【感想・ネタバレ】蒼色の大地のレビュー

あらすじ

薬丸岳の新境地。
壮大なスケールで贈るエンタメ巨編!
〈螺旋プロジェクト〉明治編。

時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は灯を探し、謎の孤島「鬼仙島」に辿り着く。交わることのない運命に翻弄され、三人はやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。
友情、恋慕、嫉妬、裏切り――戦争が生む狂気の渦の中で、三人の運命が交錯する。


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※〈螺旋プロジェクト〉とは――
「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画


〈螺旋〉作品一覧
朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作)
天野純希『もののふの国』
伊坂幸太郎『シーソーモンスター』
乾ルカ『コイコワレ』
大森兄弟『ウナノハテノガタ』
澤田瞳子『月人壮士』
薬丸岳『蒼色の大地』
吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

螺旋プロジェクト4冊目。
読む順番がこれでいいのかが分からない。過去の作品を何冊か読んだことのある作家さん。その時は面白かったけれど全作品を追いかけるまではいかなかったけれど、、、これは最高に面白かった!螺旋プロジェクトの海族山族の関係が違和感なく無理なく自然に組み込まれている感じがした。時代的背景とストーリーの内容がイメージしやすかった。主要人物以外の名前が誰がどっちだっけという感じなってしまうことがあったが、どんどん読めたので一気読みした。最近は現代のものを読むことが多かったので、この螺旋プロジェクトでいろいろな時代の物語を読めてうれしい。

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2024年10月21日

Posted by ブクログ

面白かった。悲しい話だが、物語に引き込まれた。幼馴染の3人がたどる数奇な物語だ。螺旋プロジェクトと言われる、連作の中の一つ。次の作品は昭和の時代に移るようだ。明日書店で購入しよう。『コイコワレ』乾ルカさんの作品。
この後、伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』につながる。
まだまだ楽しみが続く。

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2023年08月09日

Posted by ブクログ

螺旋プロジェクト4作目。この物語の転機になりそうなストーリー。悲しく哀しい争いを続けてきた族同士が初めて交わる。
哀しくも温かいストーリー。
それでも、この争いは続くのか。

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2023年08月02日

Posted by ブクログ

こちら「螺旋プロジェクト」の内の1冊。
圧倒的な世界観!!読み始めてすぐ物語に引き込まれました。
まるで壮大な映画を観ているような感覚。

かつて幼馴染みだった新太郎・鈴兄妹と灯。
耳の大きい山族の兄妹と目の蒼い海族の灯。
三人が国や「種族の争い」に翻弄され、意外な形で再会を果たす…。
“運命の悪戯”としか思えないくらい悲しくて苦しい展開。
どうして人は争うのか。どうしたら争いはなくなるのか…。

『仲良くすればいいのに』

鈴がこぼした一言がとても重い。
種族も国境も越えて手を取り合って生きていけたらーー。
三人の未来に救いがありますようにと、いつの間にか祈るように読んでいました。
歴史をたどっているような気分になったし、今尚争いを繰り返す人間社会への警鐘のようにも思えました。
“#螺旋プロジェクト”としてじゃなくとも、単体で十分に楽しめる作品。
手に汗握る展開で、ページをめくる手が止まらないくらい面白かった!

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2023年04月18日

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ネタバレ

螺旋プロジェクト8冊目。最後!

全体的に時代がどうというのはあんまり気にならなかったな。その時代について知ってるか知らないかで読みやすい読みにくいというのはあったけど。
というわけで今回は明治。
山と海の対立が局地的に異常に激しいことになってた。それぞれのトップ二人がぶっちぎりでやばいだけで、他の人達はそこまででもなかったような… 青鬼が怖いと言うよりは海賊が怖い感じだったし。海龍さんはなんか深い考えがあるのかと思ってたら特にそんなことはなかったぜ!
灯と新太郎はなんかずっと嫌な感じはあるとか言いながら割と普通に会話できてたし。
そして山と海の両方の性質を持つ平蔵が単にバーサーカーになっててよくわからなかった。長老的ポジションいなかったな。どっちかというと坂本とか宗源がそれっぽいポジションだったような。
ということで、山と海の戦いというよりはただただ憎しみ合う人間という、むしろ山族海族ほっぽって、人間って愚かだねというのがずっと起きてた。すれ違いっぱなし。実際灯と鈴と新太郎もずっとすれ違い続け、最後にようやく出会えたのに話はもうクライマックス。
それにしても灯と鈴が癒やしだった。幸せになってほしかったよ…
鈴ー!

