薬丸岳のレビュー一覧
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薬丸岳さん著「こうふくろう」
著者の作家デビュー20周年記念作品として描かれたクライム巨編とのこと。
今現在、著者の最新作にあたる作品。
昨年夏頃までは薬丸作品をかなり立て続けに読んでいたので、約半年振りの今作品に
久方ぶりを感じる。
物語の舞台はコロナ禍の池袋。
コロナで制限された環境下、様々な理由で登場人物達の行き場のない不都合や不自由が描かれていく。
その状況下で引かれ合うように集っていく仲間達。本物の絆を目指して、家族として仲間として誰よりも身近な存在でとお互いを意識しながら。
面白かった。
「こうふくろう」というグループが結成されていき、数人のペアレントと呼ばれる幹部達の温度差や -
Posted by ブクログ
ネタバレAudible聴了。
薬丸岳の少年犯罪のその後を描いた作品の内、一番重い作品。(「読者に「その過去を知っても友達でいられるか?」と問いかける衝撃的な内容」)。
埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり、実際そうであることを知ってしまう。また元AV女優(彼氏に騙されその道に入らされた)が元カレや世間の中傷から逃れて同じ工場で働き、しつこく付きまとう最低の元カレから救ったことで鈴木と親 -
Posted by ブクログ
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コロナ禍での閉塞感と孤独、先の見えない
不安に苛まれる中で精神的に追い詰められ、
生活もままならず金銭的にも切迫していく。
心、体、生活、全てにおいてギリギリの
極限に立つ人たちが相互に助け合う互助会。
そんな理想を掲げた『こうふくろう』に
ひたひたと忍び寄り、じわじわ侵食していく
薄闇の存在。
部分部分で実際にありそうだなと感じる
リアルさに引き込まれると同時に、
決して起こってほしくない結末に向かって
一直線にひた走っていくやるせなさが
読む手の止めづらさに拍車がかかる。
まさに後味最凶?!
でも後味の悪さが、やけに現実味を増します。