薬丸岳のレビュー一覧

  • 友罪
    感慨深い。すごい盛り上がりがあるとか伏線があるとかではないけど、ページ数がそれないにあるのにも関わらず一気に読み進めていた。
    小説じゃなく、現実にあることだけど、自分の身に置き換えて考えることができないくらい、リアリティはないけどリアルな話で感想書くの難しいけど、読んでみて欲しい一冊。
  • 罪の境界
    親子の愛憎について頭痛になるくらい考えさせられた。
    著者の『告解』から続き、罪というテーマでいくつもの苦々しい人生が描かれる。たとえ毒親でも、本作でいえば母親からの虐待を受けていても、母の愛を求める心は消えてくれない。最初はうーんと半信半疑だったけど。

    自分で苦しみに気づけず犯罪に走るもの。一方で...続きを読む
  • 刑事の怒り
    夏目信人シリーズ4作品目。
    4編の中•短編集の物語、どの作品も現代社会の問題を掘り下げた内容で実際にあった事件を薬丸岳さん独自の視点で描いている。

    事件の真実を知る事への執念、夏目刑事の洞察力や犯人への優しさを感じる内容です。

    夏目信人シリーズ4作品を読んで思う事は、犯人や関わっている人への思い...続きを読む
  • 刑事弁護人
    非常に読み応えのある一冊(504ページ)。本も重いが中身も重い。読みごたえがあります。被告人の煮え切らない感じには結構苛立つし、弁護士って仕事は、忍耐強くないとできないお仕事だ…とつくづく思いました。裁判が始まってから、話に勢いがつき、面白さと好奇心が増しました。
  • 罪の境界
    薬丸岳さんらしい、考えさせられる一冊。罪の境界、確かに深い言葉だと感じる。
    好きな本を好きな時に買って読めることは幸せなことで、そうでない人たちもいることを改めて感じた。ミステリー要素はないが、ストーリーとしては読みやすく、最後はそれぞれの思う正しい道を進んだ感じがして良かった。
  • 友罪【電子特別版】
    真実を知っても、友達でいられる?
    もし、同僚が世間を震撼させたあの事件の少年犯だと知ってしまったら?

    連続児童殺傷事件の「その後」を描いた本
    傑作のひとつ。最後の手記は泣いた。
    ラストは相変わらず重くて良い。
  • 罪の境界
    無差別通り魔の被害にあってしまった明香里
    止めに入った飯山晃弘のおかげで斧で何度も攻撃されながらも一命を取り留める。
    しかし,飯山晃弘は命を落としてしまう。
    犯人がなぜこのような犯罪に走ったのかを掘り下げる記者と
    飯山晃弘の最後の言葉「約束は守った……伝えてほしい……」を伝えるため,晃弘の足跡をたど...続きを読む
  • 最後の祈り
    薬丸さんの本を読む時は、絶えず
    「自分だったらどうするだろう」
    と考えながら読んでしまう。
    本書もまさにそう。

    最初のシーンで石原ではなく工藤の最期を描いたのはなぜなのか、というのにも悩んでいる自分がいます。

    読むのに苦しみを伴い、それでも読む手が止まらない、そんな本だと思いました。
  • 友罪
    普段犯罪に関わることはないけど、いつ自分が事故を起こすか、巻き込んでしまうかはわからない。犯罪を犯したひとが自殺すること、死ぬことが、償いなんて言えないなと自分は思った。自分が人を殺してしまったらそれからどう生活して行ったらいいのか、生き方について本当にたくさん色々なことを考えさせられるお話だった。
  • 最後の祈り
    遺族の心の葛藤や復讐の思い、犯人の冷酷さと人間性を描いた人間ドラマ小説。牧師の宗佑(そうすけ)さんは、受刑者の救済に尽力する教誨師として活動していた。
    死刑判決を受けた犯人は冷酷な態度を崩さず、自らの罪に対する反省や贖罪の意思は微塵も見せなかった。その犯人に大切な人を殺害された宗佑さんは、犯人との対...続きを読む
  • ラストナイト
    夢中になって読みました!
    話ごとに出てくる些細な人物が次の話の主となり、どんどんと真実が明らかになっていく過程がおもしろかった!
    すべての真実が明らかになったあとの最後の結末は切なかったけれど、人生をかけた復讐を果たせて良かったとも思いました。
  • 罪の境界
    重いテーマだけど読みやすい。
    自分が罪の境界を越えることはないと思ってるけど何がきっかけでそちら側に行くことになるかは分からない。
  • Aではない君と
    薬丸岳さんの作品は物語としてというより、その立場にたった時に自分ならどう思うか、考えるか、行動するのかを考えさせられるものが多いです。世の不条理を考える事が多い人にはオススメです。
  • 神の子(上)
    本から遠ざかっていた頃、ふと手に取り気になって読み出したら止まらなくなる話の展開と没入感。薬丸岳さんの作品を読むきっかけになった本です。
  • 神の子(下)
    上を読んだ時点で、こちらは必然的に読む事になると思います。情景が浮かぶ本は自分はいい本だと思っています。
  • Aではない君と
    一気に読み上げてしまった
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    どうして動物を殺すことは許されるのに
    人を殺すことは許されないの?
    心を殺すのは許されるのに
    どうして からだを殺しちゃいけないの?
    -----------------
    少年のこの言葉が印象深かった
    どこかでわかる気持ちがある
    読んでいて...続きを読む
  • 最後の祈り
    「13階段」や「グリーンマイル」などで、死刑囚の映画は視たが、この本ほど、詳細に描かれているのは初めて。

    絞首刑というものが、それを執行する刑務官、教誨師など、どれだけの精神的なストレスを与えるのか、ひしひしと伝わってくる。
    処刑の方法は、もっと見直されなければ、成り手がいなくなってしまうのでは?...続きを読む
  • 最後の祈り
    最後の祈り
    薬丸岳さん。

    大好きな薬丸岳さん。

    初めから終わりまで、
    胸が苦しくなる。
    感情移入しすぎて、倒れそうになっちゃう。

    死刑制度。
    絞首刑。
    執行する刑務官。
    教え諭す教誨師。

    薬丸岳さんは、本当にすごい人です。
    伝わりすぎた。

    考えさせられた。
  • 最後の祈り
    殺人犯と、娘を殺された父
    教誨師として対面する死刑囚が、娘を殺した犯人。
    贖罪や反省の態度など微塵も窺わせないふてぶてしい態度の死刑囚が、どう変化して、どう死刑を迎えるか。

    親子関係の設定やエピソードにわざとらしさは否定できないし、その辺の回収ができないまま終わるが、本筋のところの死刑囚の贖罪とか...続きを読む
  • 最後の祈り
    教誨師や刑務官がこんなにも壮絶な苦しみを背負い、日々死刑囚と向き合っているという事に衝撃を受けました。
    娘を惨殺された復讐ができるのか、それとも違う結末が待っているのか凄く気になって一気に読んでしまいました。
    最後はある意味スッキリしたというか、いい終わり方だったと思います。
    重く辛い内容でしたが、...続きを読む