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2023年03月09日

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今まで争いしかなかった海族と山族の話にやっと変化が!
これがこの話の先まで続いていくんだろうか…。
続きが楽しみです。

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2023年02月28日

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ネタバレ

螺旋プロジェクトの第4弾。

明治時代の話。

鯨という名前が出てきたり、海老沼という地名が出てきたり。名前以上の意味はなかったように思いますが、螺旋プロジェクトのつながりを感じることが出来て、感動しました。また、源三さんが「もののふの国」のあの人やってビックリ。そういえば、そうだったな、と思いました。

物語は山族が山神と新太郎、鈴。海族が灯、蒼狼と海龍。この登場人物たちの関係が入り乱れていて、今まで読んだ螺旋プロジェクトの感じとはちょっと違う感じでした。

新太郎も灯も、組織(というか一族)の裏切り者になって、海と山の対立っていう運命に逆らい抵抗していたのが印象的でした。この物語の海と山の対立のそもそもの原因は個人的怨嗟やったような感じだったので、組織に見切りをつけたのか、とも感じました。

海と山はぶつかる、っていう宿命だったけど、新太郎と灯は争いを乗り越えた穏やかさを得たような。鈴には生きていて欲しかった。鈴の死以外は明るいエンディングで良かったなと思いました。

この物語での「超越した存在」は、沙羅という幼い女の子なんですが、沙羅は荒れた海を穏やかにしたり、夢に現れて助言したり。全部解っていた感じ。ウェレカセリっぽかった(笑)。

「手をつないでみたらいい」って、カンタンだけど解っていないと言えないよなって思いました。

メチャメチャ面白かった。

引き続き、螺旋プロジェクトを楽しみます。

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2023年02月19日

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螺旋プロジェクト3冊目
明治時代の海族と山族の争いは、時代背景もあって正に戦いだった。
当時の社会状況もしっかり描かれていて、単体としてのエンタメ性もしっかりあった。
本能から拒絶する異なる種族の愛と友情が、これまでの3冊の中で一番色濃い作品だった
残りの作品も楽しみ

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2023年02月09日

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螺旋プロで小生初、薬丸岳さん。同性の男性の作家さんとしてはテーマの選定やストーリー展開、語り口など、好きなタイプと感じました。他の著作もトライしたいです。

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2024年08月12日

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これまで読んだ螺旋プロジェクト4冊の中で、初めて誰にでもすんなり読める作品のような気がします。
開国直後の完全には近代文明化されていない日本の中途半端な状況だからこそ、海賊の存在や外国との微妙な緊張感も受け入れやすくて上手い構成だと感じました。
初めて読んだ作家さんですが、文章が読みやすくてキャラクター造成も良いので、他の作品も読んでみたいです。

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2024年07月18日

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ネタバレ

螺旋プロジェクトを読む中でこの作家さんを初めて読みました。

山族と海族の対立による若者3人の運命が、最初から最後まで疾走感をもって描かれていてとても面白かった!
まだ全時代読みきれていないけれど、1番海と山の対立が明確で、その中に葛藤も感じてよかったです。その中にも「そうだったの?」という伏線回収があり、一気読みできる爽快な読み心地でした。
この作家さんの他の作品も是非読みたいと心から思いました。

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2024年06月09日

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螺旋プロジェクトを、未来から逆行して読んでいるので(吉田篤弘が大好きだから!)海と山の対立度合いに、もしかして!といまさら気づきました。詳しく書くとネタバレになるので伏せます。

本作には、どうやら前の時代(作家)から引き継いでいる登場人物がいるようです。

時代背景は明治、山縣有明内閣の頃ですが詳しい時代背景が分からなくても、サクサク読めます。
全体の感想としては、ものすごく面白い!でもないけれど、ものすごくつまらない!でもない、中間くらい。
差別や人種間の対立なんかに対する警鐘、教訓は今ひとつ新鮮味にかけるというか、私には刺さりませんでした。

巻末の八作家座談会が素敵でした。

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2023年07月19日

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螺旋プロジェクトの1冊
山の一族も、海の一族も変わりつつある明治時代。最後のまつろわぬものの闘争を描いた伝奇小説。
もののふの国で行先不明の人物も登場。ニクイ演出。

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2023年06月17日

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螺旋プロジェクトの中で、一番最後にホッとした。
ホッとしたとは言ってはいけないくらい、あの人もこの人もいなくなってしまうけど。
全てを乗り越えて、最後にあたたかな気持ちになれた事は読む価値があると思う。

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2023年06月05日

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ネタバレ

螺旋プロジェクト 3作品目
薬丸岳さんの作品は初めてかも

海軍と海賊の対立であるが、実は山族と海族の私的な争いだった。親世代と子供の世代でのモノのとらえかた、考え方の違いがあること、最後には海山一緒に別の敵へと向かって行って争いが絶えないことなど世の中で起きていることと何だか繋がっていそうだなあと感じてしまいました。
著者作品たぶん初読みだったので、どんな感じなのかちょっと不安もありましたが、読みやすく相性良かったです。

次はウナノハテノガタ いきます!

