薬丸岳のレビュー一覧

  • 最後の祈り

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    最初の60ページまでに7人が死ぬという怒涛の展開。その後もこれでもかというほどの不幸の連続。1/3くらいの時点でもうヘトヘトになりました。薬丸さんの本は何度も読んでいますが、いつも理想論できれいごとだと思ってしまうのですが、緻密に作り込まれた展開に納得させられ目頭が熱くなってしまいます。今回もまさにそのとおり。最初は死刑囚なんか刑が確定したら早く執行されろと思っていたのに最後はボロボロでした。素晴らしい本でした。

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    2026年05月03日
  • ブレイクニュース

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    ★4.5です。
    ネットメディアで活動するジャーナリストを描いた社会派ミステリー。
    旧来のマスコミとは一線を画す独自取材で次々と社会問題をニュース発信する人気YouTuber。彼女の追い求める先にあるものとは・・・

    数々の社会問題(8050問題、パパ活、冤罪、ヘイトスピーチ、等々)をネットメディアの可能性・リスクとともに作者独自の視点で切り出していて、単純にいろいろと考えさせられて面白いです。
    短編連作の形式もテンポ感が小気味良く、それぞれにスパイスの効いた締めがあって上手いですね。短編であまり満足感を得ることがないのですが、本作は楽しめました。

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    2026年05月02日
  • 最後の祈り

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    とても深いお話しだった。残酷で許し難い殺人者が
    死刑執行されるまでの、知らない世界。

    娘を残忍な形で殺された親の気持ちなんて、
    そんな、そんな、想像もできない、できるわけがない。
    それを事実として受け止めるしかない家族の
    深い深い苦しみ。

    異常な感情をむき出しにし、止められない怒りを露わにし、意の赴くまま行動し殺人を犯す。
    精神鑑定は正常であっても、自分と向き合わず、感情のままに言葉を発しているようでは、悪い事も悪いとわからない。恐ろしいことだ。

    犯人が教誨師に伝えた被害者の最後の言葉には身の毛がよだつ思いだった。

    いままでの自分と一つ一つ向きあい、もつれた糸を少しずつ解く。教誨師に導

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    2026年05月01日
  • 最後の祈り

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    死刑囚の生活と最期がリアルに描かれていて、その様子を学べる作品でもある。ボタンを押す刑務官だけでなく、その場に居合わせ、様々な役を担う刑務官が相当なストレスを抱えることも息苦しくなるほどに伝わってきた。
    自分の愛娘を殺した、しかも「無敵の人」である犯人と対峙をし続ける。こんなに悲痛苦痛はない。その地獄を経て、神ではなく彼自身が赦す。人間だから、共感でき想像できる社会的な生き物だから、できる所業だと思う。

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    2026年04月26日
  • 告解

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    交通事故は誰でも起こす可能性が最も高い犯罪。その要因を作った彼女もまさかそんなことになるとは想像しなかったが、何がきっかけで犯罪が起こるかは誰にも分からない。

    殺人が認められた戦争が、犯罪と同じように語られる。悔い苦しみ、身の回りの死を、自分への罰だと、罰に巻き込んでしまっていると、さらに苦しむ。その反省は、共感を伴い、最大の赦しだと思う。

    罪を悔い改めようにも社会から否定される。反発してしまうけど、それを罪に対する罰だと受け止めるしかない。それを身と心を持って示してくれている。

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    2026年04月26日
  • 天使のナイフ 新装版

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    最初の事件を引き金に次々と新たな事件が紡ぎ出されてしまう負の連鎖が半端ない。
    最後まで先の読めない、気の抜けない展開であった。
    まさかあの人もあの子も関わりがあるなんて、、
    福井くんはどうなるの。

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    2026年04月25日
  • こうふくろう

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    ぶ厚かった。
    登場人物、多かった。

    青少年犯罪をテーマだと、この作家さん。
    デビュー20周年、おめでとうございます!

