【感想・ネタバレ】刑事のまなざしのレビュー

あらすじ

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです――通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ(講談社文庫)。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かった、そしてまた、重くて、やりきれない思いが、疲れた。短編で読みやすかった。一つ一つの話が長編にできそうかも?と思った。一つ一つの事件を通して、夏目刑事のこと、描かれていた。ラストの刑事のまなざしでは、通り魔の犠牲者となりチューブに繋がれ意識のない娘さん、そして真相、犯人とのやりとり。謎解きでミステリー要素があるので楽しめます。いろんな重い、つらい感情も描かれているので、結構、疲れます。彼の作品には、深いところに愛のようなものがあるのて、ずっと、薬丸岳さんにはまって、多分16冊ほど、読んできたが、ちょっと休憩タイムに入ろうと思った。重さとつらさが上回り、いっぱいいっぱいになってしまった❣️でも、ファンです。ほのぼの系を読んで、落ち着いたら、また、薬丸岳さんを読みたいです。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

夏目シリーズ1作品目。夏目さんのキャラクターに興味がわきました。映像化されてるのかな?と調べたら夏目さん役は椎名桔平。なるほどなるほど、そんな感じですね。
夏目さんの穏やかでありながら、鋭い推察がすかっとさせてくれる。悲しい過去を抱えながら葛藤している様子が人間らしくて良い。
このあと残りの3シリーズも続けて読んでいく。

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

色々とミステリーを読んでいるが、また新たなキャラクターを好きになった夏目信人だ
彼の言葉の端々から優しさや柔和な表情などが伝わってくる

そんな彼だが鋭いところも多く事件を解決していく
事件も単純なものではなく複雑な人間関係が絡み合っていてとても面白かった
シリーズで出ているとのことなので、最新作まで全部追ってみたいと思う

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2025年08月30日

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ネタバレ

短編で夏目刑事の断片が少しずつ開示され、
娘の犯人に辿り着く。名作!
少年犯罪関連の小説はNo.1です。

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2025年07月06日

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オーディブルにて

聴いててしんどくなる話ばかりだった。
メンタル弱ってる時はやめたほうがいいかもしれない。

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2025年05月08日

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よくある刑事ドラマにはない夏目刑事が関わった事件とその背景の人間模様が上手く描かれた良作。最後伏線もきちんと回収され、納得が行った。ナレーションも聞きやすく、聞いて良かった。次作も楽しみ

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2025年03月07日

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なんだか暗く重い話なのかなと思いましたがそれだけではなかった。
確かにテーマは重いものや暗いもの、出来たら避けて通りたいことだったりしましたが、犯人と対峙する夏目さんの姿勢がとても良かった。
最後の話はネタバレになるので詳しく書けませんが、
どっちも辛いなぁと感じました。

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2025年02月18日

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通り魔に襲われた娘が10年間植物状態のまま入院を続けているという背景を持つ夏目刑事。
娘を襲った犯人を捕まえるため、また世の中からすべての犯罪を無くすために少年鑑別所の法務技官から刑事に転職したという異例の経歴。
その夏目が独特の観察眼で事件を解決するする短編集。
夏目の凄さを感じるには長編よりもこのような短編よ方が合っています。それにしても優しくも厳しい、すごい作品でした。

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2024年08月03日

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刑事物の作品だったので、サスペンス、推理ものの作品かと思いきや、・・・なかなかのものでした。一読の価値ありです。ちょっぴり泣けます。

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2024年05月24日

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七話からなる短編集
夏目信人という刑事に一話ごとに迫っていくような連作にもなっている。

夏目は娘の事件をきっかけに 少年鑑別所で罪を犯した少年たちに精神的に寄り添って正しい道を示していくとう仕事である“法務技官”から刑事になった。

穏やかで飄々としていて自らのことををあまり語らなかった夏目刑事が最終話の『刑事のまなざし』で娘の事件と対峙することになる。
ひとつの罪がまたひとつの罪を生む。
後になって悔いても罪は消えない。悲しみは広がるばかりだ…
ここで初めて発せられた夏目刑事の叫びが犯人を貫く。

ごく短い話ばかりでどれも読みやすかった。 今度は夏目刑事の長編を読みたい。きっとまわりからは変り種として若干煙たがられているんだろうなぁ。

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2025年09月01日

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幼い娘を植物状態にされた夏目という刑事が、様々な事件にかかわっていくという短編集だった。400ページ近くあるが、何度読んでも薬丸さんの本は読みやすく、ストレスなく一気に読める。薬丸さんの本を読むと、親と子ども、近いようで遠い関係であることがよくわかる。子どもの事を本当に理解してあげる事ができるのか不安になるが、親はずっとそばで子どもを支えていかなければいけない責任があるというのをいつも本を読み終わったら後に感じる。

