るための嘘」や「その場の感情」、「ちょっとした欲」みたいな、誰でも持ち合わせているものの積み重ねの結果が「罪」に繋がるというリアルさが怖かった。
「法」がテーマなので正しさと感情がせめぎ合う構図に強く心を揺さぶられ、読み応えがあった。
短編集ってサラッと読める分、内容を忘れがちで( 'ᵕ' ; )
でもこちらは1つ1つの事件に重みがあって、いつまでも心に残り続ける感じがしたし、何より物語の構成が私の好みど真ん中♡
特に第4の事件、第7の事件、第8の事件が印象的で「そう来るか…!」と、静かに打ちのめされた。
罪を犯した人だけではなく、弁護士エーファの内面がしっかり描かれていることで、結局人ってどの立場にいても人間でしかないんだよな…と感じた。
人は誰しも間違いを犯してしまう。
大切なのは、その事実にどう向き合うかだ。
ドイツでは5月に続編が刊行されるそうで。
日本でも刊行されたら絶対読みたい!\( ˆoˆ )/
短編集が苦手な方にもオススメです✧*。 -
Posted by ブクログ
続けて、自己肯定感低すぎ女性刑事ケイトのシリーズ三作目。
だいぶましになってきたとはいえ、やっぱり自己肯定感低めなケイト、こっちも慣れてきた気がするけれど、ケイトが捜査中にいやな予感がすると思いつつ突き進んで災難にあい、自分の内なる声を信じられないなんて!と自分を責めるところがあって、いやよくあることだよ!とリアルだなどと思ったりなどした。あのとき自分の直感に従っていれば、とか、遠慮せずに自分の思ったとおりにすれば、とか思うよね…。そういうシーンが好きかも。
するする読めるのは、主人公ケイトのほか、被害者や犯人や関係者など多くの登場人物の視点で語られていくので飽きないっていうのがあると思うけど、逆にちょっと視点が多すぎるのかもという気もしたり。もっとケイトの視点で多く読みたいかも。
あの人とあの人が死んでしまうのはなんか納得いかなかった。
ラストも次回に続く的に終わったんだけど(続くんだろうね??)、だから中途半端な気もしたり。
コリンとクセニアがレギュラー陣になるのか? この話だけの脇役だろうと思っていた登場人物がレギュラー化するとかいうのも、シリーズものの楽しみだなと。
すごくおもしろいってほどではないけどやはり気になるシリーズではあるなー。 -
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自己肯定感が低すぎる孤独な女性刑事ケイト・リンヴィルシリーズ、あまりに気になるのでさっそく2作目を読んだらやっぱりおもしろかった。前作、事件は無事解決し、それはケイトの活躍のおかげでもあり、なので勝手に、ケイトはケイレブ刑事やその部下たちとチームっぽくなっているのでは、と思っていたんだけど、その予想はまーーーったくはずれで、前作から三年後という設定なのだけど、あいかわらずケイトは元のロンドン警視庁所属で活躍もしていなくていまだに実家の処理に手をこまねいていて、ケイレブ刑事ともだれとも親しくなっていなくて、前と同じく自己肯定感が低く孤独でうじうじしているので、びっくりした! もうそこからおもしろい!
ミステリとしては前作同様、関係なさそうな人たちの意外な関係が見えてきたり、あやしそうな人があやしくなかったり実際あやしかったりっていうのが巧妙でおもしろかった。あと、登場人物たちの内面のリアルさというか、人間の内面て複雑なものだし、表に見えてるものとは違うし、っていうのがよく描かれていると思う。
あと、だいたいミステリの主役刑事とかって、鋭いカンがひらめいていちかばちかでやってみたらうまくいったみたいなことが多くて、やる前にああだこうだ迷ったり悩んだりすることはなくて、というか、迷ったり悩んだりって部分は書かれないことで、鮮やかな解決!驚きの結末!みたいになるんだと思うけど、ケイトは、気づいたことがあったりしても、いやでもわたしが口を出すと嫌がられそうだし、とか、わたしが言わなくてもきっと気づいてるだろうし、とかやたら躊躇するところがおもしろい、と思った。なんなんだこの刑事は!変わってるミステリだなーと思うんだけど、わたしだけ?
ケイトが前作同様、実はものすごく芯が強い、ということがわかるところも好き。
3作目もすぐ読むつもり。上下巻でけっこう長いのにするする読めてしまうな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレドイツ人の連れ合いと共に、ドイツの大都市ベルリンから移住したポルトガルの人口10人の限界集落の山向かい「ポツンと一軒家」でのスローライフ。広すぎる敷地には、代々の持ち主が手入れしてきた葡萄畑とオリーブ畑があり、狐やイノシシや鹿が訪問してくる。可愛い猫もやってくる。
小さな村ではワインやオリーブオイルを共同で収穫し、そして制作する。人口が10倍以上になる村祭りが催され、大晦日には盛大な焚き火を囲んでひっそりと飲み食いをする。
「昼食に、ワインは欠かせないお供だ。午後からの勤務があろうが、近隣の山畑から軽トラックを運転してきていようが関係ない。もしかしたら彼らにとってワインは酒ではないのかもしれない。とにかくみんな、なみなみとワインの入ったカラフェとともに悠然と食事を楽しんでいる。」という昼食には「最低でも一時間、大抵は二時間ほどゆっくりたっぷり食べる」という生活が羨ましい。
平均的なドイツ人の収入の半分しかなく、物価は低いけど半分なんてことはなく社会保障負担も大きいポルトガルだけど、物質的にも精神的にも決して貧しくないどころか、そこにとても豊かな暮らしを見出します。
人生の後半には、こんな生活がいいよね、と思わせてくれる本です。
2024年に10戸ほどしかない里山の集落に移住した僕は、その濃密な人間関係や生活が、ポルトガルの限界集落と驚くほど似ていることに気づきました。 -
Posted by ブクログ
まぁ聞きなさい
異論は認めよう
わたしはまあまあ懐の深い人間なのでね
だがまぁまずは聞きなさい
正しいミステリーの上巻とは★4なのだよ
その理由は、なんだかよく分からない話が続くからだ
この話とあの話とそっちの話とあっちの話とその話とがどう繋がるのか全くわからないからに他ならないからだ!って多いわ!話多いいわ!代名詞足りなくなりそうだわ!
ほんとに全部繋がるの?
大丈夫なの浅井さん?
いや浅井さんに責任ないわ!
浅井さん翻訳者だわ!
大丈夫なの渋谷さん?
いや渋谷さんに責任ないわ!
渋谷さん創元社の社長だわ!
いやだとしたら責任あるわ!