薬丸岳のレビュー一覧

  • ラストナイト

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    またまたやってしまいました。大好きな作家、薬丸岳さん、今度はなんと5人の視点から見た表現方法で何度も同じ場面が出てきます。これはなんて新鮮な試みなんでしょう。読んでいて興奮冷めやらなかったです。復讐のために32年間、罪を犯してまでも刑務所に出たり入ったり、こんなことがあっていいんでしょうか?くわしくは読んであなたも興奮して下さい。涙して下さい。感動して下さい。

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    2023年08月30日
  • 悪党

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    ネタバレ

    読みやすく面白い

    探偵 佐伯修一の元に入る依頼を1章の区切りとして展開していくため短編が集まったような構成
    ただ短編と言いつつも話が大きく変わるわけではなく佐伯が向き合い続けている姉の事件への誘導になっており、結末の説得力があった

    服役を終えた人間のどんな姿を見て『赦す』とするのか
    善良な人間として直向きに働いていたら
    きっとそんな姿を見ても、『赦す』とはならないと思う

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    2023年08月19日
  • 蒼色の大地

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    面白かった。悲しい話だが、物語に引き込まれた。幼馴染の3人がたどる数奇な物語だ。螺旋プロジェクトと言われる、連作の中の一つ。次の作品は昭和の時代に移るようだ。明日書店で購入しよう。『コイコワレ』乾ルカさんの作品。
    この後、伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』につながる。
    まだまだ楽しみが続く。

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    2023年08月09日
  • 蒼色の大地

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    螺旋プロジェクト4作目。この物語の転機になりそうなストーリー。悲しく哀しい争いを続けてきた族同士が初めて交わる。
    哀しくも温かいストーリー。
    それでも、この争いは続くのか。

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    2023年08月02日
  • 刑事弁護人

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    ネタバレ

    ある事情から刑事弁護に使命感を抱く持月凛子が当番弁護士に指名されたのは、埼玉県警の現役女性警察官・垂水涼香が起こしたホスト殺人事件。凛子は同じ事務所の西と弁護にあ たるが、加害者に虚偽の供述をされた挙げ句の果て、弁護士解任を通告されてしまう。一方、西は事件の真相に辿りつつあった。
    そして最後に現れた究極の存在とは……。

    涼香の二転三転に苛つく。弁護士に逆ギレしてどうしたいんだい?
    西弁護士・・・結構良い

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    2023年07月24日
  • その鏡は嘘をつく

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    「その鏡は嘘をつく」鏡が嘘をつくのではなく、それに映し出された自分の姿を自分自身が嘘をつくのだ。発見された死体が他殺なのか自殺なのか。検事と刑事が少ない手がかりを元に推理を拡げ確信へと繋げて行く。医者を目指す若者と予備校の講師、彼らに一体なにがあったのか!とにかく面白い作品でした。


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    2023年04月29日
  • 蒼色の大地

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    こちら「螺旋プロジェクト」の内の1冊。
    圧倒的な世界観!!読み始めてすぐ物語に引き込まれました。
    まるで壮大な映画を観ているような感覚。

    かつて幼馴染みだった新太郎・鈴兄妹と灯。
    耳の大きい山族の兄妹と目の蒼い海族の灯。
    三人が国や「種族の争い」に翻弄され、意外な形で再会を果たす…。
    “運命の悪戯”としか思えないくらい悲しくて苦しい展開。
    どうして人は争うのか。どうしたら争いはなくなるのか…。

    『仲良くすればいいのに』

    鈴がこぼした一言がとても重い。
    種族も国境も越えて手を取り合って生きていけたらーー。
    三人の未来に救いがありますようにと、いつの間にか祈るように読んでいました。
    歴史をた

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    2023年04月18日
  • 蒼色の大地

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    ネタバレ

    螺旋プロジェクト8冊目。最後!

