薬丸岳のレビュー一覧
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ネタバレ母親の愛に飢えていたゆえの犯罪だったってことなのかな。
私には小野寺や省吾の気持ちは分からない。見知らぬ人を殺す気はないし、痛めつけたいとすら思えない。でもそれは明香里が語ったように、家族という大切な人がいるから境界を越えないだけかもしれない。
2人のように家族がいなかったらどうなっちゃってたんだろう。少なくとも今より幸せな生活はできてなかった気がする。
明香里側のフラッシュバックや悪夢を見るシーン、お酒を呑み家族にあたってしまうシーンが読んでいると辛かった。
ただ立ち直れたのが結局、しつこいくらいに航平が寄り添ってくれていたからなように思えてしまったことと
トムくんの登場にもっと意味を -
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刑法39条。
この法律の是非については常々議論になるところ。
精神科、心療内科の通院歴の有無や逮捕後の精神鑑定結果で変わる刑罰。
一度鑑定で認められてしまうと、全く問われなく(問えない??)なってしまう。
鑑定結果次第ではマスコミも報道しなくなる。
被害者の人権より加害者の人権?おかしな話だ。
健常でも誰でも、殺人の犯行の瞬間は心身喪失になっていると思っている自分には悪法とすら思う。
人を殺してみたかったというサイコパスでさえ鑑定しだい。
自分や自分の大切な人の身を守るためには、殺すしかないというケースもあるだろう。こちらは罰せられる。
何が違うというのか。
被害者と被害者遺族は -
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ある意味、二十代の若者のリアルを描いた作品。
深夜、飲酒運転中に何かを撥ねるも、逃げてしまった大学生の籬翔太。
翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。
その後、轢き逃げの罪で逮捕された翔太は懲役四年を超える実刑判決を受ける。
一方、被害者の夫・法輪二三久はある思いを胸に翔太の出所を待ち続けていた。
翔太と二三久という加害者と被害者を軸に、
当時翔太と付き合っていて実は翔太の罪の遠因を作った綾香と、
二三久の息子である昌輝が大きく絡んでくる内容。
果たして、二三久は何故に翔太にこだわっているのか。
全編通して、綾香の覚悟と献身の様が凄すぎる。
それに比べて翔太の不甲斐なさというか -
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「心とからだと、どっちを殺したほうが悪いの?」
中2の息子が同級生を殺害したが、刑事にも親にも弁護士にも全く何も話そうとしない。
父親の吉永は何も分からず、読み手もやきもきする。
もしかしたら本当はやっていないのか?
そんな希望さえ湧いてくる。
離婚して離れて暮らす父子。
大きな事件の裏では、お互いを思い遣ってすれ違う場面もあった。
それでも命があってこそできるのであって、命を奪ってしまったことは、一生をかけて償わないといけない。
今の時代はすぐに個人情報が晒されてしまうので、少年の更生は難しいと思う。
いつ自分の過去が周りにバレてしまうか、その恐怖がつきまとうはずだ。 -
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少年犯罪系のテーマが多く、いつもモヤモヤさせられる薬丸岳さんの作品。
今回も予想通り、難しい感想。
この人はいつも読後感を悩ませる。今回は特に。
色々書いたけど、長くなりすぎたのでコンパクトに。
あらすじは割愛。作品紹介読んでくだされ。
法に則ったら悪いのは加害者なのは当たり前。
俺もそう思う。ルールを破るのは悪い。
けど、そこに至った理由も理解できる。
そこまで追いやった被害者も十分加害者でしょ。
殺人を許容するつもりはないけど、自業自得なところはあるんじゃないかと。
とは言いつつも、全体的に加害者擁護に感じてしまって、それはちょっと違うよな、と思った。
有意義な読書タイムをありが -
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ネタバレ最後の鈴木に向けた手紙は良かった。泣いた。
正直仲良くなった人が犯罪者でしたって最初から分かってて面白いのかな?この人がどうせその人でしょ〜的な読み方をしてました。
メインテーマとしては『過去とどう付き合っていくか』なのかなと読みながら思いました。
読みながら登場人物たちの"消せない過去"に触れて、そこから葛藤どう向き合うのか、そんなお話でした。
でもすっごく個人的な感想だと益田が軽率すぎてキーっ!!!となりました。鈴木の過去が許せるか許せないかとかは意見が違うと思うし、私も実際どうするか分からないけど、口軽そうな人に写真見せたり、週刊誌の先輩に写真あげちゃったり、、記事 -
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最初に少し読んだ時には、少し風変わりな刑事が実は名探偵で、些細な手がかりを元に、人の心の闇が引き起こす犯罪の真相を解明する連作短編集というものだった。読み終えてみると、あまりの落差に自分でびっくりしてしまう。
読んでいて苦しくなる話が多かった。狡猾で悪い犯人が犯罪を引き起こすのではない。犯罪が人の運命を変え、時にそれが新たな犯罪を引き起こす悲劇。犯罪の奥に見える人の苦しさ、悲しさ。本来なら幸せな人生を送っていたはずの人が、何の罪もないのに絶望の中に叩き込まれ、それでも懸命に生きようとしている姿が見える。そして、それに不器用ではあるけれど誠実に向き合おうとする主人公の刑事の姿が見える。読ん -
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夏目シリーズ。短編5話。
無戸籍児童として生きている少年。
夏目の同級生が同窓会と同じ会場で起こそうとしている事件。
殺人事件の容疑者だった男が逃げた先で事故死したが、その男が守りたかったもの。
88歳の女性がどうしても高齢者住宅でなく、自宅での生活を続けたかった理由。
過去に関わった事件の被害者で夏目が気にかけていた少年との再会とその際に交わした約束。
短編なのに、どれも長く読み続けているように深い。
特に最後の「刑事の約束」は夏目にとって辛く、今後にも続く話だと思う。
そして、各所に登場する検事の志藤や夏目の家族との絡みも読み応えあり。
2025.12.30