あらすじ
現役女刑事による残忍な殺人事件が発生。弁護士・持月凜子は同じ事務所の西と弁護にあたるが、加害者に虚偽の供述をされた挙げ句、弁護士解任を通告されてしまう。事件の背後に潜むのは、幼児への性的虐待、残忍な誘拐殺人事件、そして息子を亡くした母親の復讐心? 気鋭のミステリ作家が挑んだ現代版「罪と罰」。
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事件の真相が二転三転してどうなる事かと思ったが、最後は予想通りの結末だった。最終結末は予想できたが、被告人の知人、友人何よりも子供への愛によってこちらの気持ちは揺さぶられ、次の展開にを知るためにページは進んだ。
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弁護士の持月凛子と西大輔が殺人の容疑で逮捕された警察官の垂水涼香を弁護する物語で504ページの分厚い本だったが、一気に読破できた.殺されたのはホスト・加納怜治で涼香の証言では彼の自宅でナイフで襲われ近くにあった酒の瓶で怜治の頭を殴った由.凛子と大輔が証拠集めに奔走する中で、大輔は涼香の証言に疑問を感じた.大輔は元警察官で学生時代に司法試験をパスした秀才で現在は弁護士.涼香は息子の響を亡くしており、それを悔いていた.怜治の前科を調べるうちにその捜査に涼香が加わっていたこと、その過程で涼香が有力な証拠を発見したことなど、大輔の琴線に触れる事象から調査を継続する中で新たな証拠を発見する.裁判の最終段階でその証拠を提出し、裁判所での弁護側、検察側の白熱した討論がハイライトだ.捜査する側の日向清一郎と大輔は元同僚であり、立場の違いを超えた人間関係が素晴らしいと感じた.無罪判決後の加納の母親の行動を大輔が冷静に判断し、凛子に宿題を出した終わり方は何ともかっこいい!
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非常に読み応えのある一冊(504ページ)。本も重いが中身も重い。読みごたえがあります。被告人の煮え切らない感じには結構苛立つし、弁護士って仕事は、忍耐強くないとできないお仕事だ…とつくづく思いました。裁判が始まってから、話に勢いがつき、面白さと好奇心が増しました。
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ある事情から刑事弁護に使命感を抱く持月凛子が当番弁護士に指名されたのは、埼玉県警の現役女性警察官・垂水涼香が起こしたホスト殺人事件。凛子は同じ事務所の西と弁護にあ たるが、加害者に虚偽の供述をされた挙げ句の果て、弁護士解任を通告されてしまう。一方、西は事件の真相に辿りつつあった。
そして最後に現れた究極の存在とは……。
涼香の二転三転に苛つく。弁護士に逆ギレしてどうしたいんだい?
西弁護士・・・結構良い
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長い話しだったけれど読み入ってしまいました。
最後は感動しました。
映像化しても面白いなって
その場合、凛子は西は誰がいいかな?
西弁護士は小手伸也さんかな
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圧巻。
長年抱いて来た弁護士という職業に対する疑問に対し明確な回答を得た思いだ。
女性警察官が起こしたホスト殺害事件。
弁護をする事になったのは弁護士の父を逆恨みにより殺された過去を持つ持月凛子。
被疑者の二転三転する供述に翻弄されながらも真実を追い求めていく凛子と共に事件の真相を追い続けた。
その時々で自分なら何を考えどう行動するか考えさせられる。
もし自分が被疑者の立場なら「罪を憎んで人を憎まず」とは到底思えない。
ましてその母親を慮る余裕などない。
憎しみの連鎖に息が詰まるが弁護士としての矜持を貫く者達に感服する。
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常々思っていたのだが、
何故弁護士は凶悪事件の犯人を擁護し弁護するのだろう。
その答えがこの小説にあったが
それでも私には理解できなかった。
誰かがしなければいけない。それが自分なだけだ。
私は嫌だ。
絶対嫌だ!
