小泉悠のレビュー一覧

  • ウクライナ戦争

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    侵略開始1年位前からのロシア、ウクライナの関係、其々の国内事情、それに米欧は衛星画像その他情報から侵略の意図、時期もかなり正確に把握していた事等、細かく解説され分かり易かった。
    歴史や戦争論も交え、軍事的戦術、兵器まで細かく解説される一冊だが、そもそもの「なぜ今こんな戦争が起こったのか、これからどうなりそうか」については憶測の域を出ない。
    これについては何年後か、或いは意外に早く(昨日あたりからワグネルがモスクワに向かったとか引き返したとかのニュースもあり)でも、何らかの決着を見た後の分析を待つしか無いのだろう。

    兵器や兵員数など軍事力比較分析、プーチンの思惑や当初想定したであろう侵略プランと修正案、各国の事情踏まえた駆け引きといった細かい分析等々を読み進めながら通底していた思い「国のトップや上層部の愚かで冷酷な判断のせいで、辛く悲しい生活を強いられる事になるのは一般国民、生活者である事の視点の欠落」は、筆者も同じだった様で、その辺について「あとがき」で触れられていたのを読み、ある意味救われた思いと筆者への共感度、信頼感が増した。

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    2023年06月26日
  • ウクライナ戦争の200日

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    ウクライナ戦争をテーマとして7つの対談(うち1つは鼎談)が収録されています。「ドイツと中国から見るウクライナ戦争」(×マライ・メントライン×安田峰俊)、「ロシアは絶対悪なのか」(×東浩紀)が特に面白かった。

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    2023年03月14日
  • 危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』

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    赤坂憲雄『ナウシカ考』を読んだのが2019年。
    まさかの、宮崎駿と鈴木敏夫がこの本を読んでいて、「こんなこと考えて描いていない」「けれども、この本はおもしろい」と感想を述べている。

    漫画版ナウシカが取り上げられるのは、扱っているテーマと今の状況に重なりがあるから。
    でもって、ナウシカが行った最後の選択が、サラッと読むだけでは「よく分からない」からかもしれない。

    「人類全体にとって重要な決断を、ナウシカ一人の直感で決めてしまってよいのか。」と長沼毅は語っている。
    「シュワの墓所の科学力をうまく活用して、人間にとって劣悪な環境を改善し、人間性を向上させていくという物語の展開だったらよかったのに」と。

    でも、私は、ナウシカは「直観」的に、それを選択してはいけないと分かったのではないかと、思っている。

    川上弘美の「『人類が人類として精いっぱい生きる』ということと、『人類がいつかは滅びる』ということ」の両立を述べているように。

    カタストロフィ後の世界を扱った物語として、パッと頭に浮かんだのは、ニアサー後のエヴァの世界、つまり第三村だった。
    文明が後退し、限られた資源を共有しながら、脆弱な人間たちは生きている。

    第三村が「シュワの墓所の超科学力」によって救われる結末は、やっぱり相応しくないと思う。

    インタビュアーは敢えて、現実世界には「生命を操る技術」(たとえばワクチン)が必要とされていることを、何度も問いかける。
    今の我々にはまだナウシカ的解答が出来なくとも、逆説的に?ナウシカが出した答えは、一つの古典に昇華したのだと思う。

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    2023年02月05日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    これもいい。ウクライナ侵略ですっかり悪役のロシアってそもそもどんな国?その歴史ならともかく、国民性?風俗?はやっぱり住んでた方ならではの視点。

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    2023年01月20日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    現在のウクライナ戦争、最近の米中対立と中国の台湾侵攻のリスクを中心に、国際政治的、軍事的、地政学的な観点で分析されている本

    中長期的な課題として、プーチンロシアとウクライナ戦争の影響は大きいものの、日本•世界にとっての最大の脅威は中国だと指摘する。
    中国は情報公開が不十分で得られるものは限られているとは言え、近年の軍拡は明らかで、台湾侵攻に関して説得力のある蓋然性が高いリスク分析がされている。
    (なお、個人的にはウクライナ戦争はそのリスクを増大させるのではないかと思っていたが、ほとんどの中国政府や軍関係者は「ウクライナと台湾は別問題」と考えているとのことであった。)
    また中国や欧米の強かさに比べて日本は個人レベルでも企業レベルでも国家レベルでもナイーブで楽観的で強かさがなさすぎるとの指摘が強調されている。心理戦や世論戦や影響工作への低い防御力•レピュテーションリスクの認識不足や安全保障の観点が欠如した国際的活動•中国の軍事演習への甘い対応。

