小野田和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭から「なぜこの主人公がヘイルメアリーに搭乗してるんだろう?」と疑問だったところ、下巻途中の回想で思ってた以上に凄絶な事情で放り込まれていて納得させられました。
自らすすんで乗り込んだにしては、実際にプロジェクトを自身が遂行するイメージに欠けてるんですよね…。
でも、ある意味その特攻ミッションに参加できるような死を受け入れられる精神ではなく、死にたくない、生きていたい、と言う精神が昏睡状態から無事蘇生したのが主人公だけだったことに説得力と納得感を与えるし、その生きたいを超えて最後ロッキーを助けに向かう決断が感動に繋がるな~と思いました。
映画化が楽しみです。 -
Posted by ブクログ
伊予原新さんの『宙わたる教室』を読んだ際、本作についての紹介があったので気になって買ってみました。
小学生くらいのとき、父が買ってくれた望遠鏡で火星を見たことがあります。
赤く輝く惑星は、地球よりも太陽から遠い場所にあるため気温がずっと低く、酸素もほとんどない環境のようです。
本作は、不運にも火星に取り残された宇宙飛行士マーク・ワトニーが、生き残り&地球への帰還を果たすべく孤軍奮闘する様子が記録されています。
火星の一日は"ソル"という単位で表され、ワトニーの日々の記録が
[ログエントリー:ソル◯]
という記述とともに綴られています。
宇宙関連の機材や装置等の描 -
Posted by ブクログ
ネタバレ不運な事故で火星に独り取り残されてしまった男のサバイバル譚。あとは、この設定から想像される通りです。
本作の設定上、生存と脱出がストーリーの軸でありゴールとなることが明確なので、そういう意味では裏切りも無いストレートな物語です。
読者としては安心して(?)、主人公の科学的知識と知恵を総動員してサバイバルする姿を楽しめます。
ただストレートなだけに、後半はちょっとダレちゃった感があるかな。
物語の構造的にもより複雑で最後まで何が起きるのか分からなかった、同著者の後の作「プロジェクト・ヘイルメアリー」と比べて物足りない感じがしちゃったのは、読む順番が悪いですね。 -