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2025年08月18日

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ネタバレ

自分の娘を植物状態にした相手を前にそんな冷静でいられる人間がいるか?夏目はちょっと人間ができすぎでは…というのはともかく、自分も被害者の家族でありながら、同じ被害者遺族(犯人は違うが)の捜査に向かう姿がとても良かったです。 
ただラストの話で塚本は太田をいじめていた件はそれほど悪いと思ってなさげですよね。殺人や恐喝、強姦という犯罪のせいで「子供の頃のいじめ」が「その程度」感を出してしまっているのが残念です。

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2025年08月08日

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幼い娘が通り魔にハンマーで殴られて植物状態になってしまった。
夏目信人は当時、法務技官だったが、その事件後に刑事になった。
刑事には見えないという柔らかい物腰、ただ優れた洞察力で、様々な人から真実を聞き出す。
そんな夏目の強い意思と優しさ、時に見せる鋭さに心を捕まれる。

2025.8.2

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2025年08月02日

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短編。長編を重すぎると感じる人はこちらおすすめです。自分も著者の長編好きだけど「よし!」とならないと聞けない感じでしたので、これ良かったです。オーディブルのナレーションも聴きやすかった!

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2025年07月02日

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異色の刑事、夏目信人が活躍する、七篇を収めた連作ミステリー。物語は夏目以外の人物の視点で語られている。夏目と出逢う人々は、思い通りの人生を生きている幸福な人とは言いがたい。登場人物の内面は絶えず揺れ動いている。どの編も最後は思いがけない結末が。世の中の理不尽さを感じさせられる。しかし夏目の眼差しに少し救われた。

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2025年07月01日

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薬丸岳さん著「刑事のまなざし」
夏目刑事が主軸となるシリーズ物の作品で7篇からなる連作短編集。

この作品は読み始めてから気付いたが、娘が通り魔事件にあい長年植物状態になってしまっている設定から、椎名桔平さんが夏目役のドラマ化されたものを以前観たなと思い出した。そのドラマを観たのも調べてみれば10年前。やはり内容は全く覚えていない。その為かなり新鮮な気持ちで読み進める事ができた。

今回初めて著者の短編作品を読んだのだが、短編長編とで比べてみれば著者の作品はやはり長編の方が味わいが濃いし余韻が
深いと感じる。
短編作品だと意外とあっさりしており著者作品特有の「深く考えさせられる」というところまでには至らなかった。

連作物で次作「その鏡は嘘をつく」は長編作品らしいのでそちらも読み終えてから総合的な感想を書いてみたい。

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2025年06月09日

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少年犯罪者の更生に向き合う職から転職した異色の夏目刑事の短編の連作。刑事に似つかわしくない夏目の眼差しは、事件の真相に深く注がれている。罪を犯した者の後悔と恐れ、悲しさも理解しながらも、真実に向き合うこと以外に贖罪はないこと、未来に向かうことは出来ないことを教える。それは少年更生に向き合っていたと同様の人間性への愛情ように思える。
続編も読んでみたくなりました。

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

2025.03.29
薬丸さんらしい人間への暖かい視点を感じさせる一冊。
30歳過ぎてから警察官になるのはかなり厳しいという現実はおいておくとして刑事にも幅広い人間観察のできる人材がいるかもと思う。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

面白い、けど…ちょっとなあっていう感じ。
殺人を犯す動機が?な人が多かったです。
人情系の話でそんなことでやるのかって思うと作り物感が出て涙も引っ込むし、どうしようもなかったからしょうがないよねと同情もしずらかった。最後の話もそんなややこしくしなきゃいいのに。

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2025年03月29日

Posted by ブクログ

暇つぶしに読んでみたら、予想より面白かったです。刑事が主人公ですがミステリーというより、事件の背景にある人間のしがらみなどを描いている作品。一つ一つのストーリーが独立しているので読みやすいし、読後感も悪くないです。

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2025年03月10日

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ネタバレ

娘を襲った事件をきっかけに、法務技官から刑事に転職した夏目を取り巻く短編作品集
夏目の洞察力はもちろん、大切な人を庇ったり守ったりする各作品の登場人物たちの人情味溢れるお話が魅力的
自分の欲を最優先してしまった「オムライス」の主人公も人間臭くておもしろい

