薬丸岳のレビュー一覧

  • 誓約

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    ネタバレ

    面白かったです。
    薬丸岳さんの作品は3作目。『友罪』『Aではない君と』は少年犯罪についての話でした。今作は過去に犯した罪についての話でした。
    顔に醜い痣を持って生まれ、家族にも恵まれず、社会を恨み罪を重ねた男。新しい戸籍を手に入れて生まれ変わったように幸せに暮らしていたが、ある日突然過去に犯した罪が自分の幸せを壊し始める。。。
    被害者からすれば、刑期を終えたからといって加害者が今は幸せに暮らしていると知ったら心穏やかではいられないだろう。
    罪を償うということはどういうことなのか。犯した罪は永遠に赦されることはないのか。。贖罪とは、更生とは。色々なことを考えさせられた。
    難しい表現は少なく、スト

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    2024年04月20日
  • 最後の祈り

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    とても良かったです。
    石原、保阪、小泉の心情の変化が丁寧に描かれていて、納得のできるラストでした。

    めちゃくちゃ身勝手な感想ですが、薬丸さんが人間ドラマだけで傑作が出せることが証明されてしまいミステリファンとしては戦々恐々してます。

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    2024年04月19日
  • 最後の祈り

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    最初から最後までとにかく苦しかったです。
    薬丸岳さんの作品はとても好きで発売したらすぐ購入して読むんですが、この「最後の祈り」はなかなか手が出せませんでした。覚悟してお読み下さいと薬丸さんもコメントされている通り覚悟が必要でした。

    大切な娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。読んでいて怒りに震えます。
    牧師である宗佑は受刑者の精神的救済をする教誨師として犯人と対面できないかと模索する。この犯人を地獄に突き落とすために。

    400ページの長編で犯行の描写もあり読み進めるのが辛かった。でも読まなければいけない、読みたいと思いました。犯人が憎

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    2024年04月17日
  • 罪の境界

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    ネタバレ

    無差別通り魔事件の加害者、
    加害者の生い立ちに興味を持ち調べる記者、
    事件により命を落とした被害者

    3者には幼い頃から母に虐待を受け成長したという
    共通点があった。
    そして、なぜある者は罪の境界を超え、
    ある者は超えなかったのか、
    被害者の1人 明香里が犯人への問いかけるシーンでわかったような気がする。
    一生懸命、生きるということが何よりも
    変えがたい大切なことだと思った。

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    2024年04月13日
  • 最後の祈り

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    重かった。色んな人の感情が、私の中でごちゃごちゃになって、本当に疲れました…

    死刑制度ってどうなんだろう
    何が復讐になるのか

    実際に大切な人を犯罪で失った人と、それ以外の人では、考える重さが全然違いますよね。

    自分は赦せるのか。大切な人を殺されたら…
    イヤイヤ、ぜったい無理。想像するだけで辛い。

    そして、こんな職業があることも初めて知りました。
    殺人者に「神様はあなたを赦します。私もあなたを赦します」なんて言うなんて…

    一度間違いを犯した者は、やり直すことができないのか、と聞かれたら、私はそんなことないと思うけど…
    でも、でも。。。

    答えがないいくつもの問いに溺れて、辛い!
    でも、

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    2024年04月11日
  • 最後の祈り

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    教誨師を務める牧師の男が、その娘(公には娘とされていない)を殺し反省の態度が全く見られない殺人犯と教誨師として向き合う物語。
    かなり重いテーマだが、ぐいぐいと引き込まれた。実際に反省の色がまったくない凶悪殺人犯にこんな変化があるものなのかとは思うが、まさに人間ドラマだった。死刑執行に携わる刑務官や教誨師の職責の重さにも思いを馳せた。

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    2024年04月11日
  • 告解

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    久しぶりに重い内容の小説を読んだ。罪を犯した人がどのような過程をたどり更生し、どう生きていくか。『すばらしき世界』『手紙』を思い出した。

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    2024年04月08日
  • Aではない君と

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    世の中にはリアルにこういった立場の方々がいらっしゃっいます。
    まるで想像できませんが、一生心から笑える事も無くなるのでしょうか?
    6/4/3

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    2024年04月03日
  • 最後の祈り

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    罪を償うこと、許すということの難しさを重たく訴えてくる小説でした。薬丸岳さんの小説に出てくる残忍な犯罪者達、全てに向けての筆のようにも感じます。最後があっけないとの感想も多いですが、自分は、主人公の石原、姉、宗佑、小泉の動きのひとつひとつが意味深く、静かに沁みてきました。

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    2024年04月02日
  • ブレイクニュース

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    作品紹介に記載があるように、引きこもりやパパ活、冤罪、ネットの炎上など、現代の社会問題を取り上げたユーチューバーの物語。こうした事件について、真実を抉り出すのは、YouTubeか週刊誌の記者か。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、過激な動画。ユーチューバー野依美鈴の番組は視聴回数が1千万回を超えることも少なくない。自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体は。