    全体的に時代がどうというのはあんまり気にならなかったな。その時代について知ってるか知らないかで読みやすい読みにくいというのはあったけど。
    というわけで今回は明治。
    山と海の対立が局地的に異常に激しいことになってた。それぞれのトップ二人がぶっちぎりでやばいだけで、他の人達はそこまででもなかったような… 青鬼が怖いと言うよりは海賊が怖い感じだったし。海龍さんはなんか深い考えがあるのかと思ってたら特にそんなことはなかったぜ!
    灯と新太郎はなんかずっと嫌な感じはあるとか言いながら割と普通に会話できてたし。
    そして山と海の両方の性質を持つ平蔵が単にバーサーカーになってて

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    2023年03月09日
  • 誓約

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    おそらく再読。
    読み始めると止まらないのが薬丸岳さん。
    誰?誰が?と思いながら次々とページを巡り…本書も堪能!
    「罪と償い」の名手ですね。
    また「赦し」も薬丸岳さんのキーワードなのも納得。
    「人が人を大切に思う気持ち」
    「大切な人を精一杯大切にしたいと願う気持ち」
    読んでいるとその想いがひしひしと伝わって来ます。
    自分は薬丸岳さんの伝えたい事をちゃんと受け取れているかな…
    今迄読んだ本ももう一度全部読み直してみたくなりました。

    最後のメッセージ…読者に委ねられましたね!
    読んだ人の数だけラストがある!
    なんかそれもちょっと粋なはからいな気がします。

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    2023年03月01日
  • 蒼色の大地

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    今まで争いしかなかった海族と山族の話にやっと変化が!
    これがこの話の先まで続いていくんだろうか…。
    続きが楽しみです。

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    2023年02月28日
  • アノニマス・コール

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    急にミステリーが読みたくなって本棚を漁り好きで以前よく読んでいた薬丸岳さんの本を手にして「これだ!」と、夢中で読んだ!
    ページ数はあったけどあっという間に読破。
    やっぱり薬丸岳さん、間違いない。
    再読だけど途中経過も結末もあやふやだったので充分堪能出来た。

    正義のなんたるや!
    人それぞれの正義があり、でもその正義を守るだけでは報われないものもある。
    そしてその正義が正しいとは限らない。
    そもそも正義とはなんぞや!

    何度読んでも薬丸岳さんの本は考えさせられる。
    そしていつもの事ながら正解は出ない!
    日常の忙しさについ流されてしまうけど、こうして本を通じて時折考える事を辞めてはいけないのかもし

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    2023年02月22日
  • 蒼色の大地

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    ネタバレ

    螺旋プロジェクトの第4弾。

    明治時代の話。

    鯨という名前が出てきたり、海老沼という地名が出てきたり。名前以上の意味はなかったように思いますが、螺旋プロジェクトのつながりを感じることが出来て、感動しました。また、源三さんが「もののふの国」のあの人やってビックリ。そういえば、そうだったな、と思いました。

    物語は山族が山神と新太郎、鈴。海族が灯、蒼狼と海龍。この登場人物たちの関係が入り乱れていて、今まで読んだ螺旋プロジェクトの感じとはちょっと違う感じでした。

    新太郎も灯も、組織(というか一族)の裏切り者になって、海と山の対立っていう運命に逆らい抵抗していたのが印象的でした。この物語の海と山の

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    2023年02月19日
  • 刑事弁護人

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    長い話しだったけれど読み入ってしまいました。
    最後は感動しました。
    映像化しても面白いなって
    その場合、凛子は西は誰がいいかな?
    西弁護士は小手伸也さんかな

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    2023年02月19日
  • 刑事弁護人

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    圧巻。
    長年抱いて来た弁護士という職業に対する疑問に対し明確な回答を得た思いだ。

