薬丸岳のレビュー一覧

  • その鏡は嘘をつく

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    「夏目信人」シリーズの長編。

    読み始め いくつかの事件が同時進行しているように思えたが 段々と集約されていく。

    医大に入ること医者になることだけを義務付けられている予備校生たちの様子が読んでいてとても息苦しい。

    今回 夏目刑事の他に志藤という検事が登場する。彼が検事を志した背景には記者であった彼の父の死があった。
    志藤の父は元警察官僚の政治家の不正を追っていた。彼の死は自殺ということで処理されたが志藤は納得していなかった。

    夏目が刑事になった理由と志藤が検事になった理由。どことなく通じるものがある。
    人間性はだいぶ異なるけれど…

    終盤 志藤から「彼との勝負、ぼくは負けたんでしょうか」

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    2025年09月09日
  • 友罪

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    ストーリーや完結のしかたは面白かった。

    少年の時に殺人を犯した少年、それも世間を震わせる内容の事件。
    その後の人生に、ジャーナリストの夢を持つ主人公と出会い、自殺以外に生きて償うという道を選ぶ元犯罪者の話。

    感想 
    終始、主人公や 少年の母親代わりにサポートをしていた精神科医の人間性にイライラした。
    善にも悪にもなれず中途半端さに、でも実際そんな人のほうが多い世の中だからこそ、こんな人物像をメインに書いたんだろうなと、共感を得るのが多いんだろうなと思い読んでました。
    全てにおいて、覚悟が足らない、自分が可愛いが故に自分の欲を,優先して結果、他人を傷つける事になって
    後悔して、懺悔して、と同

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    2025年09月08日
  • 告解

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    加害者と被害者遺族の双方の苦しみを丁寧に描いた作品。
    やや冗長な感じがありましたが、被害者の夫の不可解な行動、不安定な加害者の心など、丁寧に描写されているのがとても引き込まれました。

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    2025年09月07日
  • その鏡は嘘をつく

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    夏目シリーズ第二弾でとても面白かった
    一見すると全くつながりが見えてこないものが最後の方になると急に繋がってきて驚いた
    また夏目信人にもまた本の中で出会うことができて嬉しかった

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    2025年09月05日
  • こうふくろう

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    薬丸さん史上最黒なストーリーの作品、後半辺りは(不謹慎ながら)「そろそろGボーイズ出て来るんじゃないか?」などと思いながら読みました。
    雑誌連載作品に能く見られる、ラストは忙しなく畳んで終了になってるのは惜しい。
    結局、某登場人物のやらかした殺人は、有耶無耶のままでお終い??

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    2025年09月04日
  • 悪党

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    随分前の作品だけどまだ読んでなかったので購入。
    実際に起こっているであろう犯罪
    とても読みやすい話の展開
    文字から場面が想像できる
    薬丸岳作品の気に入ってるところ。
    そしていつも思うのが「罪の軽さ」
    もどかしさを感じる

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    2025年09月02日
  • 刑事のまなざし

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    七話からなる短編集
    夏目信人という刑事に一話ごとに迫っていくような連作にもなっている。

    夏目は娘の事件をきっかけに 少年鑑別所で罪を犯した少年たちに精神的に寄り添って正しい道を示していくとう仕事である“法務技官”から刑事になった。

    穏やかで飄々としていて自らのことををあまり語らなかった夏目刑事が最終話の『刑事のまなざし』で娘の事件と対峙することになる。
    ひとつの罪がまたひとつの罪を生む。
    後になって悔いても罪は消えない。悲しみは広がるばかりだ…
    ここで初めて発せられた夏目刑事の叫びが犯人を貫く。

    ごく短い話ばかりでどれも読みやすかった。 今度は夏目刑事の長編を読みたい。きっとまわりからは

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    2025年09月01日
  • 虚夢

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    薬丸岳さんらしく病んでいて好き。
    だが、なぜ藤崎は統合失調症になったのだろう…
    そこの原因が知りたかった。

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    2025年08月30日
  • 籠の中のふたり 【電子書籍版特典付き】

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    ネタバレ

    快彦の性格がいまいち好きになれない
    でも亮介と生活しだして
    変わっていく過程が微笑ましかった

    母親に何があったのか?
    父親が誰なのか?
    色々最悪な想像をしていたけど
    なるほどな展開だったかなぁ…

    唯一、昌弘の行動は理解できんかった
    離れて1人で生きるなんて
    1番の『逃げ』やんなぁ
    無責任やん

    まぁ、最後、綺麗にまとまって
    タイトルの意味もわかって
    良かった

    みんな好きな人と幸せになってね
    と素直に思えた

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    2025年08月29日
  • こうふくろう

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    2020年、新型コロナウイルスが世の中に広がる中、大学生の芹沢涼風は一人暮らしの生活に孤独を感じていた。ある日、気分を紛らわすために池袋の公園へ行くと、自分と似た境遇の人たちと出会う。
    そこで出会った仲間たちと血縁や戸籍でなく、絆で結ばれた新たな家族を作ろうと「こうふくろう」を立ち上げる。
    「こうふくろう」の仲間たちはどんどん増え、その一部の人たちが犯罪へと手を染め始め…。

