薬丸岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
薬丸岳さんの本では珍しく、終始穏やかな感情でいられた。(勿論、感情を逆撫でしてくる「極悪人」的な存在はいるけど)
フィクションだし現実にこんな形の犯罪があるとは思えない(あるのかは分からない)けど、人を想うがゆえの行動が人を苦しめたり傷つける要因になってることはままあると思う。間違いなく奴が悪いんだけど、どうすることができたのか。何がベストだったのか。
自殺も、強く言えば、自分を殺し周りを被害者にする犯罪で、苦しみに耐えきれず誰かを殺す他殺と近いと思う。殺人を手段としない早急かつ効果的な解決策はなんだろう。
贖罪も、自分が苦しむことが全てなはずはない。 -
Posted by ブクログ
ドキュメンタリーを読んでいるような気持ちになりました
なんて重くて、なんて悲しくて、なんて辛い物語でしょうか
でも決して目を逸らしてはいけないテーマだとも思いました
コロナ禍の時代が舞台です
居場所を失った者たちが「本物の家族」を求めて集い、血が繋がっていなくても「本物の家族」になれることを信じて幸せになることを目指した、そんな集団の物語でした
登場人物の視点がいくつも切り替わり、時系列も過去から未来へバラバラに進みます
それらが中盤から一気に合致していきます
残酷な結末へ向かうであろう登場人物たちが、各々の幸せを求めて必死にもがく姿は胸が締め付けられました
終盤のあのシーンでは涙がボロボロ -
Posted by ブクログ
今となっては早くも「過去」になりつつあるが、コロナのあのい真っ只中では本当にいつ闇が開けるのか、半年後、1年後に一体何がどうなってるのか全く予想できない日々だった。それこそ歴史上の飢饉や富士山噴火や巨大地震の大災害の真っ只中もきっとそんな感じだったんだろう。
そんな先行きの見えない時だからこそ、人とのつながりが希薄になる時期だからこそ、素晴らしいエピソードもクソみたいな輩も暗躍したんだろうなと改めて思う。
血が繋がってはいるものの何の安らぎも信頼も覚えない身内よりも、恋慕や義理や温情でつながった他人の方が家族と思える気持ちも理解できる。
改めて家族の在り方を考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
audible☆再読
1年ぶりの再読でも所々覚えていた!!
それぞれの人物に物語があり、村瀬快彦の心の成長には目が離せなかった。
是非、読んで欲しいと思う☆
そしてaudibleで聴いていると名前の漢字が分からないし聴き取りにくい名前もある。
ChatGPTで調べると名前と人物紹介が出てきてとても便利だった‼︎
快彦と織江の会話
「人と深く接するのがどうしようもなく怖かった。」
「あの時も怖いって言ってたね。」
「人の心に立ち入るのも自分の心に立ち入るのも、そういう性格としか言いようがない。子供の頃からずっとそうやって生きてきたから今更変えられないって。」
織江の目をしっかりと見つめ自分の心 -
Posted by ブクログ
少年法の抱える葛藤をまざまざと描いた作品。自分の罪の重さとその責任を受け止めることができた人と、それらを軽んじて寧ろ被害者かのように生きる人。どんなに悔いても改めることはできない。けどその罪を負い続け、被害者とその家族のために、行為によって傷つけてしまった自分の大切な人のために、自分が生きる社会のために、何ができるのか考え続け動いていくしかない。どんなに恨んでも、罪を犯した人が死んでしまったらその人に罪の意識を持たせ贖罪させることができない。
子供には可塑性があるけど、罪の自覚をもたせる必要がないはずはない。更生保護教育による社会復帰と同時に自分の行いの理解をすることは忘れてはならない。
(無 -
Posted by ブクログ
野依美鈴の本来の目的が隠されたまま、全てを捨てられる覚悟でないと真似できない勢いのメディアの取材と報道が繰り広げられる。ブレイクニュースだからこそ、野依美鈴だからこそ信頼して、情報をリークする人たちも多い。今の日本においてはどのメディアが近しいものとしてあるだろう。
作家として薬丸岳さんもメディアの担い手だが、この本においてはメディアやSNSに対する問題提起が中心だった。メディアとして続くために、その地位を守るために、ビジネスとしてやるために、本来メディアがやるべきこと(求められてること)はなかなか発揮されない。野依美鈴のビジュアルも皮肉だなと思った。