    女性警察官が起こしたホスト殺害事件。
    弁護をする事になったのは弁護士の父を逆恨みにより殺された過去を持つ持月凛子。

    被疑者の二転三転する供述に翻弄されながらも真実を追い求めていく凛子と共に事件の真相を追い続けた。

    その時々で自分なら何を考えどう行動するか考えさせられる。

    もし自分が被疑者の立場なら「罪を憎んで人を憎まず」とは到底思えない。
    ましてその母親を慮る余裕などない。

    憎しみの連鎖に息が詰まるが弁護士としての矜持を貫く者達に感服する。

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    2023年02月18日
  • 誓約

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    約束を果たす様次々に迫ってくる犯人からの脅迫。近くにいる人物を疑ってしまうが坂下との関係性は全く見えない。誰なんだ?この連続だった。
    号泣のラスト!と帯にあり、どのようなラストかと思いながら読み続けたが、そう言うことか、、、
    今いる家族を愛して大切にする者と、大切にしていた者を奪われた者と、赦されたい者と赦せない者と。薬丸さんは罪や赦しと刑法における社会課題の訴えのイメージが強かったが、人を大切に思う事を綴る作家でもある事がわかった。
    因みに解説をいつも楽しみにしているけどこの本の解説は個人的にとても秀逸。

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    2023年02月16日
  • 蒼色の大地

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    螺旋プロジェクト3冊目
    明治時代の海族と山族の争いは、時代背景もあって正に戦いだった。
    当時の社会状況もしっかり描かれていて、単体としてのエンタメ性もしっかりあった。
    本能から拒絶する異なる種族の愛と友情が、これまでの3冊の中で一番色濃い作品だった
    残りの作品も楽しみ

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    2023年02月09日
  • 神の子(上)

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    頭の良い登場人物がいる作品が好きで、伊坂幸太郎のマリアビートルや甲斐谷忍のONEOUTSの様に頭の良い登場人物が出てくる作品は実際に作家が頭良くないと書けないと思う。
    で、この作品を読んでみたけど直接的に頭の良いと感じる描写は無くて考えさせられる事はほぼ無く少し残念に思ったけど、ストーリーが相当面白く、クライムサスペンスが好きなら映画の様に純粋に楽しめるという印象の上巻。

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    2023年01月30日
  • 刑事弁護人

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    常々思っていたのだが、
    何故弁護士は凶悪事件の犯人を擁護し弁護するのだろう。
    その答えがこの小説にあったが
    それでも私には理解できなかった。

    誰かがしなければいけない。それが自分なだけだ。

    私は嫌だ。
    絶対嫌だ!

    いろいろ想像しながら読み進めたが
    予測できない展開に本当に引き寄せられ楽しい時間を送れた。
    ありがとう。

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    2023年01月25日
  • 刑事弁護人

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    出てくるエピソードが繋がるのだろうと思っていたけど、それがどう繋がっていくのかが予測できず。だからこそ最後まで興味を持って読めました。さすが薬丸さん。
    被害者が加害者に、と言う負の連鎖。それを断ち切るにはどうしたら良いのだろう。全てが垂水のようにその先の被害者になるかもしれない人まで思いを馳せることはできない。そして被告人の話を聞いて寄り添い、罪を償わせ、更生に向かわせるであろう刑事弁護人って本当に難しい仕事なんだなとも思う。全員が凛子や西のような刑事弁護人だとは限らないけど。

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    2023年01月11日
  • ラストナイト

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    大変良いです!薬丸岳さんの作品は本当に外れが無く、テンポ良く進むストーリーと複数の伏線回収は御見事です♪
    肝心なストーリーなのですが、再犯を繰返す顔中刺青だらけの片桐は馴染みの居酒屋・菊屋を訪ね、周りの客は片桐の様相にドン引きする中、大将の菊池との昔話に花を咲かせる。
    菊池は変わり果てる前の優しい片桐を知っており、客として来店する片桐をどうしても無下にする事が出来ず、心からの更生の願っているのだが、片桐は何か思い詰めた様子を感じた。再犯を繰り返し人生の半分以上を刑務所で過ごした片桐には何があり、何をしようとしているのか!? ハッキリ言います。是非、読んで下さい♪

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    2022年12月23日