薬丸岳のレビュー一覧

  • ハードラック

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    大どんでん返し。
    ミステリーと言えば読んでいて一番気持ちが良い瞬間がソレを味わう瞬間。
    本作は序盤から気付かない程度の伏線を少しずつ残していきラストに繋げていくという王道のミステリーだが、ラストまでの繋げ方がとても巧妙なので、普段からミステリーを読んでいる人でも存分に楽しめる一冊となっている。

    主要登場人物は主人公を含め「人生がうまくいかず、日々なんとか食いつないでる」という点で共通している。
    そんな同じ境遇の人間同士が集まって何か大きな事をして一発逆転を狙うというのが冒頭だが、想定を遥かに超える事態に巻き込まれていくというものになっている。

    だが正直なところ、境遇に関しては自業自得な部分も往々にしてあり、登場人物に対して肯定の気持ちはあまり強く持てないが、
    一つ掛け違えると誰しもそうなるというような意味では同情できる部分もある。
    そういった微妙なバランスの人物達を描くことにより、本作はトリック部分と心情部分が良い按配で構成されていると思う。

    結果として、
    先が気になってしょうがないという、
    長編でありながらスラスラと最後まで一気に読ませる物となっている。

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    2023年08月25日
  • その鏡は嘘をつく

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    普通に面白いエンターテイメントミステリー。
    謎解きも良かったし、検事・志藤のキャラも良かった。
    ただ、刑事・夏目信人の続編としては少し物足りなさが残る。
    第一作にあった「社会的弱者・マイノリティの哀しさ」が欠けていたからだろうか?
    3作目、4作目に期待する。

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    2023年08月14日
  • 刑事弁護人

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    ミステリーとしてのストーリーとは別に(といっても大いに関連ありだけど)、弁護士というものを考えさせられる一冊。
    わたしも弁護士のことを「金次第」で悪人をも弁護する人々と位置付けているところがあり、昔 通り魔の被告人が無期懲役の判決を受けて控訴しようとした時に説得して納得させた弁護士の話を読んだ時くらいしか憧れの念を抱いたことがない。
    この話の中で語られる弁護士の立場に納得するかはともかく、読んでみれば考えるきっかけになるかも。
    500頁近くあるけど一気読み可能。

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    2023年08月07日
  • 蒼色の大地

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    螺旋プロジェクトを、未来から逆行して読んでいるので(吉田篤弘が大好きだから!)海と山の対立度合いに、もしかして!といまさら気づきました。詳しく書くとネタバレになるので伏せます。

    本作には、どうやら前の時代(作家)から引き継いでいる登場人物がいるようです。

    時代背景は明治、山縣有明内閣の頃ですが詳しい時代背景が分からなくても、サクサク読めます。
    全体の感想としては、ものすごく面白い!でもないけれど、ものすごくつまらない!でもない、中間くらい。
    差別や人種間の対立なんかに対する警鐘、教訓は今ひとつ新鮮味にかけるというか、私には刺さりませんでした。

    巻末の八作家座談会が素敵でした。

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    2023年07月19日
  • 蒼色の大地

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    螺旋プロジェクトの1冊
    山の一族も、海の一族も変わりつつある明治時代。最後のまつろわぬものの闘争を描いた伝奇小説。
    もののふの国で行先不明の人物も登場。ニクイ演出。

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    2023年06月17日
  • 神の子(上)

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    4.4

    かなり面白い。
    主人公である天才少年の魅力にそれぞれ全く違う環境の人々が集まってくる感じが良かった。

    物語自体もこの先どうなるかが分からず、下巻が楽しみ。

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    2023年06月13日
  • ラストナイト

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    ネタバレ

    薄い本だから軽く読もうと思って手に取ったのに、すっかり引き込まれてしまった。

    顔面に豹柄の刺青をいれ、犯罪を繰り返す片桐。
    昔に起こした傷害事件で最愛の妻と子と別れることになり、自暴自棄になっていると誰もが思っていたが…

    うわー衝撃…
    なんて悲しい人生なのか。
    「悪い人じゃないのに」という人が辛い思いをする本に最近やたらあたるけど、本当に胸が痛い。
    人として真っ当な人生を送るためには、優しさだけではなくて強さと賢さがないといけないんだなと考えさせられる。今回の片桐に関しては相手が悪かっただけではあるけれど、相手を刺してしまったり、人生を棒に振った復讐の仕方を選んでしまったり。
    生き残っている娘のことや、お世話になった弁護士や菊屋の主人など、周りの人を不幸にしない方法もあるだろうに。

