薬丸岳のレビュー一覧
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ネタバレ最後の鈴木に向けた手紙は良かった。泣いた。
正直仲良くなった人が犯罪者でしたって最初から分かってて面白いのかな?この人がどうせその人でしょ〜的な読み方をしてました。
メインテーマとしては『過去とどう付き合っていくか』なのかなと読みながら思いました。
読みながら登場人物たちの"消せない過去"に触れて、そこから葛藤どう向き合うのか、そんなお話でした。
でもすっごく個人的な感想だと益田が軽率すぎてキーっ!!!となりました。鈴木の過去が許せるか許せないかとかは意見が違うと思うし、私も実際どうするか分からないけど、口軽そうな人に写真見せたり、週刊誌の先輩に写真あげちゃったり、、記事 -
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最初に少し読んだ時には、少し風変わりな刑事が実は名探偵で、些細な手がかりを元に、人の心の闇が引き起こす犯罪の真相を解明する連作短編集というものだった。読み終えてみると、あまりの落差に自分でびっくりしてしまう。
読んでいて苦しくなる話が多かった。狡猾で悪い犯人が犯罪を引き起こすのではない。犯罪が人の運命を変え、時にそれが新たな犯罪を引き起こす悲劇。犯罪の奥に見える人の苦しさ、悲しさ。本来なら幸せな人生を送っていたはずの人が、何の罪もないのに絶望の中に叩き込まれ、それでも懸命に生きようとしている姿が見える。そして、それに不器用ではあるけれど誠実に向き合おうとする主人公の刑事の姿が見える。読ん -
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夏目シリーズ。短編5話。
無戸籍児童として生きている少年。
夏目の同級生が同窓会と同じ会場で起こそうとしている事件。
殺人事件の容疑者だった男が逃げた先で事故死したが、その男が守りたかったもの。
88歳の女性がどうしても高齢者住宅でなく、自宅での生活を続けたかった理由。
過去に関わった事件の被害者で夏目が気にかけていた少年との再会とその際に交わした約束。
短編なのに、どれも長く読み続けているように深い。
特に最後の「刑事の約束」は夏目にとって辛く、今後にも続く話だと思う。
そして、各所に登場する検事の志藤や夏目の家族との絡みも読み応えあり。
2025.12.30 -
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久しぶりの薬丸作品。
私がこれまでに読んできた薬丸さんの小説と比べると異端な印象を受けました。
コロナ禍で居場所をなくした若者たちがこうふくろうというコミュニティを立ち上げ、互助会的な活動を行うストーリー。
多感な時期に血の繋がった家族からの愛情が感じられず苛まれる登場人物の心理描写はさすがです。
序盤は人助け中心で物語が展開していきますが、中盤から不穏な空気が漂い始め、あっという間に真っ暗闇へ。人間は環境の産物となり得ることを知らしめさせられ、読んでいてヒリヒリしました。
登場人物が多くコミュニティ内でのニックネームがあり、ニックネームが付く前と付いた後で時系列も行ったりきたりするので私 -
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薬丸さんの作品はいくつか読んできたけれど、この作品はこれまでとは少し違う印象を受けた。
テンポよく読めて決してつまらなくはないのに、どこか物足りなさを感じる。これまでのようにガツンと心を揺さぶられるような衝撃や余韻が、少し薄く感じられた。
「どうしてあんたがここにいるんだ!」その一言から裕輔の人生が一変し、男を殴り死なせてしまう。
20年前に母が父を殺害し、孤児となった兄妹。兄として妹を守り続けてきた裕輔が、なぜ逃亡という道を選ばなければならなかったのか。その理由が明かされたとき、胸の奥に哀しさと虚しさが残った。
これまでの薬丸作品に比べ、社会的テーマに加えて「家族とは何か」に深く踏み込んだ -
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コロナ禍は人々の心に暗い影を落としたと思う
産業的打撃もすごかっただろう
自分の仕事はたまたま影響を受けなかったけど
簡単に職を失ってしまい救済されない人が多くいたのだろうなぁ
しかしこのお話の中心は学生が多いし、どちらかというとコロナより家庭の事情が大きいから
一概にコロナのせいとも言い切れないがキッカケにはなったのだろう
コミュニティが大きくなれば一枚岩でいられなくなり、
もともとの思想は良いものだったのに、悪いことを考える人はいる
清涼な水に一滴落とされた染料のように広がっていく
時系列がバラバラにされているのは何か意図があるのかもしれないがちょっと読みにくかった