    そんな予測困難だが蓋然性のある紛争リスクと世界各国や国連のパワーバランスの変化に対して、憲法9条と日米安保を有する日本が今後どのように対応していくのが望ましいかについても記されている、

    対談形式の本である。
    やや専門的な言葉も出てきたり、戦争の話題の時に(笑)が出てくるのは不快だったが、皆さん穏やかな語り口なのはよかった。

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    2023年01月23日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    軍事はあまり触れてこなかった分野なので難しい。ロシアが恐ろしく外交巧者だというのはよくわかった。軍が弱体化してんの、「恐ロシア」のイメージがあっただけに意外だった。

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    2023年01月11日
  • ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界

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    対談形式で読みやすく、ロシア、米国、政治、軍事など異なる専門性を備えた6人の見解、知識が一冊にまとまっている。コスタがよい本。歴史、国際秩序という点から、ロシアによるウクライナ戦争を日本人がどう捉えるべきか論じる鈴木氏との対談が、私には一番の学びでした。

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    2022年12月26日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    良い意味でも悪い意味でも無く予想とは違った本だった。
    事実をありのまま述べると言うより個人的見解が多いと言うか。
    それと新書にしてはかなり難解だった。内容の1/3も理解してないかも。それでも一読の価値はあると思う。

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    2022年12月12日
  • ウクライナ戦争の200日

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    世界には多様な価値観が混在しているのだということを、改めて理解することが出来ました。

    イズムィコ先生と、東浩紀や砂川文次、片渕須直、高橋杉雄、ヤマザキマリらとの対談集

    開戦から200日くらいまで。今となっては、、、という点もあるけど、リアルタイムで進行中の事象なので仕方ないか。

    このタイミングで読むことに意義があるって感じの一冊。

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    2022年12月06日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    軍事アナリスト、イズムィコ先生のロシア文化解説コラム。

    容易に打ち解けてくれないが、一度懐に入れば超身内待遇してくれる情の深さ。60点でよしとする加点式社会。ゴミの分別はしない、出来ない。日本とはかなり違う。

    公衆トイレに便座がないのは嫌だなあ。

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    2022年11月08日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    シリアへのロシア関与などマスコミでほとんど報道されていない情報が時系列に沿ってまとめられている。
    表面に出てくるウクライナ以外のことを知るには、専門家の厚みのある情報収集力に頼るのが良いと感じた。

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    2022年11月05日
  • ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔

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    35 改正憲法の「千年の信仰」プーチン

    ニコライ・リリン『シベリアの掟』

    40 平時と有事の区分け

    52 電気メーター

    62 KGBの盗聴

    101 スーパーに入るのに鞄をロッカーに入れる

    103 花屋

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    2022年11月01日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    ハイブリッド戦争と同じような内容だったが、ロシアは最終的に物理的軍事力を捨てない。
    「現代国際社会」を良しとせず、被害者スタンスにある限り、ロシアはやるだろう。
    で、やっちゃって、思った以上にうまく行っていない現実。この先どうするのか。
    小泉先生のリアルの分析は外せない。

    後、中村逸郎先生。

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    2022年10月11日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    筆者自身も言っているが、「オタク」が書いたロシアの軍事に関する本。内容は、流石オタクと言ったところ。

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    2022年05月29日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    メモ
    経済、科学技術、軍事でもはや米国と並ぶ超大国ではなくなったロシアが2014のウクライナ、2015のシリアなど攻勢をしかけ、成果を収めたのは何故なのか? そこには古典的な軍事力の指標「ミリタリーバランス」では測りきれない要素が働いているのではないか? それを様々な角度から検証した。出版が2021年5月。そこまでの時点でのロシアの「領土」への考え方が示される。

    2014のウクライナ介入では、劣勢にみえたロシアの軍事力が見直された。特殊部隊、民兵の動員、人々の認識を操作する情報戦、電磁波領域やサイバー空間での「戦闘」、これらでクリミアを瞬く間に併合した。

    ロシアが暴力の行使=軍事的闘争に訴えずに政治的目標を達成するという思想は1990年代に浮上し、2010年代は西側との「永続戦争」という文脈で大きな地位を占めるようになった。