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

中央公論の螺旋プロジェクトの一冊!

舞台は明治時代の瀬戸内海!

プロジェクトお馴染みの山族は大日本帝国海軍!
海族は海賊!?

これまで読んできたどの作品よりも直球的な対立構造となっている。

私達が普段目にする対立構造に怨みつらみが混じる時、本当の正義とは存在しないのかもしれない・・・


族の末裔の灯は故郷で迫害を受け全国を放浪するものの海族特有の目の色のせいで定住の地が無く、彷徨い続けていたところ鬼仙島に辿り着く、そこは海族が崇められる島だった・・・

一方で幼い時に灯に妹を助けられた山族の榎木新太郎は、迫害されて村を出て行った灯に手を差し伸べることが出来なかったことを悔やんでいた、新太郎もそんな村が嫌で父親の死と同時に妹と村を出奔し、紆余曲折の後に、海軍の士官候補生となっていた・・・

新太郎の妹の鈴は幼き日の命の恩人で、兄と同じく手を差し伸べることが出来なかった灯に思いを寄せていた・・・

海族の灯、山族の新太郎と鈴の人生が翻弄される物語

そして舞台は他作品で伏線として貼られまくった鬼仙島・・・


物語は螺旋の如く渦を巻く!

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2022年12月26日

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螺旋シリーズの4作品目。他の作品よりオーソドックスでわかりやすくて読みながら展開が気になっていった本でした。結末は強引な感じはしたかな。

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2022年12月25日

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壮大なスケールと海族と山族の敵対しながらも明るい未来を築こうとする若者達の想いなど恋愛小説、歴史小説などの側面を持っているように感じた。でも鈴には生きていて欲しかった。

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2022年12月24日

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複数の作家で歴史を分けて物語を繋いでいく螺旋プロジェクトの話の中の1つだった。私は薬丸さんのファンなので、薬丸さんしか読んでないが、プロジェクトにはいくつか共通のルールがあるとのことで、他の物語も読みたくなった。
薬丸さんの歴史ファンタジー?は初めて読んだが、面白かった!海族の灯と山族の鈴が、お互い思い合っているのに結ばれないのが悲しかった、、

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2025年09月29日

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もののふの国から明治の時代に入った蒼色の大地。

ここまでくると歴史小説めいたものではなく、私たちの身近?な小説に近く読むことができた。

やはりここでも戦いがメインストーリー。
しかし少し違ったのは海族、山族のあり方だった。今まで日本国内での対立であったが本格的に外国も参戦してきたため内容そのものが対立だけではなくなってきており、互いに対立を乗り越えた先にある思いを紡いでいったのが非常に良かった。

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2025年08月17日

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螺旋プロジェクトで読みました。初めて読む作家さん。文章が途切れる感じがして、あまりのめり込めなかったなあ。セリフもちょっとぎこちない感じがする。若い人なのかな。

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2024年09月26日

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海と山、争う運命にありながら、惹かれ合うこともある。憎悪を抱き、それでも助け合い正しい生き方をしようと奮闘する主人公たち。引力のぶつかり合い、反抗心…。程よい重みもあり、文体や展開も読みやすかったです。

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2024年05月27日

Posted by ブクログ

螺旋プロジェクト、3作目として読んだ。スケールが大きいのに、スっと読める作品。本当に凄い。海族、山族、因縁の争いをずっと仕掛け続けて来たのが終わったのか?と思ったが、その争いはスケールの大きさ問わず、ずっっと続いてることを再起して(個人間での対立や都内での対立のこと。国同士や銃、武器を使わずとも。)、なんとも言えない気持ちになった。山族と海族はやはり一緒に居ることは出来ないのだろうか。鈴も無くなってしまい、灯も帰ってきた瞬間、新太郎はまた争いに出かける。
「対立したい」という気持ちがなくても、一緒に時を過ごせる運命には無いのだろうか。

