薬丸岳のレビュー一覧

  • 天使のナイフ 新装版

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    「法は罪を裁く。でも、心の痛みは誰が癒すのか。」

    犯人は13歳の少年だった——。
    娘の目の前で妻を殺された桧山貴志。加害者が少年であったため罪に問われず、4年後、今度はその少年のひとりが殺され、桧山が容疑者となる……。

    薬丸岳さんは中山七里さんと並び、社会問題を真正面から描く作風が印象的な作家です。本作もまた、少年犯罪という重いテーマを通して「法」と「正義」のあり方を問う物語でした。デビュー作とは思えない完成度で、読みながら何度も胸を締めつけられます。

    少年犯罪という現実の痛ましさだけでなく、「被害者の視点」から見た感情の行き場のなさ、そして“赦し”とは何かという深い問いが心に残ります。

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    2025年10月18日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    少々胸糞悪い場面も見受けられ、心情になかなか共感できなかったり、主人公が弁護士とは思えない言動に訝しんだ。従兄弟との生活で徐々に成長し、真実を知りたいという気持ちは理解できた。このふたりは良いコンビになりそう。

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    2025年10月11日
  • 刑事の怒り

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    最後の夏目シリーズ。ここまで4冊夢中になって読みました。
    夏目シリーズは短編集が多いけれど、短いけれど厚みがあり面白い。
    また続編が読みたいです。

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    2025年10月11日
  • こうふくろう

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    ネタバレ

    コロナ禍の苦しみで、人との繋がりを求めて、血のつながりより、本当の家族のような繋がりを求めてこうふくろうが結成されたが、結局支配、犯罪と悪いことに巻き込まれてよくない月末に。分厚いページ数に読むのをためらったが、読み始めると続きが気になり、一章ごとは少なく、ぐいぐい読んでしまった。登場人物たちの家庭環境がかわいそう…
    そして颯太がどんどん悪いことに手を出してしまうのと、一方で涼風は本来のこうふくろうの意味で活動し続けたのと。主人公は誰だったんだろう…と思った。結末が後味悪い、とのことだったが、それは強くは思わなかった。苦しい時に逃げられる場があることは大事だが、いろんな人の思惑が重なると、弱み

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    2025年10月10日
  • 死命

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    ネタバレ

    薬丸岳先生にはよく泣かされてるなーと思います。
    刑事ものでこんなにグッとくるのは珍しいけど、家族ものでもあるからなんでしょうね。
    途中までずっと岩沢刑事にイライラしていたんですけど最後良いキャラになりすぎてずるいなと思いました。笑
    なんだかんだで職場でも家でも良い関係を築けていた蒼井の人生は素敵だなと思います。

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    2025年10月04日
  • 最後の祈り

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    罪を死をもって償う死刑は、それに携わる者に心身ともに大きな負担が伴う。こんな刑罰が必要なのかと思ってしまった
    復讐を果たすより許してしまう心情がなんとなくわかる気がする

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    2025年09月28日
  • 逃走

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    3.8
    家族にも色んな形があるよね
    終盤で過去の真実が次々と明らかになっていく流れが質の良いミステリのようでグイグイ引き込まれた

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    2025年09月28日
  • こうふくろう

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    行き場を失った若者たち、
    肩寄せ合って集まり、
    いつしか一部の人間が操るカルト集団に・・・・
    コロナ禍を背景にしたダークな物語、
    時間軸をズラされ、「あれっ?」っとなる。
    作者さんの技術に感心しつつ、楽しく読みました。

    コロナ大騒動から5年が過ぎますが、
    なんと、読んでる最中に家族が罹患、
    ホント恐ろしい。マスクはまだまだ手放せない・・・

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    2025年09月25日
  • こうふくろう

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    まず、「こうふくろう」に救いを求める人たちの境遇のひどさに打ちのめされる。
    困り果てた末に出会った人々に助けられ、今度は自分が人を助ける。
    そんな理想郷のようだった「こうふくろう」は形を変えていき思いもよらぬ方へと進んでいく。
    最後まで読んで結局この物語に救いはあったと見るべきかなかったと見るべきか悩んだ。
    数名の視点で物語は進んでいき、時系列も前後しながら進んでいくのに登場人物の置かれた状況やストーリーのなかで迷子になることなく読ませる筆者の凄さを見た。
    それにしてもこわすぎる。
    この一言に尽きる。

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    2025年09月21日
  • こうふくろう

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    コロナ禍のあの鬱屈した感じを思い出した。あの初めての異常事態の中、孤独を抱えて人との繋がりを求めた人たちも実際にはいたんだろうと思う。

