感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2023年08月19日
読みやすく面白い
探偵 佐伯修一の元に入る依頼を1章の区切りとして展開していくため短編が集まったような構成
ただ短編と言いつつも話が大きく変わるわけではなく佐伯が向き合い続けている姉の事件への誘導になっており、結末の説得力があった
服役を終えた人間のどんな姿を見て『赦す』とするのか
善良な人間と...続きを読むして直向きに働いていたら
きっとそんな姿を見ても、『赦す』とはならないと思う
Posted by ブクログ 2022年07月17日
中身は重たい感じがするが、読みやすくテンポよく読み進めることができた。
探偵事務所に来る依頼者はそれぞれ復讐を果たしていく中、主人公はどのような復讐をするのか。取り返しのつかないことをするのか、それともスマートな復讐をするのか。
最終ターゲットの末路は、読者によって感じ方は変わると思う。
Posted by ブクログ 2022年05月04日
毎回、薬丸さんの作品は重い。でも、読者に投げかけるテーマがはっきりしており、わたしらは犯罪者でも被害者でもそれらを取り巻く人でもないのに、考えさせられ、脳裏に焼き付く。
Posted by ブクログ 2021年12月09日
未成年の犯罪は殺害事件でも刑罰が軽い、だが殺された家族、残された家族は生活が乱れ、犯人の年齢に関係なく一生憎悪が募る。犯人が悔いを新ため出所後にどのように暮らそうと「許すことができない」のだ。そんな人間はどのようになれば許されるのか、残された家族の思いそのものの小説の主旨が心を突き刺した。
Posted by ブクログ 2021年05月08日
悪党っていうから、もっと強烈な内容なんかと思ってたけど…
でも、これ面白い!イッキ読み!
この作者の他の作品も読んでみよ!
酷い人殺しでも、少年法とかに守られて、軽い刑で出所してきた加害者を被害者家族が現状の調査を依頼。しかも、自身も姉を殺された探偵に。
自身も加害者を探しながら…
被害者からしたら...続きを読む、加害者が更生してたって…
( *`ω´)
でも、加害者に復讐したって、殺された人が帰ってくる訳でもないし…
自身は、幸いにも経験ないから、正直どうするか分からんけど、多分…法に触れても…
人それぞれの答えはあるんやろうな。
色々考えさせられるものがあるなぁ〜
最近は、少年法も重罪には、あんまり減刑されん傾向みたいなんで、そんな事件が減る事を願いたい!
Posted by ブクログ 2021年04月04日
重いストーリーではあったけど、考えさせられる作品だった。
自分が家族、愛する人を殺された時、加害者を許すことができるのか。私だったらいくら謝られたところで許すことはできない。悪党として復讐するだろう
Posted by ブクログ 2022年03月02日
自分の身内が事件に巻き込まれ亡くなり、その犯人は捕まったが少年犯罪法で守られ、罪を見つめる間もなく社会に復帰していたとしたら貴方はどうしますか。
その人物を追う手立てを持っており、同じ境遇の人物達の行動を意志とは関係なく自身が左右し、様々なエンディングを見届けた上で、果たして自分ならどうするのだろ...続きを読むう。
許すとして何を持って「許す」事が出来るのか。更生していたら?どんなに今が素晴らしい人間でも最愛を殺した人物に変わりはないのに?
