薬丸岳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分にとって初読となる薬丸岳さんの作品!
他の方の本棚に置かれていることも多く、あらすじを読んでいるうちに段々と興味の湧いてきた作家さんの一人。
600頁に及ぶ長編でしたが、とても読み応えのある一冊でした!
渋谷のスクランブル交差点にて通り魔事件が発生するところから物語は始まる。
通り魔事件の被害者である明香里、恋人を事件に合わせてしまい後悔する航平、自身の境遇を重ね加害者に興味を持ったフリーライターの省吾。3人はそれぞれの矜持を胸に真相へと迫っていく。
「刑務所に入りたかった」「誰でもよかった」という犯人のあまりに身勝手な動機。結婚し幸せな家庭を築きたい、と願っていた明香里の夢を一瞬で地 -
Posted by ブクログ
ネタバレ先ず、今心がお疲れの方、後半は個人的な話になりますし重たい話になりますので、しんどくなられましたらすぐにお読みになるのを中止して下さい。
その話をせずには本作の感想は語れないので、書かせて下さい。
本作はオーディブルで拝聴しました。中盤から非常に苦しかったです。途中で何度か聴くのを止めようかと思った程ですが、鈴木が過去に犯した犯罪を知った益田がどういう選択をするのか、どうしても知りたくて聴き終える事が出来ました。
鈴木は過去に子供を2人殺し、しかもその目を抉るという犯罪を犯して世間を恐怖の底に陥れた事がありました。ジャーナリスト志望の益田と、出所して名を変えて生活をしている鈴木が、同時期に -
Posted by ブクログ
薬丸岳さん著「友罪」
著者の作品の中でも特に人気のある作品で約10年前の作品。観てはいないが映画化もされているとのこと。
凄い作品だった。
何が凄いかというと今回のこの鈴木と益田の間柄の偶然性に関しては誰にでも起こりうるという点。だいたいの場合、過去に何があったのか?というのはお互いの理解を深めていくのと同時に進行していくものであり、最初から解っていることなど皆無だろう。
今回のこの作品のように徐々に違和感や疑心感が募り、過去が見え隠れしていくのが通例だと思う。そこを炙り出していくように物語は進行しており、凄く深い読後感を得ている。
もう20年位前になるが、自分がまだ雇われ店長をしていた店 -
Posted by ブクログ
最近も”無敵の人”による事件が発生していますが、今回の作品では幼少から母親に虐待を受けて育ち途中、児童養護施設に預けられた小野寺圭一が渋谷のスクランブル交差点で無差別殺人を起こしちゃいます。フリーライターの溝口省吾は小野寺の歩んだ人生を本にしたいと思い小野寺に面会をする。一方、被害者の一人・浜村明香里は一命を取り留めたものの、顔には大きな傷が残ってしまい、東京での仕事も辞めてしまい実家の静岡に戻ってしまう。明香里は自分を救ってくれた飯山晃弘が最後に言った「約束は守った・・・伝えてほしい…」という言葉は誰に向けてどんな意味があるのか調べる為に奔走する。薬丸岳さんの作品は本当に外れがありません。是
-
購入済み
重い話ではあるが
登場人物たちが皆重い過去を持っていて皆苦悶している。しかし、どこか救いのある話で最後にはそれなりに纏まったので読後感は悪くない。この作者の作品としては読みやすい部類にはいるのではないだろうか。
-
Posted by ブクログ
下巻に!
さてさて、どうなるか…
出だしが、振込み詐欺から始まって、何か180度変わって来てるような…
「神の子」か…
何か、IQだけで決められてもな。
確かに、IQ高くて、頭の回転が速い方がええのは確かやけど。
(あっ!IQです。クズアベンジャーズの隊長ではないです!www)
でも、それだけで、何でも上手くいくか?って訳やないのも確かやと思う。
そう思ってない木崎さんが、町田くんを潰そうと動くんやけど…
木崎さんも、ある意味かわいそうではあるんやけど、やり方がエグい。ホンマに情け容赦ないねんな(−_−;)
別に、町田くんに、ストーカーみたいに付き纏わんと自分の好きな事して生きたらええの -
Posted by ブクログ
薬丸岳さんの上下巻!
このGWに読もうかと。まず上巻!
タイトルからして、何か宗教絡みかと思ったけど違ってたわ!
まぁ、神の子の意味の胡散臭さは変わらんけど…
成人近くまで、戸籍を持たず、教育すら受けてない。お母ちゃん、産むだけ産んで届ける事もなく、そのまま…
こんなの酷い!
親から逃げて、生きる為とは言え、詐欺に加担。
捕まって、測ってみると、IQ160以上〜
義務教育も受けてなかったのに、数年で大学入学って!
IQ測ったのって、いつやろ?小学校ぐらいの時にした気がする。いくつか忘れたけど。今は、IQだけで決めないしね。
しかし、本読むのも、サラッと見ただけで、ページ全部を写真のよう -
Posted by ブクログ
その人がいてくれたからこそ、この素晴らしい世界に今自分は存在しているのだと。
スクランブル交差点で起きた無差別通り魔事件。
加害者である小野寺圭一になぜか強く惹かれるフリーライターの溝口省吾は、事件のノンフィクションを出したいと彼に持ちかけ、そして小野寺圭一が事件を起こすまでに生きてきた道程を調べていく。
また、その事件の被害者である浜村明香里。
彼女は、自分を庇って亡くなってしまった飯山晃弘がどんな人物だったのかを調べていく。
読み進む手が止まらなかったな。
実際に同じような事件が起こっているから、楽しいとかではないんだけど、犯人がどうやって生きてきて、どうしてこの事件を起こして、どう