    そして梶原が最悪すぎて。あー頭くる。

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    2023年06月12日
  • 蒼色の大地

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    螺旋プロジェクトの中で、一番最後にホッとした。
    ホッとしたとは言ってはいけないくらい、あの人もこの人もいなくなってしまうけど。
    全てを乗り越えて、最後にあたたかな気持ちになれた事は読む価値があると思う。

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    2023年06月05日
  • 刑事弁護人

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    事件の真相が次々と明かされて行く過程が面白い。裁判シーンも決して劇場型ではなく本来はこういうものなのかなぁと想像しながら読んだ。

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    2023年06月03日
  • 刑事弁護人

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    05月-12。4.0点。
    女性刑事が、ホストの家で襲われそうになり殺害。弁護を担当する女性弁護士が主人公。元刑事の弁護士とコンビで担当する。殺意を否認する女性刑事、調査していくといろいろな事実が。。。

    面白い。500ページ一気読み。この筆者の特徴、社会派が上手い。真相はそうきたかという感じ。

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    2023年05月24日
  • 刑事弁護人

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    犯罪者の味方は弁護士だけ。
    どんなに凶悪犯でも公平に裁判を受ける権利がある。
    だが、自分が被害者なら恨んでしまうかもしれない。
    向き合うキッカケになれば

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    2023年05月24日
  • ラストナイト

    購入済み

    顔には豹柄の刺青がびっしりと彫られ、左手は義手。事件を起こして、刑務所を出たり入ったりの生活を送るには、全て理由があった。
    理由を知ったときは、別の方法もあったのではと… 片桐に出会い、救われた人がいてよかった。

    #切ない #泣ける

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    2023年02月27日
  • 逃走

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    読み始めから
    先が気になり…
    一気に読み切ってしまいました。
    なんとも言えない展開
    切なさが残りました。

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    2023年02月07日
  • 蒼色の大地

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    ネタバレ

    螺旋プロジェクト 3作品目
    薬丸岳さんの作品は初めてかも

    海軍と海賊の対立であるが、実は山族と海族の私的な争いだった。親世代と子供の世代でのモノのとらえかた、考え方の違いがあること、最後には海山一緒に別の敵へと向かって行って争いが絶えないことなど世の中で起きていることと何だか繋がっていそうだなあと感じてしまいました。
    著者作品たぶん初読みだったので、どんな感じなのかちょっと不安もありましたが、読みやすく相性良かったです。

    次はウナノハテノガタ いきます!

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    2023年01月29日
  • ラストナイト

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    薬丸さんの本は二冊目だが、前に読んだ「友罪」と同じように、暗い過去を持っていそうな人物が、読み進めていくに従って、とても切なく、こんなような人生がもしかしたら現実にもあるのかと感情移入してしまった。今作は、立場が異なる5人の人物の視点で章ごとに描かれていて、繋がっていく様が秀逸だと感じた。
    他の薬丸さん作品もぜひ読みたい

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    2023年01月12日
  • 刑事の怒り

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    薬丸岳さんの夏目信人シリーズで今回は黄昏、生贄、異邦人、刑事の怒りの4つの物語で構成されており、どの物語も夏目刑事の慧眼と行動力に感心させられますが、やっぱり彼の人柄ですかね~。犯人を追い詰めないというか、自省の機会を与えるというか。。。ただ、最後の物語である「刑事の怒り」については、彼自身が背負うものと、、、これ以上言わない方が良いですね。兎に角、読んでみて下さい♪

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    2023年01月08日
  • アノニマス・コール

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    事実を隠蔽することは、最終的には破綻するのだと総括できる壮大な物語で非常に面白かった.元警察官の夫婦は3年前に分かれたが、夫の朝倉真志への無言電話から話が始まる.元妻の安本奈緒美に事実関係を確認すると娘が行方不明だと判明し、程なく奈緒美に娘を誘拐したという電話がかかる.朝倉は自分を不当逮捕した警察に不信感をもっており、通報するなと奈緒美に言う.奈緒美は犯人から電話で様々な場所への移動を余儀なくされる.朝倉は3年前の交通事故の詳細を調査するなかで荒井俊彦の存在を認識し、彼の周辺を探るうちに、核心となる政治家のスキャンダルを知りそれを警察が隠蔽する過程で例の交通事故が起きたことを確認した.その工作に意外な人物が絡んでいた.驚きの結末だ.