人を殺すのが「悪党」の定義としたら、復讐は自らを「悪党」に陥れる行為となるのだろうか。
.... さて、自身に置き換えても答えが見えない複雑な道を彷徨いしかし確実に進んで行く佐伯の行く末を
本来なら実行できるはずのない「他の人だったらどうするのだろう」を盗み見するような後ろめたさとずるい心で読み進め、完全に物語に感情を取り込まれた私の目の下には可愛い可愛い熊さんが二匹。
何とも答えの無い難問だ。「入れ物」を壊すにしても「心」を壊すにしてもそれには物凄いエネルギーと執念が必要であり、その材料が完全に整っている状態でも苦悩する。つまり「理性」が働くのだろう。愛を奪われ それを恨み そして復讐に繋がる心に理性が働く定義がそもそもおかしいとも感じるし、
だからといって自分がその舞台に立ったらおそらく悩み 苦しみ 佐伯と同じ心境になるのかとも思う。
この作品はたくさんのゴールがあるのだろう。彼がどの道を進んでも結局私には答えは見つからないだろうし、これは私の物語ではなく佐伯修一の物語だ。他人事みたいでなんだか嫌だけど、彼が選んで進んだ道は「幸せ」もしくは「安心」であると良いなぁ。
Posted by ブクログ 2021年01月24日
姉を殺した犯人たちを、探偵の仕事をしながら探していく。犯人が更生してたら許せるのか、どうやったら復讐できるのか、、、
いろいろ考えさせられ、おもしろかった。
Posted by ブクログ 2020年11月17日
強姦殺人によって最愛の姉・ゆかりを失った佐伯修一。時が経ち探偵事務所に勤める傍ら、姉を凌辱した獣・3人の動向を調査し、密かに復讐を企てる。佐伯は同じ様な境遇の依頼者と接する内に複雑な感情が芽生え始めるのだが、服役後の獣達の現状を知った佐伯はやはり自分が持つ応報感情を抑える事は不可能だと悟り、ある事を...続きを読む決意するのだが。。。犯罪被害者とその遺族の苦悩、犯罪加害者とその家族の苦悩、正義と悪、罪と罰、薬丸岳さんの他の作品同様、兎に角、色々と考えさせられる作品です。
Posted by ブクログ 2020年10月09日
佐伯が15歳の時、17歳の姉が同級生3人にレイプされ殺された。彼はその復讐のため警察官になった。レイプ犯を目の当たりにし、姉のトラウマによりレイプ犯の口の中に拳銃を突き付ける。警官を辞し、探偵になった佐伯は3人のレイプ犯のその後を追いかける。被害者家族としては、罪を償った加害者が更生・出所後、当然真...続きを読むっ当な生活を送っていることを期待する。被害者家族は加害者を赦せるのか?。あるいは、加害者がどうなっていたら赦せるのか?これがこの本の一番問うていることだ。加害者が臨終の際の1粒の涙。この涙で復讐を終えたのか?
Posted by ブクログ 2024年02月28日
かつて姉を殺された主人公・修一は、探偵として働いている。その探偵事務所に、「かつて身内を殺した犯人が出所後にどうしているか調べてほしい」という依頼が来る。調べてどうしようというのか…憎しみの気持ちが理解できるだけに、自分の仕事の意味に悩むが、憎むべき相手を見つけてどうするかは依頼人次第だ。探偵として...続きを読むは、頼まれたことをするだけだ。
短編風に、何人かの犯罪被害者が登場する。彼らの依頼を受けながら、修一本人も、自分の姉を殺した犯人に対してどうするべきか、自分はどうしたいのか、悩み続ける。
これまでの薬丸岳の作品同様、本当に重たいテーマだ。本作はもう推理とかサスペンスチックなしかけは全くなくて、とにかくストレートに、犯罪被害者の遺族は加害者を赦せるのか、加害者が刑期を終えた後どうなっていれば赦せるというのか、ということを問題にしている。
夢も希望もなく、家族も友達も失ってホームレスみたいな生活をしていれば赦せるのか。立派に社会人になって仕事をして世の中に貢献していれば赦せるのか。反省の言葉を口にすれば赦せるのか。加害者も大切な人を殺されたりして同じ苦しみを味わえば赦せるのか。
加害者が本物の「悪党」だった場合、反省を促すとか、同じ苦しみを味わうとか、そういう何もかもが無駄なのかもしれないと思わせるくだりがあって、とっても重かった。犯罪被害者に対して社会が優しくないといけないと思った。報道などで何度も傷つけられるようなことがあってはならないし、被害者が子供だったりした場合、社会が絶対に守らなきゃいけないと思った。
Posted by ブクログ 2023年12月20日
薬丸岳さん!って感じの内容。社会派ミステリーなので考えさせられることが多い。
犯罪被害者遺族はどうしたら犯人を許せるのか。許せる時なんて来るのだろうか。って自分に置き換えて考えてしまった
Posted by ブクログ 2022年08月08日
犯罪被害者家族と加害者とを多角的に捉える社会派ミステリー。
元巡査の主人公佐伯修一が働く探偵事務所は、一般の調査の他に、犯罪前歴者の追跡調査を請け負っている。
彼の元へ、様々な被害者家族や加害者の家族が訪れ、調査を依頼する。
息子を殺された老夫婦が、出所した加害者が確かに更生したかの調査を依頼してく...続きを読むる(第1章)。
兄弟で遺棄され弟は死んだが、生き残った兄が、彼らの母親を探してくれと訪ねてくる(第2章)。
殺人事件で服役後出所した弟を危篤の母に会わせたいと、行方を捜し母の元へ連れてきてほしいと依頼する姉(第3章)。
彼らの依頼を受けるうち、彼の決意が固まってゆく。彼自身が姉を地元で素行の悪い高校生たちに強姦殺害された被害者であった。
彼らが更生しているか、そうでなければ罰を与えるべきか。佐伯はやがて、姉の仇たちを探しあて追い詰める。予断を許さない展開は重苦しいが、エピローグでホッと救われる。
Posted by ブクログ 2022年07月25日
好きな感じでした!
