白石朗のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原著2015年刊。収録作のそれぞれの初出は2009-2015年。『わるい夢たちのバザール』という原著を、邦訳では2巻に分けたようで、そのうちの1冊目に当たる。
スティーヴン・キングの短編集だが必ずしもホラーではない、普通小説っぽいものも結構あるし、何と詩も入っている。どのジャンルにおいてもキングの語り口は健在で、本当にそれは比類無い「読ませる」マジックなのである。
とはいえ、やはり私にとってはホラーっぽいもの、ないしスーパーナチュラルなものが良かった。本巻のなかでは「マイル81」「悪ガキ」「UR」が好きだ。
各編の冒頭にキングのコメントが入っていて、これもなかなか興味深い。 -
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ネタバレ
各短編へひとこと感想
マイル81、それまでの描写に比べて終わり方があっさりし過ぎていて拍子抜けした。
プレミアム・ハーモニー、ホラー要素なしと思っていなかったのでこちらもあれっと思いました。カーヴァーにインスパイアされたらしい。
バットマンとロビン、激論を交わす、認知症の描写がリアルで、読後感がとても爽やか。好き。
砂丘、オチのひねりが好きな人は好きかも。
悪ガキ、キングらしい不滅の悪。アウトサイダーに繋がるテーマを感じた。
死、もっと長いバージョンも読みたい。
モラリティー、面白かったです。キング作品にたまに出てくる、勇気を持てなかった側の人間の哀れさが染みる。歳をとってこういう利用される側の悲哀も理 -
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Posted by ブクログ
ある夜、サンフランシスコの活気あふれるジャパンタウン近くで、一家全員が射殺される事件が起きた。
サンフランシスコ市警は、現場に残された唯一の手がかりの解読をジム・ブローディに依頼する。
それは血にまみれた紙片に記された一文字の漢字であった。
ブローディもその手がかりを読み解くことができない。だが、同じものを以前にも見た覚えがあった
──4年前に妻が住宅火災で亡くなった現場で。
アジアに広がる人脈と堪能な日本語を携えて、ブローディはあたかも完全犯罪のような事件の解決に乗り出す。
それと同時に、妻の悲惨な死は、本当に単なる事故に過ぎなかったのかどうか探っていく。
彼の捜査は、愛着のあ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ邦訳タイトルは「怪奇日和」だが、収録4作品はどれもホラーと呼ぶ類のものではなく、ファンタジー、サスペンス、SFにミステリーといった趣き。
「こめられた銃弾」はアメリカならではの銃問題が題材とされており、映像作品を観ているような気分で読み進めることができるが、あまりにも胸糞悪い結末になかなかの衝撃を受けた。
不思議な雲を舞台に、1人の青年が来し方を振り返って見つめ直し、呪縛から卒業して再生を遂げていく物語である「雲島」は、爽やかな成長譚として気持ちの良い読後感を得ることができた。
収録順(特に頭に持ってくる作品)については、これで良かったのかどうか、ちょっと微妙な気がしないでもない…。 -
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