    2020年のコロナ禍だからということではなく、常に家族に不満や孤独を抱えている若者は多い。その弱い部分に付け込んで、悪の道へと誘う大人も多くいる。

    読んでると常に嫌な気分になるんだけど、先が気になりどんどん読み進む。そ

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    2025年08月29日
  • こうふくろう

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    コロナ禍で孤独な人間同士が、戸籍上の家族でなくても強い絆で結ばれたい、とつくられた「こうふくろう」を立ち上げる。
    どうしようもない生活を送ってきた新見寛貴は別れた娘に渡した金目の物を返してもらうために娘に連絡を取るが、どうやら「こうふくろう」に関係しているらしい。
    果たして「こうふくろう」は善なのか悪なのか⁉️
    時系列があちこちすることで、名前とニックネームが交錯してしまい分かりにくい場面もあるが、
    最後に明かされる新見の人間性に救われる。

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    2025年08月29日
  • 刑事弁護人

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    私自身もずっと思っていました。
    なぜ弁護士は、凶悪犯の刑を少しでも軽くしようとするのか、と。
    この本を読んでその人達の心持ちが少しわかった気がします。

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    2025年08月27日
  • 最後の祈り

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    自分の娘を殺した死刑囚と向き合う教誨師の物語。壮絶な内容ですが、「罪」や「許し」というテーマは非常に興味深く、一気に読み進めてしまいました。
    一番良かったところは主人公がただ死刑囚を断罪するだけの正義マンではなく、彼自身もとても深い、許されない罪を背負っている点です。この設定のおかげで人間味があり、共感を持てるキャラクターになっていました。

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    2025年08月27日
  • 最後の祈り

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    「死刑になりたいから人を殺した」
    「誰でもいいから人を殺したかった」
    快楽殺人で4人の女性を惨殺した凶悪犯。
    死刑判決に「サンキュー」と高笑いする、そういう無敵な死刑囚には本当に心がないのか。
    死刑執行前には、「死にたくない」「死ぬのが怖い」と思うのか。
    妊娠中の娘を殺された父の保阪は、牧師になり受刑者の精神的救済をする教誨師として犯人と対峙する。
    煩悶する保阪と、罪の意識のかけらもない犯人。死刑執行の当日、何が起きるのか。
    すごく重苦しい内容であったけれど、難しい題材に加えて、登場人物設定も凝っており、最後まで納得のいくストーリーに仕上がっていた。

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    2025年08月25日
  • Aではない君と

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    物事の良し悪しとは別に、子供がどうしてそうしたのかを考えるのが親だ
    子供相手じゃなく日常生活でもいえること。

    子供が生きていればどんな状況、状態でも結果可愛いんだなあ

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    2025年08月24日
  • 死命

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    初読み作家の薬丸岳さん!

    あらすじを読んで、うん?と思ったら
    ドラマ観てましたꉂꉂ

    余命宣告された警察官と余命宣告された犯罪者の
    捕まるか捕まらないかのバトル物語

    かなり面白かったꉂꉂ

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    2025年08月24日
  • ブレイクニュース

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    美人ユーチューバー野依美鈴が社会問題を赤裸々に配信していく物語。
    児童虐待、8050問題、冤罪、パパ活、ヘイトスピーチ…切り口が生々しく、SNSの光と闇が浮き彫りになっていく。世間の目に臆せず真実を追う美鈴の姿が印象的で、物語が進むにつれて彼女の正体や本心が見えてくる展開も面白かった。
    薬丸作品にしては珍しく、清々しい読後感を残しつつも、余韻のある結末。デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新たな社会派小説。

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    2025年08月21日
  • 天使のナイフ 新装版

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    ネタバレ

    少年犯罪多すぎィ!Σ(^∀^;)
    全部が全部、少年犯罪に絡むなんて実際にはあり得ないことだけど、物語としてはものすごく面白くて、どうなっちゃうんだろうと読む手が止まらないおはなしでした。
    丸山くんの存在が異端な気もしたけど、こういう根っからの犯罪者もきっといるんだろうなぁと思える
    そして最後の最後には…この人がけしかけたの~~~!?な展開で絡み合い縺れ合いがすごかった
    伏線回収と収束が見事にハマってモヤるところがなくある意味爽快な読後感でした

    改正少年法かぁ…

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    2025年08月21日
  • 刑事弁護人(下)

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    2025.08.20
    感想は主要登場人物がみな力みすぎというか、変なところに力が入りすぎているというか、自分の内心とは違う行動を積み重ねた結果、誰も幸せになっていないということ。申し訳ないけど、弁護人は弁護士をやる動機がないし、主人公の1人の女性警察官の「動機」も不自然すぎる。謎解きのどんでん返しはすごいと思うけど、そこへ至る動機が不自然すぎて腑に落ちない。

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    2025年08月20日
  • 刑事のまなざし

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    幼い娘を植物状態にされた夏目という刑事が、様々な事件にかかわっていくという短編集だった。400ページ近くあるが、何度読んでも薬丸さんの本は読みやすく、ストレスなく一気に読める。薬丸さんの本を読むと、親と子ども、近いようで遠い関係であることがよくわかる。子どもの事を本当に理解してあげる事ができるのか不安になるが、親はずっとそばで子どもを支えていかなければいけない責任があるというのをいつも本を読み終わったら後に感じる。

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    2025年08月18日