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2025年01月13日

Posted by ブクログ


少年鑑別所の法務技官から警察官に転職した、刑事・夏目信人が活躍する短編集。
『彼が何故転職したのか』を含めて物語は進んでいく。

刑事といえば、視線が鋭く無骨なイメージがあるが、本書の夏目刑事は物腰がとても柔らかく温かい眼差しの“らしくない刑事”だった。
そんな“らしくない刑事”の魅力は、人間に対する温かいまなざしと犯罪に対する厳しい姿勢。洞察力と観察力の鋭さに、ただただ感心した。夏目刑事の魅力的な人間性で、読後は完全に心を奪われた。

良し悪しは別として、大切な何かを守りたいというのは全編に流れるテーマ。
薬丸岳さんらしい『憎しみの連鎖』『贖罪とは何か』について問う深くて切ない社会派ミステリです。

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2024年08月23日

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ネタバレ

夏目信人刑事、このキャラクターを生み出したことがこの作品の成功である
「法務技官、罪を犯した少年に寄り添う心理士」から愛娘に起きた事件を契機に刑事となった異色の経歴
娘はハンマーで殴られてから十年間植物状態なのだ
作中の人物は犯人というよりも過酷な運命の被害者である
短編集だがラストには・・・秀逸で清涼感があるが事件はやりきれない不思議な作品

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2024年05月28日

読み終えるのが惜しい傑作!

本当に丁寧に人間を描く著者の、優しさが詰まった傑作です。これまで少年犯罪の被害者など、つらい境遇が最初から最後まで重苦しく包む作品が多かったのに対して、同じく哀しい過去を抱きながらも、主人公が温かい言葉で事件を解決していく姿を、彼の過去を知った読者は涙なしには追いかけられないでしょう・・・。

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2013年10月07日

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洞察力が優れている夏目さん。
犯人がわかって、これからどんなふうに刑事として生きていくのかが気になるところです。

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2025年10月09日

Posted by ブクログ

夏目刑事の犯人に対しての向き合い方、犯人の関係者に対する向き合い方がとても真摯で好きだな。けど、やはり刑事弁護人の時も思ったけど、いまひとつ犯人の動機だったり心情だったりが、理解できないというか、そうなるかな?とか思ってしまう。
殺人事件だというのに、あ、、、殺しちゃったのね、、、みたいな動機の軽さがチラチラと感じる。やむを得なかった殺人というより成り行きで殺してしまったっというパターン?
動機的に、この人が犯人よね!って思ったら、夏目刑事が隠れた真実を暴く!っというパターンだからあえてそうなのだろうけど。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

オーディブル
自分がやってきたことは無かったことにはできない。一つ一つと向き合い、咀嚼し、向き合う義務がある。夏目刑事の強さと優しさに感動。

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

少年鑑別所の法務技研から刑事に転職した夏目刑事の物語。自分の娘が通り魔によって植物状態にされたことをきっかけにして刑事となるが、娘に不誠実な姿を見せられないと、刑事として立派に仕事をする姿が、ちょっと痛々しい。何もそこまで・・・と思わせる。自分の娘を不幸にした犯人を前にした時さえ冷静に対処する。ストーリーの面白さとともに夏目刑事の優しさと冷静さがとても心に残る。素晴らしく暖かな物語だった。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

「小説現代」掲載の連作短編7編

主人公は罪を犯した少年達の更正を手助けしたいと法務技官となった夏目
一人娘が暴漢に襲われた事をきっかけに
警察官へと転職を果たす
刑事となってから向き合った事件を
切ない事情と大切な人を庇いたい背景と共に

ラストの「刑事のまなざし」は、
未成年時の自分の犯罪が自身に巡り巡ってくる
夏目により正しい裁きを得るのだけれど
果たして夏目は許せるのかと思う
「オムライス」が、事件の背景としては一番辛くて悲しい  息子よりも愛人を優先する母親

穏やかな語り口から犯人の深層心理に向かう
読み応えある短編集で シリーズになっているようです

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2025年03月22日

Posted by ブクログ

薬丸さんの作品を読むのは初めてだが厳しい話を書かれるのは知っていたので心して臨んだ。自分の子供が事件に巻き込まれたのをきっかけに刑事へ転職した夏目を主人公にした短編集。予想通りヘビーな内容が多かった。その中でミステリー的な技巧としてある種の驚きを持ってくる辺りはすごいと感じる。特に推協賞の候補にもなった「オムライス」は別格。ラストに明かされる真相に驚かされるとともに胸が苦しくなる。ここまで迫ってくるかと。

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

久しぶりに薬丸岳さんの作品。今まで読んだのは、Aではない君と、天使のナイフ、その鏡は嘘をつく だったかな。犯罪小説なんだけども、トリック重視というよりは、人間性や犯人の葛藤を見つめるタイプの作家さんで、今回の短編集もまさにそうだった!ミステリでありつつ、心が温まったり感動したりも。今回もあっという間に読み切りました。

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2024年01月06日

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