    新型コロナのせいで、たくさんの影響があった。
    いい事も、悪い事も、数えきれない。
    そんなこと、あんなこと、あったあったと頷きながら読んだ。

    青春の真っただ中の青少年にしたら、どんなに孤独で鬱屈した日々を送った事だろう。
    まして、家族の中で辛い思いをしている若者にとっては地獄だ。

    最初は善良な心でつながり始めても、
    人が集まれば、徐々にまとまらなくなってくる。
    まして、そこに邪な人物が入り込み、支配しようとすれば、とんでもないことになる。

    困っていそうな人を、見ず知らず

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    2026年04月24日
  • 虚夢

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    衝撃の展開だった。

    私自身、刑法第39条の存在を知らなかった。心神喪失と認められると刑が軽くなるのではなく、不起訴処分になるなんて…。被害者側からしてみればあり得ないし憤りを処理できない。本の中でも語られるように、心神喪失と認められた加害者が果たして本当にそうなのかは、専門家の判断でも信じられない部分があると思う。
    心神喪失状態になる状況や病気はいくつかあるのだろうが、藤崎(この本における統合失調症の加害者)の場合はきっと罰しても効果はない(反省には繋がらない)。でも3年で出てくるのは社会的にもさらなる被害者が生まれるため良くないし、被害者側はたまったもんじゃない。じゃあどうするのか。
    一生

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    2026年04月21日
  • 罪の境界

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    どんなに辛い人生を送ってこようと、罪の境界線を越えるか越えないかの違いは大きい。そこを越えてしまったら人間ではない。
    私は大学時代、子ども兵問題に関心があって調べてきたし、直接支援をしている団体でインターンをしていた。その時に「人を殺す」行為は、一線を越える行動であり、越えたらその遥か高い壁が一瞬にして低い壁になると思った。
    加害者になってしまう人の被害者性は取り払わないといけない。でもそれを加害の、特に殺人の理由にしてはいけない。

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    2026年04月19日
  • こうふくろう

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    フィクションとは思えず、読んでいて苦しかった。登場人物一人ひとりのストーリーが現実にある社会問題を表していると思う。種明かしをしていく構成になっていて面白かった。

    確かに救われたメンバーもいて安心したが、まだ黒い種が残り続けてるのは「あぁ…」と思った。やっぱり彼は最終的にコンプレックスに戻るんだ。

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    2026年04月09日
  • 友罪

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    あなたは隣にいる友人が過去に残虐な殺人事件を起こした少年Aだと知ったら、どんな選択をしますか?
    同僚だったら、恋人だったら。今の関係を続けることができますか?

    ジャーナリストを目指していた益田と、住み込みの職場へ同日入社した鈴木。
    入社当時、他を寄せ付けない雰囲気の鈴木はどこか危うさがあり馴染めないでいた。毎晩「ごめんなさい…ごめんなさい…」と酷く魘されている鈴木はどんな過去を抱えているのか。
    そんな鈴木も同僚の介抱や益田の怪我・入院などを経て少しずつ社会へ溶け込めていく。益田のことは親友だと言う。
    だがある日、益田は14年前に地元で起きた残虐な殺人事件「黒蛇神事件」の犯人が鈴木なのではない

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    2026年04月09日
  • 友罪

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    ネタバレ

    ジャーナリストを目指していた益田が、ステンレス工場という職場で出逢い仲を深めた男鈴木は、かつて日本を震撼させた凶悪少年犯罪の犯人だった。
    惨い事件を引き起こした鈴木を憎まねばならない中で、己が死なせてしまったクラスメイトの学に思いを馳せ、鈴木と触れ合って感じたことに向き合う勇気を手に入れる。

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    2026年04月02日
  • 友罪

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    面白かった。最後はイッキ見した。止まらなかった。自分が被害者の親だとしたら、鈴木のことを殺したいと思うだろう。でも益田に感情移入して泣いている自分もいる。鈴木に生きてほしい。少しだけの良いことがあって欲しいと、生きる楽しみも持って欲しいと思う。矛盾する。立場が違うとこんなにも考え方は変わるのか。相手の本心なんていつも分からないけど、自分に見えている相手を信じたいと思うしその人が自分にとって大切な人になっているのであれば死んで欲しくない。難しい。考えさせられる本でしたー。