いろいろ想像しながら読み進めたが
予測できない展開に本当に引き寄せられ楽しい時間を送れた。
ありがとう。
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出てくるエピソードが繋がるのだろうと思っていたけど、それがどう繋がっていくのかが予測できず。だからこそ最後まで興味を持って読めました。さすが薬丸さん。
被害者が加害者に、と言う負の連鎖。それを断ち切るにはどうしたら良いのだろう。全てが垂水のようにその先の被害者になるかもしれない人まで思いを馳せることはできない。そして被告人の話を聞いて寄り添い、罪を償わせ、更生に向かわせるであろう刑事弁護人って本当に難しい仕事なんだなとも思う。全員が凛子や西のような刑事弁護人だとは限らないけど。
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考えさせられる話だし、元刑事の弁護士という設定が面白い。
ただ、ストーリー上、伝えたいが故の作意と思われる点に違和感があり引っ掛かった。
犯行の一部始終を録画したレコーダーを公にするのに反対する理由として、被害者加納の母を気遣う点。地獄に落ちろと思う位の男の母にそこまで思いを馳せるかなと。
もう1点、加納の実家は地元の名家で、逮捕後は保身の為家から出させるような家庭で、母はしつけに厳しくヒステリック。息子から死ねと思われる様な母親。そんな母親が裁判に傍聴に来るかな、そして無罪になった被告人に刃物で切り掛かるかなと。
以上はあるが、刑事弁護士の次作があれば読みたい。
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私自身もずっと思っていました。
なぜ弁護士は、凶悪犯の刑を少しでも軽くしようとするのか、と。
この本を読んでその人達の心持ちが少しわかった気がします。
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読者に簡単に善悪を判断させない薬丸さんらしい作品でした。ただ、弁護側と検察側のやり取りで重複する箇所が出てくるのは仕方ないとはいえ、少し助長を感じました。また、西の警察官から弁護士にという設定は良かったのですが、検察官である父との関係が深掘りされていなかったので、モヤモヤが残りました。続編があるなら、またこのコンビの作品を読んでみたいです。
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読みごたえかあった!なんだかんだと西も面倒みがいい。引きこもりだった匠海が証言のために、一歩前進できたのが良かった。証人尋問前の西からの言葉と、検察官の桧室からの言葉にグッときた。新たな人生を歩んで欲しいと思った。
Posted by ブクログ
読み始めた時期がドラマの「アンチヒーロー」と同時期であったので重なる部分もあると感じながら読んでいきました。
なぜ嘘をつくのか、誰のためなのか、終盤まで散りばめられたピースがどうはまるのか想像しながら読むことができました。
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やるせない気持ち……になる話だった。
加納がああなってしまったのは子供の頃の酷いいじめと母親も原因であることが分かったけど母親のくだりはちょっと弱かったかな。。
加納と母親との関係性をもう少し掘り下げて欲しかったかなと。。そこだけがちょっとモヤモヤ。。
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ミステリーとしてのストーリーとは別に(といっても大いに関連ありだけど)、弁護士というものを考えさせられる一冊。
わたしも弁護士のことを「金次第」で悪人をも弁護する人々と位置付けているところがあり、昔 通り魔の被告人が無期懲役の判決を受けて控訴しようとした時に説得して納得させた弁護士の話を読んだ時くらいしか憧れの念を抱いたことがない。
この話の中で語られる弁護士の立場に納得するかはともかく、読んでみれば考えるきっかけになるかも。
500頁近くあるけど一気読み可能。
Posted by ブクログ
05月-12。4.0点。
女性刑事が、ホストの家で襲われそうになり殺害。弁護を担当する女性弁護士が主人公。元刑事の弁護士とコンビで担当する。殺意を否認する女性刑事、調査していくといろいろな事実が。。。
面白い。500ページ一気読み。この筆者の特徴、社会派が上手い。真相はそうきたかという感じ。
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犯罪者の味方は弁護士だけ。
どんなに凶悪犯でも公平に裁判を受ける権利がある。
だが、自分が被害者なら恨んでしまうかもしれない。
向き合うキッカケになれば
Posted by ブクログ
考えさせられるテーマ。
そうだよね、誰かがやらなきゃ、なんだよね〜。
それにしてもね…難しいテーマではあるよね。
薬丸さんのリーダビリティをもってしても、読み進めるのがなかなか難しかったわ。
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法律は正しく使われないと、負の連鎖を生む。
正しく使われていても、立場によっては理不尽なものになる。
法律って誰のために何のためにあるんだろう。
筆者の作品は読みやすく、読者の誰もが登場人物の誰かに当てはまりそうな描写で上手いなーといつも思う。
Posted by ブクログ
常々、残忍な犯罪者の弁護人とはどんな気持ちで行っているのか、何を持ってやりがいを感じているのか疑問に思っていた。
西さんは刑事の方が向いている。
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薬丸岳さんって感じでおもろかったです。
いろんな人や出来事がつながっていくのは素敵な感じです。
夢中になって読み進めるって感じでは自分はなかったですが、真相はなんだろうて気になる感じではあった。
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大事な局面で誤った選択をしてしまった事で、周囲の人が傷つきどんどんこんがらがってしまった。涼香の一見相手を思っての行動が、ことごとく悪い方を選んでしまっている事に、読んでて不快感を感じてしまった。
真実をねじ曲げるのはやはり良くないんだろうな。たとえ真実が明るみになって傷つく人がいたとしても、それは真実として受け止めないといけない、辛いけど…
西弁護士に共感。
でも自分だったら、相手の気持ちに寄り添わなきゃと思ってしまう。
Posted by ブクログ
前半の凛子、西のバックヤードの説明的な内容が長かった。
途中から涼香のウソが分かり、なぜ、何のためのウソなのかを探り始める。
が、なんとなくの理由は早いうちに分かってしまい、詳細を追っていく感じ。
弁護士という職業のジレンマをよく捉えた本。
Posted by ブクログ
500P超。分厚い!笑
面白かった。涼香が真実を話していないことは明らかなのだが、何を隠したいため、何を守りたいためなのかが、なかなか分からず。1つ見えてきても、また1つ疑問が出て来る。興味深く読み進められた。
しかし、その読みごたえに反し、最後に真実が分かった時に、納得感が薄かったような気がする。
ただ、私自身は母親になったことがないので、母親の気持ちを察することができない部分があるのかもしれないが。。それを明かさないために、ここまで真実を隠していたのか?と。
とは言え、この長さの小説を中だるみすることもなく、読み切れたと言うことはすごいな、と。
Posted by ブクログ
長かった…!
が、後半、真相が徐々に分かってくるので、その過程は面白かった。
弁護士の仕事は大変だ、と思う一冊。
色々と逆恨みもされるし。
皆さんも書いているが、ドラマ化されたら良いと思う。