かなり胸糞悪かったけど悪党は性根から悪党なのか?
と考えさせられました
ゆかりは無惨な死に方をしてしまい自分的には復讐をとげてほしかった!
榎木の最後の涙はなんなのか、、
Posted by ブクログ 2022年06月03日
読みたいと思っている本はたくさんあるのに、今まで読んだことがなかった薬丸岳。フォローさせて頂いている方のレビューが胸を打ったので、読んでみることにしました。
佐伯修一、29歳。ホープ探偵事務所に勤めている。
元々は警察官だったが、あることが原因で懲戒免職になってしまう。無職になった彼に声をかけた...続きを読む探偵事務所の所長の小暮は元埼玉県警にいた。
佐伯は中学の時、姉を3人の男にレイプされて殺されたという過去がある。その事件によって、彼は心に深い深い傷を負った。年月が経っても決してそれは癒えることはない。時には燻り続け、また時には激しく暗く燃え盛る焔のように、その痛みと苦しみと怒りは常に彼と共にある。
探偵として依頼された調査を進めながら、彼は自分の心とも向き合う。その依頼がすべて犯罪被害者やその関係者からのものだからだ。
こういう話を読むと、出口も答えも救いも導きもなくて、本当に苦しい。
苦しみながら読み続けるあたしを見て、周りの人は「そんなに嫌なら読まなきゃいいじゃん。もっと楽しい話を読めば?そもそも本当のことじゃないし」って言う。それも一理あるし、確かに本当にあったことじゃない。だけどきっと、絶対にこういうことはどこかで起こっているし、こういう気持ちを抱えて生きている人はいる。そして今そうじゃないあたしだって、そうなったかもしれないし、これからそうならない保証はない。そもそも自分のことじゃないから関係ないのか?
犯罪を犯した悪党は、その後どうやって生きれば周りの人は納得するのだろうか。
人の命を奪う。理由は色々ある。でも今回のように女性をレイプして殺すというのは、理由などないし、言い訳もできないから完全に悪いことだと思う。そんな悪い人が服役=罪を償ったとなって、勝手に心を入れ替えたとかいって、そして真っ当な人生を歩んだら、そして幸せだと思う瞬間があったら、それを被害者家族は受け入れなければいけないのだろうか。
分からない。
いや本当は分かっている。正解は、それぞれの人の心に中にすでにあるのだ。あたしの中にも。
結局、この小説でも佐伯の焔を消したものはそれだった。
感じることによって悲しみを覚え、考えることによって怒りが生まれる。幸せに思い、笑うことだってある。
そのすべてを自分自身のことのように。
そうやってあたしは本を読むんだ。
Posted by ブクログ 2021年09月12日
探偵事務所で働いている佐伯修一は、老夫婦から「息子を殺し、少年院を出て社会復帰した男を追跡調査してほしい」という依頼を受ける。
依頼に後ろ向きだった佐伯だが、所長の木暮の命令で調査を開始する。実は佐伯も姉を殺された犯罪被害者遺族だった。その後、「犯罪加害者の追跡調査」を幾つも手がけることに。
加害者...続きを読むと被害者遺族に対面する中で、佐伯は姉を殺した犯人を追うことを決意する。
薬丸先生は、犯罪被害者や、犯罪加害者の心理を描写させたら右に出るものは居ないんじゃないか??ってくらい、リアリティを感じる。
被害者も加害者も、どちらの苦しみもひしひしと伝わってくる。
短編で繋がる物語。物語の先に大きな幸せなどあり得ないはずなのに、それでもちゃんと細やかな幸せに辿り着くところが、薬丸先生の優しさなのかなぁ。。。
読みやすく、没頭してしまう作品だった。
Posted by ブクログ 2021年08月31日
自分の大切な人が、こんな風に命を奪われたら、、、と思わずにはいられない。わたし自身、どうなってしまうか分からない。
東野圭吾氏のさまよう刃を思い出してしまい、さらにしんどかった。
Posted by ブクログ 2021年03月26日
赦すとは? 贖罪とは? 復讐とは?