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    2026年04月01日
  • ラストナイト

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    ネタバレ

    大切な人が殺されて、人生をめちゃくちゃにされて、その犯人を見つけてしまったら、自分の全てをかけてでも追ってしまうのかもしれない。
    その人自身の視点は決してなくて、周りの人視点で物語が描かれることもあり、ラストにならないと顛末が分からない。読み進める手が止まらず、後半は一気読みしてしまう。
    最後まで信じてあげたら、何か変わったのか。それでも止まることはなかったんじゃないかと思う。でも、『信じて寄り添う』ことで違う結果にもなったかもしれない。

    個人的にはチンピラがより嫌いになった

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    2026年03月22日
  • 神の子(下)

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    初めての薬丸岳さん小説でした。めちゃくちゃ大作であるにも関わらず、上の最初から下の最後まで、とにかく先が気になって一気に読んでしまいたくなる。実際にはさすがに数日かけましたが。。。超高いIQ、犯罪組織、少年院、ホームレス、起業、、、と設定も盛り沢山ですが、どこも手抜かりがない感じで入り込めました。

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    2026年03月20日
  • 虚夢

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    ネタバレ

    薬丸岳さんの本人生で2冊目、やっぱり面白い。
    読んでいてずっと引き込まれるし凄く考えさせられる

    前回読んだ罪の境界と同様、被害者側の話が色濃く、事件後のPTSDの表現がリアルで生々しい。本当に辛い。

    最近精神疾患が出てくる小説をあまり読んでいなかったもので、最後も全然予測ができず衝撃的でした。ハンドバッグにナイフを入れた描写がありましたがここに出てくるとは。

    ゆきに、こんなにも展開があると思っていなかったからそれも重ねて驚きました(あくまで脇役で藤崎の彼女なだけかなと思ってた)
    やっぱり薬丸岳さんの小説好き。

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    2026年03月22日
  • Aではない君と

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    自分の子供が加害者や被害者にならない保証なんてない。
    殺人を犯した我が子やその罪、そして被害者遺族とどう向き合うのか、更生するとはどういうことなのか、その先に何が見えるのか、痛いほどに考えさせられる。
    薬丸岳作品を読んだ後は、様々な少年犯罪を思い出し、その後の関係者がどのように暮らしているのかずっとずっと考えてしまい苦しくなる。
    けれど、こうして社会全体で考えてゆくことが大切なのだと改めて思う。

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    2026年03月17日
  • 天使のナイフ 新装版

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    少年犯罪に巻き込まれた被害者遺族の心情が、これでもかと突き刺さって抜けない。
    そして真の更生とは、贖罪とは何なのか、改めて考えている。

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    2026年03月14日
  • 友罪

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    凄惨な事件の犯人が隣にいる人だったなら───
    そんな誰しも一度は考えることが、誰の想いもこぼさずに実に深く描かれている。
    罪と、人と、どうやって向き合っていくのが正解なのかはわからないが、罪の大きさや過去の姿だけで判断するのではなく、“その人の現在の姿”と真摯に向き合ってくれる人が居たなら、救われるのかもしれない。
    そんな救いから、真の贖罪が生まれる世の中であってほしいと心から願う。

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    2026年03月14日
  • 刑事弁護人(上)

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    薬丸岳が徹底的な取材を元に構想17年を費やした渾身の法廷リーガルミステリ。
    それにしても刑事弁護人とは割に合わないというか過酷な仕事だと思う。ニュースなどで残虐な殺人事件が報道された際に「何でこんな鬼畜の刑を軽くしようとするんだよ!」と弁護士に対する反感を持ったことは一度や二度ではない。まして被害者遺族にしてみれば犯人の肩を持つ共犯者と同じような人間に見えるのだろう。作中でかつて主人公・持月凜子の父親を殺害した犯人である被害者の母親が「殺されて当然」と言った言葉は背筋を凍らせる。刑事弁護人の存在意義とは何か、本作の主要なテーマの一つだ。
    犯人がなぜ罪を犯さざるをえなかったのかという点を詳細に描

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    2026年03月13日