薬丸岳のレビュー一覧

  • 告解

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    主語がどこなのか、良く分からない小説だが、犯した罪の亡霊に悩んだ被害者の夫が、被告人が犯罪犯して、互いにつみを改めて、被告人が、つみを認めて、罪に向かい合う事で、人生やり直し出来ると言うことか?
    「告解」とは、主にキリスト教、特にカトリック教会において、信者が司祭に自分の罪を告白し、神の赦しを求める儀式のことです。これは「ゆるしの秘跡」とも呼ばれ、洗礼後に犯した罪を清める儀式とされています。

    贖罪と向き合い続けた著者だから描けた入魂の傑作長編小説。
    「自分は運が悪かっただけだ……」
    女性を撥ねるも、逃げてしまった大学生

    「やらなければいけないことがあるんだ」
    愛する妻を奪われ、犯人の出所

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    2025年08月20日
  • 蒼色の大地

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    もののふの国から明治の時代に入った蒼色の大地。

    ここまでくると歴史小説めいたものではなく、私たちの身近?な小説に近く読むことができた。

    やはりここでも戦いがメインストーリー。
    しかし少し違ったのは海族、山族のあり方だった。今まで日本国内での対立であったが本格的に外国も参戦してきたため内容そのものが対立だけではなくなってきており、互いに対立を乗り越えた先にある思いを紡いでいったのが非常に良かった。

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    2025年08月17日
  • 神の子(下)

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    ネタバレ

    町工場で働きながら大学に通う町田と過去の人と今の人と。起業の誘いをきっかけに町田の世界は広がるが、過去は纏わりついておりそれらがどう終着するのかドギマギする。ちょっと終盤気になる所あったから個人的にもうひと盛り上がりあれば楽しかったかな。弟の罪とかスルーなんや、って思った。

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    2025年08月14日
  • Aではない君と

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    今朝息子から電話があったけど取れなかった。その夜、息子が殺人容疑で起訴されたと警察から連絡が、、

    面会をしても無言をつらぬく息子。
    あの時の電話で何を伝えたかったのか。
    何も分からぬまま最後までずっとモヤモヤしながら読んでた。

    子供の気持ちって親の思ってる何倍も難しいんだよねー 
    まぁわしゃ子供おらんけどな( ˙σー˙ )

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    2025年08月13日
  • 神の子(上)

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    IQ160以上の無戸籍の少年とその周囲の話。どうなっていくのか全く読めない!無戸籍、詐欺、殺人、障害、が飛び交う中この少年や、周囲がどうなっていくのか本当に気になる。その展開からこうなる?更に!?って上巻だけで十分振り回される、早く下巻読みたい。

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    2025年08月13日
  • 最後の祈り

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    ネタバレ

    罪を悔い、死刑になりたくないと泣き叫びながら恐怖の真っ只中で死刑に処される。
    大切な人を殺された者にとって、死刑に求めるものはこれですよね。

    とても重いテーマですし、色々考えさせられたけれど、今ひとつ感情移入して読めなかったです。
    そもそも、「悔い改めれば、罪は神に許される」というキリスト教の教えが私の中でしっくりこなくて。人には許されなくても、神様が許してくれるならいいの?神様に許されて天国に行けるならそれでいいの?そもそも、神様ってなんなんだろうな…

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    2025年07月27日
  • 罪の境界

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    重い!
    やっぱり薬丸岳さんの作品は重い。
    加害者と被害者、家族、様々な視点から語られ、その辛さを感じます。

    渋谷のスクランブル交差点で発生した無差別通り魔殺人事件!
    事件の加害者の小野寺。
    誰でもよいから人を殺して、塀の中で生活したいという動機。こういうの、現実世界でもありますよね。ほんと、腹が立つ!
    全く許せません!

    被害者の明香里。
    全身刺されて、顔も切られたが、九死に一生を得る。
    被害時のトラウマ、フラッシュバック、辛い生活です。

    その明香里をかばって、亡くなった通りすがりの男晃弘。
    「約束は守った。伝えてほしい…」
    という言葉を明香里に託して死んでしまう。

    明香里の恋人の航平。

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    2025年07月26日
  • 刑事の約束

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    薬丸岳の夏目刑事シリーズ第3弾。
    次作の「刑事の怒り」も読んでいるので既に読んだはずだが、内容の記憶が曖昧だったので再読した。
    最初の方の「無縁」「不惑」などは夏目の深い人間洞察力がよく表れていて面白い。また本作ではずっと眠りについていた娘が遂に目を覚ます。この時の夏目夫妻の喜びようは読んでいても泣けてくるし、そういう時でもずっと側にいてやれない刑事という職業の過酷さに思いを馳せた。
    しかし何と言っても本作は最後の「刑事の約束」が良くない。表題にもなっている重要な話であるのは間違いないが、読後感が圧倒的に悪く、せっかく良かったそれまでの短編が台無しになるほど感じが悪い。
    このシリーズに読者が期

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    2025年07月25日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    人物が結構出てきますが、関係が分かりやすく読み進められました。
    三船くんがとてもいい奴そうで推しです。

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    2025年07月22日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    初読みの作家さん。
    設定は重いけど、こじらせ男子か…と思えるところが端々に感じられる。
    傷害致死事件を起こしたような人が周りにいないので、知り合いになり、仲良くなった人の過去にそんな罪を持つ人に対して、どのような感情が湧くかわからないが、府中にあんなに親身になってくれる人がたくさんいるのに、孤独に生きていこうとなるのかな?
    親族からも見放され、周りから関わるとろくなことにならないと言われるほど素行が悪かった石倉と付き合い、周りから別れたほうがいいと言われても、自分とつきあったらまっとうな人に変わるんじゃないか、という快彦の母の考えには納得できなかったなー。別れようとしても脅され、ストーカーのよ