犯罪に絡む当事者たちの心情に
本質の救いなんてあるのだろうか?
などについて、毎度の事ながら考える。
少年犯罪についてなどは尚更だ。
どんな思いに囚われようと
それでも生きて 続いて行くのだから。
また好きな著者を見つけた。
他作品を見繕うのも楽しみだ。
...続きを読む所長の木暮さんがなんともニクイw
犯罪者遺族の苦悩が色々な立場から描かれていて、読んでいて辛くなりました。
でも、人はこうであってほしいというラストにたどり着けて、よかったです。
Posted by ブクログ 2024年04月18日
被害者遺族と加害者の問題。赦しとは、更生とは何か。犯罪者は何をすれば赦してもらえるのか。その答えは簡単に出ないが、ここから『Aではない君と』で更生への1つの道標が示されたと思うとグッとくるものがある。仕事として犯罪者の弁護を引き受け量刑を軽くするために闘ってきた弁護士が、自らの娘が被害者となったこ...続きを読むとで過去に担当した犯罪者に贖罪の気持ちを芽生えさせようとするくだりに様々な思いが浮かぶ。加害者が自らに課した罰と、その罰を否定することで贖罪へ向かわせようとする弁護士の行動はどちらが良いとも言い切れない。
Posted by ブクログ 2024年03月26日
探偵事務所で働いている佐伯には姉を殺された過去がある。
ある時、事務所を訪れた老夫婦から、息子を殺した男が少年院を出たので調査して欲しいという依頼を受ける。
そして、その後は所長の木暮が犯罪加害者の追跡調査を売りにし始める。
佐伯は自然と姉を殺した犯人を探し始める。
家族を殺された遺族は、その犯人を...続きを読む赦すことは出来るのだろうか。
そして、加害者たちの反省はどういうことで示されるのか…難しいテーマだと思う。
2024.3.25
Posted by ブクログ 2023年04月08日
※
15年前に姉を殺された主人公(佐伯)が、
探偵として働きながら加害者たちを探し出し、
犯人に姉が感じた以上の絶望と苦しみを
味合わせて復讐を遂げようとする。
大切な人を失った瞬間から、心が死んだように
変わってしまった遺族たちはどんなふうに
犯人が変われば赦すことができるのか。
そもそも大事...続きを読むな人の命や尊厳を奪い、その後、
生き続ける相手を赦すことはできるのか。
憎しみと悲しさを抱え続ける主人公や被害者
家族たちが、救われるまでの心の葛藤の物語。
Posted by ブクログ 2023年01月31日
犯罪被害者遺族のための犯罪加害者の追跡調査とその後の展開を描く衝撃作。息子を殺された父親、弟を育児放棄という形で失った兄、身内が犯罪加害者になってしまったために苦しみぬいた母娘などなど。どこまで行ってもぬぐい切れない思いがある。
そんな人たちが犯罪加害者の居場所を知ったとしたらどうなるのか。それ...続きを読むが本作のテーマ。初めは連作小説のような展開だが、徐々に主人公である元警察官、今は探偵事務所で探偵をしている佐伯修一が自分自身が巻き込まれた犯罪加害者との対峙という展開に集約されていく。
本作を読んでいると、加害者を守ることは、被害者遺族が犯罪を犯さないためのある意味での抑止力にもなっているのではないかという気もしてくる。
この著者の作品は重たいテーマに直球で挑んでくる印象を受ける。
Posted by ブクログ 2022年08月01日
初読みの作家さん、薬丸岳。
読んでいてどれだけ心が苦しくなろうが、本当の痛みや悔しさや憎しみは当事者にならない限り計り知れないのだろう。
