薬丸岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
こちら「螺旋プロジェクト」の内の1冊。
圧倒的な世界観!!読み始めてすぐ物語に引き込まれました。
まるで壮大な映画を観ているような感覚。
かつて幼馴染みだった新太郎・鈴兄妹と灯。
耳の大きい山族の兄妹と目の蒼い海族の灯。
三人が国や「種族の争い」に翻弄され、意外な形で再会を果たす…。
“運命の悪戯”としか思えないくらい悲しくて苦しい展開。
どうして人は争うのか。どうしたら争いはなくなるのか…。
『仲良くすればいいのに』
鈴がこぼした一言がとても重い。
種族も国境も越えて手を取り合って生きていけたらーー。
三人の未来に救いがありますようにと、いつの間にか祈るように読んでいました。
歴史をた -
Posted by ブクログ
ネタバレ螺旋プロジェクト8冊目。最後!
全体的に時代がどうというのはあんまり気にならなかったな。その時代について知ってるか知らないかで読みやすい読みにくいというのはあったけど。
というわけで今回は明治。
山と海の対立が局地的に異常に激しいことになってた。それぞれのトップ二人がぶっちぎりでやばいだけで、他の人達はそこまででもなかったような… 青鬼が怖いと言うよりは海賊が怖い感じだったし。海龍さんはなんか深い考えがあるのかと思ってたら特にそんなことはなかったぜ!
灯と新太郎はなんかずっと嫌な感じはあるとか言いながら割と普通に会話できてたし。
そして山と海の両方の性質を持つ平蔵が単にバーサーカーになってて -
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おそらく再読。
読み始めると止まらないのが薬丸岳さん。
誰?誰が?と思いながら次々とページを巡り…本書も堪能!
「罪と償い」の名手ですね。
また「赦し」も薬丸岳さんのキーワードなのも納得。
「人が人を大切に思う気持ち」
「大切な人を精一杯大切にしたいと願う気持ち」
読んでいるとその想いがひしひしと伝わって来ます。
自分は薬丸岳さんの伝えたい事をちゃんと受け取れているかな…
今迄読んだ本ももう一度全部読み直してみたくなりました。
最後のメッセージ…読者に委ねられましたね!
読んだ人の数だけラストがある!
なんかそれもちょっと粋なはからいな気がします。 -
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急にミステリーが読みたくなって本棚を漁り好きで以前よく読んでいた薬丸岳さんの本を手にして「これだ!」と、夢中で読んだ!
ページ数はあったけどあっという間に読破。
やっぱり薬丸岳さん、間違いない。
再読だけど途中経過も結末もあやふやだったので充分堪能出来た。
正義のなんたるや!
人それぞれの正義があり、でもその正義を守るだけでは報われないものもある。
そしてその正義が正しいとは限らない。
そもそも正義とはなんぞや!
何度読んでも薬丸岳さんの本は考えさせられる。
そしていつもの事ながら正解は出ない!
日常の忙しさについ流されてしまうけど、こうして本を通じて時折考える事を辞めてはいけないのかもし -
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ネタバレ螺旋プロジェクトの第4弾。
明治時代の話。
鯨という名前が出てきたり、海老沼という地名が出てきたり。名前以上の意味はなかったように思いますが、螺旋プロジェクトのつながりを感じることが出来て、感動しました。また、源三さんが「もののふの国」のあの人やってビックリ。そういえば、そうだったな、と思いました。
物語は山族が山神と新太郎、鈴。海族が灯、蒼狼と海龍。この登場人物たちの関係が入り乱れていて、今まで読んだ螺旋プロジェクトの感じとはちょっと違う感じでした。
新太郎も灯も、組織(というか一族)の裏切り者になって、海と山の対立っていう運命に逆らい抵抗していたのが印象的でした。この物語の海と山の -
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大変良いです!薬丸岳さんの作品は本当に外れが無く、テンポ良く進むストーリーと複数の伏線回収は御見事です♪
肝心なストーリーなのですが、再犯を繰返す顔中刺青だらけの片桐は馴染みの居酒屋・菊屋を訪ね、周りの客は片桐の様相にドン引きする中、大将の菊池との昔話に花を咲かせる。
菊池は変わり果てる前の優しい片桐を知っており、客として来店する片桐をどうしても無下にする事が出来ず、心からの更生の願っているのだが、片桐は何か思い詰めた様子を感じた。再犯を繰り返し人生の半分以上を刑務所で過ごした片桐には何があり、何をしようとしているのか!? ハッキリ言います。是非、読んで下さい♪