薬丸岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026.09.12 ★3.9
刑事夏目信人シリーズ
主役はもちろん夏目だが、検事の志藤がその役を奪いかねない活躍を見せる。
夏目も志藤もあちこちに飛び回り、靴底を減らして、それぞれの推理を元に捜査を進めていく。
それぞれの正義を求めて被疑者や関係者に対峙する二人にも、その他の主要な登場人物にも、人間としての魅力を感じた。
↓↓↓内容↓↓↓
鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。その頃、東池袋署の刑事・夏目は同日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。鍵を握るのは未来を捨てた少年と予備校女性講師。人間の心の奥底に光を当てる、著者ならではの極上ミステリー。何度読んでも落涙のベストセラー短編集『刑事のまなざし』に次ぐ「夏目信人」シリーズ、初の長編。
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Posted by ブクログ
ネタバレ派遣切りにあい寮を追い出され、ネットカフェから日払いの仕事に通う25歳の仁。
体調を崩し寝込んだ日に介抱してくれた芝田と意気投合するが、アパートの敷金として有り金全てを騙しとられる。
自暴自棄になりSNSでの怪しい仕事に足を踏み入れる。そして今度は金の為に自身で仲間を募り、強盗を実行する。
集まったメンバーと人は傷つけない約束事を決めたはずなのに、強盗に入った先の夫婦は殺され強盗放火殺人犯として指名手配される仁。
俺は殺してない。仲間の裏切りか?裏の首謀者をみつける為に逃亡する。真相は・・・。
今で言う闇バイト。
毎日のようにニュースを耳にする。
それも裕福そうな家ばかりじゃなく、最近はごく普通の民家や山あいにあるようなポツンと一軒家が狙われたり、いつ自分が被害者になるともわからない怖い世の中になっている。
成海の境遇や過去が辛すぎた。
闇の世界にいる森下みたいな人間とは一生出合いたくないな。
仁が出所したらすぐに殺されそうな気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ話は面白かった!
すぐ読めた!
でも、なんだろ。
私はこの犯人のしたことは許せなかったなぁ。
犯人にどんなバックボーンがあったとしても酌量の余地は無いように思う。
教誨していく中で信頼関係を築けたのかもしれないけれど、んーーーーー。
犯人の境遇には同情するけど、他人を巻き込むのは違うんだよなぁ。
でも、犯人を助けられる人もいなかったっていうのはなんとも言えなくて。
だから、まだ「第三者感」が残る結末にんー。となってるのかもしれない。
あくまで小説だから。
被害者遺族の気持ちはこれがリアルだよって言われたら、こんなもんじゃねーだろっていうのが本音かな。
少し美しく描きすぎてる。
捉え方によっては犯罪者を美化してるようにも。
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Posted by ブクログ
贖罪を題材としたヒューマンドラマ。
飲酒運転で老女をひき逃げ・死亡させて有罪となった大学生は、贖罪と自己保身の間で揺れ苦しみ続ける。一方、被害者の夫はある思いを抱きながら彼の出所を待ち続けていた・・・
加害者・被害者とそれにつながる人々が皆不幸になる重大交通事故。その贖罪は非常に重いテーマですね。
毎年発刊される市原刑務所服役囚の手記集「贖いの日々」を思い起こしました。その生の声にも本作と同じように反省、後悔とともに自己弁護を匂わす言葉が出てきます。人間の弱さを改めて痛感し、それを甘えや言い訳でなく、自分への戒めとしたい。人間は忘れる生き物なので、事故の悲惨さを伝える情報に繰り返し触れて再確認する作業の必要性を再認識しました。
また、本作では事故の裏にさらにいくつも不幸な設定を重ねて物語に厚みを出していますが、個人的にはあれもこれもという構成には食傷気味で、焦点を絞って深堀りした厚みの方が納得感が増すだろうと思いました。 -
Posted by ブクログ
殺された娘のために、悔い改めない死刑囚に主人公である教誨師は生きたいと渇望させた上で死刑に処す。その設定自体が面白い。本来見たくない、見てはならない人間の暗闇を覗き込んでしまった。赦される罪などこの世にあるのか、そういう問題を突きつけてくる。加害者が殺人に に至る過程には運悪く辿り着いてしまった生への罪悪感と放棄を抱えていて、同情もした。それでも赦せるのか。その葛藤を教誨師という目線を通して色濃く描いた物語だった。死刑に処される罪、そこに至るまでの同情する過程、殺した事実、それらを無意識下で背負う加害者と向き合い、心を慰め死刑に処されるまでに人間感を取り戻す。死刑に処される頃にはただの普通の人間になっている。それを果たして、生に前向きで罪を贖罪させる良いことだと易々と断定してもいいものなのか。贖罪が悪いとかではなく、人間の生への欲望(今より良くなりたい)はどんな人間の前にも現れてしまうのが切なくて仕方ない。これを読んで、罪を赦しても、またどんな赦しを得ても、いずれにせよ後悔は必ずする。いつかどこかで苦渋を飲むことになる。それが物語全体に重さを与えていた。