    組織に縛られないユーチューバーならではの自由度による疾走感と、一つ一つのニュースを通じた人間模様とどんでん返し劇が、漫画を見るようで面白かった。

    再生回数は知名度や資金となり、影響力となり、取材力となる。ペンは剣より強しだが、言葉

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    2024年03月29日
  • 最後の祈り

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    ネタバレ

    読みながらどんどん辛く心が締め付けられていく
    死刑囚にかかわる刑務官、死刑囚に教誨をし、最期のときに祈りを捧げる牧師。神経が壊れそうになっていく日々が苦しい。

    凶悪犯罪を犯した死刑囚の石原は贖罪の気持ちもなく、死刑も恐れてないという。
    せめて絶望させてから死刑にさせるのが復讐になると考えた
    我が子をなぶり殺された牧師の葛藤が痛い程伝わってくる。

    人を許すことの究極は子どもを殺された親が殺人犯を許すことではないだろか

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    2024年03月25日
  • 最後の祈り

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    相変わらず薬丸岳さんは重たくて破壊力のある題材を持ってきます。自分の娘を殺した死刑囚の教誨をするという内容で、よくこんなドMな内容を思いつくなという印象でした。
    凶悪犯には更生など求めず死刑にして欲しいと思ってしまう人間なのですが、この本では死刑に携わる事によって、心が病んでしまう人たちが沢山出てきます。
    そうか、死刑にしろと言うのは簡単だけれど、それまで世話をしてきた人たちが、自分たちの手で殺さなければならないし、その体の重み、熱を感じなければいけないんだと思ったら、急に死刑というものがなんの為なのか分からなくなってしまいました。

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    2024年03月18日
  • 罪の境界

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    渋谷の無差別殺人事件の被害女性と女性の恋人、犯人と同じ生育環境だったフリーライターの視点から描かれています。秋葉原の事件が元ネタなのかなと思いますが、最近、こんな事件多いですね。
    ミステリーというよりヒューマンドラマですが、面白かったです。
     薬丸岳さんの小説は重いテーマですが、興味深い内容で最後にわずかの希望が見い出せて読むのが楽しみです。今回も重かったですが、最後にほっとしました。

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    2024年03月13日
  • Aではない君と

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    罪を犯した子も命を奪われた子も何かが違ってたらそうならなかったかもしれない。 子供の話を聞いてあげてたら、子供をとりまく環境、子供のSOSに気づいてあげてたら…
    子供の気持ち、親の気持ちがよく描かれていて 辛かったけど 考えさせられる話だった。
    祖父の言葉
    「物事のよし悪しとは別に、子供がどうしてそんなことをしたのか考えるのが親だ」が重かった。

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    2024年02月17日
  • 刑事の約束

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    ネタバレ

    夏目刑事シリーズの短編集。
    娘さんが!
    そこの展開は予想していなかったのでびっくりした。
    夏目刑事の素晴らしい人柄に尊敬する。

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    2024年02月13日
  • 友罪

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    登場人物それぞれは壮絶な過去を持っているので共感が難しかった そしてこの作品全体もむずかしい

    過去に日本中を震撼させた少年犯罪 低学年小学生2人を殺害して目をくり抜く事件 その犯人鈴木が同じ会社に ジャーナリスト志望の主人公 付き合っていた男に騙されてAV出演していた事務職 狭い寮のメンバー 家族を顧みず医療少年院で犯人に尽くした女性
    鈴木は少しずついい変化が、、、

    この大変な状況なんだけどなかなか共感ができなかった

    鈴木が益田をいきなり親友と呼ぶ
    白石の裸の絵?母親役はここまでやるの?白石の息子のいざこざ
    益田がうなされている学 告発の手紙誰が?→母親自分で書いたってどういうこと?

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    2024年02月12日
  • 罪の境界

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    暗く、重い気持ちになる話だったが、罪の境界というタイトルどおり、越えてはならない一線を越えてしまった犯罪者の葛藤や、環境がうまく描かれていた。
    また被害者の助かったという事実の先にある苦しみにも触れ、フィクションではあるが辛かった。

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    2024年01月31日
  • 最後の祈り

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    被害者家族の辛さ、苦悩が伝わって読んでるだけで辛くなった
    犯人から直接犯行の様子を聞かされるシーンは自分が保坂さんになった感覚になって激しい怒りを覚えた

    とても考えさせられる一冊

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    2024年01月26日
  • 虚夢

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    本当に辛い病気なんだろうなと。当人の気持ちを、わかろうとしても、わかってあげることができない。んー、辛いですね。

    三上さんの漢気、素晴らしい。

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    2024年01月25日
  • 最後の祈り

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    ネタバレ

    死神にはならなかった。実の娘を殺されて、教誨師の立場を最大限利用して石原を絶望のどん底に叩き落とすラストも考えられたはずなのに、敢えて赦しを作者は選んだ。人は赦し、赦されることを望んでいるのだろうか?たとえそうだとしても、ドス黒い思いを抱えた2人の男の救いのない結末が良かった。

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    2024年01月23日