    だが、実際の軍事戦略においては依然として軍事的手段は後退したとはいえない。・・ドンパチである。

    <「状況」を作りだすための軍事力>
    ○2014のクリミアやドンバスにおいて軍事力が作りだした「状況」はウクライナを紛争国家化することだった
    ○ウクライナを征服して完全に「勢力圏」に組み込むのではなく、同国が西側の一部となってしまわないように(NATOやEUに加盟できないように)しておけばよかった。
    ○「勝たないように戦う」ことがウクライナにおけるロシア軍の任務だといえる。

    ロシアの軍事演習からみると、ロシアの想定している様々な戦争の形態は、最終的には大国との軍事紛争である。イスラム過激派や非合法武装勢力の背後にはそれらを「手先」として操る大国が存在し、最終的には核兵器の使用にもつながりかねない、というのが現在のロシアの戦争観である。

    しかし正面戦力ではロシアは劣勢なのである。まずは「損害限定」戦略。これでも劣勢を補えないと「エスカレーション抑止」に訴える。限定的な核攻撃や「警告射撃」で戦闘停止を強要したり、第三者の参戦を思いとどまらせる。

    ●まとめると、ロシアの軍事戦略はクラウゼヴィッツ的な戦争をそのコアとしつつ、非クラウゼヴィッツ的なそれにも備えた「ハイブリッドな戦争」戦略である。

    ・クラウゼヴィッツ:プロイセンの軍事学者(1780-1831)「戦争とは他を以ってする政治の延長である」「戦争の本質は単なる『強制力』ではなく、物理的な破戒をもたらす『暴力』である」

    ・国に直属した軍隊が一番強い。上の命令が下まで届くし、それを守る。民兵や軍事会社はそれぞれ個人の思惑や思想があるので、まとまらない。

    ・ドローン兵器など新しい兵器が出てきて戦い方は変化するが、さらにそれを阻害する兵器や方法が考え出される。

    ・・テレビでは分かりやすい解説の小泉氏。兵器や軍事、ちょっと難しかった。

    2021.5.10第1刷 2022.3.30第5刷 購入

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    2022年09月14日
  • 徹底抗戦都市モスクワ 戦い続ける街を行く!

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    #本 #読書 #徹底抗戦都市モスクワ戦い続ける街を行く #徹底抗戦都市モスクワ
    読んでる間にこんなことになるとは……という本ですが。
    ロシアという国を垣間見える内容でした。しっかし、他国の認識、戦うということへの認識が根本的に違う!
    文化が違う、ってのはこんなにも違うんですね。

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    2022年05月07日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    ロシアが「弱い」ということが意外だった。サイバー空間含めた非軍事手段を含めたハイブリッドな戦略が意識されつつも、軍事手段の重要性は落ちていないという。現下のウクライナ情勢、それから北朝鮮を見るにつけ、自らが非合理的だと相手に思わせる戦略がもっとも合理的ということが現実に即して理解できる。

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    2022年04月30日
  • 現代ロシアの軍事戦略

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    ロシアとは被害妄想な構ってちゃんなのかな。

    軍事ドクトリンも年々先鋭化しているようで、エスカレーション抑止のための核使用を正当化している節がある。

    瞬く間にクリミアを併合した彼の国にしてみれば、ウクライナ侵攻には正当性があり当然成功裡に完了するシナリオだったのだろう。そのような訓練も周到にしていたように紹介されている。

    今、「孫子」を併読しているがウクライナ侵攻が上手くいかない理由に納得しているところ。

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    2022年04月23日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    大国ロシアを取り囲む極東(および中国)、北極、西方(=西側諸国との境界となるNATOおよび旧ソ連邦)と中東に関し、とりわけ軍事的観点に軸を置いた政治的状況を概観する。
    ストーリー的というよりは現状分析的内容(歴史から読み解くというよりは軍事的重要性の読み解きや目下軍事行動などからロシアの現状の考え方を整頓する内容)。
    誤解を恐れずに表せば、架空戦争モノの漫画やアニメのようなクリアな整理がどんどん出てくるエンターテインメントとして読める。他方、ニュース解説を聞いているような感じで、ロシアをわかったという気にはあまりならないと感じた。

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    2022年03月05日
  • 「帝国」ロシアの地政学(東京堂出版) 「勢力圏」で読むユーラシア戦略

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    丁度、読んでいる瞬間にロシアによるウクライナ侵攻が始まった。ウクライナとロシアの関係についても言及されており、侵攻にいたった経緯を理解できた。ロシアが北方領土問題を抱える我々日本の隣国であることについても記述されており、筆者の旅の感想がリアリティーがあり、興味深い。

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    2022年03月01日