展開はベタだなと思った。海と山の戦い呑みを背景に書いているからなのだろうけど、そのまんまの海と山の争いだけ。もうひとひねり欲しかったかもという気持ちもあった。
海と山が手助けし合い、国を守るという形になった所もある意味作者の味と捉えた。

薬丸岳さんの作品を初めて読んだ。「明治時代を背景に」だけでここまで練り上げられるのかと感服した。作品内での伏線回収もしっかりされていて凄かった。違う作品も読んでみたいと思った。

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2024年03月31日

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202211/他の螺旋プロジェクトは未読、薬丸岳だから読んでみた。意外な設定・意外な世界観、読みやすく程よいハラドキ感もあり単独で読んでも十分楽しめた。

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2023年10月25日

Posted by ブクログ

「螺旋」プロジェクトの5冊目。4冊目から少し間が空いた。時は明治の物語。

かつて同じ村に住み、沼に落ちたところを救ってくれた灯を探し、鬼仙島にたどり着く鈴。灯は流れ流れて瀬戸内海を根城にする海賊になっており、一方、鈴の兄・新太郎は呉鎮守府の軍人として海賊の討伐に参加させられる。
蒼い目の灯に大きな耳の鈴と新太郎。このプロジェクトを読んでいれば灯と鈴が交わることがないと分かっていながら、三者それぞれの思いと行動が微妙にすれ違い、出会いそうで出会わない、出会ってもすぐに離れ離れになる前半の展開はサクサクと面白く読めた。
ただ、灯の人物像にあまり面白みがなく、後半の鈴や新太郎との交情があまり盛り上がらず、最後はバタバタとあまり際立った見せ場もなくまとまってしまったところは、前半のテンポ良さからするとやや期待外れ。
「海族」vs.「山族」の対立があからさまに描かれる話で、海龍と山神の個人的な因縁みたいな構図になってしまったのはいまいちなのだが、このプロジェクトの底流にある、どうして人は争うのだろう、どうしたら争いはなくなるのだろう、争いなんてなければ良いのに、という思いはよく伝わったと思う。

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2023年05月27日

Posted by ブクログ

螺旋シリーズ4冊目
海と山の対立が明治という時代背景もあいまって、読みやすかった。いつの時代も、海と山は対立し、一部は惹かれ合う。憎しみと愛情は背中合わせなのか?
一緒に育ったら、対立しないのか?理解し合えるのか?
蒼目の海賊と耳の大きい海軍の戦いが鬼仙島周辺で、一般人を巻き込んで、始まろうとしている。

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2023年02月04日

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螺旋プロジェクト4冊目。
現状、基本的には文庫の刊行順に読んでいこうかなという方向性。編集者側が何かを意図してこの順で出してるんだろうなと思いつつ。

この作品は本筋のストーリーが分かりやすかったのでサクサク読めた。

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2023年02月03日

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螺旋シリーズ4冊目
今まで読んだ螺旋シリーズの中では一番構成がしっかりしていて、読みやすかった。
一定のルールに無理やり合わせている感もなく、
初めて希望を残してのラスト。
螺旋シリーズの本来のテーマはこの作品中の「手をつないでみる」であってほしいな、と感じました。

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2023年02月02日

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螺旋プロジェクト(私の中で)3冊目。

これまでの2冊(死にがいを求めて生きてるの、ウナノハテノガタ)と比べて、非常に分かりやすい作品。海と山の対立がハッキリしていて読み進めやすい。
映画とかゲームにしやすそうなストーリーでベタな展開ではあるが、それが逆に安心して読める要素かも。
もう少し心の機微みたいなのをしっかり描いてあると良いなと思ったが、このプロジェクトが当初は連載物だったと知って、それならこのスピード感も納得。さて次はどの螺旋プロジェクトを読もうか。

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2023年02月01日

Posted by ブクログ

螺旋プロジェクト。
私が読んだ順番では3つ目。

まさかその前に読んでいたものが伏線になるだなんて…
歴史、時代小説ばかり読んできた私にとっては新たな作家との出会い。これがこのプロジェクトの凄さと実感。

物語は対立という軸は残しつつも差別という視点が加わった。考えてみればその前の時代も差別だったものが差別という描かれ方をしてなかったが故に気が付かなかったのかもしれない。そして、それが時代の変化なのかもしれない。

螺旋プロジェクトの次の時代を買いました。

※評価はすべて3にしています

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2023年01月24日

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