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    2025年07月19日
  • 虚夢

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    ネタバレ

    2025.07.17
    うーん。
    登場人物がみなさんご病気で現実とは異なる世界に生きているということでよいでしょうか。
    このシナリオによるどんでん返しはちょっと掟破りのように思えてならない。

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    2025年07月17日
  • 虚夢

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    初めての薬丸作品。スピーディーな展開ではないが、確実に問題提起をさせられたストーリーでした。法律の心神喪失者及び心神耗弱者の責任能力に関する規定。頭ではわかっていても、もし大切な人が被害者になったら到底理解できないと思う。そして統合失調症の人の気持ちも然り。人生をかけた世間に対しての佐和子の決断がすごいと思った。

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    2025年07月17日
  • 虚夢

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    何年かに一度は目にする陰惨な事件をテーマにきた作品。
    凄まじいテーマです。刑法39条がいかに不条理な制度かを問うています。知識として読んで損のない本でした。

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    2025年07月12日
  • 刑事弁護人(上)

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    刑事弁護人ー刑事事件の被疑者・被告人を弁護するという本来の意味合いと、元刑事の弁護士を主人公とする二重のタイトルかな

    女性弁護士凛子は、父を殺された犯罪被害者でありながら、刑事弁護に使命感を持っている
    刑事から弁護士となった西大輔は、父親を冤罪のまま喪っている
    彼は人は嘘をつくものとして、犯罪を憎みながら真実を探す
    この二人の過去にある犯罪被害者としての立場がまだ書き足りないかなと思うのは、
    やっぱりシリーズ化を目指しているからなのかな
    事件については、下巻で

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    2025年07月11日
  • 罪の境界

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    07月-02。3.5点。
    渋谷のスクランブル交差点で、通り魔に遭った女性。瀕死の重傷を負う。。。
    身勝手な犯人の、半生をルポするのと、被害女性を救って死んだ男性を調べる被害女性。

    面白かった。ラストは救いがあった。

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    2025年07月04日
  • 死命

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    もちろん、快楽殺人者の気持ちがわかるわけはないけど、どうにもただの狂人にしか感じずに、途中、嫌気がさしてきた。
    命に限りがあると知った時、自分の快楽を得ることに走った者と、最後まで自分の生き方を貫き通した者。
    最後の時、何を思って死んでいくのか。
    仕事に最後の命の灯火を燃やし尽くし、家族と真摯に向かい合った人の最後が、安らかであったことに救われた。
    狂人になるしかなかった人の辛すぎる生い立ちは、子供時代を幸せに生きたものには、到底わかるはずのないものだろう。でも、あえて小説として読まなくてもいいかな、私は。

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    2025年07月02日
  • ブレイクニュース

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    ネタバレ

    薬丸岳が好きなので普通に読みやすい本でした。
    評価としては星3です。いつもの少年犯罪系とは違い新しい感覚でした。
    後半までは面白かったのですが最後の終わり方と主人公の野依美鈴がいっきに弱々しくなったのが個人的に残念でした。

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    2025年06月27日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    薬丸岳さんの最近までの最新作
    こちらも罪と贖罪がテーマとされている部分は多いのですが、過去作品からすると許すという方向性がはっきりしてきたなと思います。
    両親をすでに無くした孤独な弁護士が傷害致死を起こした従兄弟の身元引受人となり、限定的な同居生活が始まる。
    頑なに共生を拒んでいた弁護士は、従兄弟の罪の根底にあるものを自ら探り、彼の内面に寄り添っていく。
    その罪の自分が犯罪者となり得た要因を知り、犯罪者との境界の曖昧さも読める。
    「友罪」から十余年、罪を受け入れる考察から
    「籠の中のふたり」では許すことへと変化している。
    犯罪小説ではあるけれど、新たな家族、友人としての愛情が込められている。

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    2025年06月26日
  • ブレイクニュース

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    パパ活、ネットの炎上、不同意精交、子供部屋おじさん等、現代の嫌なテーマの幕の内弁当みたいな作品で、野依美鈴のキャラクターである程度はポップに読み進めやすくはなっているけど、それなら最後までそのキャラクターで突き進んで欲しかった。男女が絡むと基本的に男側を悪とする終わり方になるのは良い気持ちがしなかった。

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    2025年06月25日
  • 刑事の怒り

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    2017年第70回日本推理作家協会賞(短編部門
    「黄昏」を含む夏目シリーズ第4弾
    夏目刑事の犯人へも注ぐ優しさが読める短編4編

    「黄昏」
    高齢の母親の遺体をスーツケースに入れてかくしていた娘。母親の死を隠蔽した理由が切ない。
    けれど幼いかな

    「生贄」
    夏目刑事が錦糸署に移動直後の事件。
    公園のトイレで若い男がナイフで刺殺。
    二重三重の性犯罪の被害者の苦悶。
    夏目の許しの心情も揺らぐ。

    「異邦人」
    ベトナム人留学生が警察通訳人として同胞の女性の犯罪に夏目と共に関わる。
    外国人労働問題を犯罪の根底に。

    「刑事の怒り」
    疾患や事故で身体が不自由となり呼吸器を必要とする患者が立て続け亡くなる。

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    2025年06月18日