弁護士のエピソードが印象的でした。悪党を弁護することにも「誰かがやらなければ、」と信念を持っていたが、家族が殺され、被害者側になった時その信念が崩れ落ちる。
現実...続きを読むや小説で加害者側の弁護をしている弁護士に時々感じていた「どういう気持ちで弁護しているのだろう?」と言う疑問にスポットが当てられていて興味深かった。
そして被害者側はもちろん、加害者側の苦しみもひしひしと感じさせるのだが、もしも自分が当事者になってしまったら、赦せるのか?自分はどうやって生きていくのだろうとじっくり考えさせられる作品でした。
「いつでも笑っていいんだぞ。いや、笑えるようにならなきゃいけないんだぞ。おれたちは絶対に不幸になっちゃいけないんだ」
「悪党は自分が奪った分だけ大切な何かを失ってしまうこともちゃんとわかっている。それでも悪いことをしてしまうのが悪党なんだよ」
「それがお前の生きかたか?」
「ああ…死に際にでも、自分が奪ってきたものと失ってきたものを天秤にかけてみるさ」
Posted by ブクログ 2022年06月04日
うろ覚えだが
何年も前に読んだ加害者側視点の本に
「罪を償っても、その罪は
一生背負って生きなければいけない
それほど、ひどいことをしたんだ」
みたいなことを、
加害者家族に話すシーンがあったこと。
それに、「罪をつぐなってもか、、」
と、ひどく驚いたことを思い出した。
人は、良くも悪くも、自...続きを読む分を守ろうとするから
自分たちの生活圏に「異物」があれば
排除しようとする、、
だが、被害者側に視点を変え
自分の大切な人が殺められたとしたら
更生したからと言って、許せるだろうか。
いや、更生して幸せに暮らしている加害者を見たら
よけい怒りがたぎる気がしてくる。
死んでいい人なんていない。
被害者遺族は
どうやって罪と向き合うのか。
遺族まで、明日を失ってはいけない。
この表紙、
手に取るのを躊躇するほど、嫌な予感がしたんだ。
予感的中で、重さを引きずってしまった、、
Posted by ブクログ 2021年12月31日
私にとっては、初の薬丸岳作品。
とても読みやすく一気読みできる作品でしたが、内容は結構重かった。
もし自分が犯罪被害者家族になってしまったら、何を感じ何をしようとするだろうか、をじっくりと考えさせられる内容でした。
内容が内容なだけに致し方ないのかもしれませんが、登場する人物のほとんどが、何かしらの...続きを読む犯罪被害者、被害者家族、犯罪者ばかりであったのは、非現実的過ぎるとゆうか、なんとゆうか。これほどまでに日常は犯罪に溢れているのだろうか?と、若干だが気分が悪くなってしまった。
Posted by ブクログ 2023年10月27日
なにをもって罪をつぐなうのか - ?薬丸岳「悪党」 ★★★☆☆
被害者側の視点だけでなく、加害者側の視点も余すことなく記載した点が秀逸。ただあまりに暗いのでよんでいてどんよりしてきます。
刑期を終われば罪は消えるのか?何をもって罪は償われるのか?
考えても考えてもその答えは出ない。罪は本人だけでな...続きを読むくその加害者・被害者の関係者全員に深い爪痕をのこす。
永遠に答えの出ない問題。それに人間は刑期という線引きを行った。それは悪いことではないが、完ぺきではない。ただ、世界に完璧なんてない。
#引用
・法律を犯すことだけが罪じゃない。たとえ罰せられなかったとしても、犯した罪は人の心に一生消せない傷を残す