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    2023年01月04日
  • 蒼色の大地

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    中央公論の螺旋プロジェクトの一冊!

    舞台は明治時代の瀬戸内海!

    プロジェクトお馴染みの山族は大日本帝国海軍!
    海族は海賊!?

    これまで読んできたどの作品よりも直球的な対立構造となっている。

    私達が普段目にする対立構造に怨みつらみが混じる時、本当の正義とは存在しないのかもしれない・・・


    海族の末裔の灯は故郷で迫害を受け全国を放浪するものの海族特有の目の色のせいで定住の地が無く、彷徨い続けていたところ鬼仙島に辿り着く、そこは海族が崇められる島だった・・・

    一方で幼い時に灯に妹を助けられた山族の榎木新太郎は、迫害されて村を出て行った灯に手を差し伸べることが出来なかったことを悔やんでいた、新太郎もそんな村が嫌で父親の死と同時に妹と村を出奔し、紆余曲折の後に、海軍の士官候補生となっていた・・・

    新太郎の妹の鈴は幼き日の命の恩人で、兄と同じく手を差し伸べることが出来なかった灯に思いを寄せていた・・・

    海族の灯、山族の新太郎と鈴の人生が翻弄される物語

    そして舞台は他作品で伏線として貼られまくった鬼仙島・・・


    物語は螺旋の如く渦を巻く!

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    2022年12月26日
  • 宮辻薬東宮

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    「人・で・なし」
    宮部みゆき上手いよねえ。
    極めて普通の(もしかしたら宮部自身が遭遇したかもしれない)居酒屋の、よくある話から、「人でなし」のワードを引き出して、ひとつの現代の「怪談噺」が始まる。まあ、やり過ぎ(ありきたり)のオチだったけど。リレー・アンソロジーどうなるんだろ?

    「ママ・はは」
    宮部からバトンを受け取ったのは、辻村深月。話の導入方法と「表題」「写真」というキーワードを引き継いだようです。果たして何処を引き継いで何処を引き継がないのか。ちょっと推理したくなりました。

    「わたし・わたし」
    辻村からバトンを受け取ったのは、薬丸岳。初めて読む作家。確か実際にあった犯罪に取材した小説が多かったかな。今回も見たような犯罪。ショートなんで捻りが足りない。コレ、結局写真繋がりのホラーということなの?

    「スマホが・ほ・し・い」
    薬丸からバトンを受け取ったのは、ホラーなんて書いたことがないという東山彰良。しかも写真が出てこない!なんなんだ?でも、東山さんらしく、なんかの冒険小説の序章に思える。現代台北の話というのも大変魅力的。

    「夢・を・殺す」
    東山からバトンを受け取ったのは宮内悠介さん。AI繋がり?初めての作家さん。本来SF作家で、ホラーを書くような人でない。だけど、PCに取り憑いたバグが機械の幽霊なんではないか、という展開から、まさかの宮部みゆきさんにバトンを渡したのでした。

    因みに、宮部みゆき文庫本は一部例外(絵本とアンソロジー、ボツコニアンシリーズ)を除いて、コンプリートするというマイルールを設定している。だから本書は除外してもいいんだけど、彼女はどうも本作品を自分の短編集に組み込む意思は無さそうだ。よって、いつかは読まなくてはいけないとは思っていた。

    果たして、記念写真は撮れたのでしょうか?
    無理だろうな。みんな忙しいから。

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    2022年12月14日
  • ハードラック

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    自分が闇サイトで募集した連中に、逆にハメられた
    主人公に同情出来ません!
    首謀者は誰なのか?
    謎が多すぎて満腹です

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    2022年11月17日