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    2025年09月21日
  • ブレイクニュース

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    過激なニュース系Youtuber。見境なくインパクト重視な動画の顛末と思いきや、そこは薬丸作品、1話1話も全体も両方ともしっかりと深さがある社会派ミステリー。面白かった。

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    2025年09月20日
  • 虚夢

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    刑法39条、心神喪失者の行為は罰しない。自分の娘を殺されたにも関わらず、法律により裁かれることなく社会に出てきた犯人を追いかける夫婦の話。最後の奥さんの手紙の内容にはビックリした。確かに、心神喪失であるという状態を判断するのは非常に難しい事ではないか、と思う。この世の中にはやり切れない思いを抱えているひとがいるのだな、と思った。苦しい場面も多いが、薬丸さんの文章は本当に読みやすく、考えさせられる内容が多い。

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    2025年09月19日
  • 神の子(下)

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    おもしろかった。
    エンタメ超大作。
    これは映像化したらおもしろいだろうなぁ。
    ただし丁寧に登場人物も設定も変更不可で。

    となると、映画の大作はだいたい3時間前後だから…無理だね。

    2クール以上か、season4?5??それ以上???でドラマ?

    てことは民放は(コケた時のダメージを考えると)なかなか厳しそう。

    NHKか、制作委員会スタイルのテレ東か、WOWOWかNetflix?アマプラ??


    ストーリーとしては、ムロイの生い立ちや人生をもっと深堀りしてほしかった。

    人を助けるのはやっぱり人なんだね。

    とはいえ、やっぱり頭はいい方が人生充実するね。

    頭の良さも才能だから。

    映像化

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    2025年09月17日
  • 刑事弁護人

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    ネタバレ

    考えさせられる話だし、元刑事の弁護士という設定が面白い。
    ただ、ストーリー上、伝えたいが故の作意と思われる点に違和感があり引っ掛かった。
    犯行の一部始終を録画したレコーダーを公にするのに反対する理由として、被害者加納の母を気遣う点。地獄に落ちろと思う位の男の母にそこまで思いを馳せるかなと。
    もう1点、加納の実家は地元の名家で、逮捕後は保身の為家から出させるような家庭で、母はしつけに厳しくヒステリック。息子から死ねと思われる様な母親。そんな母親が裁判に傍聴に来るかな、そして無罪になった被告人に刃物で切り掛かるかなと。
    以上はあるが、刑事弁護士の次作があれば読みたい。

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    2025年09月16日
  • 神の子(上)

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    薬丸岳という人は

    複雑な生い立ちとか
    メンタルが不安定とか
    ちょっと境遇に恵まれない若い人の描写が本当に秀逸。

    特殊能力と言っていい頭脳を持つ町田、
    本当はとても姉思いの雨宮、
    大切な人を守りたかった磯貝、
    大企業の御曹司の為井
    反抗期の町工場の娘、楓。

    恵まれた時間を過ごしてきた人も、少年院に入ったりたそうでない人も、必死に生きているのは動かし難い事実。


    女子大生の晶子は自分がちょっとウザい。
    美形で男子にチヤホヤされて、でも誰にでも親切でちょっと意識高い系を全てわかってやっている、的な?(自分も性格悪いなー。)


    特殊詐欺のてっぺん(と思われる)である室井。
    非道で冷徹で恐ろし

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    2025年09月15日
  • こうふくろう

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    実際あってもおかしくない
    でも身近で起こってもきっと気付かない
    そんなとてもリアルでめちゃくちゃスリリング内容の本でした
    大悟はどこにいっちゃったんだろ 気になります

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    2025年09月15日
  • Aではない君と

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    子供が犯した罪(殺人事件)に対する親の対応、苦悩が描かれる。最後まで子から真相を聞き出すことができない。。

    ものすごい苦悩。当然やっていないことを信じたいが、一方で事実も知りたい。。そして、自分や自分の親戚、周りの生活への影響。特別な理由ではなく、本当に何かのきっかけで起こりうることが詳細に描かれ引き込まれた

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    2025年09月13日
  • 最後の祈り

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    うーむ。
    石原が唯一 心開いた教誨師が復讐のために近づいてきたのは、かわいそうすぎる。
    確かに、許せない鬼畜だけど、たった1人親愛の情をもてた人と思うとやるせない。

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    2025年09月13日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    結構ややこしい話だけど、ストーリー展開が上手くて飽きずに読める。人物像がややステレオタイプな気はした

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    2025年09月12日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    人の感情で1番難しいのは、相手を赦すことだと思う。
    登場人物が、赦していく過程の心理描写が秀逸だと思いました。

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    2025年09月10日