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Posted by ブクログ
薬丸岳さん、さすが。どんどん、読み進めてしまいます。刑事と犯人の二人の目線から、物語は進んでいきます。二人とも余命わずかの重い病気と宣告されてからのことが物語の中心になっています。読書の楽しみが味わえます。謎解きのむかって、進んでいきます。家族、友人、仲間も絡み合って、面白く読み進めることができます。
今、海外ドラマのロー&オーダーのSVU編(性犯罪系)を見ているので、重なる部分もある。人格形成の時、虐待されたり、誰にも愛されなかったりすると、人は、他人をモノとしてみてしまうのかな。私の想像枠を超えてしまうので、本やドラマでしかしらないけれど。だからと言って、他人に暴行したり、殺したりしていたら、この世の中は本当に地獄絵みたいになってしまうよね。人はやはり、もがきながらも、良い方向へ向かっていきたいと思うものだけれど。良い方へ向かっていこうと思えないとすれば、落ちて行って、人を傷つけるしかないのかな。どちらにせよ、人を変えることはできないので、自分の中にある問題をひとつひとつ解決して、良い方向へ向かうように歩いていくしかないよね。周りの人と心を通わせながら。そんなことを思った。
Posted by ブクログ
『死命』は、命の期限を突きつけられた二人の男――連続殺人犯の榊と、彼を追う刑事・蒼井の執念が激しく交錯する、重厚な倒叙ミステリーだった。
犯人が最初から明かされているにもかかわらず、最後まで張り詰めた緊張感が途切れない。物語の中心にあるのは、共に末期がんを抱えた榊と蒼井の追跡劇だ。歪んだ自己顕示欲に突き動かされる榊と、命を削りながらも事件を止めようとする蒼井。互いに死を意識しているからこそ、その対立には単なる「犯人と刑事」を超えた凄みがあった。
蒼井が家族への思いと自身の苦痛を抱えながら、それでも刑事として捜査に執念を燃やす姿には強く胸を打たれる。一方で、冷酷非情に見える榊の内側にある孤独や虚無も印象深く、単純な善悪では割り切れない人間の弱さが描かれていた。
ラストでの二人の対峙は、まさに魂と魂のぶつかり合いだった。法による裁きだけではなく、「どう生き、どう死ぬのか」という問いそのものが浮かび上がる結末に圧倒される。読後には、『死命』というタイトルが持つ「死へ向かう運命」と「命を懸けた使命」という二重の意味が、深く胸に残った。
『あなたのことを待ってる・・・・・・子供と一緒にあなたのことを待ってる』
嘘であっても榊にとって自分が犯した罪という鏡に対峙して苦しんでほしい。
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