薬丸岳のレビュー一覧

  • 神の子(下)
    一気読みでした。途中て読むのを止めた日には、気になって何も出来なくなる!と言うぐらい、一気に読みました。 この本では、仲間がテーマになっているのかなぁと思いました。 町田は、人に対して不器用だし、言葉も一言足りなかったり、勘違いされたりしますが、ちゃんと、自分が関わってきた人達のことは気にしてい...続きを読む
  • 神の子(上)
    町田という、最初は戸籍もなく学校にも行ってない、親に放置されて育ったのですが、記憶力というか、頭がものすごくいい!

    ということで、彼を利用したいという人がいるわけで。

    利用したいと考えている人は、闇の方の社会にそれなりに権力を持っているようで。

    町田が彼に組みしてしまうのか、それとも抵抗し...続きを読む
  • 逃走
    兄妹二人、児童養護施設で育った小沢裕輔は、誤ってラーメン店主を殺害してしまう。

    しかし、彼は、警察に出頭せず、逃走を図る。
    いったい、彼は、何のために逃走を続けるのか?
    その目的とは?

    序盤から、スリリングな展開が続きますが、やがて見えて来るその目的とは?
    そして、兄想いの美恵子が知った驚愕の真...続きを読む
  • 神の子(上)
    戸籍を持たない天才少年町田が、自らの頭脳だけを武器に巨大な敵に立ち向かうストーリー、、

    と書くと何とも陳腐に聞こえてしまうが、この物語の重厚感を上手いこと表現できないのがもどかしい。

    上下巻で長いストーリーだが、この作者の作品には一気読みさせてしまう不思議な魅力がある。

  • 刑事のまなざし
    通り魔に襲われて植物状態の娘を持つ夏目。刑事らしくない穏やかな表情で犯人を追い詰めていく。犯罪者が刑務所入ろうが死刑になろうが、被害者とその家族には何の関係も無いもんなぁ。被害者が元気になれば罪が軽くなるわけでもないし。「オムライス」の母親怖い。母親というか人間じゃないよ。シリーズ最初なのに夏目の娘...続きを読む
  • 闇の底
    2日間で一気に読んだ。読みやすい文章、テンポの良い展開は著者の得意とするところだろう。
    ラストの展開には驚いた。長瀬の父親が犯人ではないかと思っていたが、まさか長瀬の妹を殺した犯人が、、、
    そして、長瀬は警察官として、人として超えてはならない壁を超えて、サンソンを永遠に生きながらえさせた。思いもしな...続きを読む
  • 刑事の怒り
    『刑事のまなざし』から始まる刑事・夏目信人シリーズ、第4弾。

    社会的弱者の苦悩や問題を、丹念に掘り起こし、一つ一つ丁寧に浮かび上がらせる薬丸作品。

    今回は、『黄昏』、『生贄』、『異邦人』、『刑事の怒り』の4作品。それぞれ、年金不正受給、性犯罪、外国人留学生、介護の問題。

    それぞれ味のある作品で...続きを読む
  • ラストナイト

    赦しと償い

    自分ではどうにもならない不条理に出会した後、自分だったらどう生きるのか。自分の周りの人が不条理に絡めとられたら自分は見捨てずにいられるだろうか。考えさせられるとともに終盤は涙が止まらなかった。
  • 刑事の怒り
    夏目刑事シリーズは、外さない。人間ドラマであり、サスペンスであり、薬丸岳の真骨頂躍如たるものがある。
  • アノニマス・コール
    誘拐ミステリーとして、とても面白かった。最後までドキドキしながら一気に読み切った。
    警察組織がこんな組織でないことを切に願っている。そして信じている。政界は分からないけど。
    最後は家族愛や人間愛にたどり着き、ホッとした。
  • ラストナイト
    こういってはなんだけど、ここまで完成された作品だとは思ってなかった…… 発売当初はページ数が他の薬丸作品より少なめに感じたので、内容も軽めのものかな、と勝手に思いその時は買わず、電子書籍のセールでようやく買ったのですが…… いや、完全に自分がバカだった……

    顔に刺青を彫り、再犯を繰り返す片桐。そん...続きを読む
  • ラストナイト
    人生は幸と不幸とちょうど半分ずつになるようにできているなんて言う人もいるけれど、到底そうだとは思えない。

    明るく真面目で人の好い青年が、良き伴侶と共に夢を叶えようとしていた矢先、その性格ゆえにチンピラの行いを見過ごせずに刺してしまう。以降30年以上にわたり、刑務所とシャバを行ったり来たり。まともな...続きを読む
  • 悪党
    かつて姉を殺された主人公・修一は、探偵として働いている。その探偵事務所に、「かつて身内を殺した犯人が出所後にどうしているか調べてほしい」という依頼が来る。調べてどうしようというのか…憎しみの気持ちが理解できるだけに、自分の仕事の意味に悩むが、憎むべき相手を見つけてどうするかは依頼人次第だ。探偵として...続きを読む
  • Aではない君と
    非常に重たいテーマの小説。離婚して妻が親権を持ったため離れて暮らす息子が、殺人容疑で逮捕された。その父親の物語。
    父親は自責の念を抱き、悩みながらも息子に寄り添っていく決断をする。そして、何も語らない息子が、なぜ友達を殺すという凶行にいたったのか理解しようと努力する。その努力する姿は立派だが、妻との...続きを読む
  • ハードラック
    薬丸岳さん、けっこういろいろ読んだ。毎回違ったいろんな角度から、社会の矛盾や究極的な問題について問いかけてくる作品。本作は、社会の底辺でもがく若者が、本当に明日生きていくのにも困って、ネットで闇の仕事を探すんだけど、どこまで同情できるか、っていう話。そして、こうでもしないと生きていけないから、と軽い...続きを読む
  • 宮辻薬東宮

    刀の行方

    五人の作家のリレー小説。
    それぞれの持ち味が存分に出ていて、読み応えがあります。
    こんな風な小説は時にあらぬ方向へと流れたりする事もありますが、最初と最後がきちんとつながります。
  • ラストナイト
    薬丸岳先生 ホンシェルジュ小説ランキング第1位作品
    読後感は「切ない」の一言。ぜひ読んでいただきたい1冊です。その他に読んだ薬丸岳先生の作品は4冊ですが、全ての作品が心に残っています。(全て星五つの評価を付けました。)
  • 死命
    余命宣告を受け、抑えられない衝動から殺人を繰り返す榊。かたや余命宣告を受けたが、家庭を顧みず執念深く連続殺人犯を追う刑事・蒼井の対決。残り僅かな命をかけて罪を犯すもの、罪を暴くもの。命のタイムリミットが迫る2人にどのような展開が待ち受けるのか。

    続きが気になって一気読み。
    暗い話だが、本当におもし...続きを読む
  • 刑事の約束
    犯罪被害者家族でありながら、被害者にも加害者にも寄り添い、真実を見極めようとする夏目刑事のシリーズ。
    ワイドショーなんかでは虐待のニュースとか、身内同士の殺人とか、ただセンセーショナルに報じて騒いだり、背景に何があったのか勝手な、そして薄っぺらな憶測をしたりするけど、被害者にも、不幸にも加害者になっ...続きを読む
  • 闇の底
    薬丸岳さんの作品、2作読んでみて、心血を注いで書いている内容だと思ったので、非常に暗くなる内容だけど読みました。
    幼女に対する性犯罪を扱った内容。子どものころ妹を殺された刑事が、同じような犯罪と対峙する。その葛藤を描くことで、犯罪被害者の気持ちを深く考えさせられるようになっている。そして、世の中から...続きを読む