小野田和子のレビュー一覧
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ネタバレ物理や化学で習ったことが続々と出てくるのがとにかく楽しくて、理科を勉強してきてよかった〜と大人になってから一番感じたかも。
映画では細かく描写されていなかったアストロファージがエネルギーを蓄える仕組み、ロッキーとの意思疎通シーンに感動。特にロッキーとの意思疎通は映画で観た時にそんなうまいこと行かんだろと正直思っていたから、模型、分子の数珠玉、時計、数字、単位、ボキャブラリー変換、、という段階を踏んで交流するところにワクワクが止まらなくて、原作を読んで本当によかった。ロッキーのセリフのフォントがまさにロッキーのイメージ通りで、文字だけなのに映画以上に可愛く感じた。言動全てが本当にかわいい。
各章の締めのフレーズがどれもおしゃれで大好き。
上巻が「まさか来客があるとは思っていなかったので。」で終わるのもよい。 -
Posted by ブクログ
地上では長期昏睡耐性を持つ搭乗員候補者を選定する。
候補者が決定し出発まで数日というところで突如訪れる危機。
物語の冒頭でライランドの記憶が曖昧だった理由が明らかになる。
ヘイル・メアリー号の帰還を待つ地球上で想定される食料不足についてのエヴァ・ストラットの考察は、その通りと思う。
タウ・セチ軌道上の宇宙船で次から次へと発生する難題や危機。
生存環境が全く異なるライランドとロッキーが同じ船内で協力し合って対応するうちに、互いに身の危険を顧みず助け合うほどに友情が育っていく。
ロッキー独特の言い回しも効いて、2人の会話は微笑ましい。
名残りを惜しんでそれぞれの故郷に向けて進む2隻の宇宙船に起こった最後の危機。
やはりライランドはロッキーを放っておけなかった。
ライランドの食糧問題を解決するのがタウメーバだったとは…!
訪れる危機の原因も対応策にも合理的な科学的根拠が明確に示されるのが良い。
アストロファージもタウメーバも、生物としてそこに存在し、場面場面で悪者になったり救世主になったりする。
細部や合理性に拘る一方で恒星間に跨るスケールのハードSFでもありつつ、人間ドラマや波乱万丈のストーリー性やユーモアも備えた傑作。
それにしても映画の再現性の高さよ。 -
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ネタバレ上巻と合わせて星10だ。
上巻の半分ぐらいまでは、何が起きてるの? どうしてこんなことに? というあたりでぐいくい読ませるが、上巻半ば頃、いきなりの未知との遭遇にハッとして、そこからは読むスピードも加速する、という面白さ。
個人的に今、親の介護と仕事で、なかなか本を読めずにいて、読んでも小説ではないものばかりだったが、話題になってるし、たぶん面白いのだろうと手に取って、本当に良かった。
バディものであり、絆や友情の話であり、最終的にはアガペーの物語であったのだ、というあたり、科学がとんとわからぬ私も、とても読みやすい。単なる愛情ではない、積み重なっていく信頼がアガペーへ変化する過程と、主人公の過去の記憶の交錯が、また上手い。
こんなにただだだっ広い宇宙で二人だけなのに大変だぞ、というような理解力で、侵蝕者やその天敵のことや、宇宙船のことを見ているような、科学などわからぬ私でも、ページのなかに没頭できた。
読後、ふいに倉橋由美子の「ポポイ」を思い出す。他者との交流を深めるために、肉体は必要ないのではないか、というようなことを思った、という程度の思い出し方だが、肝心の中身を覚えておらず、ググってみる。
やはり後者は退廃的であるのだが、最近はググるとAIも解説に加わってくれて、まあ、思い出したのもわかんなくないよ、的な答えを得るが、しかしプロジェクト・ヘイル・メアリーは、幸福感に満ちている。
ラスト、臆病者として描かれる過去のグレイスの語ったことが、今度は幸福な、嘘のない形で実現しているあたりも、幸せな気分を増幅させる。
そこまでの過程もハラハラすることの連続で、なかだるみのない話であった。
タイトルのヘイル・メアリーは、アヴェ・マリアの意味だとのことだが、アメフトの試合で、一か八かの時にすることと同じなのだという。
どちらの意味も内包する素晴らしいタイトル。
読後すぐに友人たちへ、おすすめの本としてLINEでお知らせしたのだった。 -
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ネタバレ面白い!!
「夏の霜:ブレイク・クラウチ」(パインズ)
人間はかしこい、AIもまたかしこい。
けれど、やはり人間はやらかしてしまう。同じようにAIもまたやらかしてしまう。
「エマージェンシー・スキン:N・K・ジェミシン」(第五の季節)
ずっとずっとの将来ありそうだな、と思ったり。
「方舟(アーク):ベロニカ・ロス」(ダイバージェント)
哀愁漂う
これが一番好き
「目的地に到着しました:エイモア・トールズ」(モスクワの伯爵)
後半に出てくるバーの二人がナイスキャラ
「最後の会話:ポール・トレンブレイ」(終末の訪問者)
かなしいかな、やめられないのだね
「乱数ジェネレーター:アンディ・ウィアー」
量子ビットやら難しそうに感じるも、頭がいいだけではない。冷静さ度胸もあって、ラストはおぉ~って感じでスッキリ -
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科学の教師だったライランド・グレースが託されたミッションはアストロファージに汚染されてない唯一の恒星へと行き、その理由を見つけ出すこと。その恒星は地球から11.9光年の彼方。同じミッションを負ってエリド星から送り込まれたロッキーと協力し、苦心してアストロファージの天敵である微生物タウメーバを確保。しかし次々と起きるトラブル。ふたりは互いに知恵を出し助け合い、対処していく。そして片道切符だったライランドの人生が変わっていく。
あとがきで「ゲームオブスローンズ」の原作を書いたジョージ・R・R・マーティンが言っています。私的には「フィーヴァードリーム」が大好きな作家です。彼が「ここには伝統的なSFのファンが愛するあらゆるものがある」と絶賛したそうで、それくらい面白い。
地球の危機、度重なる困難、乗り越える勇気、協力する仲間そして友情。たまらないですね。一旦解決してそれぞれが帰途につきめでたしめでたしと思いきや、致命的な困難が起こる。そこでライランドはどう判断するのか。そしてラストは意外な方へ落とす。それでもよく考えるとそこが良いのです。きっと若い頃は許せなかったラストですが、大人になった今ではしみじみ来ますね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレプロジェクト・ヘイルメアリーの主人公に対しても思ったけれど、実に愛すべき性格の主人公。通信内容が全世界に生中継されていると知ってさっそくおっぱいの絵文字を送ってくる主人公なんて、好きにならずにはいられない。DIYの話が大好きなので、主人公がありあわせの資材であらゆるミッションを成し遂げる姿はとても楽しかった。特に、パスファインダーの回収は本当にわくわくした(映画でも観てるはずなんだけど)。
気になっていたじゃがいも栽培についても少し詳しく知ることができて良かった。しかし栽培が大成功してしまうとタイムリミットの問題が解決されてしまうためか、早々に全滅させられていた。残念。もっと見ていたかった。